返報性の法則(原理)とは?ビジネスや恋愛で活用できる“8つの具体例”を解説
「返報性の法則とはどんな意味?」
「恋愛での返報性の法則の使い方は?」
返報性の法則という言葉、聞いたことありますか?
今回は、言葉の意味に加え、恋愛やビジネス、営業などで活用する方法まで解説していきます!
“返報性の法則”とは?どんな意味があるの?
返報性の法則は、他人からしてもらったことに対し、お返しをしないといけないと感じることです。
また、返報性の原理と言われることもあります。
例えば、買い物に出かけたときに、店員さんが自分の好みにある商品を何度も持ってきてくれるなど、丁寧な対応をしてもらった場合、
「こんなにしてくれたから何か買わないと悪いかな…」と思ったことがありますよね。
このような心理になることを返報性の法則と言います。
返報性の法則は大きく分けて「4種類」ある
返報性の法則は、何を受けて返すのかにより、主に次の4種類に分けられます。
- 好意の返報性:「誰かから褒められたら、こちらも褒めたくなる」というように、相手からの好意を返したくなる心理。
敵意の返報性:「悪口を言われたら言い返したくなる」など、敵意や悪意に対して仕返ししたくなる心理。
譲歩の返報性:好意の返報性と似ていますが、人から譲ってもらえたことに対し、自分も譲ってあげようという、受けた恩を返したいという気持ちになる心理。
自己開示の返報性:初対面の人と接する時に、「相手から気さくな態度で接してもらえると、自分も心を開きやすくなる」という心理。
返報性の法則の効果|活用するとどんなメリットがあるの?
返報性の法則を活用すると、恋愛やビジネスなど様々な面でメリットを感じられるケースが少なくありません。
返報性の法則によって感じられるメリットには次のようなものがあります。
- 好きな人に告白すると、相手にも好きだと思ってもらいやすくなる
- マーケティング部門や営業、販売職などで、仕事で成果を出しやすくなる
- 誰かを助けたり、助けられたりなど、人から親切にしてもらいやすくなる
- 親しくない人にも心を開いて、人との距離を縮めやすくなるなど対人スキルがアップし人間関係が上手くいく
このように、使わない手はないくらい良いこと尽くしなのです。
【仕事/ビジネスシーン】返報性の法則を活用した具体例とは?
仕事やビジネスシーンにおいて、返報性の法則を活用することで、仕事の成果につながる事例がたくさんあります。
ここでは、ビジネスにおいて返報性の法則を活用した事例を5つ紹介しますので、一緒に把握していきましょう。
活用事例1. 営業先に何度も通う
何度も営業先に足を運んで丁寧に対応することにより、返報性の法則に加え、単純接触効果も発揮できるため、
相手との距離が縮まって信頼を得ることができます。
「こんなに親切にしてくれたから、契約しよう」と要望を通しやすくなることも少なくありません。
顧客に喜んでもらうことを意識すると、相手からも良い返事をもらいやすくなりますよ。
活用事例2. サービスを無料で提供する
スーパーの試食や試飲のように、商品やサービスを無料で提供することにより、
「せっかく味見させてもらったのだから、何か買おうかな…」という気持ちになります。
ただし、見返りを意識しすぎると返報性の法則が働きにくくなるため、
「下心をださず純粋に新しい商品やサービスを試して欲しい」
というマーケティング戦略を意識することが大切です。
活用事例3. 手土産や贈り物を渡す
職場の上司や同僚などに対し、誕生日プレゼントや旅行のお土産といったちょっとした心遣いをすることにより、返報性の法則が期待できます。
「あの人には〇〇をいただいたから、協力してあげよう」
など、恩を返そうという気持ちで周りからの協力が得られて、スムーズに仕事が進みやすくなることも。
ただし、高価すぎるものを贈ってしまうと、相手から警戒されて返報性の法則が効かない場合があるため、相手を不快にさせない程度に活用しましょう。
活用事例4.「今ならお試しセットが無料」などのキャンペーン
サービスを無料で提供したという仮を作ることにより、相手は何か仮を返さないとという気持ちになります。
「今ならお試しセットが無料」
などのキャンペーンを受けると、お客さんは使ったあとに、継続しないと申し訳ない気持ちになるため、有料の契約に結びつくことも少なくありません。
相手に罪悪感を抱かせてしまうと、有料契約してもらっても長く縁が続かない場合があるため、親切な接客を意識しましょう。
活用事例5. ご飯に行くなどの接待をする
人から好意を受けると、何か返さないとという返報性の法則が働きます。
そのため、得意先と食事に行くなどの接待により相手を楽しませることで、後から大きな見返りが期待できるのです。
見返りを求めすぎると、下心が相手に見透かされて警戒される恐れがあるため、あえて見返りを求めすぎないように意識しましょう。
【恋愛】返報性の法則を活用した具体例とは?
