腰痛対策のストレッチ。腰の痛みを軽減する簡単な柔軟体操10選
腰痛の原因|なぜ、腰が痛くなってしまうのか?
「腰痛がするんだけど、何が良くないんだろう。」
「腰が痛い。原因を見つけて対策したいな。」
腰が痛いと、日常のちょっとした動作さえ辛くなりますよね。なかなかケアできず放置してしまう人も少なくないはず。
少しでも軽減、予防するためには、まず原因を知ることが重要です。
ここからは、腰痛になる原因について、詳しくご説明していきますので、ぜひ改善に役立ててくださいね。
─※今記事の腰痛の原因について─
腰痛の原因は、未だに全て分かっていません。今回、ご紹介する原因は全てストレッチ等で改善できますが、痛みが続くようでしたら必ず病院へ通院されることをおすすめいたします。
腰痛の原因1. 猫背になる事で腰痛につながる
パソコンやスマホを見ている姿勢が長く続くと、気づけば猫背になりがちに。首、肩が前に出た状態になることで、背中側に大きく広がる広背筋が引っ張られると同時に、腰の筋肉も引っ張られて痛めてしまいます。
また、肩周りの柔軟性が失われるので、ひねる動作をした時に腰まで無理やり捻られ、神経を刺激してしまうことも。
猫背は、腰痛だけでなく、肩こりにも繋がる原因の一つなので、正しい姿勢をキープすることと、ストレッチが欠かせません。
腰痛の原因2. お尻の筋肉が固くなる事によって腰痛になる
慢性的な腰の痛みの原因に、お尻から太ももの横側にかけて付いているお尻の筋肉、「大殿筋」の緊張にことがあります。
大殿筋が凝り固まると背中側の筋肉が強く引っ張られ、腰に痛みが生じます。さらに、股関節の柔軟性が失われることで可動範囲が狭まり、背中を反らせた時に腰に負担がかかるように。
座りっぱなしの姿勢が続くと、大殿筋が固くなりやすいので、デスクワークで腰痛を抱えている多くの人はこれが原因となります。
【参考記事】大臀筋を柔らかかくするストレッチメニューとは▽
腰痛の原因3. 腰周りの筋肉が固くなって腰痛になる
骨盤から脚に向かって体の横側に付いている、太くて短い筋肉「大腿筋膜張筋」。
腰のねじれに大きく関係している筋肉で、凝り固まると、体をひねった時などに腰に負担がかかり、痛みが生じてしまいます。また、腰痛の一番の原因である大殿筋の緊張にも繋がる可能性。
腰骨の横側のくぼみになっている所を、親指で押してみて痛みがあるようなら、大腿筋膜張筋の緊張が原因である証拠でしょう。
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腰痛の原因4. 股関節の筋肉が固くなって腰痛になる
骨盤の内側にあり、背骨から脚の骨に繋がっている股関節の筋肉、大腰筋。
座った状態から立ち上がった時や寝起きに腰に痛みを感じる人は、大腰筋の硬直が原因の可能性があります。
長時間座った姿勢が続くと固くなり、上体を起こしたり反らしたりすると、腰の筋肉が引っ張られて腰痛を引き起こします。また、反り腰による腰痛も大腰筋の緊張が原因。
デスクワークが多い人や、反り腰が気になる人は腰痛を引き起こしてしまう可能性アリ。同じ姿勢をずっと維持しすぎないように注意しておきましょう!
