自己憐憫に陥ってる人の特徴。自分を哀れむ原因&性格の克服方法とは
「自己憐憫(じこれんびん)」の意味とは?
自己憐憫とは、自らを悲劇のヒーローのように仕立て、自分で自分をかわいそうだと思ってしまうこと。
「憐憫」という言葉自体に、
「ふびんに思うこと。あわれみの気持ち。」
といった意味があります。
「自分ほど不幸な人はいないなぁ。」
といったように考えてしまう人は、自己憐憫に陥ってる人と言えます。
いわゆる”かまってちゃん”は、この自己憐憫になることが多いです。
自己憐憫に陥ってる人の特徴|かまってちゃんの共通点とは?
「ひょっとして、私ってかまってちゃんかも…」
「自分が自己憐憫に陥りやすい人かどうかって、どうやって判断するの?」
自分を憐れむことはあるものの、自分が自己憐憫に陥りやすいタイプかどうかってわからない人が多いのではないでしょうか。
そんな人のために、ここでは自己憐憫に陥ってる人の特徴を解説。
自分がかまってちゃんかどうかを判断しましょう!
特徴1. 「自分は不幸」と思いがち
自己憐憫に陥ってる人は、いつも自分よりも優れている人と自分を比較して、
「自分はなんて不幸なんだ…。」
とネガティブに考える傾向に。
特徴2. あからさまな体調悪いアピールをしがち
人から注目されたいのがかまってちゃんの特徴。
体調不良の時は周囲が優しくなってくれるので、具合が悪いことを知ってほしいと考えます。
- 人がいる所でわざとコンコンと咳をする
- おでこに手を当てて「頭が痛いなぁ」と言ってみる
なんてことは多々あること。
そうすることで、
「大丈夫?」
「風邪?無理しないでね」
などと優しい言葉をかけてもらえるのが嬉しいのです。
特徴3. 人の視線を常に気にしている
皆の注目を集めたい分、今の自分がどう見られているのか気になってしまうのも自己憐憫に陥ってる人の特徴です。
「この人私のこと心配してくれそう。」
なんて観察。そして構ってほしい心理から
「私ってすごく大変なの。」
といったようにアピールするのです。
特徴4. 他人の悲しさや苦しさはどうでも良い
自己憐憫は言ってしまえば”自分が可哀想”と酔っている状態。
つまり自己中心的なのです。
そのため、周りの人が落ち込んでいたり悲しんでいたりしても、
「いやいや、こっちの方が辛いって。自分に比べたら幸せでしょ。」
なんて考える傾向があります。
特徴5. 周囲に聞こえる大きさでため息をつく
常に注目を浴びていたいという気持ちが人よりも強く、皆の関心が他に向いていると、
「自分の話を聞いてほしい」
と思う自己憐憫な人。
そのため、人から注目されるようなことをわざとやってしまいます。
例えば、オフィスで仕事をしている時に、わざと聞こえるように大きなため息をついてみたり…。
そうすることで、
「どうしたの?」
「何かあったの?」
と皆の注意を自分に向けようとするのです。
自己憐憫に陥る原因|どうして自分を哀れむようになるの?
「なぜ自己憐憫に陥るのだろう…」
「かまってちゃんになってしまう心理状態って…?」
自己憐憫に陥りやすい自分の傾向に気づいたものの、
「人の注目を集めたい」
「かわいそうと思われたい」
と感じるのはなぜなのか気になる人もいるのではないでしょうか?
ここからは、自己憐憫に陥る原因原因について解説していきます。
原因1. 幼い頃は弟や妹にお母さんがつきっきりだったから
小さな弟や妹がいると、
「お兄ちゃんだから」
などと言って我慢させられるということはしばしば起きますよね。
例えば、お母さんに甘えていると、弟がぐずってお母さんに抱っこを求めたり、親に抱っこをせがむと
「もう大きいから」
と言われて自分で座るように言われてしまったり…。
そんな子ども時代を過ごすと、満たされなかった気持ちを埋めようとする傾向に。
自己憐憫になって不幸アピールすることで、周囲の気を引こうとしてしまうのです。
原因2. 兄や姉が優れていたので、褒めてもらえなかったから
兄弟姉妹がいて特に兄や姉が優秀だった場合。
比較されることがしばしばで、
「同じ兄弟なのにどうして?」
と言われることが多かったことも。
例えば、テストを頑張っても
「お兄ちゃんはもっと成績が良かったのに・・・」
などと比較され、褒められることがあまりなかった人もいることでしょう。
そのため、
「自分はダメだ」
と劣等感を抱きながら成長してきた人もいるかもしれません。
ただ、
「そんなことないよ。」
と言ってもらえるのを期待して、自分は可哀想自慢をしてしまったりするのです。
原因3. 嫌なことから逃げてきたから
これまで何かを責任をもってやることがなく、嫌なことから逃げてきたという人は精神的に弱く、ストレス耐性がありません。
そのため、
- 上司に仕事のミスを叱られた
- 営業のノルマが達成できなかった
といった多少辛いことがあるだけで、
「私ってかわいそう」
と悲劇のヒーローを演じてしまいます。
皆に
「大丈夫だよ」
「頑張っているね」
と慰めてほしいのが目的です。
原因4. 自己顕示欲が強いから
自己憐憫に陥る原因が、自分を見てほしいという心理状態にあるケースも。
「私ってダメだ…」
と言うと慰めてもらえたり、辛い出来事について話すと、
「かわいそう」
と同情してもらえるもの。
自分を憐れむと皆の注意が自分に向くので、それに快感を覚え、かまってちゃんから抜け出せなくなってしまいます。
自己憐憫のもたらす悪影響|デメリットとは?
