洞察力と観察力の違いとは?洞察力がある人の特徴と鍛える方法を解説
「洞察力」を鍛えたい方へ。
「あの人、ぼんやりしているように見えて意外と洞察力鋭いんですよ。」と関心したように言う「洞察力」という言葉。
洞察力とは一体どういう力なのでしょうか?
今回は、観察力と勘違いされやすい洞察力の正しい意味から、洞察力がある人の特徴、そして、洞察力を鍛える方法などを詳しくご紹介します。
洞察力とは?意味を簡単に解説!
まずは、洞察力の正しい意味をおさらいしましょう。洞察力とは、様々な物事の本質を見抜く力の事。
本音と建前で言ったら、本音の部分を見抜く力を意味します。洞察力とは「空気を読む力」と言えるでしょう。
洞察力と観察力の違いとは?
似ている様でちょっと違うのが、洞察力と観察力。観察力は、物事の隅々まで文字通りじっくり観察できる力の事。
一方、洞察力は、物事の表面にはあらわれていない部分、見ただけでは分からない部分を察する能力なのです。
もちろん、洞察力には物事をじっくり観察できる観察力も必要になります。観察力によって得た情報から物事の本質を見抜くのが、洞察力といえるでしょう。
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自己診断!洞察力がある人の10個の特徴
洞察力があるかどうかは、一体どのように判断したら良いのでしょうか?
ここでは、洞察力がある人にみられる特徴について詳しくご紹介します。
自分に洞察力があるかどうか分からない場合は、これらの特徴に当てはまっているかどうか、自己診断してみて下さいね。
洞察力がある人の「性格」の特徴
自分に洞察力があるのかどうかは、性格と行動からチェックする事が出来ます。まずは洞察力がある人に共通している性格の特徴について詳しくみていきましょう。
自分の性格に当てはまるかどうかチェックしてみて下さいね。
性格1. 空気を読むのが上手い
洞察力に優れた人は、その場の雰囲気がどういうものなのか、他の人から説明されなくても自分で察するのが得意。
いわゆる、空気を読むのが上手いのです。
洞察力に優れている人は口裏を併せていなくても、周囲の反応などを瞬時に読み取って知っている事を知らないと言ったり、さりげなく話題を変えたりするのも得意です。
性格2. 広い視野で考える
洞察力が鋭い人は、物事を柔軟に捉える事が得意です。そのため、瞬時に様々な可能性を考え、その中で最も最適な行動をとれます。
そのため、洞察力が鋭い人は、早とちりして騒ぎ立てる事もありません。
性格3. 冷静で落ち着きがある
洞察力が鋭い人は、一度に多くの情報を観察しその本質を見抜く事が得意なので、多少の事では騒ぎません。基本的に冷静で落ち着いています。
周囲が騒いでいる時でも、一人落ち着いて名探偵の如く推理して物事の本質に辿り着きます。
そのため、急なトラブルなど不測の事態が起こっても、パニックにならず、いち早くそのトラブルを解決する道を見つけ出すのです。
性格4. 人一倍警戒心が強い
洞察力に優れている人は、目の前にあらわれた情報をそのまま信じる事がほとんどありません。
それがどんなにすごい内容でも、本質が見たまま同じなのか、それとも何か裏があるのか疑うのです。
警戒心が人一倍強いため、いわゆる「美味しい話」もじっくり聞いたうえでそれが本当に美味しい話なのかどうか判断しようとします。
性格5. 行動力がある
洞察力に優れている人は、ひたすら観察して考え込んでいるだけだと思われがちですが、実は意外にも行動力があるのです。
行動力があるということは、様々な情報を見聞きしただけでなく、実際に数多くの経験をしているという事。
実体験で身に付けた経験値があるからこそ、洞察力が鋭くなっているといっても良いでしょう。
洞察力がある人の「行動」の特徴
警戒心が強く疑り深い洞察力に優れた人が動く時は、一体どのように動くのでしょうか?
ここでは、洞察力がある人に共通する行動パターンの特徴について、1つずつチェックしていきましょう。
もし、これらの行動をあなたが日頃から自然としているのであれば、きっとあなたも洞察力が鋭い人なのかも知れませんよ。
行動1. 言葉の裏にある本心を読む
「今日は本当に楽しかったです。また、近いうちにぜひご飯食べに行きましょう。」
など、にっこり笑顔で言われたのに、2度と連絡がとれなくなる事ってありませんか?
