"了承"の意味/使い方。言い換えできる類語&例文付き|ビジネス敬語ガイド

「理解した」「分かった」などの敬語として使われる、了承。「了承を得る」などでも使われる言葉ですが、目上の人に使っても良い言葉なのか。今回は、了承の意味から正しい使い方、類語、英語ver.まで詳しく解説。承知しましたなどとの違いまでおさらいしておいてください。

ビジネス敬語の基本『了承』の使い方を徹底ガイド

後輩と話している上司

大学や高校、中学を卒業した後にほとんどの人が経験する社会人の世界。上司に囲まれ、不慣れな敬語に四苦八苦するビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。そして多くの方が「どこで敬語を学べば良いのか?」と悩んでいるはず。

そんな悩みを解消すべく、Smartlogでは普段からよく使われる敬語を分かりやすく詳しく解説していきます。

今回は、「理解した。」「分かった。」と伝えたい時に使われる『了承』の意味や例文、類語、英語文まで細説します。敬語で怒られないビジネスパーソンになりましょう。


「了承」とはどういう意味・役割があるのか?

そもそも、了承とはどんな時に使われて、どんな意味を持つ言葉なのか。

Googleによると「了承」とは以下のような意味を持つと解説されています。

googleによる了承の意味

つまり、了承とは「相手のお願い」や「相手の現状報告」などに対して、自分たち側が理解した時に伝える言葉になります。了承に使われている『了』と『承』の2つを分解すると一層分かりやすくなるでしょう。

『了』という漢字は、「よく分かる」や「理解する」などの意味を持ち、了解や了諾など受け手側で使う言葉に多く出てきます。

一方の『承』は、「他人の意見を受け取る」「以前からのものを引き継ぐ」などの意味があります。

合わせて【他人の意見を理解する】のが了承という言葉が持つ本当の意味になります。


「了承」は、目上の人に使ってはいけない?

「承」という言葉があるため、丁寧な言い方に見えますが、各漢字の説明でも解説した通り、了承という言葉には、敬語的な表現はありません。そのため、基本的には「了承」は上司や取引先にはあまり使わない言葉と言えるでしょう。


【了承を使った敬語一覧】主な使い方・例文まで解説

了承の意味や役割など基本的な情報を理解したところで、ここからは「了承」を使った敬語について勉強していきましょう。どの言葉もビジネスシーンでは使われるため、状況や使っても良い相手などを確認しておくと便利ですよ。


了承の使い方① 了承しました

了承しましたが使える相手

了承を使った言葉の中で、最もシンプルな言い回しが「了承しました」という表現。了承しましたは、「あなたが言ったことを理解したよ」という意味になるため、上司や目上の人に向かって使う言葉とは言えません。

ビジネスシーンでは、自分よりも下の立場にある部下、同じ立場である同僚に対して発する言葉になります。

「了承しました」の使い方・例文

  • メールにて連絡を受けた申し出の件、了承しましたので先に進めてください。
  • 稟議書は職制の間で確認しました。妥当な内容と判断して了承しました。
  • 先日の理事会にて議論した結果、1号議案を了承しました。

了承とは、あることがらを「了解」してかつ「承認」したという2つの意味を含んだ使い方をします

そのため、ビジネスシーンでの「了承」の使い方は、上司やクライアントなど相手よりも上の立場の人間が下の立場の者に対して使うのが基本です。

部下から上司へ了解したことを伝える場合は「了解しました」や「承知しました」という表現を用いましょう。

【参考記事】「了承しました」の正しい使い方を解説します


了承の使い方② 了承いたしました

了承いたしましたを使える人は誰か

意外と使ってしまいがちな言葉、「了承いたしました」。「いたしました」とは、「した」の謙譲語で相手よりも自分がへり下って話す時に付ける言葉になります。

「了承いたしました」は、目上の人に使っても問題のない敬語表現です。ただ、最近では「了承いたしました」という言葉に対して、あまりよく思わない人もいます。

「了承いたしました」という表現は、自分で使う分には避けたほうが良い表現かもしれません

「了承いたしました」の例文

  • ビジネス向けソフトウェア開発の件、了承いたしました。開発着手をお願いいたします。
  • 先日ご連絡いただいた内容について了承いたしました。
  • 申請いただいた内容で了承いたしました。よろしくお願いいたします。

