“客観的に見る”の意味とは?第三者の目で見る癖をつける6つの方法
そもそも「客観的に見る」の意味とは?
そもそも「客観的」とは、自分の立場や主観にとらわれずに、第三者目線で物事を冷静に見たり考えたりすることの意味。
それの対義語が「主観的」で、自分の立場を基準にして物事を見たり考えたりすることを意味します。
例えば、「この映画は有名だ」という声は、「そうは思わない」という声も出ると考えられるため主観的な意見となります。
しかし、「この映画は、歴代興行収入上位の作品だから有名だ」という声は、
数値で測れるデータをもとにした考えであるため、多くの人が納得しやすい客観的に見た意見といえるのです。
物事を客観的に見る4つのメリット|長所と言えるのはなぜ?
「最近人に、もっと客観的に考えた方がいいよと言われた…」
「どうして、第三者目線で見ることが必要なの?」
なんとなく客観的に見るのがいいとは知っていても、具体的な理由を知っている人は意外と少ないでしょう。
それでは、なぜ物事を客観的に見ることが必要だと言われているのか?
ここからは、物事を客観的に見るメリットを解説していきます。
メリット1. 常に冷静に判断できる
例えば仕事で他人のミスを発見した時、怒りの感情に任せて怒鳴ってしまう方もいるでしょう。
しかし、物事を客観的に見る人は、なぜミスをしたのか、原因を探るために落ち着いて話をしながら対処します。
ミスをした人は、「こちらの状況も知らずに、勝手なことを言われた」というような不満を募らせることもなく、素直に話に耳を傾けてくれるでしょう。
どんな場面でも感情的にならず客観視できる力があることで、生じた問題の原因が掴みやすく早く改善もできるため、特に仕事をする上では絶対に必要なスキルと言えます。
メリット2. 無駄な時間やコストを削減できる
主観的な感情で物事を判断したり、周囲の意見に流されてばかりいると、本当に必要な選択かどうかの判断がつかなくなります。
例えば洋服の衝動買い。「新作は絶対に欲しい!」「友達に勧められたから買う」などの理由で購入の判断してしまうとキリがありません。
一度冷静になり、本当に必要かどうかを見極めれば、無駄なコストを最小限に抑えられるでしょう。
また、「つい買っちゃうだろうから、お店の近くを通らないようにしよう」と判断できれば、無駄な時間の削減にも繋がりますよ。
このように自分のことを客観的に見ることで、損をしなくなるメリットがあるのです。
メリット3. 意見の信頼度が高まる
いつも主観的な意見を述べていると、自分の物差しでしか考えられない人と認識されてしまうことも。
反対に、常に客観的視点を持っていれば、「この人の意見は間違いない」と思ってもらえます。
例えば、
「この商品は売れないと思う」
という意見よりも、
「利用者にアンケートを実施したところ、マイナスな回答が多かったのでこの商品は売れないと思う」
という意見のほうが多くの人を納得させることができますよね。これは、主観・客観の両視点を併せ持つことで、意見の具体性が増すからなのです。
メリット4. 恋愛で感情に振り回されずに済む
恋愛においては、どうしても主観ばかりが働きがちになります。
例えば恋人と喧嘩をした時、感情的になって「もう別れる!」と判断する人もいるでしょう。
しかし、第三者目線で考えることで、
「私はいつも同じような原因で恋人と別れている…。今回はもう少し話し合いをしてみよう。」
などと自分一人では辿り着けなかった答えも導きやすくなるのです。
このように不要な喧嘩でメンタルが乱されなくなるのは大きなメリットといえるでしょう。
客観的視点を身につける6つの方法|今すぐできる具体的なコツとは?
