【プロ直伝】背筋の筋トレ&ストレッチメニュー。効果的な背中の鍛え方とは
背筋を筋トレで鍛える効果|どんな良いメリットがあるのか?
背筋は、普段からよく使われる重要な筋肉ですが、実際に鍛え直すことでどんなメリットがある筋肉なのか。
背筋を筋トレで鍛えることで得られるメリットは以下。
- 基礎代謝が向上して痩せやすく、太りにくい体になる
- 腹筋を同時に鍛えられる
- 猫背の改善に役立つ
- 肩こりの改善
- 腰痛予防・改善
- スーツが似合う逆三角形の体を作れる
筋肉は、猫背や逆三角形の体など、とにかく見た目に関わる要素が強い筋肉なため、鍛えれば鍛えるほど見た目もカッコよくなっていきます。
筋トレは、ファッションの一部。この機会に背筋の筋トレに取り組んで、見た目をどんどん変化させていきましょう!
背筋の基礎知識|背中の筋肉は大きく3種類に分けられる
具体的な筋トレ方法に入る前に、背筋の知識を付けましょう。背筋は背中にある筋肉で、大きく「僧帽筋」「広背筋」「脊柱起立筋」の3部位に分けられます。筆者が背中の筋トレを始めた時、
「そもそも背中の筋肉ってどこ?」
「背中の筋肉って何種類あるの?」
と真っ先に疑問に思いました。背中の筋肉は胸筋や腹筋などと異なり目視できず、力も入れにくい部位です。そのため、トレーニング前に必要不可欠な知識があまり紹介されません。まずは3つの部位を知ることから開始です!
背筋の上側:僧帽筋(そうぼうきん)
まず背中の上部に位置しているのが僧帽筋という筋肉になります。画像だと色濃くなっている部分です。ここの部位を広背筋と感違いしている方が多いように思います。かく言う私もそのように思っていた一人です。僧帽筋の特徴としては、肩こりを起こす筋肉として有名です。肩がこったりしている時は僧帽筋のストレッチをすると解消されることがあります。
僧帽筋は肩をすくめる(あげる)時と肩甲骨を寄せる動作の時に使う筋肉になります。そのため、僧帽筋のトレーニングをする際は肩をすくめているか、肩甲骨を寄せられているか、という点に注意して僧帽筋のトレーニングをしてみて下さい。
背筋の下側:広背筋(こうはいきん)
広背筋は筋肉の部位で最も面積の広い筋肉で脇腹、脇の下辺りまでの筋肉になります。脇の下に手を入れて探ると、その緊張を触診することが出来ると思います。やはり僧帽筋同様、目視が出来ず意識するのが難しい部位ですのでまずはしっかり筋肉のある場所を意識して確認してみて下さい。
広背筋は僧帽筋同様、肩甲骨を寄せる時に使う筋肉になります。広背筋を鍛える際は、肩を落として肩甲骨を寄せましょう。そうすることで広背筋をフルに使うことができます。鍛える際は広背筋ストレッチに取り組んでから取り組むことをおすすめします。
逆三角形のボディを作り出す「広背筋」
「逆三角形の体を手に入れろ!」というキャッチコピーを聞いたことはありませんか?この逆三角形のボディとは、広背筋を鍛えた体のことを意味します。広背筋が発達した体を後ろから見ると、背中が逆三角形に見えます。そのため、ウエストも細く見えるのです。
背筋の内部:脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
脊柱起立筋は、腹筋における腹横筋と同じく背筋深くにあるインナーマッスルです。僧帽筋や広背筋と比べると遥かに規模の小さな筋肉になりますが、筋トレには欠かせない腰を守る重要な役割を担っています。
脊柱起立筋を全く鍛えていない状態で高負荷のかかるウエイトトレーニングを行うと、ほとんどの確率で腰痛を引き起こすことになるでしょう。脊柱起立筋について、より深く理解したい男性は、腰のストレッチでどのような動きで脊柱起立筋は使われるのか体で覚えてみるのもいいかも。
脊柱起立筋は腹横筋と同じく弱めの負荷を長い時間かけてかけることで筋肥大させられます。高重量トレーニングばかりではなく、基礎となる肉体づくりにも取り組んでくださいね。
