【心理学】ミラーリング効果とは?恋愛や仕事で役立つ10のテクニック
ミラーリング効果(ミラー効果)とは?
そもそも「ミラーリング」とは、心理学用語の一つで、相手の仕草や言動をミラー(鏡)のように自然に真似することを意味します。
さりげなく同じ動作をすることにより、相手に親近感や安心感を与える結果、人間関係を良好にしたり、コミュニケーションが上手く取れるようになるのです。
そして、このような心理学のテクニックを総称して「ミラーリング効果」と呼びます。
ミラーリング効果は、恋愛面や仕事面など様々な場面で誰でも気軽に使える心理テクニックと言えるでしょう。
【仕事も恋愛も】ミラーリング効果が活躍する3つのシーンとは?
「気になる女性に対して、ミラーリングをするメリットは何?」
「どのようなシーンで、ミラーリング効果を活用すればいいの?」
ミラーリング効果の意味は理解できたとしても、いつ使えば良いのか疑問ですよね。
そこでここからは、ミラーリングが活躍するシーンや使うメリットについて解説していきます。
日常生活で活躍するシーンはいつ?
日常生活でミラーリングを行うと、相手からは「自分を受け入れてくれた」と思ってもらえるようになります。
そのためミラーリングをしなかった時に比べて、相手と早く仲良くなれたり、信頼や協力を得やすくなるメリットがあるのです。
具体的に、以下のような日常生活の場面で、ミラーリングは活躍しますよ。
- 新学期が始まり、新しい友人をたくさん作りたい時
- いつも行くジムやカフェで、トレーナーや店員と仲良くなりたい時
- 学校の生徒会長やクラスの委員長になりたい時
仕事中・職場で活躍するシーンはいつ?
ミラーリングを仕事で行うメリットは、親近感が生まれて、同じ会社の人から仲間意識を得やすくなることです。
また取引先の人からも安心感や信頼感を得られるので、契約に有利になるメリットがあります。
例えば、以下のような仕事のシーンでミラーリングを使えるでしょう。
- お客様から良い印象を持たれたい時
- 会社の飲み会などで、上司や部下との絆を深めたい時
- 顧客に新しいサービスや商品を提案し、売上を伸ばしたい時
恋愛(片思い&両思い)で活躍するシーンはいつ?
恋人や好きな人に対してミラーリングを行うと、「私たちは気が合うな」と思われ、相手から好意や好感を得やすくなるメリットがあります。
以下のような恋愛シーンで、ミラーリングを実践すると良いでしょう。
- 気になる人と、LINEで上手くコミュニケーションを取りたい時
- デート中「一緒にいると落ち着く」と相手から思われたい時
- 倦怠期に陥ってしまった恋人の気持ちを取り戻したい時
- 初デートで、緊張している相手を安心させたい時
ミラーリングを活かした10の心理テクニック|効果を高めるコツとは?
「ミラーリング効果を生かした話し方ってあるの?」
「営業の人間関係で悩んでいるから、ミラー効果のコツが知りたい」
仕事や恋愛にミラーリング効果を活用したいと思っても、具体的な方法がわからないと難しいですよね。
そこでここからは、ミラーリングを生かした心理テクニックについて紹介していきます。
- 相手の仕草を合わせる
- 表情を合わせる
- 会話のテンポを合わせる
- 声のトーンを合わせる
- ”一部”だけ繰り返す
- 同じものを注文する
- LINEの文章量を合わせる
- スタンプや絵文字を使う
- LINEの返信時間を合わせる
- 会話の熱量を合わせる
コツ1. 相手の仕草を合わせる
相手がお茶を飲んだら自分も同じようにお茶を飲んだり、相手が髪の毛をいじったら自分も髪に触れたりすると、ミラーリングの効果で相手から親近感を持ってもらえます。
とはいえ、やりすぎは不快感を与えるだけなのでNG。
毎回完璧に真似するのではなく、相手がお茶を飲んだら自分は口に手を持っていくような、似ている仕草を取り入れるのがコツですよ。
コツ2. 表情を合わせる
好きな男性が楽しそうにしている時は自分も楽しそうに、真剣な話をしている時は真面目な顔をすれば、彼から「俺の気持ちを理解してくれてる」と思われるはず。
このテクニックは無意識にやっている人も多く、ミラーリング効果を初めて実践する人にもぴったりですよ。
また、さらに相手の表情と近づけたい場合は、相手が下を向いたら自分も下を向くなど、視線も相手に合わせるのがポイント。
コツ3. 会話のテンポを合わせる
人間は自分と同じテンポで話す相手に対して、有能だと思ったり心地良さを感じたりするもの。
そのため女性がゆっくり話すなら自分もゆっくり話して、もし彼女が早口なら自分も早口で喋りましょう。
