ストレッチの効果的なやり方。体を柔らかくできる30種類の柔軟体操とは

ストレッチの効果的なやり方。体を柔らかくできる30種類の柔軟体操とは

織田琢也 2023.10.15
柔軟ストレッチの効果&やり方とは?肩甲骨や股関節はもちろん、手首や大胸筋、ふくらはぎと言った細かい筋肉の伸ばし方・やってはいけないNGストレッチまで徹底解説。体を柔らかくする方法を詰め込んだストレッチのマニュアルがここに!

腹筋&腰をバランスよく伸ばす効果的なストレッチメニュー2種類

腰周辺の筋肉は姿勢にも影響を与えるため、固くならないよう注意しましょう。

腹筋と腰、どちらもバランスよく伸ばせるストレッチ方法を2つ解説します。やり方&コツをしっかりとマスターしていって。


腹筋&腰のストレッチ① 背伸び

腹筋&腰の柔軟ストレッチ

オフィスワークの男性に多い症状と言われる猫背。そんな猫背の原因にインナーマッスルの弱体化が挙げられます。特に腰と腹筋は体幹部分の中でも大きな筋肉になるため、注意しなければなりません。ここではまず、腰と腹筋のインナーマッスルを刺激する種目で最も簡単な背伸びをご紹介します。

ストレッチの正しいやり方

  1. 足を肩幅分ほど開いて直立する
  2. 指と指を絡ませてお祈りのポーズを作る
  3. 両手を上に上げていくと同時に手のひらを返す
  4. ぐっと空を押し上げていく
  5. (4)の時、腕を耳につける
  6. その後ゆっくりと元に戻す
  7. この動作を5回繰り返していく

背伸びエクササイズは、5秒間で1回を目安に行ってください。両足は地から離さないようしっかりと安定させましょう。

ストレッチのポイント

  • 顎は下げずに、常に前を向く
  • しっかりと呼吸しながら行う
  • 両腕とも同じ力で伸ばす
  • 軽くお腹を凹ませる

ストレッチ初心者は、ただ背伸びをしてしまいがち。背伸びする時は両腕とも同じ力で天井を押し上げましょう。たったこれだけを意識するだけで体全体の血行を促進できるはず。


腹筋&腰のストレッチ② ブリッジ

腹筋&腰の柔軟ストレッチ

ストレッチでありながら、体幹部分のインナーマッスルも鍛えられる種目。メインは腹筋&腰を刺激できるトレーニングになりますが、補助筋肉として腕や太もも、足にも刺激を届けられますよ。

ストレッチの正しいやり方

  1. 仰向けに寝っ転がる
  2. 足を立てる
  3. 耳の横に両手を置く
  4. 地面をぐっと押してブリッジの体勢にする
  5. その状態を5秒〜10秒キープ
  6. ゆっくりと体を下ろす
  7. この動作をあと2回繰り返す

ブリッジストレッチは、1日3回を目安に行いましょう。うまく体の持ち上げらない場合、他ストレッチで体を柔らかくして挑戦してみて。

ストレッチのポイント

  • 腰を頂点として扇を作るイメージで行う
  • 指先よりも手首で地面を押す
  • 頭を上げない

体を持ち上げている時に頭を上げてしまうと背中が丸くなり、うまくキープできなくなってしまいます。そうならないために、できるだけ首より上は力を入れないように。

【参考記事】腰のストレッチ後は、筋トレで筋肉を刺激を▽


固いおしりをほぐせる効果的で簡単なストレッチメニュー2種類

お尻にある大臀筋は体の中で最も大きな筋肉なため、ストレッチでバランスよくほぐしてあげないといけません。

お尻の代表的なストレッチ方法をご紹介します。しっかりとやり方をマスターしていきましょう。


おしりのストレッチ① おしり歩き

おしりの柔軟ストレッチ

意外とつる筋肉として有名なのが大臀筋(お尻の筋肉)。デスクワーク男性のお尻は常に体重圧がかかった状態になっているため、固まりやすく不意に動くと簡単に傷ついてしまうことに。ここでは自宅で簡単に行えるおしり歩きエクササイズをご紹介します。

ストレッチの正しいやり方

  1. マットまたはフローリングの上に座る
  2. 足をまっすぐと前に伸ばす
  3. (2)の時、下半身と上半身は90度になるようにする
  4. 両手を軽く前に出す
  5. その状態のまま、下半身(特におしり)だけで前に進む
  6. 1mほど進んだら、同じようにバックで戻っていく
  7. この動作を2往復行う