初心者でも自宅で簡単に出来る。背筋の自重トレーニング特集
ダンベルやバーベルなど負荷の強いウエイトトレーニングよりも先に、まずは基礎となる筋肉をつけていきましょう。
まず最初にご紹介する背筋トレーニングは、家でも行える自重の筋トレメニューです。それでは背筋を鍛えられる代表的な自重トレーニング6種目をご覧ください。
1. 自重で行える背筋の筋トレ方法『Gackt流デクラインプッシュアップ』
頭側に重心をずらして行うデクラインプッシュアップ。
僧帽筋を効果的に鍛えられる腕立て伏せとして有名なデクラインプッシュアップですが、ここではGacktさんが紹介する背筋を鍛えられるトレーニング『デクラインプッシュアップ』をご紹介します。
一般的なトレーニングよりも効果的に鍛えられる筋トレをご覧ください。
鍛えられる背筋部位
- 僧帽筋
トレーニングのコツ
- 肘を外に広げすぎない
- 息を吸いながら上半身を落とし、吐きながら上げる
- 胸は床ギリギリまで下げる
- 軽くお尻を上げた状態からスタートする
Gackt流デクラインプッシュアップの効果を高める秘訣は、床ギリギリまで体勢を落とすこと。たったこれだけを意識するだけで、僧帽筋はもちろん、上腕三頭筋・大胸筋を効率よく鍛えられますよ。
【参考記事】その他のGacktトレーニングはこちら▽
2. 自重で行える背筋の筋トレ方法『懸垂(チンニング)』
簡単にできる自重の筋トレですが、ただ懸垂をすればいい訳ではありません。「背筋を鍛える懸垂」のポイントを捉えなければ、背中を鍛えられます。
しかし、コツさえ掴めば最強の背筋に仕上げることが可能です。正しいフォームを守って効果的な背中トレーニングに励んでいきましょう。
鍛えられる背筋部位
- 僧帽筋
- 広背筋◎ (よく鍛えられる)
トレーニングのコツ
- 腕の力だけで体を持ち上げない
- 背筋の中でも広背筋を意識して持ち上げていく
- 慣れてきたら、ウエイトベルトを巻いて負荷をプラス
- 正しい呼吸法をマスターする
- 手幅で鍛えたい背筋の位置を調整していく
以上5つのコツをしっかりとマスターした上でトレーニングに励んでいきましょう。正しいフォームとポイントを習得すれば、自重でもバキバキの背筋を手に入れられますよ。
【参考記事】懸垂は背筋だけでなく腹筋など全身も鍛えられる最強の筋トレメニューです▽
3. 自重で行える背筋の筋トレ方法『バックエクステンション』
自宅で簡単に行える背筋トレーニングで最も有名なのが、バックエクステンション。
脊柱起立筋と広背筋を鍛えられる自重トレーニングで、男性はもちろん、女性でも簡単に取り組めます。また、インナーマッスル(深層筋)を鍛えられる筋トレなため、よく体を動かす男性に非常におすすめ。
鍛えられる背筋部位
- 広背筋
- 脊柱起立筋◎ (よく鍛えられる)
トレーニングのコツ
- 腕や足に力を入れない
- 息を吐きながら体を上げ、吸いながら戻す
- 首を後ろに反らしすぎない
- ゆっくり行うことを意識する
バックエクステンションで効果を高めるコツは、1回1回時間をかけて行うこと。6秒間で1回程度をベースに、トレーニングへ取り組んでいきましょう。
【参考記事】バックエクステンションのやり方をより詳しく解説▽
4. 自重で行える背筋の筋トレ方法『ヒップリフト』
大臀筋・ハムストリングなど下半身の筋肉も鍛えられる背筋の自宅トレーニング、ヒップリフト。
寝ながら取り組める筋トレメニューなため、トレーニングを始めたばかりの初心者でも無理なく行えますよ。女性はヒップアップメニューの1つとして入れても良いでしょう。
鍛えられる背筋部位
- 脊柱起立筋
トレーニングのコツ
- 息は止めず、深呼吸するイメージで取り組む
- 上半身はできるだけ動かさない
- 動作1つ1つをゆっくりと行う
- 両手は自然に広げて安定させる
