烏口腕筋の鍛え方。上腕インナーマッスルを刺激するトレーニングとは
上腕は、二頭筋と三頭筋だけじゃない。
男らしさを演出する重要な部位、上腕。そんな上腕にある筋肉は、上腕二頭筋と上腕三頭筋だけだと思っていませんか。実は鍛えておくべき筋肉がもう1つ存在しているんです。そこで今回は、上腕の中でもあまり知られていない筋肉、烏口腕筋(うこうわんきん)について解説していきます。
烏口腕筋を鍛えられるトレーニングを解説する前に、まずは基礎知識として役割や鍛えるメリットなどを確認しておきましょう。
烏口腕筋(うこうわんきん)とは?
烏口腕筋は、上腕二頭筋や上腕三頭筋などと同様に上腕部位に存在している筋肉です。比較的小さな筋肉ですが、上腕の動きを支える重要な役割を担っています。そんな重要筋肉、烏口腕筋が知られていないのは、三角筋・上腕三頭筋・大胸筋といった大きな筋肉の内側にあり、触診することが難しいから。小円筋や肩甲下筋などと同様に肩周りのインナーマッスルとして見なしても良いでしょう。
烏口腕筋の役割とは?
烏口腕筋は、主に上腕を内転させる動作(腕を下ろしていく動き)と上腕を屈曲させる動作(肘を90度よりも曲げる動き)をサポートします。烏口腕筋は、メインとして働くことは少なく、主に上腕三頭筋や二頭筋などの強い筋肉の補助として活躍します。アシスタントとして非常に有能な筋肉なため、しっかりと鍛え込むことで、効率よく肩周りの筋肉を使用できますよ。
烏口腕筋の鍛えるメリットとは?
【烏口腕筋の役割】でも説明した通り、烏口腕筋は主にサブとして使われます。スポーツではラケット種目やバスケットなど、ありとあらゆる球技スポーツで多用されるため、鍛えれば鍛えるほど効率よく肩周りの筋肉を動かせます。また、烏口腕筋は小さな筋肉ながら肩の重要なインナーマッスルですので、肩全体の引き締めにも効果的です。
【参考記事】はこちら▽
烏口腕筋を鍛えられるトレーニングメニュー
烏口腕筋の基礎知識を学んだところで、実際に鍛えられるトレーニングメニューをご紹介していきます。自宅でも行える自重トレーニングから、ジムで行える筋トレメニューまで幅広く解説するので、気になった種目はチャレンジしてみて。
烏口腕筋のトレーニング1. リバースプッシュアップ
プッシュアップ種目の中でも、烏口腕筋トレーニングとして最適な筋トレメニュー。筋トレ初心者から上級者まで幅広い層から支持されており、負荷も申し分なし。上腕三頭筋も効果的に刺激できるため、腕周りを効果的に肥大させられますよ。
リバースプッシュアップのやり方
- 膝の高さ程度の椅子やベンチなどを用意する
- 肩幅分ほど手を広げる
- ベンチの前に座るよう腰を下げる
- ベンチに手をかけ、お尻を浮かせる
- 足を伸ばし、背筋を伸ばす
- ゆっくりと腰を下げていく
- 肘が90度になったら、押し上げるように体を持ち上げる
- この動作を15回繰り返す
- インターバル(30秒)
- 残り2セット
- 終了
リバースプッシュアップの目安は、15回 × 3セット。肘が広がりすぎないよう、注意して取り組みましょう。
トレーニングのコツ
- 上腕三頭筋を意識して取り組む
- 上げる時は素早く、下ろす時はゆっくりと
- 慣れてきたら負荷をプラス
- 顔は常に真正面を向く
リバースプッシュアップで重要なポイントは、上げる時は素早く、下ろす時はゆっくりと行うこと。烏口腕筋のようなインナーマッスルは、メリハリをつけることで効果的に刺激できますよ。
【参考記事】リバースプッシュアップのやり方&コツとは▽
烏口腕筋のトレーニング2. ダイアゴナル
インナーマッスルを鍛えられるトレーニングとして有名な筋トレメニュー、ダイアゴナル。腹横筋や小胸筋などと同時に烏口腕筋も鍛えられますよ。体のバランス感覚を育成しながらインナーマッスルを鍛えていきましょう。
ダイアゴナルのやり方
- 手を肩の真下につく
- つま先は腕立て伏せよりも、少し自分側に持ってくる
- 右手と左足を同時に上げる
- (3)の時、右手の指先から体、足先まで一直線にする
- 手と足を上げたまま、5秒間キープ
- その後ゆっくりと元に戻す
- この動作を10回繰り返す
- インターバル(30秒)
- 残り2セット行う
- 逆の手足も同様に行う