テンションが高い時は自然と会話のスピードも上がるので、相手のテンションを見極めつつ、テンポを調整するのがコツですよ。
コツ4. 声のトーンを合わせる
男性も女性も興奮している時は声のトーンが高くなり、逆にテンションが低い時は声も低くなります。
もし友人がハイテンションで、声も普段より高くなった場合は、自分は友人以上に声のトーンを上げてみましょう。
相手は「〇〇ちゃんの方が盛り上がってくれている」という印象を受け、あなたから安心感を得られるのです。
コツ5. 相手の言葉や表現を”一部”だけ繰り返す
相手が「最近仕事が忙しくてさ〜」と言ってきたら、「そっかあ。仕事忙しいんだね」のように、相手の言葉を使いつつ、似たような表現で返しましょう。
これによって「私の話をしっかり聞いてくれているんだな。」などと、信頼感を与えることができますよ。
とはいえ、何回もやったり露骨にオウム返ししたりすると「私のことバカにしてるの?」と思われて嫌われるので、一つの会話ごとに繰り返すのがポイントです。
コツ6. 似たものや同じものを注文する
人間は自分の嗜好と近い相手に対して、仲間意識が芽生えるもの。
好きな人とカフェやレストランに行ったら、相手にメニューを先に選んでもらい、その後「え!それ私も頼みたかったやつ」と言いながら、同じものを頼むと効果的ですよ。
また全く同じものにしなくても、相手がミートソースパスタを注文したら自分はカルボナーラにするなど、「パスタ」という同じカテゴリーの中から選ぶのも良いでしょう。
コツ7. LINEの文章量を合わせる
相手が「よろしく」などと一言でLINEをしてきたら、自分も「おっけー」「いいよ」のように、短文で返しましょう。
もし一言メッセージに対して長文で返すなど、文章量に差をつけてしまうと、「話すの疲れるな…」と思われて引かれる可能性があるので注意。
逆に相手が長文にもかかわらず、自分が一言で返してしまうと「あれ?俺とLINEしたくないのかな?」と不安感を与えてしまうので、相手のLINEの文章量プラマイゼロくらいを意識してみて。
コツ8. 同じLINEスタンプや絵文字を使う
意中の女性が珍しい絵文字や有料スタンプを使っている時は、自分も同じものを手に入れて真似してみましょう。
「これ私が持っているスタンプと同じだ!私たち気が合いそうだな」などと、彼女から好印象を持ってもらえますよ。
しかし全てを真似すると不自然なので、2〜3回に1回くらい同じスタンプや絵文字を使うのがポイントです。
コツ9. LINEの返信時間を合わせる
相手が30分後に返してきたら自分も30分後に、即レスなら同じように即レスを心がけましょう。
会話のテンポが同じだと、返信のプレッシャーを相手に与えることもありません。むしろ「〇〇さんとのLINEは楽でいいな」と好感を得られるのです。
片思い中の好きな人がいるなら絶対試すべきテクニックですよ。
仕事の都合上、平日と土日で返信時間が異なる男性もいるので、相手のスケジュールを考慮するとタイミングをより合わせやすくなるでしょう。
コツ10. 「!」など、LINEでも会話の熱量を合わせる
男性が「おはよ!」と記号を使っているのに、あなたが「おはよ〜」とだけ返してしまうと、彼は「俺に気がないんだな…」とショックを受けるもの。
そのため「よろしく!」と言われたら「わかった!」と返事をしたり、絵文字を使っている場合は自分も絵文字を付けたりしましょう。
逆にあなだたけが熱量高くても、相手に「鬱陶しいな」と思われるので注意。喋っている時と同じように、相手のテンションに合わせるのがコツですよ。
ミラーリングをする時は気をつけて!覚えておきたい注意点4つ
「ミラーリングする際に気を付けることはある?」
「営業の仕事でミラーリングを生かしたいけど、失敗するのが怖い…」
ミラーリングのやり方を間違えて、逆効果になるのは嫌ですよね。そこでここからは、ミラーリングをする際の注意点について解説していきます。
注意点1. 露骨にやり過ぎない
そもそもミラーリング効果とは、相手にバレないように行うことで、効果が発揮されるテクニック。
そのためわざとらしく真似すると、相手に気づかれるだけでなく、「俺のこと馬鹿にしてるの?」と相手を嫌な気持ちにさせるので注意が必要です。
相手が足を組んだら、自分は後ろを向きながらこっそり足を組むなど、あくまでも無意識な感じを忘れずに。
注意点2. 全てをミラーリングしようとしない
相手の行動を全てミラーリングすると、相手に不快感を与えるだけでなく、ミラーリングに集中しすぎるせいで、本来のコミュニケーションすら取れないことに。
それでは本末転倒なので、防ぐためにはなんでもミラーリングするのではなく、相手の行動や言動の何か一部をさりげなく真似するようにしましょう。