ヒップリフトで最も重要なポイントは、呼吸を安定させた状態でトレーニングを行うということ。慣れてきたら一直線になった時、2秒ほど停止時間を設けましょう。
【参考記事】ヒップリフトのやり方&コツとは▽
5. 自重で行える背筋の筋トレ方法『リバーススノーエンジェル』
自宅でも簡単に取り組める背中のトレーニングメニュー、リバーススノーエンジェル。僧帽筋・広背筋・脊柱起立筋の全てを刺激できる筋トレ種目ですので、ダンベルやチンニングマシンを持っていない方におすすめ。
女性の方でも取り組みやすく、背中痩せにも効果的な筋トレですので、ぜひ積極的に取り組んでみてください。
トレーニングのコツ
- 肩甲骨を寄せた状態で行う
- ゆっくりと背中の筋肉に刺激を届けるイメージで取り組む
- 呼吸を安定させる
- 慣れてきたら水を入れたペットボトルなどで負荷を上げる
リバーススノーエンジェルで大切なコツは、肩甲骨を寄せた状態でトレーニングに取り組むということ。ただ、手を浮かせた状態では背中の筋肉は上手く刺激できません。しっかりと内転させた形でトレーニングしてください。
【参考記事】リバーススノーエンジェルの効果を高めるコツとは?▽
6. 自重で行える背筋の筋トレ方法『グッドモーニング』
脊柱起立筋を効果的に刺激することができるグッドモーニング。グッドモーニングという名前の由来は、トレーニング中の動作がお辞儀をしているように見えるから。
多くの筋トレマニアも取り組む人気メニューですので、しっかりと引き締めたい人は、ぜひ取り入れてみてください。
トレーニングのコツ
- 腰を丸めない
- 半身と床が平行になるまで下げる
- 足を前後させた状態でトレーニングする
- 肩に力をいれない
- 反動を使って重量を持ち上げない
- 10回取り組んで限界レベルの重量を選ぶ
腰を丸めてトレーニングを行うと腰痛の原因なってしまうので、腰を丸めないこと。腰の付け根から首筋までまっすぐにキープした状態を保ちましょう。
【参考記事】脊柱起立筋を鍛える「グッドモーニング」のやり方をより詳しく解説▽
自重よりも効果的。ダンベルを使った背筋のトレーニングメニュー
自重とバーベルで行う背筋の鍛え方を学んだ後は、自宅で簡単に扱えるダンベルを使ったトレーニング方法を2つご紹介。
初心者から筋トレマニアまで「背筋を鍛え抜きたい!」という強者は、満足いくまで背筋に刺激を送り続けましょう。
1. ダンベルを使った背筋の筋トレ方法『ワンハンドローイング』
ワンハンドローイングは片手(ワンハンド)でローイング(引っ張る)動作で行う背筋のトレーニングになります。
ベンチに置く腕の位置などによって背中の上部にも下部にも効かせることができます。
軽いダンベルでもフォームができていれば僧帽筋や広背筋にしっかり効かせることができます。そのため、初心者の方にはとてもオススメの種目です。
鍛えられる背筋部位
- 僧帽筋
- 広背筋◎
トレーニングのコツ
- ダンベルを引き上げる時に肩甲骨をしっかりと寄せる
- 背中を丸めてトレーニングしない
- 上半身と地面を平行気味にする
- 息を吐きながらダンベルを持ち上げ、取り込みながら下ろしていく
- 支える腕は肩の真下に置く
ワンハンドローイングは腕の軌道などバーベルを使った『ベントオーバーローイング』ととても似ています。相違点は扱える重量と可動域の広さです。ワンハンドローイングは片手でやる分、可動域MAXでトレーニングできます。ワンハンドローイングとベントオーバーローイングの双方の良い点と悪い点を踏まえてトレーニングしてみて下さい。
【参考記事】広背筋を鍛えるワンハンドローイング。効果的なやり方&メニューとは▽
2. ダンベルを使った背筋の筋トレ方法『ダンベルデッドリフト』
先ほどご紹介したデッドリフトのダンベルバーベルバージョンです。ダンベルで行うことで、広背筋の広い範囲を鍛えられるように。ややバーベルよりも負荷は劣りますが、その分バランスよく背筋を鍛えられますよ。
