【バルクアップとは】筋肉が成長するメカニズム|効果的な筋トレ方法も紹介
バルクアップの食事法|”筋肥大”に欠かせない「10のルール」
バルクアップの成功に不可欠な3つの要素の1つが食事です。いくら筋力トレーニングに励んでも、バランスの取れた食事から必要なカロリーと栄養を身体に与えなければ、効率的な筋肉量の増加には繋がりません。筋力トレーニングよりも食事が大切と言われることも多く、食事こそがバルクアップの要と言えるでしょう。
ここからは、筋肥大の鉄則を念頭に置いたバルクアップの食事法について、詳しく解説していきます。
- 「摂取カロリー>消費カロリー」
- PFCバランスを意識した食事
- 食事の仕方を変える
- 30分以内に食事を行う
- 消化に良い食事をする
- バルクアップ飯を意識する
- 食事を1日6食に分割する
- サプリメントを併用する
- アルコールは控える
- 食事を済ませる
バルクアップの食事法1. 「摂取カロリー>消費カロリー」の食事をする
筋肉を発達させて身体を大きくさせるバルクアップでは、当然体重も増加します。減量を目的とする一般的なダイエットとは対称的なコンセプトで、摂取カロリーが消費カロリーを上回る必要があります。
一般的に成人男性が一日に必要なカロリーは、約2,000kcalから2,400kcalとされています。しかし激しい運動量をこなすアスリートの場合は、運動量によっては3,000kcalから5,000kcalのエネルギー摂取が必要となります。
バルクアップのために筋力トレーニングを行っている時は、普段よりも消費カロリーが高まっていることを意識し、摂取カロリーも運動量に合わせて増やしていくことが大切です。
バルクアップの食事法2. PFCバランスを意識した食事メニューを意識する
PFCバランスのPFCとは、英語でタンパク質、脂質、炭水化物を表すProtein、Fat、Carbohydrateの頭文字です。
バルクアップ中の食事は基本的に高タンパク質、高糖質、中脂質が効果的とされています。どの栄養素も筋力増加には欠かせないため、PFCバランスの取れた食事を取ることが重要となります。
【参考記事】筋肥大に効果的なPFCバランスって知ってる?▽
P:タンパク質の一日の量
筋肉はもちろん、皮膚、髪の毛など、タンパク質は身体を作るのに欠かせません。バルクアップでは筋肉を増加させることが目的なため、筋肉の元となるタンパク質を身体に積極的に取り入れる必要があります。
バルクアップ中に摂取したいタンパク質の量は、体重x2~3g。体重70kgの男性の場合は、140gから210gを目安に摂取するよう食事にこだわっていきましょう。
F:脂質の一日の量
たんぱく質と同様に、脂質も筋肉の合成に欠かせない栄養素です。バルクアップ中に脂質を極端に減らしてしまうと、効率的な筋肉の合成ができなくなってしまいます。逆に脂質が多いと摂取カロリーは高まり、筋肉ではなく脂肪が増えてしまいます。
バルクアップ中に必要な脂質の量は、体重x0.5gから1g。体重70kgの男性の場合は、35gから70gが目安です。
C:糖質の一日の量
炭水化物(糖質)は、バルクアップ中の大切なエネルギー源となります。バルクアップ中は運動量も多くなるため、エネルギー不足にならないように炭水化物をしっかり供給することが大切です。
バルクアップ中に必要な糖質の量は、体重x7g程度を目安に摂取していきましょう。体重70kgの男性の場合は、約500gがベスト。
【参考記事】筋トレと炭水化物の関係性を知れば、より効率よく筋肉を成長させられる?▽
バルクアップの食事法3. バルクアップの方法によって食事の仕方を変える
バルクアップの食事方法には、カロリーを少しでも多く摂取することを目的にしたダーティーバルクアップと、栄養のバランスに気を使いながら適切なカロリーと栄養素を取り入れるクリーンバルクアップの2種類があります。
ここでは、有名なバルクアップ法【ダーディバルク/クリーンバルク】の2つの食事法について詳しくご紹介します。メリットとデメリットを考慮して、自分にあった食事の仕方を選んでください。
ダーティーバルクアップは、スピーディーに体を大きくする食事法
ダーティーバルクアップとは、献立などに制限を一切付けず、食べたい物を食べたいだけ食べる食事法のこと。ジャンクフードやスイーツなど手軽で高カロリーな食事も制限されないため、炭水化物や脂質が多い食事になりやすいのですが、カロリーはしっかり供給できます。
自己管理が苦手な人や、ストイックなダイエットにストレスを感じやすい人、食事にあまりお金をかけたくない人におすすめの方法です。
