人間不信な人の特徴と原因。トラウマを克服するための方法も紹介します!
そもそも『人間不信』とは?どんな状態のこと?
何らかのきっかけで他人のことを信じられなくなった状態のことを言います。
- 信頼していた家族、恋人、友人等から裏切り
- 幼少期に親から受けた虐待のトラウマ
- 友達から突然無視されるようないじめを受けた嫌な思い出
等、辛い経験をしたことが引き金で人間不信になる人が多いです。
相手が優しくしてくれても
「何か裏があるんじゃないか?」
「だましているんじゃないか?」
と疑心暗鬼になってしまい、人間関係を上手く築けなくなっています。
人と接触しようともしないので、周囲の人も対処法や人間不信の人にかける言葉がわからず困ってしまいます。
人間不信な人の特徴|人を信じれない人に共通することは?
「どんな性格の人が人間不信に陥るの?」
「人間不信かどうかってどうやって見分けるの?」
人間不信って言葉はなんとなくは理解しているけれど、具体的な特徴はわからないという人も多いのではないでしょうか?
ここからは、人間不信の人の特徴を具体的に解説します。
どんな人が人間不信に陥っているのか知るためにしっかり把握しましょう。
- 感情表現が乏しく素の自分を見せない
- 人付き合いが苦手で一人が好き
- 人を試す行動をわざととる
- 心配症で強い警戒心を抱いている
- プライドが強く優位に立ちたがる
- 自分のことは棚にあげて話す
- 人への興味や関心が薄い
- 些細なことでも考えすぎてしまう
- 恋愛では干渉したり束縛しがち
- 何でもネガティブに考えてしまう
- 自分に自信がなく劣等感を抱いている
特徴1. 感情表現が乏しく、素の自分を見せない
人間不信になっている人は、疑い深くなっており、
「感情を表に出すと他人につけこまれるのではないか」
との不安から素の自分をみせるのが怖くなっているのです。
そのため、内心では、「楽しい」とか「腹が立つ」とか感じているような時でも、感情を表情に出すことはありません。
常に無表情だから、「何を考えているかわからない」と周囲に警戒され、円滑な人間関係を作れないから、誰のことも信用できないままなのでしょう。
特徴2. 人付き合いが苦手で一人が好き
他人を信じられない人は、「人と関りを持つと嫌な思いしかしない」と思い込んでいます。
そのため、できるだけ人付き合いをしないようにしています。
会社などで人間不信の人が一人ぼっちになっているのを見た優しい人が気を遣って、「◯◯さんも一緒に話ししましょうよ」と誘っても、迷惑に感じてしまい、
「別に話したくないので結構です」と断ってしまいます。
一人でいる姿は他人からはかわいそうに見えてしまいますが、本人にとっては「一人でいると心地いい」と満足していることの方が多いようです。
特徴3. 人を試す行動をわざととる
人間不信に陥ると、他人を簡単に信用できなくなるから、試すことで裏切る人間ではないかを確かめようとしているのです。
自分のいないところで悪口を言ったりしていないか確認するために、隠れて友人の会話を盗み聞きする。
恋人が他の異性に言い寄られても浮気しないか試すために、あえて魅力的な異性に恋人を口説かせようとする。
等の手段を使って確かめようとするのです。
疑い深いから、一度試して大丈夫だったとしても安心できずに、何度も試していしまい裏切られるまで試してしまいます。
そのため、自分で人間不信の度合いを深めてしまうのでしょう。
特徴4. 心配症で強い警戒心を抱いている
人を信じないで生きてきたから、疑うことが癖になってしまい、何にでも強い警戒心をもってしまうのです。
- 「今日の服に合ってるね」と褒められても素直に喜べず「何か目的があるのか?」と警戒してしまう。
- 「何かに悪用されるかもしれない」と思い、友達との会話でも聞き役に徹して自分のことは決して話さない。
- 話相手の些細な表情の変化などで「嘘をついているかもしれない」と疑念を持ちだす。