鍛えられる背筋部位
- 僧帽筋
- 広背筋
- 脊柱起立筋
デッドリフトトレーニングは、背中全体を効率良く鍛えられます。
トレーニングのコツ
- 肩を上げてトレーニングしない
- 正しい呼吸法をマスターして行う
- 背筋は常に一直線を意識する
- 怪我のリスクを極限まで軽減するために、正しいフォームでトレーニングする
- 肩甲骨同士を引き寄せるようにダンベルを持ち上げる
ダンベルで背筋をトレーニングするメリットは、重量を軽くしてしっかり背筋を鍛えることを意識できる点です。筋肉をパンプ(張らせる)させる時にも有効になります。トレーニングがマンネリ化しないためにもバーベル・ダンベルの両方で背中を鍛えられるようにしておきましょう。
【参考記事】背中を鍛えるダンベルデッドリフトのポイントを徹底考察▽
3. ダンベルを使った背筋の筋トレ方法『リアレイズ』
リアレイズは、僧帽筋を始め、三角筋後部や大胸筋など上半身の大きな筋肉を同時に刺激できる筋トレメニュー。
ダンベルがなくても、1Lのペットボトルでも代用できるため、初心者にもめちゃくちゃおすすめのトレーニングになります。
トレーニングのコツ
- ダンベルを持ち上げる時に肩甲骨を閉じる。
- しっかりと体を固定してトレーニング。
- ダンベルを下ろす時はゆっくりと。
- リアレイズを行うと体が動いてしまう人は、座って行いましょう。
- 肩以上の高さにダンベルを持ち上げる。
どうしても体がブレてしまう人は、ダンベルの重量を抑えたり、座って行ったりと、しっかりと体を固定してダンベルの上下運動を行いましょう。
【参考記事】背中と肩周りの筋肉を同時に鍛えられるトレーニングを詳しく解説▽
効果的に背中を鍛えられる。バーベルを使った背筋の筋トレメニュー
自重で行う背筋トレーニングと違い、バーベルを扱う筋トレ種目は筋肉に直接高負荷を与えられます。自重トレーニングで基礎となる背筋をGetした男性は、バーベルを使って効果的に筋肥大させていきましょう。ただし、無理は禁物ですよ。
1. バーベルを使った背筋の筋トレ方法『ベントオーバーローイング』
バーベルを使った背筋の最強トレーニング、ベントオーバーローイング。背筋を鍛える上でバーベルの扱いをマスターすると、高重量のトレーニングが可能になります。
高重量のトレーニングは飛躍的に背筋をつけることに繋がります。そのため、バーベルの筋トレを身につけることは、背筋を効率的に鍛えることに繋がります。
鍛えられる背筋部位
- 僧帽筋
- 広背筋◎
トレーニングのコツ
- 腰は軽く曲げてバランスを取りやすくする
- お尻から頭まで一直線をキープ
- フォームを乱さぬよう、適度な重量のバーベルをチョイスしてください
- 慣れてきたら少しずつ重量をUPさせる
- 正しい呼吸法でトレーニングを行う
ベントオーバーローイングで最も簡単に効果を高めるコツは、呼吸法をマスターしてトレーニングすること。極限まで広背筋をいじめ抜いていきましょう。
【参考記事】ベントオーバーローイングについて詳しく解説▽
2. バーベルを使った背筋の筋トレ方法『デッドリフト』
背筋のバーベルトレーニングと言えばベントオーバーローイングと並んで人気が高いのがデッドリフト。
スクワット・ベンチプレスと並んで筋トレBIG3とも呼ばれる効果的な筋トレメニューで、背中はもちろん、大腿四頭筋や前腕筋など全身の筋肉を鍛えられます。
そしてトレーニングでの腰の怪我がもっとも多いのもこのデッドリフト。万が一のないよう、アシストできる方と一緒に行ってください。
鍛えられる背筋部位
- 僧帽筋
- 広背筋
- 脊柱起立筋
ダンベルデッドリフトと同様に、背中の筋肉全体を効果的に鍛えられます。
トレーニングのコツ
- 適度な重量のバーベルをチョイスする
- 腹圧を意識してトレーニングする
- 正しい呼吸法をマスターして行う
