下半身のストレッチ方法。足の疲れを取る効果的な柔軟体操メニューとは?
上半身よりも大きな筋肉が多く存在し、割合にすると70:30(下半身:上半身)と下半身側に傾いています。
そのため、基礎代謝を向上させることを目的とした筋トレの場合、下半身を優先して鍛えるべきとされています。しかし、多くの男性が気付いていないのが「筋肉が多ければケアも重点的に行わなければならない」という点です。
そこで今回は、下半身のストレッチメニューを【股関節・お尻・太もも・ふくらはぎ】の4ヶ所に部分分けしてご紹介します。各部位を効果的に伸ばす柔軟体操をマスターしていきましょう。
【股関節】硬い筋肉をほぐす効果的なストレッチメニュー
まず最初にご紹介するのは、股関節の効果的なストレッチ。
上半身と下半身を結ぶ重要な関節だからこそ、毎日しっかりとメンテナンスしなければなりません。この機会に最適な柔軟体操を身につけていって。
【参考記事】股関節の効果的なストレッチ方法とは▽
股関節のストレッチ1. ニーアップ
大腰筋トレーニングの1つ「ニーレイズ」をアレンジしたストレッチメニュー。寝ながら取り組める柔軟体操ですので、寝る前やお風呂上がりなどリラックスタイムで行ってみてください。
ストレッチの正しいやり方
- ストレッチマットやベッドなど柔らかいアイテムの上に仰向けで寝る
- 右足の膝を胸に近づける
- (2)の時、両手で右足の膝を捕まえましょう
- ゆっくりと右足の膝を胸に近づけていく
- 限界まで近づけたら20秒キープ
- 元に戻し、左足も同様に行う
- 終了
ニーアップストレッチの目安は、左右20秒ずつ。20秒キープしながら股関節付近の筋肉を伸ばしていきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で行う
- 股関節周辺の筋肉が伸びているのを感じながら取り組む
- 上半身はリラックスさせる
- 右足を抱えている時は、左足は伸ばす
- 慣れてきた男性は、直立したまま行う
ニーアップストレッチで効果を高めるコツは、上半身はリラックスさせた状態で取り組むこと。股関節にある腸腰筋は、股関節のインナーマッスルとして非常に重要な筋肉になるため、しっかりとケアしておきましょう。
【参考記事】寝ながら取り組める股関節ストレッチメニュー▽
股関節のストレッチ2. 股関節の最強ストレッチメニュー
腸骨筋や小腰筋といった腸腰筋を伸ばせる効果的なストレッチ方法。椅子や器具などを全く必要としないため、誰でも簡単に行えますよ。やや刺激の強いストレッチになるため、ニーアップ後に行ってみましょう。
ストレッチの正しいやり方
- ベッドなど柔らかいアイテムの上に足を伸ばした状態で座る
- 両足を開いて、膝を立てる
- 膝を体側に持ってくる
- 膝は動かさず上半身を前傾させる
- 股関節の筋肉が伸びているのを感じたら20秒キープ
- 体を起こし、もう一度取り組む
- 終了
股関節の最強ストレッチメニューの目安は、左右20秒ずつ。大腰筋の刺激を感じながら取り組みましょう。
トレーニングのコツ
- 呼吸を安定させた状態で行う
- 背中はできるだけ伸ばしたまま前傾させる
- 足先と膝を軽く外側に向けて行う
- 無理に刺激しすぎない
- 反動をつけずにじっくり筋肉を伸ばす
股関節の最強ストレッチで重要なコツは、反動をつけずに筋肉を伸ばすということ。ストレッチは基本的に反動をつけてはいけません。20秒間筋肉が伸びているのを感じながら取り組んでください。
【参考記事】大腰筋の効果的なストレッチ方法とは▽
【お尻】硬い筋肉をほぐす効果的なストレッチメニュー
股関節のストレッチに引き続いてご紹介するのはお尻の柔軟体操です。お尻にある大臀筋は、単体の筋肉としては人体の中で最も大きいため、しっかりとほぐしてあげなければなりません。正しいストレッチ方法をここで勉強していって。
【参考記事】お尻の効果的なストレッチ方法とは▽
お尻のストレッチ1. 床に座って行うストレッチ
座って行うお尻のストレッチメニュー。お尻には大臀筋の他にも、中臀筋・小臀筋など細かな筋肉があるため、正しいストレッチ方法で取り組まなければ効果的に刺激することはできません。綺麗なフォームを意識して取り組んでみて。
ストレッチの正しいやり方
- ストレッチマットなどを敷いた上に座る
- 両足の膝を立てて、上半身は後ろに体重をかける
- (2)の時、両手でしっかりとバランスをとりましょう
- 右足を曲げて、左足の太ももに乗せる
- 数字の「4」を足で作ったら、軽く体を前に倒す
- 限界まで倒し、20秒間キープする