おしり歩きは、1往復90秒で行えるようになりましょう。コツをつかむまでは正しいフォームで行うことだけを意識して取り組んでくださいね。

ストレッチのポイント

  • 反動を使わない
  • リズムよく進んで行く
  • 猫背のまま行わない
  • できるだけ細かくステップ

おしり歩きトレーニングはやや難しめのトレーニングになるため、ついつい反動を使ってしまいがち。しかしそれではストレッチの意味はありません。大臀筋を意識してちょっとずつ前に進んでいきましょう。

【参考記事】おしり歩きの効果的なやり方はこちら


おしりのストレッチ② スクワットストレッチ

おしりの柔軟ストレッチ

大腿四頭筋を鍛えられるスクワット。そんなトレーニング種目を一般的なスピードよりも遅く少ない回数行うのがスクワットストレッチです。誰でも簡単に行うことができ、かつ猫背矯正にも役立ちますよ。

ストレッチの正しいやり方

  1. 肩幅2個分ほど足を広げる
  2. (1)の時、お尻から頭まで一直線キープする
  3. 両手は前に伸ばして大臀筋の邪魔をしないようにしましょう
  4. 太ももと地面が平行になるまで、体を下げていく
  5. 下げたら3秒間キープ
  6. その後ゆっくりと元に戻す

スクワットストレッチは、10秒間で1回を目安に行っていきましょう。カウントしながら行うことでスピードが早まるのを抑えられますよ。

ストレッチのポイント

  • 背中を丸めない
  • 目線は常に前を向く
  • 大臀筋と大腿四頭筋を意識する

スクワットストレッチで最も重要なポイントは、前を向いてトレーニングすること。顔を動かしてしまうと、大臀筋への刺激は弱まってしまいストレッチの意味をなしません。ストレッチ中は常に一点を見つめて行っていきましょう。

【参考記事】はこちら▽


膝周りを簡単にほぐせるストレッチメニュー2種類

ふくらはぎと太ももを結ぶ膝関節のストレッチ方法をピックアップ。普段から膝関節の柔軟を行っていない方は、お風呂後に取り組んでみてください。


膝のストレッチ① 膝回し

膝の柔軟ストレッチ

スポーツや筋トレを行っている男性に多いのが膝の故障。膝は下半身の中でも痛めやすく治癒しにくいのが特徴です。膝の故障を避けるためにもしっかりとストレッチしていきましょう。

ストレッチの正しいやり方

  1. 両足のかかとと膝をくっつけて直立する
  2. 軽く膝を曲げる
  3. 両手を膝につく
  4. (3)の時、背中は丸めずに腰から折るイメージで
  5. その状態で膝をぐるぐると回す
  6. この動作を10周繰り返す

膝回しは、ゆっくりと手を使って行っていきましょう。膝に故障を抱えている男性は痛みが出ない程度の力でストレッチしてくださいね。

ストレッチのポイント

  • 逆回しも必ず行う
  • ストレッチ中にいきなり膝を伸ばさない
  • 正しい呼吸法を身につける

デッドリフトベントオーバーローイングなどの膝を使う筋トレを行うときは膝回しを行った後で行いましょう。


膝のストレッチ② 寝っ転がって膝回し(股関節&膝のストレッチ)

膝の柔軟ストレッチ

寝っ転がって行う膝回しストレッチ。立った行う膝回しと違って大きく回すことができるため、股関節周りも同時に伸ばせます。寝っ転がるスペースのある場合は、リラックスしながら股関節をストレッチさせていきましょう。

ストレッチの正しいやり方

  1. 仰向けに寝っ転がる
  2. 両足を肩幅分ほど開く
  3. 太ももが地面と平行になるよう持ち上げる
  4. 両手を膝に置く
  5. 膝に手を置いたまま、膝で大きな円を描くように足全体を回す
  6. 10周させたら逆方向に同じように行う

このストレッチは、10周30秒を目安に行っていきましょう。スピードをつけてしまうと股関節が炎症を起こしてしまう恐れもあるため、無理はしないように。

ストレッチのポイント

  • 上半身は動かさない
  • 呼吸しながら行う
  • 両手は補助するように膝を動かす
  • 大きく円を描くように回す

膝回しストレッチでは、手は補助するためだけに使いましょう。可動域の広い股関節をGetすれば下半身全体の筋肉を上手に使えるようになりますよ。

【参考記事】はこちら▽


ふくらはぎ&足首の効果的なストレッチメニュー2種類

“第二の心臓”とも呼ばれるふくらはぎの筋肉と足首関節のストレッチ方法をご紹介。ふくらはぎはヒラメ筋腓腹筋と呼ばれる2つの筋肉から成り立っており、下半身では血流を流すポンプ的な役割を担っています。