自己憐憫に陥りやすい人の心理状態を知ると、
「そうなるのは仕方ない」
と思える理由もあるでしょう。
とはいえ、あまりにも”自分ってかわいそう”とアピールすることには、デメリットもあります。
ここからは自己憐憫のもたらす悪影響について確認していきましょう。
悪影響1. 周囲から人がいなくなる
自己憐憫をする人は、何かとつけてかわいそうアピールをします。
辛いアピールをしたり、落ち込んでいるアピールをしたり…。
一度かまってもらえると、それに味を占めて、何度もやりがち。
何度もそんなことが続くと、周囲はうんざりします。
あまり関わらないようにしようと思われるので、人が離れていくことでしょう。
悪影響2. どんどん独りよがりになる
皆が心配してくれるのが快感になると、この状況でずっといたいと思ってしまうようになります。
そのため、わざわざ不幸な方向に進んだり、大変な状況を選んだりするようになるのです。
周囲の人が親切で、
「こうした方が良いよ」
と意見しても、
「私の気持ちなんて誰も分かるわけがない」
と受け入れないことも。
そのため、自己憐憫への依存心が強くなって独りよがりになってしまいます。
悪影響3. 本当に辛い時に助けてもらえなくなる
自己憐憫に陥りやすい人は、自分の辛いアピールはひどいのに、他人の辛い話には無頓着といった性格です。
それなのに、自分に注目を集めたい一心で辛いと言うのが口癖のように。
すると、自己中心的で信用されていない状態になってしまうことも。
本当に助けてほしい時には、
「またいつものアピールね」
と流されてしまうこともあるでしょう。
自己憐憫に陥りやすい性格の克服方法|悲劇のヒーローを卒業するには?
「自分ってかまってちゃんみたい…。どうしたら良いんだろう?」
「自己憐憫に陥りやすい性格の直し方を知りたい!」
自分が自己憐憫に陥りやすい性格の特徴に当てはまる場合、どうすれば直るのだろうと悩みますよね。
できるだけ早く改善しないと、自分が悪影響を受けるだけでなく、周りにも嫌な思いをさせてしまいます。
どうすれば悲劇のヒーローから卒業できるのか、自己憐憫の克服方法を把握しておきましょう。
克服方法1. 自分と他人を比較する癖をやめる
「自分はなんて可哀想なんだろう…。」
と考える性格の人は、自分よりも優れている人、できる人に注目しがち。
そして、悲観的になるのです。
自分は自分、他人は他人と考えるよう意識しましょう。
例えば、
「先月はこのくらいだったから、今月はそれ以上にしよう!」
という風に、目標を設定する時は他人を気にしないこと。
人と比べることが無くなり、自然と周りに哀れんでほしい気持ちが無くなっていきますよ。
克服方法2. ネガティブ発言をやめてポジティブな言葉を使う
自己憐憫に陥りやすい人は、
「私にはできない」
「何で私だけ…」
とネガティブなことを口にしがち。
そこで大切なのが、ポジティブ発言を意識すること。
「私なんて…」と否定するのではなく、「私ならできる」とポジティブ発言に置き換えるといったイメージですね。
無理矢理でもポジティブな言葉を口にするようにすると、
「私にもできるかも」
という自信に繋がり、ネガティブな気持ちから来る自己憐憫が解消されていきますよ。
克服方法3. 思ったことを口に出す前に3秒考える
「心配してほしい」
「気にかけてほしい」
と思った時に、すぐに周囲に助けを求める発言をするのは、自分のことばかり考えているから。
自己憐憫に陥るのを克服するためには、自分の発言がどう思われるか、言う前に3秒だけ考えてみましょう。
「これを言ったら面倒くさいと思われないだろうか?」
なんて考えるだけで、悲劇のヒーロー・ヒロインぶるのを防いでいけますよ。
克服方法4. 適度に運動する習慣を作る
「自分なんてブスだから。」
と思っていることに対して、
「そんなことないよ!」
という言葉を期待していては、いくら経っても自己憐憫は解消しません。
哀れんでほしい気持ちを無くすためにも、自分の見た目を改善すること。
- 定期的にスクワットなどの筋トレをする
- 寝る前のストレッチを習慣にする
- エレベーターではなく階段を使う
といったように、体を鍛えましょう。
いちいち「自分なんて…」と言葉に出したりすることが無くなっていきますよ。
【おすすめ】自己憐憫をやめたい人に読んでほしい書籍2冊
自己憐憫の直し方を知りたい人は、克服方法が書かれた本を読んでみるのもおすすめです。
本を読むことで、自分はダメだという気持ちを克服するために何をすべきか理解できます。
また、人から褒められたい、認められたいという欲求をコントロールするための方法も学べるでしょう。
自己憐憫の直し方を知りたい人におすすめの書籍を紹介するので、ぜひ手にとってみてくださいね。
おすすめの書籍1. 自己憐憫からの脱出・克服
自己憐憫とはどんな感情なのかを解説し、自己憐憫に陥ることのポジティブな面について説明している本です。
読むことで自己憐憫に陥る人は、人の気持ちがわかる優しい人であることを理解し、そこから自分の成長につなげるためには何をすべきかが理解できます。
- 「自分はダメだ…」という感情を持っている人
- できる人と比較して「私なんか…」と言いがちな人
に特におすすめです。
Amazonで詳細を見るおすすめの書籍2. 「承認欲求」の呪縛
「褒められたい」
「嫌われたくない」
という気持ちから頑張りすぎてしまう人に、承認欲求が強すぎることがなぜ危険かを解説しています。
また、承認欲求をコントロールして、もっと楽に生活するためのヒントも得られますよ。
- 人と自分を比較してしまう人
- 自分に注目してほしいという気持ちが強くて、かまってちゃんになりがちな人
に特におすすめの本です。
Amazonで詳細を見る自己憐憫になる人の対処法|上手な接し方とは?
