ベンチプレスの正しいフォーム&手幅|種類別のやり方から効果を高めるコツまで解説
ベンチプレスの正しいやり方|筋肉を磨く効果的なトレーニングメニュー
ここからは、実際に取り組む各ベンチプレスの正しいやり方についてチェックしましょう。
それぞれのフォームからトレーニングメニュー、効果を高めるコツまできちんとマスターして。
ベンチプレスの種類1. ノーマルベンチプレス
まずは、オーソドックスなベンチプレスのやり方についてご紹介します。こちらが基本的なフォームになるため、しっかり覚えておきましょう。ちなみに、筋トレマニアの中では、100kgを持ち上げられるかが一つの鬼門とも言われています。大胸筋や三角筋を鍛え抜いて、徐々に自己ベストを更新していきましょう。
鍛えられる部位
- 大胸筋
- 三角筋
- 上腕三頭筋
ノーマルベンチプレスの正しいやり方
- フラットベンチに仰向けになって寝る
- (1)の時、肩甲骨を寄せて、背中にアーチを作っていく
- バーベルを肩幅の1.5倍分ほど外側を握る
- 下半身をリラックスさせて安定させる
- ラックからバーベルを外して、ゆっくりと胸に下ろす
- 勢いをつけずに素早くバーベルを持ち上げる
- 限界まで上げたら、1秒間キープ
- その後、元に戻していく
- この動作を7回繰り返す
- インターバル(3~5分間)
- 残り2セット行う
- 終了
ノーマルベンチプレスの目安は、7回 × 3セット。筋トレ効果を最大限引き上げるために、セット間に必ずインターバルを1分間とってください。
トレーニングのコツ
- 下ろす時はゆっくり、上げる時は勢いよくしてメリハリをつける
- バーベルを力強く握りこみすぎない
- 手首を返さない
- 背中のアーチは崩さないよう、肩甲骨を寄せていく
- ブレてしまう重量には挑戦せず、軽い負荷で取り組む
ノーマルベンチプレスで最も重要なコツは、動き全てにメリハリをつけてトレーニングすること。手首で押すイメージ素早くあげて、上腕三頭筋を収縮させるようにゆっくりと下ろしていきましょう。
ベンチプレスの種類2. ナローベンチプレス
ノーマルベンチプレスと比べて、手幅を少し狭くした筋トレメニュー。主に鍛えられる上腕三頭筋、大胸筋、三角筋はもちろん、広背筋も鍛えられるトレーニングですので、一層効果的に体幹を引き締められますよ。
鍛えられる部位
- 大胸筋
- 三角筋
- 上腕三頭筋
- 広背筋
ナローベンチプレスの正しいやり方
- フラットベンチに仰向けになって寝る
- (1)の時、肩甲骨を寄せて、背中にアーチを作っていく
- バーベルを肩幅より、拳1つ分ずつ内側を握る
- 状態を安定させ、ラックからバーベルを外す
- 勢いをつけずに素早くバーベルを真上に持ち上げる
- 1秒間キープし、ゆっくりと元に戻していく
- この動作を7回行う
- インターバル(3~5分間)
- 残り2セット行う
- 終了
ナローベンチプレスの目安は、7回 × 3セット。ノーマルベンチプレスの重量よりも少し落としてチャレンジしましょう。
トレーニングのコツ
- 下ろす時はゆっくり、上げる時は勢いよくしてメリハリをつける
- 肘を外側に広げない
- 手首を返さない
- 背中のアーチは崩さないよう、肩甲骨を寄せていく
- 大胸筋で押し出すイメージで行う
ナローベンチプレスは、ノーマルベンチプレスよりも肘が開きやすいトレーニングですので、同じ状態をキープすることを意識しましょう。また、押し出す時に胸であげるイメージを持つことで上げやすくなりますよ。
【参考記事】三角筋に効かせるなら、ナローベンチプレスが効果的!
