"ご連絡させていただきます"は正しい?類語&例文集|ビジネス敬語ガイド
「ご連絡させていただきます」は正しい敬語なの?
「ご連絡させていただきます」とは、自分の考えを相手に伝えることや、様々な情報を相互に知らせることを意味する敬語表現です。
ビジネスシーンでもよく耳にしますが、実は、間違った使い方をしている人も多いと言われています。
謙譲表現である「させていただきます」は、「相手や第三者の許可を得て行う」ことと、「その行為によって恩恵を受ける事実や気持ちがある」という2つの条件がそろった場合に使われる表現です。
そのため、自分が連絡することを相手(第三者)が許可していない場合は、基本的に使いません。単純に自分から連絡をするだけのときに、させていただきますというのは、やや冗長な印象を与える可能性もあるので注意しましょう。次に例文をご紹介します。
「ご連絡させていただきます」を使った丁寧な例文
- 新しいスケジュールについて、ご連絡させていただきます。
- 後日、担当の〇〇よりご連絡させていただきます。
- この件に関しては、社内で検討を行ったのち、改めてご連絡させていただきます。
- 結果が分かり次第、ご連絡させていただきます。
- その件につきましては、〇月〇日までにご連絡させていただきます。
ビジネスシーンで、日程調整や検討事項があるときなどは、「のちほど連絡する」という意味合いで「ご連絡させていただきます」という表現が広く使われています。
ただし、先ほどもご説明したように、本来は相手に連絡する許可を得ていることや、それによって恩恵を受けることが前提となる表現です。使い方には注意しましょう。
「ご連絡させていただきます」は、目上にはやや失礼。
「ご連絡させていただきます」は、ビジネスシーンでも頻繁に聞くフレーズのため、貴方も自然と使ってしまうことがあるかもしれません。
しかし、相手が敬語表現として違和感を感じて、失礼に思われることもあるので、印象が悪くなる可能性も考えられます。
誰からも許可を得ていないのに、一方的にご連絡させていただきますと言われても、相手は困ってしまいますよね。そのため、上司や目上の人には使わないようにした方が、失礼な発言につながるようなトラブルも避けやすいでしょう。
目上の人に「ご連絡させていただきます」と伝えたい時って?
目上の人に使える敬語① ご連絡いたします
連絡するということを丁寧に伝えたい場合は、「ご連絡いたします」や「連絡いたします」を使いましょう。
「いたします」は、「する」の謙譲語である「いたす」と丁寧語の「ます」で成り立っています。そのため上司や目上の人にも使える敬語表現です。
ご連絡いたしますは、「ご」と「いたす」の謙譲語が重なっているため厳密には二重敬語と言えますが、広く使われているため、現在では使用しても問題ないとされています。
「ご連絡いたします」の使い方
- その件に関しましては、1週間以内にご連絡いたします。
- 次回の会議の日程について、ご連絡いたします。
- 〇〇の件でお伺いしたいことがあり、ご連絡いたしました。
「ご連絡いたします」は、ビジネスシーンで相手に何かを連絡する際には広く使用可能です。
上司や取引先、目上の人に対しても使える正しい敬語表現なので、日常的に使いやすい便利なフレーズと言えるでしょう。メールで相手に何かをたずねたいときには、冒頭で「お伺いしたいことがあり~」と前置きするとスムーズに本題に入れますよ。
目上の人に使える敬語② ご連絡申し上げます
「ご連絡申し上げます」は、「ご~申し上げる」という謙譲表現と丁寧語の「ます」を組み合わせた敬語表現です。へりくだった表現のため、上司、取引先、顧客、目上の人にも幅広く使えますよ。
「ご~申し上げる」で一つの敬語なので、二重敬語には当たりません。連絡いたしますよりもさらに丁寧な表現なので、特に敬意を払って言いたいときにもおすすめします。次は例文も確認していきましょう。
「ご連絡申し上げます」の使い方
- ~のため、当初予定していた打ち合わせの日程を調整いただきたく、ご連絡申し上げます。
- ~の件については、確認が取れ次第、改めてご連絡申し上げます。
- 現在、担当者が席を外しておりますので、戻り次第、ご連絡申し上げます。
会議の日程や確認事項について、より丁寧に連絡したい場合に「ご連絡申し上げます」が使えます。ビジネスメールで使っても丁寧な印象が与えられるため、ふさわしい表現と言えるでしょう。
また、取引先や顧客と電話応対する際にも「ご連絡いたします」より丁寧で相手とのコミュニケーションもスムーズになります。ぜひ活用してみてくださいね。
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