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腰痛対策に効くストレッチ|腰の痛みを軽減する柔軟体操10選
ご紹介した4つの原因全てが、筋肉の緊張によるもの。少しでも腰の痛みを緩和するには、それらの筋肉を柔軟にすることが重要です。
ここからは、自宅で簡単にできる腰痛対策に効果的なストレッチメニューをご紹介していきます。
正しいやり方や、気をつけてほしいポイントまで詳しくご説明しますので、慢性的な腰痛に悩まされている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
腰痛対策に効くストレッチ1. お尻の横のストレッチ
慢性的な腰痛の原因である、大殿筋の硬直を改善するこちらのストレッチ。
2種類の動きをそれぞれ30秒ずつ左右行う事で、お尻の後ろ側の筋肉、横側の筋肉が伸び、股関節の動きを改善。腰が過剰に動くことによる腰痛を和らげたり、予防する効果が期待できます。
座った状態で手軽にできるストレッチなので、デスクワークや勉強の休憩タイムなどの隙間時間に取り入れてみましょう。
ストレッチの正しいやり方
─■お尻の背面のストレッチ─
- 椅子に座り、右脚を左脚のももの上にクロスして乗せ、膝が立った状態を作る
- 左腕を使って、右膝をぐっと体に引き寄せるように深く抱えこむ
- その状態で、上半身を天井に向かって引き上げ、背筋を伸ばす
- 体制をキープしたまま、首、上体を右側に向かってゆっくりとひねる
- 右膝を、さらに体の中心へと引き寄せる
- お尻の後ろ側の筋肉が伸びているのを感じながらキープ
─■お尻の側面のストレッチ─
- 背面の筋肉のストレッチと同様、椅子に座った状態で右脚を左のももの上に乗せる
- 左手を足首の上に軽く置き、右手で右膝を下に向かって押す
- 膝を押しながら、上半身を上に向かって引き上げ、背筋を伸ばす
- その状態で、上体を前にゆっくりと倒していく
- お尻の横側の筋肉が伸ばされているのを感じながらキープ
右側が終わったら、反対の左側も同様に行います。
2種類それぞれの目安は、30秒間キープ×1セット。左右1回ずつ行うだけで十分効果が期待できます。
ストレッチのコツ
- 深呼吸しながら、呼吸が止まらないように意識する。
- お尻の後ろ側のストレッチをする際、脚を抱え込むのが難しければ、空いている方の手で補助してもOK。
- お尻の横側の筋肉を伸ばすストレッチでは、首だけが倒れないようお腹を前に突き出すイメージで行う。
- お尻の横側のストレッチに物足りなさを感じたら、上体を倒す前に、上げている脚の方向へ体をひねってから行うのがおすすめ。
一連の流れを通して、呼吸を忘れないように意識しながら行うのが特に重要なポイント。
呼吸が止まってしまうと筋肉が収縮したままになり、ストレッチの効果が薄れてしまいます。腰痛が改善されないどころか、悪化したり、他の部位を痛めてしまうことも。
中でも30秒間気キープする時は力が入りやすく、無意識に呼吸が止まりがちなので、深呼吸を心がけましょう。
腰痛対策に効くストレッチ2. 腰ひねりストレッチ
体をひねり、腰回りの筋肉をほぐすことで、痛みを和らげてくれるストレッチ。
腰痛を緩和するのがメインの目的ですが、前屈・後屈や、体をひねったりするなど、日常のちょっとした動作が楽になる効果も期待できます。
寝たままの状態で簡単にできるので、ストレッチが苦手な人も取り組みやすく、朝起きた時や夜寝る前におすすめですよ。
ストレッチの正しいやり方
- 両腕を体の横側に揃えた状態で、仰向けになる
- 左脚を右脚の上からクロスさせ、腰から下をひねる
- 重ねた左脚の膝を軽く曲げ、上から右手で掴み、抑える
- 左腕を伸ばした状態で、耳の横まで上げる
- 左手の方に顔を向けてツイストする
- その状態のまま、呼吸を意識しながら20秒間キープする
- ゆっくりと仰向けの状態に戻る
以上の流れを、反対側も同様に行います。片方のストレッチの目安は、20秒キープ×2〜3セット。左右交互に行いましょう。