「同僚がかまってちゃんで接し方がわからない」
「自己憐憫をやめない相手には、どう対応するのが正解なんだろう?」
自分はかわいそう、辛いとアピールする人とにどう接するべきか悩みますよね。
優しくすると依存心が強くなりそうですし、放っておくと冷たい人と思われそうでモヤモヤしてしまうもの。
大きなストレスにならないように、自己憐憫になる人への対処法や接し方を把握しておきましょう。
対処法1. 「そっか、辛いね」と軽く流す
辛いアピールをしてくる人は、
「かまってほしい」
「話を聞いてほしい」
と思っているだけ。
特に解決策を求めているわけではないので、アドバイスする必要はありません。
ただ、無視すると、さらに辛いアピールをしてくるかもしれず、親身になりすぎるとエスカレートする可能性も。
軽く流すのが接し方としては正解です。
「こんなことがあって辛くて…」といった話をしてきたら、
「そうなんだ~辛いね」
と聞き流すのが一番。
対処法2. 「口に出さないほうが良いよ」と諭してあげる
かまってちゃんは自分中心に考える性格。
人が自分のことをどう思うのかは考えていません。
なので、友人や後輩など近い関係性の相手であれば正すのも一つの対処法。
「もう、辛くて…」
と言ってきたら、
「皆そういう気持ちになるものだよ。あまり辛い辛いと言い過ぎると、周りが嫌になってしまうから気を付けた方が良いよ」
と言ってみましょう。
そうすれば、本人も自分の性格を直さないとまずいと思えるようになりますよ。
対処法3. 「仕方ない」と割り切って毎回話を聞いてあげる
「自分ってかわいそう」
アピールをする人は、同情してほしいという気持ちが強く、それが満たされると安心するもの。
逆に、その気持ちが満たされないと、ずっと辛い辛いと言い続ける可能性が高いです。
なので、仕方ないと諦めて、まずは話を聞いてあげること。
全てを話してしまえばスッキリすると、暫くはアピールが止むでしょう。
とりあえず黙ってほしい時に効果的な対処法です。
対処法4. 気づいていないフリをする
かまってちゃんは、相手にしてくれる人への依存心が強く、かまってアピールに余念がありません。
アピールに反応してしまうと、辛い話を延々と聞かされたりして、気遣わないといけなくなります。
そのため、かまってサインに反応しないのも効果的な接し方。
聞こえるように咳をしたり、ため息をついたりしていたとしても、表情を変えず、仕事を続けましょう。
鈍感なふりをすることで、相手も諦めてくれます。
しつこく咳をしたりするかもしれませんが、とにかく無視し続けることが大事です。
対処法5. できる限り話しかけられないようにする
かまってほしい人は人を選ばず、気遣ってほしいと考えるもの。
できる限り距離を取るのが効果的な対処法です。
- なるべく目を合わせない
- 物理的な距離をキープする
- 忙しそうな雰囲気を出す
- 話しかけられそうになったら席を立つ
といったことを意識してみましょう。
話しかけにくい雰囲気を出しておくことで、不幸話をされないで済むでしょう。
自己憐憫をやめたいなら、改善するよう努力してみて。
自己憐憫に陥ってしまう人の特徴や直し方、また接し方について解説しました。
周囲の注目を集めたいといった心理状態になるのは珍しいことではありません。
とはいえ、あまりにもかまってちゃんがひどいと、周りもうんざりするもの。
「私、かまってちゃんかも」
という人は本記事の直し方を参考に克服に向けて努力してみてはいかがでしょうか?
また、周りのかまってちゃんに振り回されている人も、本記事の接し方を参考にしてみてください。
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