- 背中を丸めてトレーニングしない
- 肩甲骨を寄せてバーベルを引く
5つのコツを習得すれば、より効果的に背筋に磨きをかけられるように。1つずつ丁寧にこなしていき、最強の背筋トレーニングを手に入れましょう。動き方が分からない方はヒップヒンジから挑戦してみて。
【参考記事】デッドリフトのやり方&コツを徹底レクチャー▽
3. バーベルを使った背筋の筋トレ方法『シュラッグ』
シュラッグとは僧帽筋上部を鍛える筋トレ種目になります。
「首回りを太くしたい」「上半身をたくましくみせたい」時に行う種目です。僧帽筋を鍛えることによって肩のラインを強調できるようになるので前から見た時に一回りも二回りも逞しい体を作れます。
鍛えられる背筋部位
- 僧帽筋
トレー二ングのコツ
- 肩をすくめる時に僧帽筋上部に力が届いているか意識しながら行う
- チーティングに注意する
- 常に肘を伸ばした状態でトレー二ングする
- 息を吐きながら持ち上げ、取り込みながら戻していく
- バーベルは握りこみすぎない
バーベルトレーニングの良い点はなんといっても高重量を扱える点です。男らしい背筋を鍛えることができます。しかしその反面、慣れないと怪我をしやすいというデメリットも持ち合わせています。しっかり知識を身につけ、重量よりも「フォーム」を意識してトレーニングを行ってください。
【参考記事】ショルダーシュラッグのやり方を動画付きで解説します▽
マシンを使って行う背筋の筋力トレーニング
最後はマシンを使う背筋の鍛え方をご紹介します。ダンベル・バーベルでも十分背筋を鍛えることは可能ですが、マシンを使いこなせると“さらに”背中を追い込むことができます。マシンを使った背中の筋トレをマスターして、男の生き様を語る背中を創りあげましょう。
1. マシンを使った背筋の筋トレ方法『ラットプルダウン』
スタンダードなラットマシンを使った筋トレです。どこのジムにも置いてあり、使い勝手がよく、女性も積極的に使っているのを見かけます。背中の筋肉はもちろん、三角筋や大胸筋上部など、体の軸となる体幹全体も鍛えることができるトレーニングですよ。
ラットプルダウンには「フロントネックプルダウン」と「ビハインドネックプルダウン」の2通りのトレーニング方法があります。各トレーニングの違いをこの機会に勉強していってください。
① フロントネックプルダウン
バーを胸の位置(前)に下ろすトレーニングです。広背筋に刺激がいきます。背筋の中でも広背筋全体を刺激したい時、効率的な筋トレです。
鍛えられる背筋部位
- 僧帽筋
- 広背筋◎
トレーニングのコツ
- 背筋の力を使って下ろしていく
- バーを戻す時は、力を抜きすぎずにゆっくりと戻す
- 正しい呼吸法を身につけてトレーニングする
- 体を温めてから負荷をプラスしていく
- やや斜め後ろに倒しておく
フロントネックルプルダウンで最も簡単に効果を高めるコツは、正しい呼吸法を身につけてトレーニングを行うこと。筋トレ初心者はまず、息の仕方を学んで筋トレしていきましょう。
② ビハインドネックプルダウン
バーを首あたり(後ろ)に下ろすトレーニング。フロントネックルプルダウンと違い、僧帽筋や首元にある肩甲挙筋を効果的に刺激できる筋トレ種目です。やや難易度の上がるトレーニングになるため、基礎筋肉をつけたら挑戦してみて。
鍛えられる背筋部位
- 僧帽筋◎
- 広背筋
トレーニングのコツ
- 背筋の力を使ってゆっくりと元に戻していく
- 息を吐きながら引っ張り、吸いながら上げる
- 肩甲骨を意識しながらトレーニングを行う
- できるだけバーの外側を握る
- 肩を上げて行わない
プルダウンは間違った方法でトレーニングしている方も多いです。しっかりとした知識で効率のよいトレーニングをしましょう。また、刺激が伝わる部位を勘違いして筋トレしていては、狙った筋肉は肥大しません。