ストレッチのコツ
- 常に呼吸を意識して取り組む。
- 20秒間キープする時は深呼吸を繰り返し、体をリラックスさせるよう意識する。
- 脚を交差させてひねる動作では、腰からひねるようにし、肩が床から離れないように注意する。
気をつけるポイントとして特に大切なのが、腰をひねった時に、肩が床から離れないように意識すること。
肩が浮いてしまうと、狙いである腰の筋肉が伸ばされず、腰痛緩和への効果が薄れてしまいます。また、肩周りが痛くなったり、首を無理にひねって痛めてしまう恐れも。
正しくストレッチできていれば、背中から腰にかけての筋肉がじんわりと伸びていくのを感じられるはず。腰の痛みをしっかりと軽減するためにも、しっかりフォームを意識していきましょう。
腰痛対策に効くストレッチ3. 膝抱えストレッチ
腰ひねりストレッチと同様、寝たままの状態でできるストレッチです。
無理に力を入れることなく大殿筋を伸ばせると共に、腰回りの筋肉をリラックスさせて腰痛を予防する効果が期待できます。
短い時間で簡単にできる手軽さがありながら、効率よくお尻の筋肉を伸ばせるので、「腰痛を改善したいけど、毎日疲れきってしまって続かない。」という人にもおすすめですよ。
ストレッチの正しいやり方
- 仰向けになり、軽く膝を立てる
- 膝を曲げた状態で、両足を上半身の方に向かって持ち上げる
- 太ももを互いにくっつけたまま、膝を両腕で抱える
- 腰が床にぴったりとついているのを感じながら、両膝を胸に近づけるような形で引き寄せる
- その体勢のまま、呼吸を意識しながら20秒間キープする
膝抱えストレッチの目安は、20秒×2〜3セット。お風呂上がりなど、体が温まって柔らかい状態の時に行うと、より効果的ですよ。
ストレッチのコツ
- 膝を抱えた時、腰が床から離れないよう意識する。
- ゆっくりとした動作で行う。
- 首が浮かないように、顎引いたを状態で取り組む。
- 両膝を引き寄せる時は、ももとももが離れないように意識する。
- 体勢が辛いと感じた時は無理をせず、膝を引き寄せる力を緩めたり、キープする時間を短縮してもOK。
このストレッチで重要なのは、リラックスした状態で行うこと。辛いと感じると体が力んでしまい、ストレッチ効果が半減してしまいます。
20秒キープする際にもしもハードに感じたなら、膝を引き寄せる力を弱めたり、10秒に短縮したりするなど、加減するのがおすすめ。
毎日継続することが、慢性的な腰痛の改善に繋がるので、無理なくできるよう自分のペースを守りましょう。
腰痛対策に効くストレッチ4. 腰そり&腰伸ばしストレッチ
腰そり&腰伸ばしストレッチは、腰、背中の柔軟性を保つのに効果的な柔軟体操。
日常生活で凝り固まった背中の筋肉を柔らかくほぐし、縮こまった腰の筋肉を伸ばしてくれて、しっかり腰痛予防に効果を与えてくれますよ。わずか一畳ほどのスペースでできるので、テレビを見ながら気軽にできるのも嬉しいポイント。
腰に痛みを抱える人はもちろん、腰回りにだるさを感じる人や、前屈・後屈などの動作がしにくいという人は、ぜひ試してみてくださいね。
ストレッチの正しいやり方
- うつ伏せになり、肘を立てた状態で両手を胸の横に添える
- ゆっくりと上体を起こし、腰を反らせる
- (2)の時、同時に首も反らせる
- 息を吐きながら、この状態を15秒間キープ
- 今度は反対に背中を丸め、下半身が正座の形になるように腰を足元へと落としていく
- 両腕が伸びきるまで腰を落としたら、その状態で15秒間キープ
- その後またゆっくりと、(4)の腰を反らせた状態へ戻していく
- この動作を5回繰り返す
腰を反らす動きと丸める動きを、それぞれ15秒キープ×5回をワンセットととして、2〜3回行うのが目安。
腰に痛みが走る場合は無理せず、回数とキープ時間を調整しながら、徐々に慣れていくと良いでしょう。
ストレッチのコツ
- 腰を反らせる時は、無理して反らせすぎないよう意識する。
- 全ての動作において、スピードを上げずにゆっくりと行う。
- 呼吸を安定させながら取り組む。