返報性の法則を使うと、好きな人にうまくアピールできたり、相手からお付き合いを申し込まれたりすることも。
好きな人との距離を縮めるために、ここでは恋愛における返報性の活用事例を3つ紹介しますので一緒に確認していきましょう。
活用事例1. 些細な贈り物を送る
好きな人に小さなものでもいいので、何か贈り物をすることで、
「お返しとして食事に誘ってあげよう」
など、贈り物に対するお返しを理由に好意を返そうとします。
前もって相手が欲しそうにしている物をリサーチしておくなど、純粋に好きな人との距離を縮めたいという気持ちで相手の負担にならない物を選びましょう。
活用事例2. 相手の話をじっくり聞いてあげる
悩み事の相談など、相手の話を時間をかけてじっくり聞いてあげたことに対し、相手は時間を使ってまで自分の話を聞いてくれたことに感謝の気持ちが芽生えます。
その結果、自分の話を聞いてくれた相手に対し、何かお返ししたいと思うため、相手との距離を縮めることができますよ。
たとえ興味のない話だったとしても、真剣に話を聞くことを意識すると、相手も感謝の気持ちが芽生えやすくなります。
活用事例3.「〇〇くんってかっこいいよね!」などと褒める
好意を抱いてくれた相手に対して、自分もその気になってしまうという返報性の法則は恋愛にもうまく取り入れやすいです。
「〇〇くんってかっこいいよね!」
などと人から褒められると、自分に興味を持ってくれていると感じるため、自分も相手の気持ちに答えたくなります。
まずは、相手に自分の好意を意識してもらうことが効果的です。
【注意点アリ】返報性の法則を活用する4つのコツとは?
「返報性の法則をうまく活用するにはどうすればいいの?」
「返報性の法則を活用して失敗したくない!」
返報性の法則をうまく活用できれば、仕事も恋愛も上手くいくと思うものの、活用の仕方を間違って失敗するのは避けたいですよね。
ここでは、返報性の法則を活用するコツを解説します。注意点をおさえてうまく返報性の法則を活用できるようにしましょう。
ポイント1. まずは信頼関係を構築する
面識のない相手からいきなり好意を伝えられると、「嬉しい」という気持ちよりも「驚き」や「警戒心」を抱いてしまいます。
返報性の法則をうまく活用するには、
- 挨拶程度から相手と会話をする機会をつくり、相手に興味を示す
- 些細なことでも褒めるなどして、相手を喜ばせる
など、相手とのコミュニケーションを図り、まずはお互いの間で信頼関係を築くことが大切。
最初は小さな接点でも、回数を重ねることで徐々に親しくなれますよ。
ポイント2. なんでもかんでも与えすぎない
相手に与えればそれだけ自分に返ってくるのが返報性の基本ですが、やりすぎるとそれが相手にとって当たり前になってしまいます。
相手との関係性を踏まえ、お返しがあったか、なくても問題ないかなどバランスを取るようにしましょう。
相手からたくさんの見返り期待したい時にも、適度なタイミングや回数を守って、当たり前にならないよう注意することが大切です。
ポイント3. 自然な流れでギブをする
与えるタイミングを間違ったり、過度に与えすぎたりすると、相手からすると見返りを求めているように見え、警戒されてしまうことも。
例えば、お店でお客さんに対して突然サービスを提供すると警戒されてしまいます。
相手が商品に興味を示し始めてからサービスを提供するなど、一方的にならないように気をつけましょう。
自然な流れで相手に与えられるよう、タイミングをしっかり見極めるのがコツです。
ポイント4. 見返りを期待しすぎない
「自分がこれだけしたんだから、相手も同じくらい返して欲しい」
と期待すると、見返りがなかった時に落ち込んでしまいます。
また、見返りを期待しすぎると相手に下心を察知され、警戒されてしまうことも。
相手に求めすぎると返報性の原理が効かない可能性があるため、純粋に「喜んでもらいたい」と考えて行動するようにしましょう。
見返りを期待しすぎると、相手に不信感を抱かせてしまう可能性があるので注意が必要です。
返報性の原理をうまく使って、仕事も恋も良い方向に進めよう!
返報性の法則は、人から受けた好意を好意で返したいという心理があらわれたものです。
営業の仕事や恋愛など、様々な部分において使える心理学としてうまく活用することで、
人間関係がうまくいったり、仕事のスキルが磨かれたりなど良い結果につなげることができます。
見返りを求めすぎず、相手に与えることを自分が楽しむというスタンスで、うまく返報性の法則を活用してみてください。
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