- 元に戻し、左足も同様に行う
- 残り1回ずつ取り組む
- 終了
床に座って行うストレッチの目安は、左右20秒ずつ × 2回。痛みを我慢してまで伸ばさないようにしましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 20秒間しっかりとお尻の筋肉を伸ばす
- 痛みの出ない範囲で体を前に倒す
- フローリングではなく、柔らかい床の上にお尻を乗せる
- 両手でバランスをとる
床に座って行うストレッチで効果的なコツは、両手でバランスをとりながら取り組むこと。また、無理に刺激しすぎては臀部付近の筋肉を損傷させてしまう恐れがあります。ゆっくりほぐすイメージでストレッチさせましょう。
お尻のストレッチ2. 寝ながら行うストレッチ
中臀筋・大腿筋膜張筋を効果的に伸ばせるストレッチメニュー。お尻の筋肉でもストレッチされにくい中臀筋をメインにほぐせる柔軟体操ですので、しっかりとやり方を覚えておいて。
ストレッチの正しいやり方
- ストレッチマットなどを敷いた上に仰向けで寝る
- 右足で左足をまたぎ、逆方向に落ち着かせる
- (2)の時、左足が浮かないよう注意しましょう
- 右足の膝を地面につける
- 右足の付け根の筋肉がほぐれているのを感じながら、20秒キープする
- ゆっくりと元に戻し、左足も同様に行う
- 残り1回ずつ繰り返す
- 終了
寝ながら行うストレッチの目安は、左右20秒ずつ × 2回。お尻の外側が熱くなるのを感じながら取り組んで。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で行う
- 20秒間しっかりとお尻の筋肉を伸ばす
- またがれた足は動かさない
- 膝が地面につかない方は痛みのでない範囲まで下げる
- 体はまっすぐ真上を見る
寝ながら行うストレッチで重要なポイントは、体を真っ直ぐ上に向けた状態で足を動かすということ。この時に肩が浮いては意味がありません。効率よく筋肉を伸ばすために、肩は床から離さないように固定しましょう。
【参考記事】ダイエットに効果的なストレッチメニューとは▽
【太もも】前部・後部をほぐす効果的なストレッチメニュー
太もも前部にある筋肉(大腿四頭筋)&太もも後部にある筋肉(ハムストリング)をほぐす効果的なストレッチメニューを解説します。誰でも取り組める柔軟体操をメインに解説するため、ぜひ取り組んでみてください。
【参考記事】太ももの効果的なストレッチ方法とは▽
太もものストレッチ1. 大腿四頭筋を伸ばすストレッチ
寝ながらできる大腿四頭筋の効果的なストレッチメニュー。寝る前やテレビを見ながらでも行える簡単な柔軟体操なため、覚えておいて損ありませんよ。怪我をしないよう、ゆっくり伸ばしていきましょう。
ストレッチの正しいやり方
- ストレッチマットや布団など柔らかい生地の上にうつ伏せで寝る
- クッションや枕を太ももの下に置く
- 右足の膝を曲げ、かかとをお尻に近づける
- (3)の時、右手で右足の甲をつかみましょう
- ゆっくりとお尻に近づけて、限界の位置で20秒キープ
- 元に戻して、左足も同様に取り組む
- 終了
大腿四頭筋を伸ばすストレッチの目安は、左右20秒ずつ。筋肉がほぐれているのを感じながら伸ばしましょう
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 太ももは浮かせない
- 硬くならず、リラックスしたまま行う
- 内側・外側・中央の3段階で筋肉を伸ばす
大腿四頭筋を伸ばす効果的なストレッチで効果的なコツは、内側・外側・中央の3段階で筋肉を伸ばすこと。各場所で20秒ずつ伸ばせば大腿四頭筋全体をケアできますよ。大腿四頭筋は4つの筋肉【大腿直筋・内側広筋・外側広筋・中間広筋】から構成されているため、しっかりと方向を分けて伸ばしましょう。
【参考記事】大腿四頭筋の効果的なストレッチ方法とは▽
太もものストレッチ2. ハムストリングを伸ばすストレッチ
椅子に座った状態で取り組めるハムストリングストレッチ。下半身の中でも珍しい二関節筋が集まった筋肉になるため、正しくケアすることが大切です。仕事の合間に取り組んでみて。
ストレッチの正しいやり方
- 膝ほどの高さを持った椅子や段差を用意する
- 段差に軽く座り、お尻から頭まで一直線にする
- 片足だけ前に伸ばす
- (3)の時、膝は軽く曲げましょう
- 体を少しずつ前傾させていく
- 太もも裏に痛みが出る前に止め、20秒間キープする
- ゆっくりと元に戻し、逆足も同様に取り組む
- 終了
