加虐心とは?人をいじめたくなる心理&気持ちを抑える方法を解説!
そもそも「加虐心」の意味とは?
「加虐心」とは、他人をいじめてやりたいという気持ちを示す言葉です。
加虐心は特定の人物だけでなく、不特定多数が相手でも芽生えます。
- 他人を苦しめることで快感を得る
- 相手より優位に立っている自分に満足する
など、加虐心に捉われた人は誰かを傷つけて心を満たす傾向があります。
加虐心を感じてしまう心理|いじめたくなる理由とは?
「職場の後輩につい強くあたってしまう」
「遊び感覚でどうしても友人をいじめたくなる」
加虐心は誰の心にも芽生えるもの。その気持ちがクセになってしまった人もいるでしょう。
他人をいじめたくなる心理や原因を知れば、加虐心のコントロールに近づきます。
まずは、加虐心を感じてしまう心理を見てみましょう。
心理1. 相手を落として自分の価値を上げたい
世の中には、自分を高めようとしない一方で、他人の功績を妬む人が少なからずいます。
そんな人は自分より高く見られている相手にムカつき、穏やかなコミュニケーションがとれません。
文句を言ったり、ひどく責めてマウントをとろうとします。
そして、あわよくば相手の評価を落として、相対的に自分の価値を引き上げようと考えるのです。
心理2. 自分の立場を知らしめたい
他人からよく見られたい気持ちは誰もが抱くもの。
ですが、その気持ちが原因で「尊敬されるために、まず他人を落とす」という発想にいきつくケースも。
例えば、後輩の些細な失敗を過度に説教し、相手を委縮させようとします。
そうして、後輩が怯えて自分を強い人と見てくれれば、加虐心が満たされるのです。
一度、他人をいじめて自分の立場が優位に立つと快感を覚えるため、何度も他人をいじめるようになります。
心理3. ストレスの捌け口にしたい
仕事に人間関係にと、なにかと気苦労の多い現代社会。
生活の中で生まれたストレスを持てますケースは多く、上手な解消法を知らない人も。
ストレスとうまく付きあえない人は、やがて他人の不幸な姿に優越感を覚えて解消しようとします。
そのために、友人や恋人といった身近な人に嫌がらせをして、へこんでいる様子を楽しむのです。
心理4. 相手が順調なことに嫉妬している
プライドが高く、自分が不幸な一方で他人が幸せな場面に出くわすのが、大の苦手。
例えば、自分を差し置いて職場の友人が昇進した場合。
同僚の成功を素直に喜べず、むしろイラつく気持ちを抑えることができません。
そして、他人をいじめてそのイライラ解消しようとするのが、加虐心を感じる心理です。
心理5. めげない心を持ってほしい
他人をいじめるといっても、人によっては好意が原因で行っている場合もあります。
特に多いのが、親切心からいつも後輩をいじめている人。
「この子はちょっとメンタルが弱いな」
と考え、なんとかしてあげたい心理が働いています。
強い精神力を鍛えるために、心を鬼にしていじめてあげている。
加虐心に捉われて、本気でそう思っているのです。
心理6. 後輩として可愛がりたい
加虐心が出るのは、相手を好いているからということも。
そして、いじめたくなる気持ちを遠慮せず、発露してしまいます。
例えば、職場の後輩を気にいっているあまり、
「こいつとは信頼関係があるから大丈夫!」
と考え、いじったり強い言葉で説教したり。
そんな人は信頼関係を誤解していて、いじりを気にしていないだろうと思いがち。
結果的に、いじめを続けてしまうのです。
加虐心を抑える方法|”人をいじめたい気持ち”を無くすコツとは?