など常に心配事が頭をかすめて警戒を解くことができません。
特徴5. プライドが強く優位に立ちたがる
人を疑い続けた結果プライドが高くなり、無意識のうちに他人を見下すようになってしまうことがあります。
- 周囲の人のレベルが低いと決めつけ、一緒にされたくないとの思いで、一定の距離をとる。
- 「相手の方が間違っているに違いない」と思い込んでいるから、絶対に折れない。
など、相手を下に見ることで自分のプライドを守ろうとしているのでしょう。
特徴6. 自分のことは棚にあげて話すことが多い
人間不信に陥る人は、
「自分が騙されないか」
「自分が損をさせられないか」
と自分のことばかり考えてきたから、男女問わず自己中心な考え方なりがちです。
だから、自分の落ち度を顧みずに他人の落ち度を責めたりするのでしょう。
普段自分の方がたくさんミスをしているのに、同僚が一回ミスしただけで相手を責め立てる。
自分も揉めがちなのに、他の同僚がに対して「会社で喧嘩するなんて子供みたいだね」と嫌味を言う。
等、自分に甘く他人に厳しくなってしまう性格の人が多いです。
特徴7. 人への興味や関心が薄い
人間不信な人は、裏切りにあった経験がトラウマになってしまい、人を信用したいとも思えないから、他人のことに興味が湧かないのです。
一人でいるほうが気楽でいいと思っているので、
- 誰かと一緒にいると疲れてしまうので、友人や恋人を全く作ろうと思わない。
- 同僚とも最低限しか関わらず、「おはよう」「おつかれ」以外の言葉を発しない。
等、他人と親密な関係を築こうとしません。
人付き合いに全く興味がないのは周囲の人にも伝わるので、人間不信の人にかける言葉が見つかりません。
特徴8. 些細なことでも考えすぎてしまう
裏切られたりした過去のトラウマの傷が癒えていないから、
人間不信な人は些細なことでも「また裏切られるんじゃないか」と猜疑心が働いてしまい考えすぎてしまいます。
離れたところで知人同士が談笑しているのを見ると、「自分のことを笑っているのではないか」と疑う。
デート中に恋人が異性のいるほうに少し視線を向けただけで、「浮気?」と疑ってしまう。
等、周囲の人が普通にしているだけなのに、勝手に悪い方に考えてしまうのです。
特徴9. 恋愛では干渉したり束縛しがち
人間不信の人は男女共に恋愛中でも恋人のことを信用できず、「自分がいないところで浮気してるかもしれない」と疑ってしまいます。
そのため、不安になって恋人を束縛したり干渉しすぎたりすることが多いのです。
- 恋人の同窓会は「浮気するつもりでしょ?」と決めつけて、出席させない。
- 恋人の帰宅時間がいつもより少しでも遅いと、「何で遅くなったの?」、「どこに行ってたの?」、「誰と会ってたの?」と質問攻めにしてしまう。
等、自分の不安な気持ちを解消させるために、恋人に不自由を強いてしまうことがよくあります。
特徴10. マイナス思考で、何でもネガティブに考えてしまう
人間不信に陥っている人は元々ネガティブな人が多く、人間関係に関してどうしても悪い方向に考えてしまいます。
- 新しく友人ができてても素直に喜べず、裏切られる不安から壁を作ってしまう。
- 大きな仕事を任されるようになったのに、「失敗させて笑いものにしようとしている」と悪く考えてしまう。
等、何も悪いことをされていないのにマイナス思考にとらわれて、自分で勝手に苦しんでしまうことがあります。
特徴11. 自分に自信がなく、劣等感を抱いている
トラウマになるような経験をしたせいで、自己肯定感が低く、「どうせ私なんて」と劣等感を抱きやすくなっています。
- 同僚が褒めてくれても「こんなことで褒めるなんて馬鹿にしてる?」と勘ぐってしまう。
- 人が褒められているのを見ただけで、「私はどうせ仕事ができませんよ」と勝手に落ち込む。
等、自分に自信がもてないことが、被害妄想に繋がってしまいます。
人間不信になる原因|人を疑うようになるきっかけとは?