「いたしました」とは「いたす」に過去形で「ました」が結びついた敬語です。

「いたす」とは「~する」の謙譲語なので、目上の相手に対して丁寧に内容を伝えたい場合に用います

「了承いたしました」は自分がへりくだって内容を理解したことを表現する使い方ができるため、ビジネスの場面では、基本的に部下から上司に対して使用します。

しかし、最初に解説した通り、人によっては失礼だと思う人もいるため、使用する際は注意しましょう


了承の使い方③ ご了承ください

ご了承くださいは目上の人に使えるのか

「ご了承ください」は、相手からの意見を受け入れるのではなく、自分の意見を相手に受け入れてもらう時に使う言葉になります。一見、丁寧な言い回しに見えますが、「了承いたしました」と同じく、目上の人に使うのは避けておいて方が良いかもしれません。

「ご了承ください」は、「〜してくれ」の敬語表現である「〜ください」で構成された言葉で敬語としては問題ありません。しかし、聞こえ方によっては命令口調に聞こえてしまうことも。

張り紙やビジネス契約書など、相手と対面で話さない場合は使っても良い言葉ですが、相手の顔が見える時は、避けておいた方が良い敬語表現でしょう。

「ご了承ください」の使い方・例文

  • 今後のビジネスへの影響を最小限にするためこちらで対応させていただきました。ご了承ください。
  • 本プロジェクトは下記の概要で進めていく予定なので、予めご了承くださいませ。
  • 先日のお知らせ内容をご了承くださいまして、ありがとうございます。

例文のようにもともとあった決まり事を理解してもらいたいときに用います。

ビジネス文書などでも使われる表現ですが、通知や勧告など少し強い表現にとられてしまう可能性があります。

簡潔に要件をまとめる使い方ができる一方、読み手や話の状況などによっては不適切な敬語表現ととられる場合があるため、「ご了承お願いいたします」のようにお願いの表現を補足して使用すると間違いがありません


了承の使い方④ ご了承くださいますよう、

ご了承くださいますよう、は目上に使えるのか

「ご了承ください」に丁寧語の「ます」を合わせた敬語表現。「ご了承ください。」に比べて、より相手を敬った印象を与えられるため、失礼だと感じる人も少なくなります。

「ご了承くださいますよう」の後ろは、依頼する敬語が来るのが一般的。「お願い申し上げます」など、より丁寧な言い回しで表現できれば、目上の人に使っても何ら問題はないでしょう。

「ご了承くださいますよう」の例文

  • ご不便をおかけいたしますが、どうかご了承くださいますようお願い申し上げます。
  • ご期待に沿えず恐縮ですが、ご了承くださいますようお願いいたします。
  • 本ビジネスにかかわる情報は一切の転載、改変不可となっております。どうかご了承くださいますようお願いします。

ビジネスシーンでお願いごとがある場合にはこちらがおすすめです。

事前に説明した内容について納得、了解してほしいことを丁寧に伝えるのに便利な敬語の使い方です。

例文のように相手の不利益になる内容について、「了承してください」と丁寧にお願いする使い方をします

「くださる」の主語は相手なのでこのような使い方が正しい敬語表現です。


了承の使い方⑤ ご了承いただく

ご了承いただくが使える相手

「ご了承いただく」と聞くと、『ご了承』と『いただく』はどちらも謙譲語になるため、使えない二重敬語になってしまうのでは?と思う人もいるでしょう。しかし、ご了承いただくは正しい敬語表現で、上司や目上の人にも使える言葉になります。

「ご〜いただく」は、相手よりもへり下って最大級の敬意を払った謙譲語になるため、問題ありません。これは、「ご確認ください」や「ご査収ください」なども同様です。

気をつけておきたいのが「ご了承していただく」としてしまうこと。「〜していただく」は、相手の行為に対して自分が上の立場(尊敬)になっているため、NGな敬語表現となります。

「ご了承いただく」の使い方・例文

  • 本ビジネスの進め方について、ご了承いただければ幸いです。
  • 下記の内容についてご了承いただきたく、お知らせいたします。
  • ご不便をおかけいたしますが、なにとぞご了承いただきたく、お願い申しあげます。
  • ここまで説明したとおりの内容でご了承いただけますでしょうか。