「いじめたくなる気持ちに負けない強い人になりたい!」
「加虐心を抑えるいい方法はないの?」
加虐心は性格の問題と考えて、諦めてしまう人もいるはず。
ですが、実際は抑えるコツがあります。
そこでここからは、『加虐心を抑える方法』をご紹介します。
他人をいじめることのない、平和で強い人をめざしてみてくださいね。
方法1. 自分を客観視する
加虐心に囚われている人は、ひどいことをしている自覚がありません。
まずは、いかに自分が他人を傷つけたかを理解することが大切。
「自分はいつも周囲からどう見えているのか?」を考えましょう。
例えば、
- 日記をつけて、自分の行動を読みなおす
- 好きな人など、身近な誰かに自分の行いを聞いてみる
など、簡単な方法から自分の客観視を始めるのがベスト。
心からやめようと思えるようになり、より加虐心が出てくるのを防げるようになりますよ。
方法2. いつでも矢印を自分に向ける
誰かをいじめたくなる気持ちに支配されている心理の根底には、「自分は被害者だから」という気持ちが隠れています。
その考えを切り替えて、被害者意識を取り除いてみましょう。
- 恋愛では異性に告白して断られても、相手のせいにせず、「自分に足りない所は何か?」を考える
- 上司から理不尽に思える説教をされても、「自分に原因があるのでは?」と考えてみる
こういった考え方を身に着けてみてください。
すると、自分ばかりが被害者ではなく、自分自身に原因があると考えられるようになります。
そうすれば、加害者にやり返したい気持ちからの加虐心はなくなりますよ。
方法3. いじめたくなる理由を考えてみる
物事には何事も理由があります。
まずは他人をいじめたくなる気持ちを自覚し、その理由を考えてみてください。
加虐心がわく理由がわかれば原因に対処できるようになり、いじめたい性格を抑えるきっかけになります。
いじめたくなる理由は、
- 自己肯定感が低く、他人が妬ましい
- 友人が成功していてプライドが傷づいている
など、人によって千差万別です。
ポイントは、自分の加虐心を「これは仕方がない気持ちだ」と思いこまないこと。
理由をととこん突き詰めた上で、自分が悪い所はないのかを考えてみましょう。
方法4. 自分に自信を持つ
自分に自信を持てば、自己肯定感が上がります。
「自分は自分でいい」と認められて、他人の評価や行動に嫉妬する必要もなくなりますよ。
そうすれば、自然と加虐心をコントロールできるように。
自分に自信を持つための方法には、
- 普段の仕事に打ちこんで、成果をあげる
- 「早起きを続ける」「1日1回良いことをする」など、自分なりの目標を作り、努力して達成する
などがおすすめ。
今の自分を改善するために、努力をしてみましょう。
方法5. 没頭できる趣味を作る
加虐心に振り回される人は、いつも暇な人が多い傾向があります。
時間に余裕があるからこそ、相手の粗を探してしまうのです。
そのため「いじめなんて無駄だな」と思えるほど、熱中できる趣味を探すのがおすすめ。
趣味は
- 読書
- 映画鑑賞
- 友達とレジャー
など、なんでも構いません。
新しく作るのもいいですし、前からの趣味を深めるのもOKです。
大事なポイントは、とにかく時間を忘れるほど趣味を楽しむこと。
他人が気にならなくなるぐらいに、没頭できる趣味を見つけてみてください。
方法6. 友人に愚痴ってスッキリする
一人で悩みや嫉妬の気持ちを抱えこもうとすると、どうしてもストレスが溜まります。
そのストレスが加虐心をあおる原因にも。
身近な友人に思いっきり愚痴れば、胸がスッキリして加虐心を他人にぶつけずに済むことも。
「恋愛がうまくいかなくてイライラする」
「やつあたりする自分の性格が嫌で…」
など。
本音を語るのは恥ずかしいかもしれませんが、他人に本音をさらすだけで楽になるはず。
信頼できる友達にぜひ話しを聞いてもらってみてください。
※友人に愚痴る時は攻撃的にならないよう、加虐心を抑えるよう注意しましょう