洞察力が鋭い人は、言葉の裏にある本心をしっかり見抜きます。
「◯◯ちゃん、あんな事行ってたけど、あれは絶対社交辞令だな。」
と、相手が言いたくても言えなかった本音をしっかりキャッチして適切な行動ができるのです。
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行動2. 物事の先読みをする
洞察力の鋭い人が見抜くのは物事や本質やその場の雰囲気だけではありません。今後の展開がどうなるのか?という先読みも自然と行っています。
先読みをして先回りして行動できるので、自然と周囲からも「気が利いて思いやりのある人」と評価されますよ。
行動3. 常に計算して行動を起こす
洞察力が優れている人は、その場の思いつきで行き当たりばったりな行動をする事がほとんどありません。
「〇〇したら××になるから、そしたら△△しよう。」という、まるでチェスや将棋でも指しているかのように、先の展開や周囲の動きを計算しながら行動しています。
そのため、大抵の事は想定内なので滅多に取り乱す事がないのです。
行動4. 過去の失敗など経験を活かそうとする
洞察力が優れている人が見ているのは、現在と未来だけではありません。
過去にあった事のうち失敗体験でも成功体験でも、活かせるものはしっかり活かそうと分析するのです。
行動5. 小さなことでも疑問を持つ
洞察力に優れている人は、どんな小さな事でも違和感を感じたらそれを見過ごす事はしません。その違和感の正体がはっきりするまできっちり解決しようとするのも特徴です。
洞察力を鍛える7つのメリット
相手の本音を見抜いたり、TPOに合わせた行動をさりげなくできるのは、洞察力が鋭いからこそ。
では、洞察力を鍛えると実生活で一体どのようなメリットがあるのでしょうか?
ここでは、洞察力を鍛える事で手に入るメリットについて詳しくチェックしていきましょう。
メリット1. 交渉力がUPする
洞察力を鍛えると、相手の言葉に惑わされなくなります。
相手の表情や仕草、話す内容、話し方などをさりげなく観察し、言葉の裏に隠された本音を読み取りつつ交渉する事ができるので、自分にとって有利な交渉を進めやすくなります。
おすすめは、「本音とか建前とかよく分かんない。どちらかというとすぐ信じちゃう方なんです。」という無邪気なふりで接する事。
そうする事で相手は油断して、より本音を読み取りやすくなりますよ。
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メリット2. 客観的な思考が身につく
洞察力を鍛えると、多面的に物事を見る事が出来るので、客観的な思考もしやすくなります。
特に、大切な交渉シーンなどでは、「自分があの人だったら、どうやって進めていくだろう?」と、相手の立場で考える事ができるようになるので、より優位に交渉も進められるようになります。
また、誰かと喧嘩になったり、何か不快な事があっても、真っ向から怒り狂う前に自分の状況を冷静に客観視する事が出来るので、感情に任せた不用意な発言も避けられるようになりますよ。
メリット3. 恋愛上手になる
洞察力を鍛えると、相手が何を本当は望んでいるかなども見抜きやすくなります。
これは、恋愛シーンで勝ち抜くためには欠かせない要素です。情報が少ない相手とのデートでも「思いやりがあって素敵な人」として好印象を与えられるようになりますよ。
メリット4. 問題解決能力が高まる
何かトラブルが発生した時に、過去の経験をしっかり活かし、現状を正確に把握、先の展開もいくつか予想し、あっという間に問題解決してしまいます。
まるで、推理小説に登場する名探偵のようですが、これらは洞察力を鍛える事で手に入るメリットです。
また、問題が解決しなかった時の打開策や緊急対応用のプランBなども用意できるようになりますよ。
メリット5. 円満な人間関係が構築しやすくなる
洞察力を鍛えると、相手がどんなに癖のある人でも機嫌を損ねずスマートに対応できるようになります。
そのため、自然と円満な人間関係を構築しやすくなるのです。これは、相手がたった1人でも大勢でも変わりません。
その場での自分の立ち位置や役割、振る舞い方を、瞬時に把握し適切な行動が出来るようになるメリットがあります。
メリット6. リスク回避能力が身につく
洞察力を鍛える事でその場の空気を読むことが出来るようになるだけでなく、先の展開も予想しやすくなります。
その結果、今後起こりそうなリスクなども事前に回避するよう動いたり、リスクが起きた時の対策もいくつか想定する事が可能です。
事前対策が出来るということは、実際に起きてしまった時にも慌てる事なく冷静に対処できますよね。
メリット7. 自分の意思で行動できる
洞察力を鍛えると、ただその場の空気を読んで動くだけではなく、他の人の言葉に惑わされる事なく、自分の意思で自由に行動できるようになります。
なぜなら、他の人の言葉をそのまま鵜呑みにしないから。
洞察力によって得た情報を元に分析し、自分なりの考えに辿り着くため、安易に言われた言葉程度では流されないのです。
どうすればいいの?洞察力を鍛える9つの方法
名探偵のような鋭い観察眼と推理力を発揮できるであろう洞察力。一体、どうすれば洞察力を鍛える事ができるのでしょうか?