体全体を健康に保つためにふくらはぎはしっかりとメンテナンスしておきましょう。


ふくらはぎのストレッチ① 足伸ばし

ふくらはぎの柔軟ストレッチ

徒競走や歩きすぎてよくつってしまうふくらはぎ。第二の心臓とも呼ばれる筋肉部位で、下半身の疲れはほとんどがふくらはぎによる疲れだと言われています。脚伸ばしストレッチで血流の流れを良くしていきましょう。

ストレッチの正しいやり方

  1. 地面に座る
  2. 脚をまっすぐ前に伸ばす
  3. (2)の時、上半身は地面と垂直をキープ
  4. その状態のまま、足先だけ物を押すイメージで伸ばす
  5. ふくらはぎに刺激が届いたら3秒間停止する
  6. その後ゆっくりと元に戻していく
  7. この動作を5回繰り返す

足伸ばしは、1回7秒〜10秒かけて行っていきましょう。ストレッチ初心者は、つり過ぎないよう注意してくださいね。

ストレッチのポイント

  • やりすぎない
  • 戻す時は足先を自分側に引き寄せるようにする
  • 両足同時または片足ずつ同じセット数行う

ふくらはぎストレッチは、やりすぎてしまうと逆に疲れが蓄積されてしまいます。全ストレッチ、回数は守って行ってくださいね。

【参考記事】ふくらはぎのふくらはぎのストレッチを確認したらトレーニングへ▽

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ふくらはぎのストレッチ② 足首回し

足首の柔軟ストレッチ

最も捻挫しやすい部位である足首。自宅で自重トレーニングを行う時などしっかりと対策して怪我のリスクを軽減させることが大切です。特に今筋トレしている男性は習慣の1つに足首ストレッチを組み込むようにしましょう。

ストレッチの正しいやり方

  1. 地面または椅子に座る
  2. 片足を90度に曲げて、もう片方の太ももに乗せる
  3. (2)の時、くるぶしよりも膝側を置くイメージで
  4. 載せている足を手で持ち、時計回りにゆっくりと回していく
  5. この動作を5回繰り返す
  6. 逆方向も同様に回す

足首回しストレッチは、1周5秒かけるイメージで行っていきましょう。足首を痛めている男性はストレッチせずに筋肉を休養させてくださいね。

ストレッチのポイント

  • 足で回すのではなく、手でゆっくりと回す
  • できるだけ足の指を持つ
  • 大きな円を描くように回す

足首ストレッチで最も重要なポイントは、大きな円を描くイメージで回すこと。初めて行う男性は、このポイントだけ意識して行っていきましょう。


足裏までしっかりと効く効果的なストレッチメニュー1種類

最後に足裏の柔軟体操をご紹介します。アスファルトやフローリングなど固い部分と接することの多い足裏の筋肉は、固まりやすくほぐしにくい部位です。寝る前などちょっとした空き時間に軽くストレッチさせましょう。


足裏のストレッチ① 指折り

足裏の柔軟ストレッチ

意外とストレッチ不足なのが足裏。歩くことで刺激されている筋肉になるため、営業マンやサービス業の男性は毎日ケアして欲しいところ。そこで今回は足裏の血行を促進する指折りと呼ばれる種目をご紹介します。

ストレッチの正しいやり方

  1. あぐらを書いて安定するところに座る
  2. 足と逆の手で足の指先を握る
  3. そのまま膝の方にぐっと曲げていく
  4. (3)の時、足に力は入れずにリラックスさせましょう
  5. 足裏に刺激が伝わったら停止する
  6. その後ゆっくりと元に戻していく
  7. この動作を5回繰り返す
  8. 逆の足も同様に行う

指折りストレッチは、1回7秒を目安に行うのがベスト。うまくストレッチできない場合、足先を膝側に持っていき、手で押して刺激を届けましょう。

ストレッチのポイント

  • 正しい呼吸法を見につける
  • 慣れてきたらチューブを使う
  • 親指ではなく、小指を押す

指折りストレッチに慣れてきたら、チューブを使ってもうちょっと強めの刺激を届けていきましょう。この時使うチューブは硬い物ではなく、柔らかく弱い刺激のアイテムにするのが吉。


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