- 終了
ダイアゴナルの目安は、左右10回 × 3セット。正しいフォームで取り組むことを最優先しましょう。
トレーニングのコツ
- 上げた手の手のひらは内側に向ける
- 腰は常にまっすぐをキープ
- 呼吸を安定させる
- 足はかかとで地面を押すイメージで
- 初心者はまず膝をつけて行う
ダイアゴナルトレーニングで最も重要なポイントは、呼吸を安定させて行うということ。筋トレ初心者はまず、膝までつけた状態で取り組んでいき、呼吸とフォームの癖付けから始めると良いでしょう。
【参考記事】ダイアゴナルのやり方&コツとは▽
烏口腕筋のトレーニング3. フロントレイズ
ダンベルを使った烏口腕筋トレーニング、フロントレイズ。フラットベンチなどを必要としないため、ダンベルさえあれば自宅でも簡単に取り組めます。ダンベルを持っていない男性は、ペットボトルに限界まで水を入れてダンベル代わりとして使ってもOK。
フロントレイズのやり方
- ダンベルを両手に持ち、足を肩幅ほど開く
- 背筋を曲げずに直立する
- ダンベルを持ったまま、両手を太ももの前に持って行く
- 肘を伸ばしたまま、ダンベルをゆっくりと肩の前まで持ち上げる
- 肩の前まで持ってきたら、ゆっくりと下ろしていく
- この動作を10回繰り返す
- インターバル(90秒)
- 残り2セット行う
- 終了
フロントレイズの目安は、10回 × 3セット。ウエイトトレーニングになるため、インターバルは長めの1分に設定しておきましょう。
トレーニングのコツ
- 初心者は片手ずつ行う
- 肘をしっかりと外に向けておく
- 停止時間を作る
- 呼吸を止めない
- 肩を上げて行わない
フロントレイズの効果を高めるコツは、停止時間を作ること。ダンベルを肩の高さまで持ち上げた時、1秒~2秒キープすることで烏口腕筋へ刺激を届けられます。ただ、ダンベルの重量によっては停止することで、関節を痛めてしまう恐れがあるため、キープ時間を作る時は軽めのダンベルを選んでおきましょう。
【参考記事】フロントレイズのやり方&コツとは▽
烏口腕筋のトレーニング4. ベンチプレス
バーベルを使った烏口腕筋トレーニングメニュー、ベンチプレス。スクワット・デッドリフトと並んで「筋トレBIG3」と呼ばれる筋トレ種目です。烏口腕筋に限らず、上半身の様々な筋肉を効率よく鍛えられるため、ジムに通っている男性はぜひ挑戦してみて。
ベンチプレスのやり方
- フラットベンチに寝っ転がる
- バーをサムアラウンドグリップ(親指を回す握り方)で握る
- (2)の時、肩幅の1.5倍程度の手幅で握りましょう
- 肩甲骨を寄せた後、胸を突き出す(背中にアーチを作る)
- バーをラックから外し、肩の真上でキープする
- バーをゆっくりと下ろしていく
- (6)の時、前腕が地面と垂直になる位置にバーを下げていきましょう
- 素早く肩の真上に戻していく
- この動作を8回繰り返す
- インターバル(3分間)
- 残り2セット行う
- 終了
ベンチプレスの目安は、5回~8回 × 3セット。8回程度で限界の来るウエイトに調整してチャレンジしましょう。
トレーニングのコツ
- 正しいフォームで取り組むことを意識する
- 足は固定する
- 背中のアーチを作る
- 持ち上げるときは手だけでなく、背中でベンチを押すイメージで
- 肩を上げない
ベンチプレストレーニングは、上半身を効率よく鍛えられる反面、怪我を引き起こしやすい筋トレ種目でもあります。正しいフォームとトレーニングのコツを押さえた上で挑戦しましょう。
【参考記事】ベンチプレスのやり方&コツとは▽
烏口腕筋を鍛えて文句なしの上腕に
烏口腕筋の基礎知識と鍛えられるトレーニングメニューをご紹介しました。今回紹介した種目に限らず、上腕二頭筋や上腕三頭筋を鍛えられる筋トレメニューであれば、烏口腕筋は少なからず刺激できます。烏口腕筋をしっかりと鍛えて、完璧な上腕に仕上げていきましょう。
【参考記事】上腕三頭筋を鍛えられるトレーニングメニューとは▽
【参考記事】上腕二頭筋の効果的な鍛え方を解説します▽
【参考記事】握力を強化するトレーニングメニューとは?▽
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