ここからは、洞察力を鍛える方法について、詳しくチェックしていきます。どの方法も自分ですぐに始められるものばかりですよ。
鍛える方法1. 観察力も合わせて鍛える
「絵解き」という言葉があるように、自分の目に映る光景にはとてもたくさんの情報がつまっています。会社への行き帰り、社内の様子、取引先との打ち合わせなど、今までは何も意識せずにスルーした部分にこそ目を向けてみましょう。
観察力を鍛えることで人が次にどんな行動をするのかわかるようになってきます。そうすることで洞察力をつけるきっかけになりますよ。
鍛える方法2. なんでも分析する癖をつける
どんな行動や発言にもその裏には大なり小なり意味や原因が隠れています。普段の生活の中で、なんでも自分なりに分析する癖をつけてみましょう。
連想ゲームのようですが、分析する事を念頭の置いて観察するとより細かく見るようになるので、洞察力を鍛えるための良いトレーニングになりますよ。
鍛える方法3. 価値観が合わない人と接する
趣味や好みが合う人と一緒にいるのって居心地がとってもいいですよね。でも、洞察力を鍛えるなら、出来るだけ価値観が違う人と接するようにしましょう。
価値観が違うと些細な事でも意見が大きく食い違うので、慣れていないと行動や考え方を読めません。
次の行動が読めなかったり、本心が分かりにくい相手を熱心に観察し分析するのは洞察力を鍛える良いトレーニングになります。
鍛える方法4. 客観的な視点で物事を考える習慣をつける
洞察力には、主観的なものの考え方や見方だけでなく客観的に見ることも必要です。
自分自身の事やそれ以外の事など、いろいろな事を主観的な視点と客観的な視点の2つから考えるよう習慣づけてみましょう。
主観的には許せない事でも、客観的に見ていると「そんなに怒る事でもないのかも…」と違った考えが出てくる場合もありますよ。
鍛える方法5. ニュースなど様々なことから情報を取得する
自分が興味のある情報だけチェックしていたら、興味の対象外の事を知る機会はやってきませんよね。
興味がある事以外をスルーする行為は、知識の偏りを招くだけではなく考え方の幅も自然と狭めてしまいます。
鋭い洞察力を身につけるためには柔軟なものの見方や考え方が欠かせません。興味の有る無しに関係なく、様々な情報を常にチェックするようにしましょう。
鍛える方法6. 想像力を鍛える
鋭い洞察力には読み取った情報から様々な展開を予想しなくてはなりません。そのために必要なのは想像力。
洞察力を鍛えるためには、日頃から想像力も鍛えておきましょう。想像力の鍛え方は意外と簡単です。道行く他人の服装や持ち物、仕草などからその人の職業やその日の行動などを想像してみましょう。
最初はなかなか思いつかなくても、慣れてくると簡単に何パターンも想像できるようになりますよ。
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鍛える方法7. 日常の変化を意識する
職場と家の往復をするだけの毎日でも、日々小さな変化があるものです。
天気の移り変わりや通勤途中にあるコンビニの品揃えなど、日常の中にある変化をできるだけ意識するようにしましょう。
一見、洞察力を鍛えるトレーニングとは関係なさそうですが、日々の小さな変化を敏感にキャッチできるようになると、洞察力に欠かせない空気を読む能力も鍛える事ができますよ。
鍛える方法8. 他人を自分に置き換えて考える
優れた洞察力には客観的な目線が欠かせませんが、それと同じように「もし、自分があの人だったどう考える?どう行動する?」という置き換えの視点もとても大切です。
日々の出来事を考えてみる事で、考え方の幅も視点も自然と広がるようになりますよ。
鍛える方法9. 書籍をたくさん読む
多少の想像はできても、やっぱり他人の頭の中をのぞくのは至難の業。そんな時には、いろんなジャンルの書籍を読んでみましょう。
登場人物の心情の変化を丁寧に描写している小説から自己啓発系の本、合コンで勝者になるための必勝本、経済学者が書く現代社会に風穴をあけるような辛口批評など、様々なジャンルを読む事で、いろいろなものの見方や考え方に触れる事ができますよ。
洞察力を鍛えるのに役立つおすすめの本
「観察したり想像したり分析したり、色々してるけど洞察力が鍛えられているのかどうか分からない…」という場合は、洞察力を鍛えるのに役立つ本を読んでみましょう。鋭い洞察力を手に入れるためにおすすめの本をご紹介します。