- キープするポジションに入る時は特に、息を吐くことを意識する。
ワンセットで5回とストレッチにしては回数が多い為、焦ってスピードを上げないように注意しましょう。
特に気をつけて欲しいのが、腰伸ばしストレッチから腰反らしストレッチに戻る時。勢いをつけて行うと、腰に大きく負担がかかり痛めてしまいます。
腕やお腹の筋力を使いながら、ゆっくりとした動作を意識しましょう。
腰痛対策に効くストレッチ5. 足広げストレッチ
朝、起きた時に腰が痛むという人は、反り腰が原因。そんな方におすすめの腰痛対策が、足広げストレッチです。
反り腰の人は大腰筋が固くなっているので、上体を起こした時に背骨がぶつかるような痛みが発生します。そのため、太ももや股関節周りを柔らかく保つためのストレッチを行うようにすると、腰痛を緩和・予防できますよ。
足広げストレッチは1日1分、ベッドや布団の上で完結する柔軟運動なので、寝起きに取り入れればスッキリと起きられるはずです。
ストレッチの正しいやり方
- 仰向けから、肘と膝を立たせた状態を作る
- 膝を曲げたまま左脚を内向きに倒し、左側へ適度に開く
- (2)の時、膝をさらに少々曲げる
- 右脚を曲げたまま外向きに倒し、右側に向かって適度に開く
- 左膝を床に押し付けるような形で、じんわりと太ももを伸ばしていく
- (5)の状態で、30秒間キープ
- ゆっくりと最初のポジションに戻り、反対側も同じように繰り返す
足広げストレッチの目安は、左右それぞれ30秒キープ×1セット。
股関節と太ももが気持ちよく伸びていくのを感じながら、ゆったりと行いましょう。
ストレッチのコツ
- 股関節を痛めないよう、脚の開きすぎに注意する。
- 太ももを伸ばす時は、痛みが出るまで力を入れすぎない。
- ゆっくりとした呼吸で取り組む。
- 30秒キープする時、腰が必要以上に反らないように意識する。
- 片側だけでなく、必ず両側行う。
脚の開き具合は、自身で調節する必要があるため、開きすぎに注意が必要です。特に、内向きにした脚を無理に開きすぎると、股関節を痛めてしまう可能性があります。
痛いと感じた時は少し脚を閉じて、太ももが丁度伸びるベストポジションを探しましょう。また、その日によってコンディションが変わるので、自分の体と相談しながら行う事が、正しく腰痛対策するコツですよ。
腰痛対策に効くストレッチ6. 大殿筋伸ばし
布団の上やベッドの上、固い床の上など、どこでも手軽にできるストレッチです。
固まったお尻の筋肉を伸ばす事により、腰回りの筋肉の緊張をほぐし、柔軟性を取り戻してくれます。腰痛持ちの人はもちろん、そうでない人も予防対策として効果的なので、ぜひ取り入れてみましょう。
また、簡単なステップでできるので、寝起きや疲れている時でも取り組みやすいですよ。
ストレッチの正しいやり方
- あぐらをかいて座り、伸ばしたい方の脚を、もう片方の脚の上に重ねて乗せる
- 上にのせた脚の膝を、手で軽く抑える
- お尻を後ろに突き出すようなイメージで、上体を前にゆっくりと倒す
- (3)の状態で、呼吸を止めずに30秒〜1分間キープ
- その後ゆっくりと上体を起こしながら、元に戻す
- この動作を、反対側も同様に行う
大殿筋のストレッチの目安は、30秒〜1分×1セット。1分以上行っても、1分以内のストレッチで得られる効果と変わりないので、長時間する必要はありません。
むしろ、短時間で取り組む方が毎日続けやすく、継続する事が腰痛予防へと繋がるので、目安時間範囲内で取り組みましょう。
ストレッチのコツ
- 上体を前に倒す時、背中が丸くならないように意識して取り組む。
- 重ねた方の膝が上がってきたら、軽く抑える。ただし抑えすぎに注意。
- 上体を前に倒す時に息を長く吐き、その後呼吸が止まらないように意識する。
特に注意して欲しい一番のが、上体を前に倒す時の姿勢です。
深く倒れようとして背中が丸くなってしまうと、大殿筋は伸ばされず、腰痛対策の効果が薄れてしまいます。
前に上体を倒すというよりも、お尻を後ろに突き出す感覚を重視して取り組みましょう。ほとんど前傾できなかったとしても、背中が丸くなるよりはストレッチ効果が高いので、十分、腰痛防止に繋がりますよ。