「どうして人のことが信じられれないの?」
「人間不信に陥った理由を知りたい!」
人に不信感を抱かない人からすると、なんで人間不信になったのかって不思議に思いますよね。
しかし、本人にとっては人を信じられなくなった大きな原因があるのです。
ここからは、人間不信の人が人を信じられなくになった原因について詳しく解説していきます。
原因1. 信用していた人から裏切られたから
相手が誰でも裏切られたらショックですが、裏切られた相手が信用していた人ならショックはなおさら大きいものになり、誰のことも信用できなくなってしまいます。
- 長年の親友に恋人を略奪された。
- 大切にしていた高級時計を盗んだ犯人が、父親だった。
など、一番心を許してきた身近な人から、大きな裏切りにあってしまうと、「他の人はもっと信用できない」と思い誰のことも信じなくなってしまうのです。
原因2. 過去に上手く人付き合いが出来なかったから
職場や学校でいじめを経験したりすると、
「自分が人付き合いがうまくないからいじめられたのかも」
と自信をなくし、誰とも関わらないようになってしまいます。
- 仲良しだと思っていた友達から、ある日を境に無視されるようになった。
- 職場で自分だけ上司から叱責され続け、ひどい仕打ちを受けていた。
等、人間関係でトラブルを抱えてしまい、人付き合いに自信がもてなくなってしまったのです。
原因3. 人に対して素直に頼ることができないから
人見知りだったり、人に強い警戒心があるため、他人に対して強く心を閉ざすようになってしまうことがあります。
- 極度の人見知りで、人になんて話しかけたらいいのかわからなくて、上手くコミュニケーションがとれない。
- 幼少期のいじめなどの辛い経験から「この優しさにも裏があるのではないか?」と疑ってしまう。
など、人に頼ることが難しくて、「誰も頼らず、一人で生きていくしかない」と思い込んでしまっているのです。
原因4. 幼少期の育った環境が良くなかったから
一般的に、人が生まれてきて、一番初めに人間関係を築く相手は親でしょう。
その親が虐待してくるような人だと、誰のことも信用できなくなってしまいます。
- 両親から殴る、蹴るの暴行を受けて育った。
- 親から体を触られるなど、性的な被害を受ける。
- 十分なご飯を与えられなかったり、服を買ってくれないなどネグレクトを受ける。
等、親からひどい仕打ちを受けて育った人は、他人を信用するという経験をしないまま大人になってしまうのです。
原因5. 細かいことを気にしがちな性格だから
自分に自信がないと、「失敗したくない」という気持ちが強くなり神経質になって人のことを疑うようになってしまうのです。
仲間内で飲みに行った割り勘で少しだけ多く払わなければいけない時に、機嫌を悪くする。
自分が仕事で失敗した時に、周囲に雑談で笑っている人を見て「自分のことを馬鹿にしているに違いない」と思い込んでしまう。
等、細かいことを気にしすぎて、被害妄想にとらわれてしまい、他人に対する不信感を強くしてしまうのです。
原因6. ネガティブな性格で打たれ弱いから
劣等感が強いから、少しでも自分が傷つくようなことがあると、
「自分のことを好きな人なんてどこにもいないんだ」
と落ち込んで他人の対する不信感を募らせてしまうのです。
同僚がミスを指摘してくれただけでも「晒し者にしようとしている」と感じてしまう。
仲間に頼み事を断られると「私のことが嫌いだからかも」と不信感をもってしまう。
など、ちょっとしたことでマイナス思考に陥り、人を信用しなくなってしまうのです。
人間不信を克服する方法|信頼関係を築き上げていくには?
「人間不信の特徴に結構思い当たる節がある…」
「自分が人間不信に陥ってたらどうすれば治せるの?」
もし、自分が人間不信の特徴にあてはまった場合、どのように治せばいいのかわからず途方にくれますよね。
ここからはどうすれば、人間不信から抜け出せるか?人間不信に陥った時の対処法を説明してくのでしっかり把握して対応しましょう。
- 自分の些細なことも褒めてあげる
- 他人に期待をしすぎない
- 今いる環境を変えてみる
- 家族や親友などを心から信頼してみる
- 信用できない理由をノートに書き出す
- 他人をコントロールするのは無理
- 人と関わる機会を増やしてみる
- 曖昧な人間関係はないか考えてみる
方法1. 自分を認めて些細なことも褒めてあげる
人間不信から抜けだすためには、まずは自分を認めて自己肯定感を高めていかなければいけません。
- どんな一日でも終わりにその日を振り替えって「今日も良く乗り越えた」と自分をたたえる。
- たとえ一言だったとしても「コミュニケーションをとって偉い」と自分を褒める。
- 鏡を見て「今日もいい感じ!」と自分のことを肯定してあげる。
等、自分の全て褒めて、自分のことを好きになると気持ちが楽になって、他人に不信感を抱きにくくなりますよ。
方法2. 他人に期待をしすぎない
