2017.08.10

ローテーターカフの鍛え方。回旋筋腱板トレーニングに効果的なメニューとは

肩のインナーマッスルと呼ばれる筋肉、回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)。どのような役割を担って、どんなトレーニングを行う事で鍛えられるのか。今回はローテーターカフの鍛え方として、基礎知識と効果的な筋トレメニューをご紹介していきます。

回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)とは?

ローテーターカフを鍛えた男の肩

野球などの投球種目では特に重要とされている筋肉、回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)。ローテーターカフとも呼ばれる筋肉ですが、一体どのような役割を担っており、どんなトレーニングを行うことで効率よく鍛えられるのか、知らない男性も多いですよね。そこで今回は、回旋筋腱板の位置から役割といった基礎知識はもちろん、効率よく肥大させられる筋トレメニューまで徹底解説していきます。

まずは回旋筋腱板の位置・役割・鍛えるメリットを学んでいきましょう


回旋筋腱板(ローテーターカフ)の位置とは?

回旋筋腱板の位置

回旋筋腱板は、「三角筋」・「僧帽筋」と肩部分を構成している筋肉です。回旋筋腱板は「大腿四頭筋」や「ハムストリング」と同じ筋肉群(筋肉の集まり)の1つで4つの筋肉をまとめた総称になります。ローテータカフに含まれる4つの筋肉は以下。

各筋肉は同じ動作を行う時に働くこともあれば、それぞれが別の働きで動くこともあります。また、回旋筋腱板は、肩の深層部にあるため、肩のインナーマッスルと呼ばれます。触診することは難しく、肥大しているかどうかも確認しにくい筋肉です。トレーニングをしても、すぐに目に見える効果になるとは限らないというのが真実でしょう。


回旋筋腱板(ローテータカフ)の役割とは?

回旋筋腱板の役割

回旋筋腱板の位置でも解説しましたが、回旋筋腱板は各筋肉がそれぞれ別の動きを担っています。ここでは4つの筋肉がどのような役割を担っているか解説していきます。


棘下筋の役割とは

棘下筋は、主に肩関節を外旋させる動作(腕を外に広げる動き)と伸展させる動作(腕を体よりも後ろに下げる動き)をサポートします。腕を外に広げた時に肩周りで痛みが生じるという場合は、棘下筋が炎症している可能性があるため、その場合は安静にして、長く続くようであれば病院で診察してもらいましょう。


棘上筋の役割とは

棘上筋は、主に上腕を外転させる動作(腕を上に上げる動き)をサポートしています。上腕の外転には三角筋などの大きな筋肉も関わっているため、棘上筋がメインとして活躍することはありません。上腕の外転は普段あまり行わない動作ですので、トレーニングする際は少しずつ負荷を高めていきましょう。


小円筋の役割とは

小円筋は、主に肩関節を外旋させる動き(腕を外に広げる動き)と伸展させる動作(腕を体よりも後ろに下げる動き)をサポートしています。この動きは、棘下筋とほとんど同じで、上2つの動作は小円筋と棘下筋が大きな役割を担っています。

また、小円筋とよく比較される大円筋はローテーターカフには含まれておらず、肩関節の内旋を担当している筋肉です。


肩甲下筋の役割とは

肩甲下筋は、主に肩関節を内旋させる動作(腕を内に曲げる動き)、肩関節を内転させる動作(腕を下に下げる動き)、肩関節を伸展させる動作(腕を後ろに下げる動き)をサポートしています。あまり知られていない筋肉ですが、肩甲下筋は全身の中でも上位に入るほど大きな部位です。肩関節の動きに対する貢献度は、三角筋に次ぐ第2位の筋肉と言ってもいいでしょう。


回旋筋腱板(ローテータカフ)を鍛えるメリットとは?

回旋筋腱板を鍛えるメリット

回旋筋腱板の役割でもご紹介した通り、回旋筋腱板は4つの筋肉がそれぞれ重要な動作を担当しています。鍛えることでそれぞれの役割をしっかりとこなせるようになり、より高重量なアイテムを無理なく動かせるようになったりと、様々なメリットが期待できるでしょう。また、肩関節の動きで最も重要な三角筋は、内旋・外旋の動作にはほとんど影響を及ぼさないため、内旋・外旋動作を担当している棘下筋・小円筋・肩甲下筋は棘上筋と比べると目に見える効果が期待できるかもしれません。


回旋筋腱板(ローテータカフ)の効果的なトレーニング方法

ローテーターカフを鍛えられるトレーニングメニュー

回旋筋腱板の基礎知識について勉強したところで、ここからは実際に回旋筋腱板を鍛えられる効果的なトレーニングメニューをご紹介します。自宅で取り組める筋トレ方法を中心に解説していきますので、気になったトレーニングは今日からでも取り組んでみてください。


回旋筋腱板(ローテータカフ)のトレーニング1. インターナルローテーション

インターナルローテーションを行う女性

チューブを使った回旋筋腱板トレーニング、インターナルローテーション。プロ野球選手も日々の筋トレメニューにプラスしている種目で、シンプルながらもローテーターカフ全体を刺激できますよ。チューブを必要とする男性ですので、持っていない方はこの機会に購入してみて。