腰痛対策に効くストレッチ7. 猫背改善ストレッチ
スマホ、パソコン操作を続けていると、徐々に肩が前に出てきて、気付けば猫背になりがちに。こちらのストレッチは、そんな猫背と腰痛の両方を対策したい人におすすめ。
左右それぞれ1分ずつ行う事で、広背筋が広がり、猫背気味の体を正しい姿勢へ戻してくれます。立った状態でも取り組めるので、仕事中でも手軽に行えるのは魅力的なポイント。
腰痛だけでなく、肩こりの緩和にも効果が期待できるので、ぜひ仕事の合間や夜寝る前に取り入れてみましょう。
ストレッチの正しいやり方
- 立った状態で、片方の手のひらを上に向ける
- 肘をしっかりと伸ばし、耳の高さくらいまで横に上げる
- 小指側を壁に当て、もう一方の手の方に向かって体をひねる
- 手のひらから腕にかけて、ピリピリとしたしびれのような伸びを感じたら、そこで30秒間キープ
- 腕を下ろし、反対側も同じように行う
広背筋を広げるストレッチの目安は、30秒キープ×1セット。
意識せず生活していると、すぐに猫背になってしまうので、できれば1日に3〜4回取り組むのが理想的です。
ストレッチのコツ
- ゆっくりとした動作を意識する。
- 手のひらと腕が、ピリピリと感じるくらいの所で胸をしっかりと伸ばす。
- 腕が耳の高さまで上がっている状態をキープする。
- 肘が曲がらないように注意する。
- 深呼吸しながら取り組む。
猫背改善ストレッチは、正しいフォームで行う事が一番大切。腕が耳くらいの高さまで上がっているか、肘が伸びているかチェックしながら取り組む事で、短時間でも腰痛対策に効果が発揮されます。
もしも、痛みが強すぎて肘が曲がりそうになったら、体をひねる角度を緩めるのがおすすめ。無理しない程度にストレッチを行うのもポイントです。
1日に何度も行う事で段々と肩周りがほぐれていくストレッチメニュー。まずはフォームの正しさを優先して、取り組んでいきましょう。
腰痛対策に効くストレッチ8. 股関節前の筋肉のストレッチ
股関節の前の筋肉が固まっていると、骨盤が前に傾き、腰痛を引き起こしてしまいます。ひどい場合は、仰向けになるだけでも痛みを感じるでしょう。
骨盤を正しい位置に戻すには、股関節前の筋肉に柔軟性を持たせる事が必要不可欠。ご紹介する柔軟運動を行うことで、大腰筋と大腿筋膜張筋が伸び、骨盤が安定し、腰痛の緩和に繋がります。
就寝前にベッドの上で簡単にできるので、寝ている間の腰の痛みを対処したいと考えている人はぜひ試してみてくださいね。
ストレッチの正しいやり方
- 座った状態で、片足の膝を曲げ、ベッドの上に上げる
- 足先を体の方に引き寄せ、膝を少しだけ外に開く
- (2)の状態のまま、手を後ろにつき上半身を後ろの方へ倒す
- 曲げている方の膝を下にぐっと下ろしていき、太ももの前の筋肉を伸ばす
- この状態で、深呼吸しながら30秒〜1分間キープする
- 脚をゆっくりと下ろし、反対の脚も同様に取り組む
股関節前の筋肉を伸ばすストレッチは、30〜1分間×1セットが目安。
1日のどの時間でも良いですが、できれば寝る前に行うのがおすすめ。筋肉がしっかりとほぐれて、仰向けで寝やすくなりますよ。
ストレッチのコツ
- 曲げている膝を下げるのと同時に、ゆっくりと息を吐く。
- 太ももの前側の筋肉が緩んできたと感じるまで、30秒以上しっかりとキープする。
- 上体を後ろに倒しすぎて、過度な反り腰にならないように注意する。
- 呼吸を止めず、ゆっくりとした深呼吸を意識する。
股関節前のストレッチをする時のポイントとして特に大切なのが、筋肉の緩みを感じるまでキープすること。
太ももの前の筋肉は大きくて太いので、しっかりと伸ばすには時間が掛かります。最低でも30秒はストレッチし、筋肉が緩むのを感じましょう。
耐えられない場合は、膝を下げすぎてしまっている可能性があります。強く引っ張りすぎず、心地良い所を探りましょう。
腰痛対策に効くストレッチ9. ながら大殿ストレッチ