ビジネス文書でどうか~して欲しいなど、丁寧に依頼したい場合に使える敬語表現です。例文のように相手にとって不都合な内容を説明してから用います。

なお、「いただく」の部分は「ご了承頂く」のように漢字表記することも可能です。しかし、ここでは補助動詞の扱いとなるため、文部科学省の定めにより"ひらがな表記"するのが正しいです。文書でこの敬語を使う場合は表記に注意しましょう。


了承の使い方⑥ ご了承願います

ご了承願いますは、目上の人に使うのはやや失礼

「ご了承願います」は、「私の言っていることを理解して了承してください」という意味になります。タイミングによっては上司や目上の方にも使える敬語表現と言えます。

ただ、「ご了承いただく」と比べると少し丁寧さは劣る言い方になるでしょう。一般的なビジネスシーンであれば問題ありませんが、より丁寧に表現したい方は、「ご了承のほど、よろしくお願いいたします。」と伝えるのがおすすめです。

「ご了承願います」の使い方・例文

  • 駐車スペースは詰め込み式となっていますので、予めご了承願います。
  • 高速バスの運行は道路状況により到着が遅れる可能性があることをご了承願います。
  • イベントの状況は天候などで変更される場合がありますのでご了承願います。

お願いの表現で良く用いられますが、願いますという言葉そのものは敬語ではありません。敬語として使う場合には「ご了承をお願いします」といった表現になるため注意しましょう。

また、この表現は相手の不利益になることをどうにかお願いするというよりは、例文のようにやむを得ないことについて予め断りを入れておきたいといった場合に用いるのがおすすめです。


使い分けが大切。了承と同じ意味を持つ類語って?

ご査収くださいの類語とは

「了承」を含んだ敬語表現について解説していきましたが、中には別の言い方や似たような意味を持った言葉を知りたいという人も多いはず。ここからは、「了承」と同じ・似た意味を持つ類語について詳しく解説していきます。タイミングや状況に応じて理解の言葉を使い分けましょう。


了承の類語① 了解

了承の類語① 了解の意味

了解は、「理解した」「分かった」という時に最も使われる言葉でしょう。了解に使われている『解』の文字には、「分かる」「ときあかす」など『了』とほとんど同じ意味があります。

「了解しました」という表現は、了承しましたと同じく目上の人には使えないことを覚えておきましょう。


了承と了解の違いとは?

言葉の意味としては了承とほとんど変わりませんが、了承よりも了解の方が「あなたの意見を理解する」という部分に重点が置かれています。逆に、了解よりも了承の方が「あなたの意見を受け入れる」という意味合いが強くなると言うことです

「ご了解ください」や「ご了解いただく」という表現方法は、間違いではありませんが、理解するという点が重視されてしまうため、少し命令口調のような印象をいただかれることも。

ビジネスシーンでは基本的に了解よりも了承を使うのがベストだと言えるでしょう。


了承の類語② 承諾

了承の類語② 承諾の意味

了承と同じく、相手の意見を受け入れるという時に使われる言葉、「承諾(しょうだく)」。承諾に使われている『諾』という漢字には、「ひきうける」など『承』と似た意味があります。

了承と承諾の違いとは?

承諾は了承とは違い、「相手からの依頼やお願いを引き受ける」時に使われます。納得する面が大きい了承と違い、引き受ける部分が重要視されています。

相手の意見に対して反論する場合などは、了承(納得する)の方が正しい表現だと言えるでしょう。


了承の類語③ 承知

ビジネスシーンでよく使われる「承知しました」ですが、「了承しました」「了解しました」がNGなのに問題ないのか気になりますよね。

結論から言うと、承知しましたは問題のない敬語表現です。

承知するは、「わかる」の謙譲語として使われる言葉なため、承知しましたという表現は「相手よりもへり下って理解する」と解釈できます。

ビジネスシーンでは、「了解しました」「了承しました」ではなく、「承知しました」を使うようにしましょう。

了承と承知の違いとは?

了承と承知は、「理解した」「分かった」という同じ意味を持ちますが、敬語表現としては明らかな違いがあります。

上でも解説しました通り、「承知する」は謙譲語になるため、「了承する」よりも相手を敬った言葉です。了承するは同僚や部下に、承知するは上司や目上の方へ使います。

逆に、部下に向かって「承知しました」とメールなどのやり取りで答えるのは、会話としては不適切なため、注意しましょう。

【参考記事】「承知しました」は目上にも使える!正しい使い方を徹底解説


了承の類語④ かしこまりました

了承しましたとかしこまりましたの意味の違い

「分かりました。」と目上の人に伝えたい時によく使われる、かしこまりました。承知しましたと同じく、上司へ使う敬語表現になります。

「かしこまりました」と「承知しました」だと、「かしこまりました」の方がより丁寧な言い方になり、レストランやホテルなどサービスを提供する場所では、「かしこまりました」の方が多く使われます。

了承とかしこまりましたの違いとは?