特に背筋は体の中で一番面積の広い筋肉です。背筋を鍛える際は、常に背中のどこに刺激がいっているのかを意識しながらトレーニングを行いましょう。
2. マシンを使った背筋の筋トレ方法『シーテッドローイング』
広背筋のトレーニングは大きく分けて二つに分かれます。
- 懸垂やラットプルダウンのように上から引っ張る種目
- ベントオーバーローイングのように前 or 下から引き寄せる種目
8番目の背筋トレーニングは椅子に座った姿勢(シーテッド)で引っ張る(ローイング)、ベントオーバーローイングに似た種目になります。シーテッドローイングを行えるマシンは、様々な種類があります。ジムにあるマシンでトレーニングしてみてください。
鍛えられる背筋部位
- 僧帽筋
- 広背筋◎
トレーニングのコツ
- 軽く胸を張るようにトレーニングを行う
- 息を吐きながら引いていき、吸いながら戻す
- 引っ張る時と戻す時にメリハリをつける
- 最初は体を温めるために軽めのウエイトにしておく
- 猫背になった状態で行わない
猫背になったままトレーニングしてしまうと、腰痛やヘルニアといった腰の病気を引き起こすように。怪我を避けるためにも必ず背筋は伸ばした状態で行っていきましょう。
【参考記事】シーテッドローイングは初心者も極められるお得メニューです▽
3. マシンを使った背筋の筋トレ方法『マシンバックエクステンション』
部位ごとにトレーニングをしているとき、鍛える筋肉とは関係のない筋肉も補助筋として使われています。
例えばベンチプレスは胸の種目ですが、胸を鍛えるのと同時に上腕三頭筋や肩、背筋までも動員して胸筋をサポート。バーベルを持ち上げます。背筋を鍛える時も同様で、広背筋・僧帽筋を鍛えるのと同時に脊柱起立筋という筋肉も使ってトレーニングをしています。
ゆえに、背筋を鍛えるために重い重量をあげる筋トレをするには、脊柱起立筋を鍛えておく必要があります。バックエクステンションは脊柱起立筋を鍛えられるトレーニングです。
鍛えられる背筋部位
- 広背筋
- 脊柱起立筋◎
トレーニングのコツ
- チーティングを行わない
- 脊柱起立筋を意識してトレーニングする
- 上げる時、下ろす時、両方ともゆっくりと行う
- 下半身に力を入れすぎない
- 呼吸しながらトレーニングしていく
チーティング(反動をつけてトレーニングする)をしてしまうと、筋トレ効果は期待できません。極限まで筋肉に刺激を与えられるように、背筋の収縮&伸張を意識して筋トレに励んでいきましょう。
筋トレだけじゃダメ!背筋のストレッチにもしっかりと取り組む
ここまで背筋を鍛えるトレーニングについて解説していきました。ここで覚えて欲しいことが、“筋肉はケアすることも大切だ”ということ。筋肉が増えていくとその分ケアする範囲は広がっていきます。
ここでは背中の筋肉を伸ばせるストレッチ【広背筋・僧帽筋・脊柱起立筋】の部位別に解説。しっかりとやり方を覚えていきましょう。
背筋のストレッチ1. 広背筋の伸ばすストレッチ
広背筋は背筋の中で最も意識しにくい筋肉です。そのため、ストレッチもしっかりとイメージしながら取り組むことが大切になります。動画を見ながら正しいやり方を頭に入れていきましょう。
ストレッチのやり方
- ストレッチマットなど柔らかいアイテムの上にあぐらをかいて座る
- (1)の時、お尻から頭まで一直線に伸ばす
- 右手を上げ、左手で右手の手首を掴む
- (3)の時、左手の甲を自分側に向けましょう
- その後、ゆっくりと左前に倒す
- 倒した状態を20秒キープ
- ゆっくりと元に戻し、逆側も取り組む
- 終了
ストレッチの目安は、左右20秒ずつ。朝・昼・晩、時間の空いたタイミングで取り組みましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸は止めずに安定させる
- 20秒、しっかりと広背筋を伸ばす
- 真横ではなく、斜め前に倒す