他人に不信感を持ちたくないのなら、期待しないことが一番大切です。
期待しすぎてしまうと、どうしても相手が期待に添わなかった時の失望が大きくなってしまい不信感をもってしまいます。
具体的には、
- 自分にできることを他人も同じようにできると思わない。
- 他人を助けても「お礼をしてくれる」と期待しない。
- 自分の価値観を人にあてはめない。
といったように、自分と人の当たり前は違うということを自覚する。
その結果、過度な期待をもたなくなるから他人に対する不信感を手放せるようになりますよ。
方法3. 今いる環境を変えてみる
人のことを信じられないのは、環境の影響も大きいです。
考え方を変えるのは難しいですが、環境は比較的簡単に変えられます。
- 職場の人間に不信感を持っているのなら、部署移動をお願いしたり、転職したりする。
- 人間関係全般に悩んでいるのなら、引っ越して違う場所で新しい人脈を一から作る。
など、新しい場所に移動することで、気持ちがリフレッシュされます。
「人を信じてみよう」といったポジティブな感情も生まれやすくなりますよ。
方法4. 家族や親友などを心から信頼してみる
人の心は合わせ鏡のようなもの。
あなたのまわりに信頼できる人がいないのは、あなたが周囲の誰にも信頼を寄せてないことが原因かもしれません。
まずは、自分に近しい家族や友人など少数の人に信頼をよせてみるといいでしょう。
- 家族との関係が良好なら「家族は味方だ」と信じる。
- 「この人だけは自分のことを騙さない」と友達を信じて、思ったことを隠さずに話す。
など、自分から歩み寄ることで、周囲の人もあなたに信頼を寄せ始め、良好な人間関係を結べて、人間不信から脱却できるかもしれません。
方法5. 信用できない理由をノートに書き出してみる
人を信じられくなっている人は、信用できない理由が漠然としていて自分で理解していないことが多いです。
理由をノートに書き出して原因がはっきりさせることで、人間不信からの脱却に繋げることができます。
- 親友に裏切られてから誰も信用できなくなった。
- 自分に自信が無く自分のことすら信じられないから、他人のことはもっと信じられない。
- 嘘つきが多く誰の言うことも信じられない。
等、理由はどんなものでも構わないので、心に浮かんだものをそのままノートに書き連ねていきましょう。
心の中にある理由を全て書き出したら、リスト化して一つずつ解消していきましょう。
方法6. 他人を100%コントロールするのは無理だと受け入れる
人それぞれ感受性も考え方も異なるので、他人は自分の思い通りにはコントロールできません。
初めから思い通りにならないと分かっていれば、変に疑うこともなく不信感も生まれなくなりますよ。
- 人に仕事を任せた時に自分と違うやり方をしていても、修正しようと思わない。
- 同僚の仕事を助けた時にお礼を言われなくても、自分の感覚をおしつけない。
など、自分と人とは違う人間だということを理解して、
他人の考えややり方を尊重できるようになれば、良い関係を築けます。
方法7. 人と関わる機会を増やしてみる
人と交わらないと、妄想が膨らんで他人のことを勝手に悪いように解釈してしまいます。
他人と接する機会を増やし、実際に言葉を交わしていくことで、
人の良いところも見ることができ不信感を拭えるようになっていきます。
- 出社したら同僚全員に挨拶したり、世間話をしてみる。
- 楽器演奏、サッカー、麻雀等、興味があるものならなんでもいいので、仕事以外の趣味を持ち、同じ趣味の仲間と交わる。
- 休日は、一人で過ごさずできるだけ、友人や家族等と会うようにする。
など、とにかく色んな人とコミュニケーションを取るようにしていきましょう。
方法8. 曖昧な人間関係はないか考えてみる
人間不信から脱却するには、曖昧な人間関係をなくす必要があります。
自分の意図しない曖昧な距離感になった人間関係はストレスがかかるので、自分の意思で適切な距離を取るようにしましょう。
- 同居していた両親や兄弟との距離感が近すぎてストレスを感じていたので、部屋を借りて別居し距離を取る。
- 恋人と一緒にいるのがストレスになっていたので、話し合って会う回数を減らす。
- 友人が考えを押し付けてくるのが耐えられなかったので、友人関係を解消する。
等、マイナスの影響が大きい人間関係を整理したり、距離を取り直して人間関係のストレスをへらせれば、
他人への不信感も軽減されますよ。
人間不信の特徴を意識して、気楽な人生を過ごしてみて。
ここまで、人間不信の人の特徴、と人を信じられなくなった理由、人間不信から抜け出す方法を紹介してきました。
もし、自分が人間不信に陥っているとわかったら、どうにかして抜け出したいですよね。
そんな時は、本記事で紹介した人間不信から抜け出す方法を実践することで、再び人を信じられるようになるので、頑張って下さいね!
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