承知しましたと同じく、了承しましたよりも丁寧な敬語表現となる、かしこまりましたは目上の人に対して使える言葉になります

かしこまりましたは、「分かりました」の敬語表現なため、上司や目上の人へ使っても問題のない言葉にはなりますが、現代はお客様へ伝えるのが一般的かもしれません。

ホテルマンやCAさんなどお客さんにサービスを提供する方は、「かしこまりました」

ビジネスパーソンは「承知しました・承知いたしました」を使うと良いでしょう。

【参考記事】「かしこまりました」の正しい使い方を例文付きで解説


「了承」を使った日常的な言葉とは?

①「了承を得る」とは?

了承を得るの意味

「了承」とは誰かが何かの要求を受け入れることを表しています。そのため、「了承」が文の中で用いられる場合は、前後にどんな内容について了承を得なければならないのかが補足されます。

なお、「了承を得る」という言葉自体は敬語ではありません。そのため、文章の頭や文の終わりで使われるのではなく、文の途中で使うのが一般的です。

「了承を得る」の使い方

  • この件は、クライアントから了承を得てから着手するのが条件となっています。
  • 上司から了承を得ずに稟議を進めるのは禁止です。
  • 概要は理解しましたが、関係各所の了承を得るために申請書を提出していただけますでしょうか。

② 「了承済み」とは?

了承済みの意味とは

了承済みとは、事前の情報から状況が推定されている場合や、趣旨や説明をしっかり理解して許可をもらったということを表します。

了解済みの「済み」の部分は「済む」が名詞化したもので敬語ではありませんが、文の中でも使える短い表現のため、例文にあるアポイントメントのように名詞を修飾する使い方も可能です。

済みという表現があるため、確かに確認が済んだことが強調できる表現です。

「了承済み」の使い方

  • 本ビジネスについては関係各所に了承済みですので、そのまま着手いただいて構いません。
  • クライアント了承済みの案件がありますのでご紹介します。
  • 了承済みのアポイントメントに影響しないよう、スケジュール管理に注意してください。

「了承したこと」を英語で伝えたい時、何て言えば良いの?

賜るの英語表現

今は、海外とやり取りすることも珍しくない時代です。英語でビジネスメールや会話をするビジネスパーソンは、「分かりました」を英語で丁寧に伝えたいですよね。

そこでここからは、『了承したこと』を英語で伝える時に覚えておくべき例文を解説。ビジネスを円滑に進めるために、ぜひ覚えておきましょう。


─『了承したこと』を英語で伝える時の例文一覧─

  • Noted. (分かりました)
  • Certainly. (確かに)
  • Sure. (もちろん)
  • I got it. (分かりました)
  • All right. (分かりました/承知しました)
  • I understand. (理解した)

上6つは、「分かりました」を伝える代表的な英語の文章になります。「I got it.」や「All right.」は、少しフランクな言い回しにはなりますが、相手次第では使える言葉です。

相手との距離が遠い場合のビジネスメールでは、「Certainly.」や「Noted.」を使うと良いでしょう。Noted.を使って「Noted with thanks. (分かりました、ありがとうござます)」という表現にすると一層丁寧な印象になりますよ。


「理解した」を敬語で伝える時は、必ずポイントを押さえよう!

ビジネス敬語は、仕事をスムーズに進めていく上で非常に大切な言葉になります。そして知りたいと思うほとんどのタイミングは、実際に使っている時だけでしょう。

「了承」以外の敬語表現は、昼休みのちょっとした隙間時間やビジネスメールで困った時などに、ぜひチェックしてみてください。教養のある賢いビジネスパーソンを目指しましょう。

【参考記事】意外と知らない敬語表現。「差し支えなければ」の使い方とは▽

【参考記事】「わかりました」って敬語なの?目上に使える表現を解説します

【参考記事】「ご了承」の正しい使い方を分かりやすく解説

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