ダーティーバルクアップにおすすめの食事メニュー
- マクドナルドのビッグマックセット(ビッグマック、ポテトM、コーラM):約1,151kcal
- ラーメン、チャーハン、餃子セット:約1,500kcal
- ハンバーグ定食:約1,200kcal
- カツカレー:約1,100kcal
クリーンバルクアップは、脂肪をつけずに筋肉だけを大きくする食事法
クリーンバルクアップとは、炭水化物やタンパク質を中心に摂取し、脂質は抑えた食事法です。ジャンクフードやスイーツなどは控え、─身体が必要とする栄養素を適切なPFCバランスを意識して摂取します。
バルクアップ中に摂取したいPFCバランスは炭水化物が約52%、たんぱく質が約35%、脂質が約13%が目安。このバランスを意識した食事を行うことで、適切な栄養素を効果的に体内に取り入れることができます。
クリーンバルクアップにおすすめの食事メニュー
- ご飯、卵、納豆、焼き魚:約500kcal
- サラダチキン、おにぎり、サラダ:約400kcal
- ご飯、鶏むね肉、サラダ:約400kcal
- ステーキ定食:約800kcal
- プロテインシェイク:約150kcal
バルクアップの食事法4. 筋トレ後30分以内に食事を行う
筋力トレーニングをした後の30分間は、食事を取るゴールデンタイムと言われています。運動をした後の体はエネルギーを大量に消費しており、エネルギーが供給されないままだとエネルギーを補充するために筋肉が分解されてしまいます。
このゴールデンタイムに、たんぱく質や糖質を中心にエネルギーを供給すると、筋肉の分解が抑制され筋肉の合成が促されます。筋トレの後にプロテインシェイクを飲む人が多いのも、このゴールデンタイムに効果的に栄養を補うためです。
バルクアップの食事法5. 消化に良い食事をする
バルクアップ中は摂取カロリーを増やすため、普段よりも食事量そのものが多くなる傾向にあります。特にタンパク質や脂質は消化されにくいため、胃腸にも負担がかかりやすくなります。
せっかくバランスの取れた食事を取っても消化不良を起こしてしまっては、栄養素を体内に吸収させることができません。胃腸の負担を軽減しながら、摂取した栄養素を効率的に体内に取り入れるためにも、消化の良い食材を中心に選ぶようにしてください。
消化に良い食べ物
消化されやすい炭水化物として、
- お粥:71.2kcal/100g
- 煮込みうどん:79kcal/100g
- 食パン:268kcal/100g
などがあります。タンパク質のなら脂質の少ない
- 鶏のささみ:23g/100g
- 赤身のひき肉:20g/100g
- 白身魚:24g/100g
- 卵:12g/100g
が消化されやすく、たんぱく質含有率も良い傾向があります。
ビタミンや食物繊維を摂取するのに欠かせない野菜類は、生のままでは消化しにくいものがほとんど。
しかし、ひと手間加えてグリーンスムージーにしたり、温野菜のサラダにしたりすると、消化しやすくなります。
バルクアップの食事法6. コンビニでもバルクアップ飯を意識する
時間を気にせず利用できるコンビニは、仕事やトレーニングに忙しい男性の強い味方です。コンビニで買う食べ物というとジャンクフードのイメージがありますが、お弁当や総菜なども充実しているので、手軽に多くの食材を使った食事を調達することができます。
コンビニで食料を調達する時は、タンパク質、脂質、糖質のバランスが取れたメニュー選びを意識しましょう。
バルクアップにおすすめのコンビニ飯
- 牛丼:約590kcal
- ロースかつ丼:約650kcal
- おむすび&から揚げセット:約500kcal
- 和風幕の内弁当:約520kcal
- 蒸し鶏と野菜のサラダ:約240kcal
- 鶏そば:約370kcal
- シーチキン&コーンサラダ:約120kcal
- 鮭おにぎり:約200kcal
バルクアップの食事法7. 食事を1日6食に分割する
バルクアップをする時は、普段より多くのカロリーを摂取しなくてはいけません。
しかし、1日3食を守って食事量だけを増やすと、消化不良を起こすなど効率的に栄養を吸収できません。また、食事と食事の間隔が開いて空腹の時間ができると、筋肉を分解してエネルギーを補おうとしてしまい、せっかくの筋力トレーニングの努力が無駄になってしまいます。
そこでおすすめなのが食事を1日3食から6食に分割すること。1日の食事の回数を倍増し安定した栄養補給をすることで、筋肉分解が抑えられて効率よく筋肉を増強することができるのです。
バルクアップの食事法8. サプリメントを併用する