ベンチプレスの種類3. インクラインベンチプレス
「インクラインベンチプレス」とは、角度を付けた状態で取り組むトレーニングメニューです。角度をつけることにより、大胸筋の上部を集中的に刺激できます。また、ノーマルベンチプレスよりも力を入れにくい体勢で行うため、ノーマルベンチプレスの7割くらいの負荷で取り組むと良いでしょう。
鍛えられる部位
- 大胸筋(主に上部)
- 三角筋
- 上腕三頭筋
インクラインベンチプレスの正しいやり方
- インクラインベンチの角度を40度から45度に設定する
- ベンチに座り、しっかりと体を安定させる
- バーベルを肩幅の1.5倍ほど外側の幅で握っていく
- 肩甲骨を寄せて、背中にアーチを作る
- ラックからバーベルを外して、ゆっくりと胸に下ろしていく
- 大胸筋を意識しながら、素早く持ち上げる
- 限界まで持ち上げたら、一度停止する
- その後、三頭筋を収縮させるように元に戻していく
- この動作を10回繰り返す
- インターバル(3~5分間)
- 残り2セット行う
- 終了
インクラインベンチプレスの目安は、10回 × 3セット。ノーマルベンチプレスよりもやや軽めの負荷になるため、筋トレ初心者はインクラインベンチプレスから始めてみて。
トレーニングのコツ
- 最初は30度から始めていき、慣れきたら少しずつ角度をつけていく
- 鎖骨までしっかりとバーベルを下ろす
- しっかりとした呼吸法を身につける
- 背中のアーチを崩さない
- 手首でバーベルを押すイメージで行う
ノーマルベンチプレスと同様に手首を返してしまうと、バーベルを落として怪我へつながる可能性もあります。バーベルは指先で支えるのではなく、手首付近で安定させましょう。
ベンチプレスの種類4. デクラインベンチプレス
デクラインベンチプレスは、簡潔に言うとインクラインベンチプレスとは真逆のトレーニングです。名前の如く、デクラインベンチを使って取り組むベンチプレスとなります。大胸筋の下部を重点的に鍛えられるため、他のメニューと上手く組み合わせて力強い大胸筋を鍛えあげていきましょう。
鍛えられる部位
- 大胸筋(主に下部)
- 三角筋
- 上腕三頭筋
デクラインベンチプレスの正しいやり方
- デクラインベンチを10度から20度に設定する
- ベンチに寝っ転がり、足をパッドで固定していく
- バーベルを肩幅より拳1つ分ずつ外側の幅で握る
- (3)の時、肩甲骨を寄せて背中にアーチを作っていく
- ラックからバーベルを外して、ゆっくりと胸に下ろす
- 手首で押すイメージでバーベルを素早く持ち上げる
- 限界まで持ち上げたら、1秒間キープ
- その後、時間をかけながら元に戻していく
- この動作を7回繰り返す
- インターバル(3~5分間)
- 残り2セット行う
- 終了
デクラインベンチプレスの目安は、7回 × 3セット。頭に血の上りやすい種目なため、インターバル中は立ち上がりましょう。
トレーニングのコツ
- バーベルの重量は、ノーマルベンチプレスよりも軽めにする
- チーティングを行わない
- 大胸筋を意識してトレーニングする
- 息を吐きながら素早く持ち上げ、取り込みながらゆっくりと下ろす
- 顔を上げない
正しい呼吸法を学んでトレーニングすれば、同じ筋トレ種目でも高い効果を期待できます。無理しない範囲でコツをマスターしていき、鋼のような肉体を作っていきましょう。
【参考記事】デクラインベンチプレスのやり方&コツを徹底レクチャー▽
ベンチプレスの種類5. スミスマシンベンチプレス
ベンチプレス種目の中で最も簡単なトレーニングが、スミスマシンを使ったベンチプレス。フリーウェイトのベンチプレスはバーが上下だけではなく、左右にもブレてしまうため、バランスを取るよう意識しなければなりませんが、スミスマシンなら上げることを意識するだけ。
もちろん、トレーニングとして効かせ方に若干の違いはありますが、初心者はフリーウェイトに挑む前にスミスマシンを使ったベンチプレスが行うのが吉。
鍛えられる筋肉
- 大胸筋(◎)
- 上腕三頭筋
- 三角筋
トレーニングの正しいやり方