ながら大殿ストレッチは、立ち上がる事なく、簡単に腰痛への対処ができるお手軽な方法。いつでもどこでも簡単にできる手軽さが魅力的な柔軟体操です。
片側30秒〜1分ずつ行うだけで、デスクワークで固まった大殿筋と腰の筋肉をほぐし、痛みの緩和に効果的。
「じっくり時間をかけて柔軟運動するのが苦手」という人は、仕事中でもできるこちらのストレッチを取り入れてみましょう。
ストレッチの正しいやり方
- 椅子に座った状態で、片脚のかかとを、もう片方の脚の膝の上に乗せる
- 曲げている脚の方の膝を、手で軽く押さえる
- 膝を押しながら、上半身を引き上げ、背筋を伸ばす
- お腹を前に突き出すような感覚で、上体を徐々に前に倒す
- お尻周りの筋肉が伸びているのを感じたら、その状態で30秒〜1分間キープ
- ここまでの流れを、反対でも同じ様に行う
大殿筋のストレッチの目安は、30秒〜1分×1セット。
物足りなさを感じた場合は、上半身を軸足の方向へ少しだけ倒す動きを加えてからキープしてみましょう。お尻の横側や後ろ側がぐっと伸びているのを感じられる場所が、ベストポジションです。
ストレッチのコツ
- 背中が曲がらないよう、顎を上げた状態を保つ事を意識する。
- 上半身を倒す前に、必ず背筋を伸ばしてから行う。
- 膝を下に向かって押しながら取り組む。
- キープしている間は特に、深呼吸を意識する。
- 少なくとも30秒かけてストレッチする。
ながら大殿のストレッチをする時に気をつけておきたいのが、顎を引かない事。顎を引いてしまうと背中の伸びが優先してしまうので、お尻と腰の筋肉がストレッチされません。
上半身を上に引き上げながら前に倒れるのが理想的ですが、意識するのが難しい人は、顎が上がった状態をキープする事に意識を集中させましょう。そうする事で、短時間でも効率的に腰痛対策ができますよ。
腰痛対策に効くストレッチ10. 寝ながら腰痛ストレッチ
腰回りの筋肉を寝ながら効果的に柔らかく出来るストレッチメニュー。
1分以内でできる簡単な動作を毎日行うことで、一時的なケアではなく、腰の痛みの根本へと働きかける効果が期待できます。
特別な器具や技術を使わなくてもできるので、「腰痛を改善したいけれど、整体に行く時間がない」という人は、ぜひ試してみてくださいね。
ストレッチの正しいやり方
- 仰向けに寝た状態から、膝を90°に曲げて立てる
- 骨盤、太もも、膝が一直線になるように、お尻を上に持ち上げる
- (2)の状態のまま、10秒間キープ
- ゆっくりと腰を下ろしていく
- これを、2〜3回繰り返す
- 慣れてきたら、(2)の状態から、片足を伸ばしてあげる
- 立てている脚の膝と、伸ばしている脚の膝が同じ高さになる位置で、10秒間キープ
- 脚を下ろし、揃えたら、反対脚も同様に上げて10秒間キープ
- (6)〜(8)を左右交互に3回ずつ繰り返す
- ゆっくりと腰を下ろして終了
腰を上げる体操の目安は、10秒キープ×2〜3セット。慣れてきたら5セットに増やしましょう。片足を上げたエクササイズの目安は、左右交互に10秒キープ×3セットずつ。
どちらも1日に2回、朝晩に行うのが理想的です。ただし、無理をすると続かなくなってしまうので、自分のペースを守りましょう。
ストレッチのコツ
- 腰の位置が上がりすぎたり、下がりすぎたりしないよう、一直線のラインを意識する。
- 腰を持ち上げる時に、背中が反らないように注意する。
- 股関節の前側の筋肉が伸び、お尻がキュッとしまっているのを感じながらキープする。
- 安定した呼吸を意識して行う。
寝ながら腰痛ストレッチでは、腰から膝にかけてのラインを一直線に保つことが最大のコツです。
横から見た時に、骨盤が下がって「く」の字になっていると、腰痛改善への効果がありません。反対に骨盤を上げすぎると反り腰になってしまい、腰を痛める可能性があるため要注意です。
特に初めのうちは、間違った体制で取り組んでしまうことも。鏡でチェックしながら正しい骨盤の位置を意識して取り組みましょう。
腰痛に効く私生活の対策|ストレッチと一緒に取り組んで腰の痛みを軽減しよう!
