股関節の効果的なストレッチ方法|体を柔らかくする簡単な柔軟体操メニュー

織田琢也 2023.07.17
オフィス&家で出来る柔軟体操シリーズ、今回は股関節のストレッチ方法をご紹介します。「股関節の動きを支える筋肉とは?」という基礎知識から効果的なストレッチメニュー、絶対にやってはいけないNGまでをまとめた股関節を柔らかくする柔軟体操の教科書をご覧ください。

股関節の動きに関係する筋肉|ストレッチで伸ばすべき部位とは?

股関節の動きに影響を与えている筋肉

ただ、股関節のストレッチ方法を勉強するだけではどこの何ていう筋肉が刺激されているか分からない人も多いでしょう。

まずはそんなストレッチ初心者に向けて股関節に影響を与えている筋肉たちを解説していきます。


1. お尻の筋肉

股関節の動作に高い重要度を誇るお尻の筋肉。お尻には、大臀筋中臀筋小臀筋といった3種類の筋肉があり、各部位がそれぞれ影響を与えています。中でも大臀筋の重要度は高く、股関節の屈曲には大臀筋の力は大切です。小臀筋は基本的にメインで働くことはなく、中臀筋の補佐として活躍します。

お尻の筋肉は、主に股関節を屈曲させる動作(膝を上げる動き)、伸展させる動作(足を体よりも後ろに下げる動き)、外旋させる動作(膝を外に広げる動き)をサポートしています。

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2. 腸腰筋(股関節のインナーマッスル)

腸腰筋は「股関節のインナーマッスル」とも呼ばれ、肋骨突起から大腿骨にかけてまたがる重要筋肉になります。腸腰筋は「大腰筋」「腸骨筋」「小腰筋」の3種類から構成されている筋肉部位です。大腰筋はぽっこりお腹や猫背とも深く関わるとされている筋肉なため、毎日でもケアすべき部位ですよ。

腸腰筋は、主に股関節を屈曲させる動作(膝を上げる動き)、股関節を伸展させる動作(足を体よりも後ろに下げる動き)を担当します。メインとまでは行きませんが、外旋・内旋にも影響を与えているため、腸腰筋の損傷は股関節動作にマイナスな効果をもたらすと言っても良いでしょう。

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3. ハムストリング(太もも裏の筋肉)

ハムストリングは、太もも裏にある筋肉群になります。腸腰筋と同様に、ハムストリングも「大腿二頭筋」「半腱様筋」「半膜様筋」といった3種類の筋肉から構成されている筋肉です。ハムストリングの特徴は何と言っても、全て二関節筋で構成されているということ。二関節筋とは、2つの関節にまたがる形になっている筋肉のことを指し、ハムストリングの筋肉は全て股関節と膝関節を結んだ筋肉です。そのため、股関節だけでなく、膝関節の動きにも影響を与えます。

ハムストリングは、主に膝関節を伸展させる動作(足を伸ばす動き)、股関節を屈曲させる動作(膝を上げる動き)で働きます。他にも股関節の内転や内旋、外旋などありとあらゆる動きに影響を与えています。

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4. 大腿四頭筋(太もも表の筋肉)

大腿四頭筋は太もも前部にある筋肉で、4つの筋肉を合わせた筋肉群になります。大腿四頭筋に含まれている筋肉「大腿直筋」「内側広筋」「外側広筋」「中間広筋」は、そのほとんどが膝関節にのみ影響を与えますが、唯一大腿直筋だけは股関節と膝関節の動きにも関与します。これはハムストリングの筋肉と同じで大腿直筋が二関節筋だからです。

大腿四頭筋は、主に膝関節を伸展させる動作(足をまっすぐ伸ばす動き)を担当しています。大腿直筋のみは股関節の屈曲にも影響を与えています。

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5. 内転筋群(内太ももの筋肉)

内転筋群は、内太ももにある筋肉で大腿四頭筋・ハムストリングなどと同じで複数の筋肉から構成されています。内転筋群は「大内転筋」「長内転筋」「短内転筋」「薄筋」「恥骨筋」の5種類から成り立っている筋肉です。

内転筋群の役割は名前から分かる通り、股関節を内転させる動作(足を内側に寄せる動き)を担当しています。筋肉によって、内旋や伸展にも関与していますが、ベースとなる働きは内転動作ですので、内転に関わっているということを覚えておくと良いでしょう。


股関節ストレッチで柔らかい体を手に入れて。

股関節をストレッチして体を柔らかくする

股関節に影響を及ぼす筋肉から効果的なストレッチメニューまで解説していきました。足と体幹を結ぶ大切な関節だからこそ、定期的にメンテナンスしてあげることが大切です。ストレッチの頻度は毎日でも問題ありません。ちょっとした空いた時間に1分取り組んでみてください。意識的に毎日続ければ自然と体にも変化が出てくるでしょう。

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