"ご愛顧いただき"の意味/使い方。言い換え類語&例文|ビジネス敬語ガイド

長谷川大輔 2019.09.10
"贔屓してもらい"の意味を持つ敬語、ご愛顧いただき。ビジネスシーンではよく使われる敬語ですが、正しい使い方を知っている人は少ないはず。今回は、ご愛顧いただきの意味から正しい使い方、例文、ご愛顧くださりとの違い、言い換えできる類語まで徹底解説します。

「ご愛顧いただき」の意味や使い方とは?

ご愛顧いただきの意味とは

「ご愛顧いただき」の「愛顧」とは、目にかける、贔屓(ひいき)にするという意味の敬語表現です

元々は贔屓にしている商店や芸者に対しての使い方をする表現でしたが、現在ではビジネスシーンでも贔屓にしてもらう取引先への気持ちを込めて「ご愛顧いただき」の使い方がされるようになりました。

敬語の接頭語をつけて「ご愛顧いただき」の形で、いつもお世話になっている取引先やお客様に対して、いつも贔屓にしてもらう感謝の気持ちを込めた使い方をします

「ご愛顧」と敬語の表現になっているため、目上の人を含めて幅広い人へ、贔屓にしてもらうことのアピールや、贔屓にしてもらうことに対する感謝を含めたメールや文書での挨拶文として、ビジネスシーンでも多く重宝されています。


「ご愛顧いただき」を実際に使った例文一覧

忖度を使った正しい丁寧な例文
  • 日頃弊社製品○○をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
  • お客様に対して、より一層のサービス向上に努めてまいりますので、今後ともご愛顧いただきすよう、お願い申し上げます。
  • 平素より弊社サービスをご利用いただき、感謝申し上げます。このたび、新しいバージョンをリリースする運びとなりました。今後ともより一層のご愛顧をいただけますように、どうぞ宜しくお願いいたします。
  • 平素は格別のご愛顧いただき、誠にありがとうございます
  • 今後ともなにとぞ変わらぬご愛顧いただきたく、宜しくお願い申し上げます。
  • この度、弊社製品の受賞が決定いたしました。 これもひとえに皆様のご支援あってのことと深く感謝申し上げます。今後も宜しくご愛顧いただけますように、お願い申し上げます。

「ご愛顧いただき」は、目上の方に対して「気にかけてもらって」という意味です。そのため、普段贔屓にしてもらう取引先の方やお客様へも使える敬語です

「ご愛顧いただき、ありがとうございます」なら、「いつも贔屓にしてもらってありがとうございます」という意味で、ビジネスシーンでは日頃からお世話になっている人への挨拶としても使用されます

【「例文」で使われる敬語】
「お願い申し上げます」の使い方を例文付きで分かりやすく解説!

「よろしくお願いいたします」の意味から正しい使い方までをまとめました


「ご愛顧いただき」と「ご愛顧くださり」の違いとは?

「ご愛顧いただき」と「ご愛顧くださり」の違いとは?

「ご愛顧いただき」のほか、「ご愛顧くださり」という言い方があります。「ご愛顧いただき」とは「贔屓にしてもらう」、「ご愛顧くださり」は「贔屓にしてくれて」のそれぞれ敬語表現になり、どちらも正しい敬語としてビジネスシーンで使用できます。

「ご愛顧いただき」なら自分がご愛顧を「もらう」の敬語、「ご愛顧くださり」なら相手がご愛顧を「くれる」の敬語、と実際に「ご愛顧」を受ける対象が異なります

「ご愛顧くださり」なら、相手が対象になるため、「贔屓にしてくれてありがたいです」という丁寧な気持ちが込められた表現になります。


「ご愛顧くださり」を使った丁寧な例文とは?

  • 今後とも変わらぬご愛顧くださいますよう、お願い申し上げます。
  • 平素より弊社の製品をご愛顧くださいまして、誠にありがとうございます。
  • 今後ともどうぞご愛顧くださいますように、何卒宜しくお願いいたします。

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