バルクアップをする時の栄養補給として、サプリメントを併用するのもおすすめ。筋力トレーニングに有効な成分として人気の高いHMBサプリでは、HMBをはじめ、クレアチン、BCAA、グルタミン、ビタミンBなど、筋肉増強を促す栄養素を効率的に摂取できます。
また、バルクアップ時に必要なタンパク質を、食事の合間にプロテインシェイクとして飲むのもおすすめ。バランスの取れた食事とHMBサプリやプロテインを併用することで、必要な栄養素を補給しやすくなります。
バルクアップしたい人におすすめのプロテイン
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水か牛乳700mlに溶かして作るプロテインシェイク。1食あたりのカロリーは446kcal、タンパク質35g、炭水化物61gが含まれています。クレアチン、MCT、ビタミン、ミネラルを配合されており、必要な栄養素を補いながら手軽にカロリーを摂取できます。
バナナ味、チョコレートミント味、チョコレートスムース味、ストロベリークリーム味、クッキー&クリーム味、ノンフレーバー、バニラ味の7つのフレーバーから選べ、飽きずに飲むことができます。
公式サイトで詳細を見るバルクアップの食事法9. バルクアップ中のアルコールは控える
アルコールのカロリーは脂質に次いで高く、1gあたり約7kcal。
缶ビール1本で約140kcal、缶酎ハイは約190kcalとなり、お茶碗1杯分の白米に相当するカロリーです。飲酒でカロリーを多く摂取してしまうと、脂肪の燃焼を妨げ体脂肪が減りにくくなってしまいます。
また、アルコールには筋肉を分解して脂肪を形成する作用があるため、バルクアップで目指す効果的な筋肉造成の妨げになります。バルクアップ中のお酒は控えるのが賢明です。
バルクアップの食事法10. 睡眠の2〜3時間前までに食事を済ませる
夜寝る直前まで飲食を続けているのはダイエットに良くないというのは、よく言われますよね。バルクアップで筋肉量を増やしたい時も、食事は睡眠の2~3時間前までに済ませるのがベストです。
就寝する時に胃の中に消化されない食べ物が残っている場合、効率的に糖質が吸収されず脂肪に変わってしまう恐れがあります。また、食事のすぐ後の身体は消化吸収に集中するため、脳や身体がゆっくり休めず安眠を妨げになってしまうので注意してください。
バルクアップの休養方法|正しい休息が筋肉を効率よく太くする!
バルクアップに欠かせない3大要素のうち、一番見過ごしてしまいがちなのが休養です。
しかし、いくらがむしゃらに筋力トレーニングを行っていても、バランスの取れた食事に気を配っても、適切な休養を取らなければ効果的なバルクアップは期待できません。トレーニングの後に体をしっかり休めることで、疲労を蓄積せずに筋力を回復させることができるのです。
ここからは、バルクアップの時に心掛けたい休養方法をご紹介します。
バルクアップの休養方法1. 1日8時間を目安に寝る
成人男性の平均的な睡眠時間は6時間から7時間。さらに約4割の人は、平均して6時間以下の睡眠しか取れていないそうです。
バルクアップ中は、普段以上の運動量を行います。また、食事の量も増やしているため、身体にかかる負担は大きく十分な睡眠が欠かせません。バルクアップ中は1日8時間を目安に、睡眠時間を十分に確保しましょう。
バルクアップの休養方法2. 寝る直前の激しい筋トレは絶対に避ける
筋肉トレーニングに効果の高い時間帯は、人間の身体機能がピークになる昼間から夕方の時間帯と言われています。しかし、仕事で忙しい男性の場合、筋力トレーニングをする時間が夜遅くしかないというケースも多いでしょう。
筋トレの直後は心拍が上がります。就寝の直前に激しいトレーニングをしてしまうと、心身共に興奮状態にあるため、寝つきが悪くなり質の良い睡眠は望めません。少なくとも就寝時間の2時間以内は筋肉トレーニングをするのは避けましょう。
【参考記事】逆に寝る前に取り組んでもいいトレーニングって?▽
バルクアップは、知識があれば誰でも実現できる!
筋肉はもともとつきにくく、油断をするとすぐ落ちてしまうもの。食事、休養、筋力トレーニングの3つの要素に気を配り、効果的に筋肉を発達させて体を大きくしていきましょう。
筋力トレーニングをしても体が大きくならないという痩せ体型の人も、体脂肪が多くだらけた体を鍛え直したいという人も、ぜひバルクアップに挑戦してみてくださいね。
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