方法7. 恋人を見つけて心の余裕を作る
好きな人の存在は、人の気持ちを豊かにしてくれますよね。
心に拠り所ができれば、自然に余裕が生まれ、他人に優しくできるようになるはず。
そうすれば性格も穏やかになり、他人をいじめたくなる気持ちも和らぎます。
例えば、クリスマスに一人でいるのが嫌な人っていますよね。その嫌な気分を加虐心に繋げない特効薬は、やはり恋人の存在。
大事な人と時間を過ごすのは、やはり加虐心を克服するのに効果的です。
方法8. 自分に合ったストレス解消法を探してみる
ストレス解消法を持たない人は、日々のストレスに対処できません。
心の余裕がなくなり、それがいつしか加虐心に繋がるのです。
いじめたくなる性格を抑えるなら、自分に合ったストレス解消法を見つけてゆとりを持つこと。
ストレスへの対処法としてメジャーなのは、
- 休日は没頭できる趣味に打ちこむ
- 気の合う友人や好きな人と過ごす
などが挙げられますね。
大事なのはストレスを和らげ、スッキリした気持ちになれるかどうか。
いろいろ試して、自分なりのストレスとの付き合い方を見つけてみましょう。
加虐心が強い人の特徴|共通点とは?
「いつもマウントとるあの上司はやっぱりいじめ好き?」
「加虐心が強い人ってどんな性格なの?」
加虐心が強いとひと言でいっても、実際にどんな人が当てはまるか、イマイチ見分けにくいですよね。
なのでここからは、『加虐心が強い人の特徴』を解説します。
加虐心が強い人によくある共通点を知って、対処する手掛かりをつかみましょう。
特徴1. 他人を素直に褒められない
自尊心が強い一方で成果を出せていないと、自分より優秀な人がいる事実を受け入れられない人も。
そんな人は、他人を素直に褒めたり認めたりできず、攻撃的になってしまいます。
「昇進したら突然、上司から怒られるようになった」なんてケースは典型的。
下に見ていた相手が自分より優れているかもと思うと我慢できず、いじめてスカッとしたくなるのです。
特徴2. ストレス耐性がなくて、常にイライラしている
ストレスに対する許容量が低く、嫌な出来事や人間関係を受けとめられないタイプ。
ストレスのいい解消法も知らないため、常にイライラしており、周囲の人が近寄りがたい雰囲気を発しています。
実は気が弱い人が陥りやすいのがポイント。
「友達と喧嘩した」
「恋愛で失敗した」
など、些細なトラブルで多くのストレスを抱えこみ、その発散のために他人に八つあたりするのです。
特徴3. 頑固で融通が利かない
自分の考えを曲げられない人っていますよね。
そんな人は、他人からの指摘や説教を馬鹿にされていると考えるようになることも。
結果的に、被害者がやり返す気持ちで加虐心を発揮してしまいます。
「上司と話しあうと突然怒鳴られる」
「アドバイスしたら逆に怒られた」
といった具合に、周りの意見が耳に入らず、キレてくることも。
融通が利かず、むしろ攻撃と認識してしまって、反撃してくるのです。
特徴4. 自分の正義を振りかざしてくる
プライドが高い人によくあるタイプです。
自分が正しいと思うことを絶対視し、他人に強要してきます。
自分の意見を曲げるのも大嫌いなので、相手から言いくるめられそうになれば、より強い加虐心を発揮するでしょう。
仕事なら自分の提案や方法論にこだわり、とにかく通そうとします。
他人が論理的に説明しようとしても、自分の正義に反すると判断すれば、感情的に攻撃してくるでしょう。
特徴5. 後輩や年下の面倒見がいい
「自分もそうされてきたから」という理由で、悪意なく後輩や年下をいじめているケース。
本質的には面倒見のいいタイプで、自分が先輩にされてきた教育をくり返しているだけと考えています。
特に、体育会系の上司や先輩にありがちです。
愛情の裏返しや教育の一環で、他人に強く当たっていることが多く、むしろいじめている相手を好意的に捉えているのがほとんど。
加虐心が強い相手への対処法|標的にされない秘訣とは?