- お尻が上がらないよう注意する
ストレッチで大切なポイントは、お尻が上がらないようにすること。お尻を上げてしまうと広背筋への刺激が弱まってしまい、しっかりと伸ばせません。効果的に筋肉をケアするためにも、正しいフォームを意識して行っていきましょう。
【参考動画】ストレッチのやり方を動画で解説▽
背筋のストレッチ2. 僧帽筋を伸ばすストレッチ
僧帽筋は首元から背中中部まで面積の大きな筋肉なため、ケア方法も多数存在します。今回ご紹介するのは、僧帽筋下部・中部・上部全てをバランスよく伸ばせるストレッチです。毎日のちょっとした空き時間に取り組みましょう。
ストレッチのやり方
- ストレッチマットの上にあぐらをかいて座る
- 両手を両肩の平行線上まで上げる
- その状態から両手をまっすぐ雨に出しながら、背中を少しずつ丸めていく
- (3)の時、手だけではなく肩から前に押し出すイメージで動かしましょう
- 痛みの出ない範囲まで伸ばしたら、10秒キープ
- ゆっくりと体を戻し、両手を後ろに回してつなぎ、肩甲骨を寄せる
- 元に戻し、もう一度取り組む
- 終了
ストレッチの目安は、10秒×10秒×2回。肩甲骨の動きを意識して取り組んでいきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させて行う
- 手ではなく、肩を前に出す
- 痛みの出ない範囲で取り組む
- 後ろに手を回した時は、頭を上に向ける
- リラックスする
最も大切なポイントは、肩からまっすぐ前に突き出すイメージで行うということ。自分の肩甲骨同士が今どういう動きをしているのか、感じながらゆっくりと取り組んでいきましょう。
【参考動画】ストレッチのやり方を動画で解説▽
背筋のストレッチ3. 脊柱起立筋を伸ばすストレッチ
脊柱起立筋やお尻の筋肉を伸ばせるストレッチメニュー。誰でも一度は行ったことのある柔軟体操ですが、正しい方法を学んだ人は少ないでしょう。ここでしっかりとやり方をマスターしていって。
ストレッチのやり方
- ストレッチマットの上に座る
- 両足を伸ばして、上半身を90度起こして状態にする
- 右足の膝を曲げて、左足の外側へ回す
- 左手を右足の向こう側に回し、体をゆっくりと回転させる
- (4)の時、右手は後ろに置いて体を支えましょう
- 呼吸を安定させて20秒キープ
- ゆっくりと戻し、逆側も同様に行う
- 時間のある方は、残り1セット行う
- 終了
ストレッチの目安は、左右20秒×2セット。腰周辺の筋肉が伸びているのを感じながら行っていきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸は止めずに安定させる
- 痛みの出ない範囲まで体を回転させる
- バランスを崩さないように片手で体を支える
- 肩をしっかりと内側に入れる
このストレッチで最も大切なのは、体のバランスを安定させるために逆側の手を上手く使うということ。ただ、体を捻っても背中の筋肉はほぐれません。綺麗なフォームを意識して取り組んでください。
【参考動画】ストレッチのやり方を動画で解説▽
背筋を鍛えて、背中で語る男に。
もしも落ち込んで下を向きたくなったら、悩まずにジムで背中を鍛えてみてください。無心でバーベルを引っ張ってみてください。ただただ引っ張ってみてください。ひたすら背筋を鍛えることで、ジムを出る頃には嫌な気持ちが晴れて、心がスッキリしていることでしょう。毎日上を向き、背中で人を魅了する。そんな人生、最高じゃないですか!
【参考記事】家で出来る自重トレーニングをご紹介▽
【参考記事】背筋の次は大胸筋を鍛えてみて▽
【参考記事】効率的な腹筋の鍛え方とは▽
【参考記事】「トレーニング初心者」はコレだけ見れば大丈夫!▽
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