インターナルローテーションの正しいやり方

  1. チューブの片方を肘の高さで支えられる場所に結ぶ
  2. 片方をしっかりと持つ
  3. (2)の時、足は肩幅分開く
  4. チューブを持った腕の上腕部分は体に沿わせて、前腕は地面と平行に
  5. チューブを持った腕を外に広げていく
  6. (5)の時、前腕以外は動かさない
  7. 限界まで引っ張り、ゆっくりと元に戻す
  8. この動作を20回繰り返す
  9. インターバル(30秒)
  10. 残り2セット行う
  11. 終了

インターナルローテーションの目安は、20回 × 3セット。肩部分への刺激を感じながらゆっくりと取り組んでいきましょう。

セットの仕方

  • 前腕以外は動かさない
  • 呼吸を止めないで行う
  • 全ての動作をゆっくりと
  • チューブは少し固めを選びましょう
  • 手首に力を入れすぎない

インターナルローテーションで効果を高めるコツは、前腕以外は動かさないで取り組むということ。肘を動かしてしまうと、回旋筋腱板に刺激が届きにくいため、しっかりと固定した状態で取り組みましょう。

【参考動画】インターナルローテーションのやり方を動画で解説▽


回旋筋腱板(ローテータカフ)のトレーニング2. アウトワードローテーション

インワードローテーションを行う女性

インターナルローテーションとは違い、ダンベルを使った回旋筋腱板トレーニングメニュー。ダンベルを持っていれば自宅で寝っ転がって行える種目なため、ぜひ挑戦してみください。

インワードローテーションの正しいやり方

  1. マットなどを敷いた上に、仰向けで寝っ転がる
  2. ダンベルを右手に持つ
  3. 右の上腕部分は体に沿わせ、前腕は体と垂直になるように横に倒す
  4. 前腕をゆっくりと上に上げる
  5. 肘の真上に来たら、ゆっくりと元に戻す
  6. この動作を20回繰り返す
  7. インターバル(1分間)
  8. 残り2セット行う
  9. 終了

インワードローテーションの目安は、20回 × 3セット。ダンベルは無理できない重量を選びましょう。

セットの仕方

  • 前腕以外は動かさない
  • 上げる時に空気を吐き、下ろす時に取り込む
  • 全動作をゆっくりと行う
  • ダンベルは軽めを選ぶ
  • ダンベルを握りこみすぎない

インワードローテーションで効果を高めるポイントは、全動作ゆっくりと行うということ。たった、これだけを意識するだけで回旋筋腱板への刺激を届けられますよ。ダンベルの重量は2kg~3kgを選ぶのがベスト。

【参考動画】アウトワードローテーションのやり方を動画で解説▽


回旋筋腱板(ローテータカフ)のトレーニング3. ショルダーサークル

ローテーターカフを鍛えられるショルダーサークル

インワードローテーションと同様にダンベルで行う回旋筋腱板トレーニング、ショルダーサークル。ダンベルをもった状態でぐるっと大きく回すことで、ローテーターカーフ全体を効率良く刺激できますよ。

ショルダーサークルの正しいやり方

  1. ダンベルをもって直立する
  2. 右手と左手の手のひらはお互いに向ける
  3. 肘を伸ばした状態で、両手をぐるっと時計回しに回す
  4. 頭の上を通り過ぎた時に、手のひらを返す
  5. 下ろす時はゆっくりと
  6. 同じペースで5周取り組む
  7. インターバル(30秒)
  8. 逆回しも同様に行う
  9. インターバル(30秒)
  10. 残り2セット行う
  11. 終了

ショルダーサークルの目安は、5周 × 3セット。同じペースを守りながら、ゆっくりと行っていきましょう。

セットの仕方

  • 肘はまっすぐ伸ばして行う
  • 肩は動かしすぎない
  • 両手は前後に動かさない
  • 呼吸を安定させて行う
  • ダンベルは1kg未満を目安に選ぶ

ショルダーサークルを行う上で大切なポイントは、両手を前後にブラさないということ。そのためには、ダンベルの重量はしっかりとこだわる必要があります。無理に3kgダンベルなどを使わずに、1kg程度を選ぶようにしましょう。


回旋筋腱板(ローテータカフ)のトレーニング4. タイプライタープッシュアップ

回旋筋腱板を鍛えられるトレーニング

腕立て伏せ種目の中で、回旋筋腱板のトレーニングに最も適している、タイプライタープッシュアップ。やや負荷の高い筋トレメニューですので、慣れない方は膝をついた状態で取り組んでみて。

タイプライタープッシュアップの正しいやり方

  1. 手幅を肩幅2つ分ほどとる
  2. 足を伸ばして、腕立て伏せの形を作る
  3. 右腕に胸を寄せるように動かし、左腕が伸びるまで下げる
  4. その後、構えまで戻る
  5. 次に左腕に胸を寄せるように動かす
  6. この動作を左右10回ずつ行う
  7. インターバル(30秒)
  8. 残り2セット行う
  9. 終了