「自分に原因がないいじめを受けるのは嫌」
「あの人の性格と思っていたけど、もう限界」
加虐心からくるいじめや嫌がらせからは、絶対に避けたいですよね。
しかし、対応を間違えると、あなたがいじめの標的にされかねません。
そこでここからは、『加虐心が強い相手への上手な対処法』をお伝えします。
加虐心の犠牲者にならないためにも、しっかり把握しておきましょう。
対処法1. ひたすら肯定しておく
加虐心が強い人は、自分の考えを否定されるのをひどく嫌います。
逆に言うと、どんな意見でも肯定しておけば、攻撃的な態度が収まります。
「でも、自分の考えと違う意見を肯定するのもなぁ…。」という人もぐっとこらえて、次のように振る舞ってみましょう。
- 「そうですね」「その通りです」など、相槌をうつ
- 突然意見を聞かれても慌てず、相手に合わせて発言する
何回かくり返せば、相手はあなたへ好感を抱くようになり、いじめの対象から外すはずです。
対処法2. 何かをされてもいちいち反応しない
ストレス解消のためにいじめてくる人は、相手が嫌がる姿を見て快感を得ています。
なので、ちょっかいを出されても反応しなければ、加虐心がある人にとってあなたをいじめるメリットがなくなります。
- 理不尽な説教にはそっけない態度で対応する
- 嫌がらせを受けてもリアクションをとらない
- 最終的にはいじめを徹底的に無視
など、「いじめは気にせずスルー」の気持ちを持つこと。
無視を続ければ相手は反応が返ってこないいじめなんて、すぐやめてしまうでしょう。
対処法3. できるだけ関わらないようにする
相手が誰彼かまわず攻撃するタイプの場合、近くにいるだけであなたがターゲットにされる可能性が高まります。
加虐心が強い人には近づかないようにして、関わりを持たないのも立派な対処法です。
具体的には、
- 相手の行動パターンを調べて、顔を合わせないよう行動する
- 職場なら出勤日や班が重ならないようスケジュールや仕事を調整する
など。
相手に認識されなければ、絶対にいじめの標的にはなりません。
現時点で関係が薄い相手なら、関わらないように離れてしまいましょう。
対処法4. 実力で圧倒的な差をつけられるように努力する
「自分より優秀なアイツを蹴落としたい」
そんな動機から加虐心を強くする人は、自分の行動で相手を抜けると考えています。
つまり、自分と相手との差が縮められないほど広がれば、いじめても意味がなくなっていくのです。
「いじめをやめさせるために」と思うと、思うように頑張れないかも。
「自分のスキルアップのために」など、”自分の将来のために頑張る”と、頑張る理由は別にあると捉えてみましょう!
圧倒的な差がつくようになり、自然と相手も諦めて大人しくなりますよ。
対処法5. 我慢できない時は友人や上司に相談する
自分が上だとマウントをとるために、後輩をいじめる人も多いです。
そういうタイプは、権力に弱い傾向にあることも。
あなた自身で対処できない時は、立場が上の人物に相談して力を借りるのもおすすめです。
- 職場なら上司
- 友人関係の問題ならグループのリーダー格として一目置かれている友人
などに相談するのがベスト。
包み隠さずに悩みや現状を伝えましょう。
加虐心を抑えるために、自分を見つめ直してみて。
加虐心は誰もが心の奥底に秘めているもの。
完全に断ち切るのは難しいでしょう。
しかし、正しい克服法や対処法を知っていれば、十分にコントロールできる心理です。
加虐心が強い人からいじめられたり、逆に加虐心を自分で抑えられないと、不安になってしまいますよね。それでもヤケにならずしっかり対処すれば、必ず乗りこえられます。
加虐心と上手に付き合って、穏やかに生きられる日々を手に入れてくださいね。
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