- ベンチに仰向けで寝転ぶ
- 肩幅より少し手を広げた状態でバーを握る
- 肩甲骨を寄せる
- 胸を張る
- バーをゆっくりラックから外す
- バーをラックから外すと同時に、手首を少しだけ内側に握り込む
- まっすぐ上にバーをあげる(ここがトレーニングのスタートポジションとなる)
- 胸を張りながら、ゆっくりとバーを下げていく
- バーを下げながら息を大きく吸い込む
- 胸の上あたりまでバーを下げたら、一瞬止める
- ゆっくりとバーを上げる
- バーを上げながら、息を大きく吐き出す
- 8〜12の動作を繰り返す
スミスマシンベンチプレスの目安は、8回×3セット。インターバルは、自重トレーニングよりも長めの1〜3分間を取るようにしましょう。
トレーニングのコツ
- 大胸筋への負荷を大きくするために、胸をしっかりと張る
- 手首に負担がかからないよう、手首を軽く内側に握り込んだ状態でバーを握る
- 筋肉をしっかり収縮させるために、息を吸う・吐くの動作を意識する
- 筋肉の可動域を増やすために、バーを限界(胸の上あたり)まで下げる
- 筋肉への負荷を大きくするために、動作をゆっくりにする
スミスマシンベンチプレスで大切なポイントは、一般的なベンチプレスと同じく動き全体に強弱をつけること。
フリーウェイトベンチプレスと比べてスミスマシンの方が圧倒的に安定しやすいトレーニングなため、細かな動作スピードまでしっかりと意識する必要があります。筋トレ初心者でも取り組みやすい筋トレメニューですので、まずはフォームを固めることを意識して取り組んでいきましょう。
ベンチプレスの間違いフォーム集|間違った姿勢だと危険って知ってる?
ベンチプレスの間違ったフォーム① サムレスグリップになっている
サムレスグリップとは、バーを握るときに、親指を外して握る握り方。ベンチプレスのように高重量の器具を使うトレーニングでは、バーを落としてしまう危険性があるため、サムアラウンドグリップ(親指をバーに巻き込む握り方)で行っていきましょう。
また、握る混む時はまっすぐではなく、小指側がやや外に開く形で握るようにして。
ベンチプレスの間違ったフォーム② 手幅がめちゃくちゃになっている
ベンチプレスを行う際、手幅は肩幅の1.5倍分ほどに固定して取り組むようにしましょう。
手幅を広くしすぎてしまうと、肩に負担がかかってしまい、故障へとつながるリスクが高まります。手幅は肩幅の1.4倍~1.5倍を目安に行っていきましょう。
ベンチプレスの間違ったフォーム③ チーティングを行っている
ベンチプレストレーニングでありがちな間違いとして、チーティングを行っていることが挙げられます。
チーティングとは、反動をつけて行うトレーニング方法を指し、ベンチプレスでは「下げた瞬間の反動を使ってバーベルを上げてしまう」というのが主なチーティングです。しっかりと胸元で勢いを殺して、再度上げるようにしましょう。
ベンチプレスの間違ったフォーム④ 背中のブリッジが作れていない
ベンチプレスでは背中のブリッジを作ることが非常に重要です。ブリッジはただ、肩甲骨を寄せるだけではなく、寄せた肩甲骨を軽く下に引くことで作られます。
肩甲骨の間に大きなくぼみを作って体をベンチに固定しましょう。
ベンチプレスの間違ったフォーム⑤ 足を固定できていない
ベンチプレスを行う際、両足の足裏は常に地面についている状態にしておきましょう。
かかとを浮かせてしまったり、力の入らない場所に両足を置いてしまうと上半身をうまく固定できなくなり、怪我を誘発してしまう恐れがあります。しっかりと足を固定して、ベンチプレスに取り組んで。
ベンチプレスの間違ったフォーム⑥ バーを降ろす位置
バーを降ろす位置は、降ろしていった時に前腕部分とベンチが垂直になる場所を目安に下げていきます。
足方向や頭方向にずれてしまうと肩に負担がかかってしまうため、第三者に確認してもらうか、カメラ等でチェックしてみて自分の理想的なポジションを把握しましょう。
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