タイプライタープッシュアップの目安は、左右10回ずつ × 3セット。肩周りの筋肉が刺激されているか感じながら取り組んでいきましょう。

トレーニングのコツ

  • 腕がしっかりと伸びきるまで上体を下げる
  • 頭は下げすぎず、かかとから頭まで一直線をキープする
  • 体全体を使って動く
  • 呼吸を止めない
  • 顔を前に向ける

タイプライタープッシュアップで効果を高める秘訣は、腕が伸びきるまで体を下げるということ。不十分な状態で止め、元に戻してしまうと筋肉を効率良く刺激できません。効果的な筋肥大を実現するためにも、限界まで体を寄せていきましょう。


回旋筋腱板(ローテータカフ)のトレーニング5. エクスターナルローテーション

エクスターナルローテーションのやり方

インターナルローテーションと同じで寝っ転がって行う回旋筋腱板トレーニングメニュー。外に手を広げるインターナルローテーションとは違い、内側に曲げていく種目になります。インターナルローテーションと組み合わせて行う事で筋肉を効果的に刺激可能です。

エクスターナルローテーションの正しいやり方

  1. マットなどを敷き、横向きになって寝っ転がる
  2. 上側の手でダンベルを握る
  3. 状態は体に沿わせ、軽く内側に曲げる
  4. ダンベルを上に持ち上げていく
  5. 体と垂直になったら、ゆっくりと元に戻す
  6. この動作を10回繰り返す
  7. インターバル(1分間)
  8. 残り2セット行う
  9. 逆の手も同様に取り組む
  10. 終了

エクスターナルローテーションの目安は、左右10回ずつ × 3セット。ローテーターカフに刺激を届けるために、1セットずつ時間をかけて行ってください。

トレーニングのコツ

  • 前腕以外は動かさない
  • ダンベルは2kg~5kgを選ぶ
  • 上げる時よりも、下ろす時はゆっくりと
  • 体と90度になった位置よりも後ろに下げない
  • 筋肉への刺激を感じながら取り組む

エクスターナルローテーションで大切なポイントは、内側に下ろしていく時は時間をかけるということ。内旋動作に関わる、肩甲下筋へしっかりと刺激を届けるために、ダンベルはゆっくりと下ろしていきましょう。

【参考動画】エクスターナルローテーションのやり方を動画で解説▽


回旋筋腱板(ローテータカフ)のトレーニング6.ダンベルサイドレイズ

ダンベルサイドレイズを行う男性

三角筋を中心にローテータカフも刺激できる回旋筋腱板トレーニング種目、ダンベルサイドレイズ。筋トレ初心者でも無理なく取り組める筋トレメニューなため、この機会にぜひ挑戦してみてください。ダンベルがなくとも、水を入れたペットボトルでも代用可能ですよ。

ダンベルサイドレイズの正しいやり方

  1. 両手にダンベルを持って肘を軽く曲げます
  2. 足は肩幅分ほど開き、上半身は少しだけ前傾姿勢をとる
  3. (2)の時、背中を丸めないよう意識しましょう
  4. 肘を軽く曲げたまま、ゆっくりと上に持ち上げる
  5. 肩と同じ高さまで持ち上げたら、少し停止する
  6. その後、重さに耐えながら元に戻す
  7. この動作を15回繰り返す
  8. インターバル(1分間)
  9. 残り2セット行う
  10. 逆の手も同様に行う
  11. 終了

ダンベルサイドレイズの目安は、左右15回ずつ × 3セット。肩周りへの刺激を感じながら取り組んでいきましょう。

トレーニングのコツ

  • 手首は返さず肩から手先まで伸ばしましょう
  • 呼吸を安定させ、ゆっくりと取り組む
  • ダンベルは前後に動かさない
  • 慣れてきたら停止時間を延ばす
  • 背中を丸めて行わない

ダンベルサイドレイズで回旋筋腱板への刺激を高めるコツは、ダンベルを前後ではなく上下に動かすということ。特に筋トレ初心者は、疲労がたまっていくにつれてフォームが乱れやすくなってしまうため、注意しておきましょう。

【参考動画】ダンベルサイドレイズのやり方を動画で解説▽


ローテーターカフを鍛えてトレーニングの質を高める

ローテーターカフを鍛えた男

回旋筋腱板(ローテータカフ)の基礎知識と効果的なトレーニングメニューについてご紹介しました。あまり知られていない筋肉ですが、肩関節の動きには非常に貢献している部位になります。上腕三頭筋や大胸筋を鍛える時に回旋筋腱板が鍛えられているかいないかでトレーニングの質は変化します。この機会にしっかりと鍛えて効率的な筋トレを行えるボディに。

【参考記事】上腕三頭筋の効果的な鍛え方とは▽

【参考記事】上腕二頭筋を鍛えられるトレーニングとは▽

【参考記事】握力アップにつながる筋トレ方法を解説▽

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