腰の痛みを和らげるにはストレッチが有効ですが、日常生活での動作にも注意を払うことで、より効果的な腰痛ケアができます。
ここからは、ぜひ知っておいて欲しい私生活における腰痛に効く対策をご紹介。ストレッチ以外に少しでも腰の痛みを軽減、防止したい人は参考にしてみてくださいね。
腰痛に効く私生活の対策1. デスクワーク時に正しい姿勢を取る
長時間デスクワークが続くと、無意識に姿勢が悪くなりがち。せっかくストレッチを行っても、またすぐに腰痛を引き起こしてしまいます。
腰痛を軽減し、再発を予防する為には、正しい姿勢をキープすることが重要です。また、意識する時は背中を反らせるのではなく、骨盤を立たせるようなイメージで行うことで、骨盤に無駄な力が入らず、自然と正しい姿勢に。
初めは慣れないですが、身につければ腰痛へのリスクが大幅に減りますので、ぜひパソコン、スマホ操作をする時の習慣にしましょう。
腰痛に効く私生活の対策2. 腰痛持ちの為の正しい寝る姿勢を取る
「ひざ下に枕を敷くと腰痛改善に良い」と言われていますが、実は腰痛がひどい人にとっては逆効果。体を整えるために必要不可欠な、寝返りができなくなってしまう為です。
また、仰向けも場合によっては適しません。特に反り腰の人は、腰が浮いて痛みを感じてしまうはず。腰痛に悩む方は、横向きの体制で寝ましょう。自然な寝返りを促し、腰に負担をかけずに安眠へと導いてくれますよ。
せっかくの身体を休める時間なのに、間違った姿勢だと余計に腰痛を悪化させてしまいます。心地良いと感じる正しい姿勢で、しっかりと身体を休めましょう。
腰痛に効く私生活の対策3. 反り腰にならない姿勢を取る
反り腰の人は、普通に過ごしている時も、寝る時も腰が痛く辛いですよね。骨格の問題と諦めてしまう人も少なくないでしょう。
ですが、実は立ち方を少し変えるだけで、簡単に反り腰が改善できます。そもそも反り腰は、脚が内股になっているのが原因。つまり、外股に直すことで反り腰は解消されるのです。
目安としては、つま先の角度が外側に60°くらい。右のつま先と左のつま先の間が、90°よりも少し開いた状態を意識しましょう。
立ち方を変えるのは誰にでもすぐ行え、腰痛の再発防止にも繋がるので、ぜひ意識してみてくださいね。
腰痛に効く私生活の対策4. 腰痛改善クッションを使う
腰痛対策として正しい姿勢が大切と分かっていても、習慣づけるのはなかなか難しいもの。無意識のうちに姿勢は崩れてしまいますし、正しい姿勢には多少なりとも筋力が必要なので、辛くなり挫折してしまうでしょう。
そんな人におすすめなのが、腰痛改善クッションです。ただ、お尻の下に敷いて座るだけで正しい姿勢へと導き、腰への負担を減らしてくれます。
また、間違った姿勢による腰痛の悪化防止にも効果的。自力で改善しようとして痛めてしまうくらいなら、思い切って便利アイテムに頼るのも一つの手ですよ。
簡単にできるストレッチを取り組んで、気軽に腰痛対策を行っていこう!
年齢と共にに筋力も衰えてしまうので、腰痛を完璧に防止したり、痛みを緩和したりするのは難しいでしょう。
しかし、ご紹介したようなストレッチを取り入れたり、私生活での動きを意識すれば、誰でも自宅で簡単にケアができ、今よりもきっと楽になるはず。
より健康的な日々の生活を送る為に、できることから腰痛対策を始めてみましょう。
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