例えばビジネスシーンにおいては、相手と一緒に頷くだけでも、ミラー効果が出るはずです。
注意点3. 同じタイミングでミラーリングしない
ミラーリングは、相手にバレないことが大前提。
しかしなんでも同じタイミングでミラーリングすると、仮に相手が鈍感な男性だとしても、「ん?彼女は俺を真似しているな…」と気づかれてしまいます。
そのため、3〜4秒後、もしくは相手が次の動作に移った時にミラーリングするのがおすすめ。
ただ1分後などあまりに遅いタイミングでやっても、相手は自分の行動を覚えておらず、ミラーリングの意味がないので注意しましょう。
注意点4. ネガティブな動作はミラーリングしない
いくらミラーリングとはいえ、ため息をついたり腕を組んだりなどの行為も真似すると、相手を拒絶しているような悪印象を与えてしまいます。
時計をチラチラ見る行為も、「私の話に興味がなさそう」「早く家に帰りたいのかな」と相手に思わせてしまうのでNG。
ミラーリングする際は、誰が見ても嫌な気分にならない、ポジティブな言動のみ行うようにしましょう。
ミラーリング効果以外で対人関係に役立つ心理テクニック一覧
「ミラー効果以外にも、仕事で役立つ心理テクニックが知りたい」
「好きな女性の気を引きたいな。ミラーリングの他に使えるテクニックはある?」
ミラーリング効果に興味を持ったあなたは、他の心理テクニックも知りたいはず。
そこでここからは、ミラーリング以外で人間関係を良好にできる5つの心理テクニックについて解説します。
心理テクニック1. 好意の返報性
心理学の分野でよく耳にする「好意の返報性」。
他人から好意を寄せられると、自分も同じように好意を返したくなる法則を意味します。
気になる男性に挨拶する際、さりげなくボディタッチして彼をドキドキさせたり、目があったらニコッと微笑んだりしてみましょう。
彼は「俺のこと好きなのかな?俺も〇〇ちゃんが気になるかも」とあなたを意識するようになりますよ。
心理テクニック2. 決定回避の法則
「決定回避の法則」とは、選択肢があまりにも多いと、決断力が低下して1つのものを選べなくなってしまう心理現象のこと。
例えば、営業マンがお客さんに5もしくは10種類の保険を提案した場合、選択肢が少ない5種類の時の方が、成約率が高くなるのです。
購入率や成約率を高めるためには、最小限のものを提案すべきとも言えるでしょう。
心理テクニック3. オープンクエスチョン
回答内容を限定せず自由に答えてもらうことで相手の本音を聞きだすテクニックを「オープンクエスチョン」と呼びます。
気になる女性と話す際も、「あの映画好き?」「洋楽は聴く?」のような「Yes / No」で答えが限定された質問をするのではなく、
「あの映画についてどう思う?」
「どんな音楽聴くの?」
と回答に幅を持たせるのです。
オープンクエスチョンなら、相手の情報をより多く引き出すのはもちろん、会話も弾みやすくなるでしょう。
心理テクニック4. クローズクエスチョン
「クローズドクエスチョン」とは、オープンクエスチョンの反対で、「はい」「いいえ」で答えられる簡単な質問や、選択肢の中から回答を選ぶ質問のこと。
例えば、「今日の夜ラーメンとお寿司どっち食べたい?」「犬は好き?」などの質問が当てはまります。
回答者がすぐ答えられるので、会話をテンポよく進めたい時やあまり喋らない相手と会話する際に使えるテクニックでしょう。
心理テクニック5. ローボールテクニック
ローボールテクニックとは、最初に好条件を提示して相手が承諾した後、悪い条件を追加したり魅力的な条件を省いたりする交渉術のこと。
自分の言動や信念を無意識に一貫させようとする「人間の心理学」を利用したテクニックで、後から嫌な条件が追加されても、結局この交渉に応じてしまうのです。
乱用すると相手にマイナスの印象を与えますが、営業の仕事においては謝罪とともに使われることも。
例えば「セール実施中ですよ」と広告を出し、お客様が商品を買うと決めた後に「申し訳ございません、こちらの商品は割引き対象外です」と伝えることがあります。
ミラーリング効果を有効活用して、対人関係を良好にさせよう!
仕草や話し方を真似することで、相手に好印象を与えられるミラーリング効果。
とはいえ「他人の真似なんてできない…相手からバレそうで怖い」と考える人も多いですよね。
しかし正しいポイントさえ押さえれば、恋愛面でも仕事面でも簡単にミラーリング効果を活用できるのです。
今回ご紹介したミラーリングのコツを参考にしながら、ぜひ良好な人間関係を築いてくださいね。
【参考記事】はこちら▽