ハムストリングを伸ばすストレッチの目安は、左右20秒ずつ。背中を伸ばした状態で前に倒しましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 太もも裏の筋肉が刺激されているか感じる
- つま先は上げず、リラックスさせる
- 背中は丸めず、前傾させるイメージで行う
- 体をバウンドさせない
ハムストリングを伸ばすストレッチで覚えておくべきコツは、体をバウンドさせないこと。前屈系のストレッチでありがちなミスが、反動をつけて筋肉を伸ばす方法。これでは筋肉を傷つける可能性が出てきます。リスクを避けるためにも反動をつけて行うストレッチ方法は直しましょう。
【参考記事】ハムストリングの効果的なストレッチ方法とは▽
【ふくらはぎ】第二の心臓をケアするストレッチメニュー
ふくらはぎ(下腿三頭筋)は、“第二の心臓”とも呼ばれ、下半身の血流を流すポンプの役割を担っています。
ヒラメ筋と腓腹筋、2つの筋肉から成り立ったふくらはぎは正しく時間をかけてほぐしてください。
【参考記事】ふくらはぎの効果的なストレッチ方法とは▽
ふくらはぎのストレッチ1. アキレス腱伸ばし
ふくらはぎストレッチの王道メニューといえば、アキレス腱伸ばしでしょう。自分の体重をかけても安定している壁や手すりがあればどこでも行えますよ。筋肉を柔らかくするためにコツまでしっかりと押さえて。
ストレッチの正しいやり方
- 拳1つ分ほど足を開いて立つ
- 右足を大きく一歩踏み出す
- (2)の時、両足は地面につけたままにしましょう
- 右足の膝を曲げながら、体をゆっくり前に倒していく
- ふくらはぎの筋肉が伸びていると感じた位置で20秒キープ
- ゆっくりと元に戻し、左足も同様に取り組む
- 残り1回ずつ行う
- 終了
アキレス腱伸ばしストレッチの目安は、左右20秒 × 2回。足の裏が床から離れないようにしてください。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- ふくらはぎの筋肉をしっかりと伸ばす
- 足の裏は地面から離さない
- 体を使って重心を前にずらす
- 足から頭まで一直線にする
アキレス腱伸ばしで覚えて欲しいポイントは、足の裏を地面から絶対に離さないということ。足が床から離れると下腿三頭筋への刺激が緩み、筋肉を刺激することが難しくなります。ふくらはぎを柔らかくするために、正しいフォームで行って。
ふくらはぎのストレッチ2. 両足伸ばし
片足ずつ伸ばすアキレス腱伸ばしとは違い、両足を同時に伸ばせるストレッチメニュー。アキレス腱伸ばしよりも腓腹筋をベースに柔らかくできる柔軟体操ですので、時間がある方はどちらも取り組んでおきましょう。
ストレッチの正しいやり方
- ストレッチマットなどを敷いた上に膝までつけて座る
- (1)の時、膝から頭まで一直線にしましょう
- 両手をマットにつけ、四つん這いの形にする
- 膝を浮かせ、足と手でバランスをとる
- ゆっくりと膝を伸ばして、かかとからお尻までまっすぐにする
- 動作を止めて20秒間キープする
- ゆっくりと元に戻す
- 足先を内側・外側に向けて1回ずつ行う
- 終了
両足伸ばしストレッチの目安は、20秒 × 20秒 × 20秒。中央・内側・外側の3段階でふくらはぎを伸ばしていって。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 時間をかけてふくらはぎの筋肉を伸ばす
- 足の裏は地面から離さない
- 足先を外・内・中央の3段階に向けて行う
- 足から頭まで一直線にする
両足伸ばしストレッチで覚えておくべきコツは、足先を3段階に分けて取り組むということ。ふくらはぎと言っても、内側・外側・中央の部位毎で効果的に伸ばせる足の角度は異なります。バランスよく柔らかくするために、足先の方向までこだわって行っていきましょう。
下半身のストレッチは妥協なしで取り組む。
下半身のストレッチを部位毎でご紹介しました。どの部分も人体の中では重要度の高い筋肉になるため、しっかりと伸ばすことが大切です。ストレッチは毎日取り組んでも問題ないトレーニング種目ですので、寝る前やお風呂上がりなどちょっとしたタイミングで取り組んでみてください。
【参考記事】全身のストレッチメニューを徹底解説します▽
【参考記事】肩甲骨の効果的なストレッチとは▽
【参考記事】寝ながらできるストレッチ方法を解説します▽
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