おすすめの本1. 『洞察力で見抜く急変予兆 ~磨け! アセスメントスキル~』青柳 智和 (著)
出直し看護塾を主宰している青柳 智和氏の「洞察力で見抜く急変予兆 ~磨け! アセスメントスキル~」。
患者さんの小さな変化でも見落としたら命取りに繋がってしまう医療現場で、日々針のように鋭い洞察力が求められる看護師や医師として働く方にぜひ読んでほしい1冊です。
忙しない医療現場でも持ち歩きやすいコンパクトサイズで、「急変予兆の早期発見」という臨床に必要な知識がギュッとつまっています。
Amazonで詳細を見るおすすめの本2. 『複雑な仕事をシンプルに解決するための「洞察力」の磨き方~「見えないものを見抜く」仕事術~』鳥原 隆志 (著)
日本のインバスケット第一人者である鳥原 隆志氏の「複雑な仕事をシンプルに解決するための「洞察力」の磨き方~「見えないものを見抜く」仕事術~」。
「洞察力とはなにか?」という基本的な事から、仕事で使える洞察力の強化方法などを老舗温泉旅館を舞台に解説していきます。
読み進めていくうちに自然と洞察力についての理解も深まっていきますよ。
Amazonで詳細を見るおすすめの本3. 『洞察力――弱者が強者に勝つ70の極意』宮本 慎也 (著)
元ヤクルトスワローズのプロ野球選手の宮本 慎也氏の「洞察力――弱者が強者に勝つ70の極意」。
プロ野球選手という結果が全ての厳しい現場で勝つためには、洞察力がいかに重要かがよく分かる1冊です。
1流と2流を分けるものや、プロフェッショナルの仕事、変化の重要性など、どの業種にも共通するポイントが凝縮されています。
Amazonで詳細を見る洞察力を仕事で活かす3つのコツ
毎日地道にトレーニングして洞察力を鍛えても、どのタイミングで使えば良いのか分からなかったら、もったいないですよね。
ここでは、仕事で洞察量を上手に活かすためのコツを詳しくご紹介します。
洞察力を使いこなせるようになると、仕事での評価も自然とアップするので要チェックですよ。
活かすコツ1. 問題発生の時の原因分析をする
仕事にトラブルはつきものです。そして、トラブルが起きてしまった時に大切なのは、慌てずスマートに適切な処理をする事。
そのためには、鋭い洞察力が欠かせません。鍛え上げた洞察力でトラブルの本質を見極めましょう。
そのうえで、トラブルが起きるきっかけとなった原因を突き止め、解決策を導き出し、同じ事を繰り返さないよう予防策をたてるのです。
活かすコツ2. 会話の中で、聞き手側に回る
仕事では、自分の意見を主張しなくてはならないシーンと、相手の話をじっくり聞かなくてはならないシーンとありますよね。
上司や部下、クライアントなどが何を望んでいるのかなどを洞察力を使って汲み取るためにも、会話の中ではできるだけ聞き手側に周りましょう。
もちろん、聞き手にまわったからといって相手の話をただ聞くだけではありません。
話の内容はもちろんのこと、表情や仕草、話し方などから、相手が本当に伝えたいと思っている事を洞察力を発揮して読み取りましょう。
活かすコツ3. 他の事象と相似性を見つける
仕事で何かトラブルが起きた時、そのトラブルが全くの未知のトラブルというのは、実は多くありません。
過去に起きたトラブルの中で類似のトラブルがある場合、解決済みのそのトラブルと現在進行中のトラブルを比較する事で、より早い解決が出来る場合があります。
そのためには、柔軟な視点で物事を判断できる洞察力が欠かせません。
トラブルが起きるとついそこにだけ考えが集中してしまいますが、幅広い視点で周囲を見渡し、素早く事態を収拾しましょう。
洞察力を鍛えて、人間関係や仕事に活かしましょう。
優れた洞察力は、仕事などの重要なシーンで上手く立ち回る事ができるだけでなく、どんな相手にも適切な対応ができる能力の事。
洞察力を振りかざして名探偵を気取るのは頂けませんが、周囲の状況に合わせてさりげなくサポートができるようになると「あの人は空気が読めるだけでなく、思いやりのある素敵な人だ」と自然と評価も高くなりますよ。
ぜひ、洞察力を手に入れて普段の生活に活かしてくださいね。
【参考記事】はこちら▽
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