「つい感情的になる私でも、落ち着いた判断ができるようになれる?」
「物事を客観的に見る方法を教えて欲しい」
常に冷静でいると聞くと、なんだか精神的に辛そうだと思ってしまいますが、コツさえ掴めば誰にでも客観的視点を身につけることができます。
では、どのようなことを意識すればいいのか?ここからは、客観的視点を身につける具体的な方法を解説していきましょう。
- 発言を録音して「外から見る」ことに慣れる
- 友人や家族に自分がどういう性格なのか聞いてみる
- 根拠のある意見や考えを持つように心がける
- 自分の友人との共通点や相違点を探してみる
- 感情で行動する癖をやめる
- 客観的な意見を周囲の人に聞いて参考にする
身につける方法1. 自分の発言などを録音して「外から見る」ことに慣れる
客観的に見るということは、文字通り自分を自分ではない誰かが見るということ。
それを自分一人で実行するためには、自分の言ったことを自分自身が後で見ることが大事。
例えば、
- 会議を録音し、自分の発言を聞きなおしてみる
- 恋人に送ったメッセージを見返してみる
など、自分から発したものであれば何でも構いません。
その後、「この言い方をされたら、相手はこう思うだろう」「この言い方をした方が、相手は喜んでくれたかもしれない」といったような分析をしてみましょう。
行動の改善点を見つけられることで、客観的視点を学ぶきっかけになりますよ。
身につける方法2. 友人や家族に自分がどういう性格なのか聞いてみる
自分の性格はわかっているようで、実は理解できていない人が多いもの。
自分では気が付いていない強みや弱点を知ることができれば、考えの幅が広がります。
信頼できる身近な人に「私ってどんなイメージ?」と聞いてみましょう。
「自分の意見をしっかり持っていて素敵だけど、たまに頑固なところもあるよね」
「恋愛になると周りが見えなくなるよね」
など、様々な意見を冷静に聞いてみるのがポイント。
自分が思っていた性格と、相手から見た性格に大きな差があるほど、主観的な考えをしていることもわかりますよ。
身につける方法3. 根拠のある意見や考えを持つように心がける
なんとなくで考えた答えなど、主観的な意見は人を納得させることができません。
数字のデータを収集するなどして、多くの人を納得させられる客観的な意見を持つことを習慣にしましょう。
例えば商品をアピールする場合、
「これはいいものですよ」と伝えるよりも、
「実際に使った人のうち、90%の人がまた使いたいと回答するほど、これはいいものですよ。」と伝えるほうが説得力がありますよね。
ちなみに客観的なデータは反論の余地がないため、オフィシャルな会議でも、単なる言い争いでも力を発揮できますよ。
身につける方法4. 自分の友人との共通点や相違点を探してみる
似ている部分や異なる部分を分析することで、なぜ仲がいいのか、なぜ一緒にいて楽しいのか、など、自分と友人との関係性を第三者の視点から見ることができます。
まずは、二人の共通点を考えてみましょう。
そうすることで、「お互い食の好みが似てるから、一緒にランチに行きやすいんだな」というような客観的な考え方がしやすくなります。
また、相違点においても、友人の考えと自分の考えを比べてみましょう。
「主観的に考えると私には理解できないな」、「でも客観的に考えると友人はこう思っているのかもしれない」など、冷静に考える習慣がつきますよ。
身につける方法5. 感情で行動する癖をやめる
常に感情に流されないように意識することで、どんな物事も冷静に対処できるようになります。
これまでに思い浮かばなかったような新しい選択肢が見つかることも。
しかし、感情による行動を制限することは、簡単そうで意外と難しいものです。いざとなると、別にいいやと諦めてしまいがち。
最初から完璧にはできないとしても、
- 感情が込み上げてきたら深呼吸をする
- 自分の行動をノートに書きだして、感情に流されていなかったか振り返る
など、日常的に客観的な選択ができるように心がけることが大事。
自分がどんな場面でどんな感情になりやすいのかも分析してみましょう。
身につける方法6. 客観的な意見を周囲の人に聞いて参考にする
様々な意見を聞くことで、自分の考えの幅や、判断の選択肢が広がります。
意見を持つ人に、なぜそう考えているのか、理由もしっかりと聞きましょう。
そうすることで、
「自分の意見とは異なるけど、そういう観点もあるんだな」
「自分の意見は、意外と少数派だったんだな」
などと新しい気付きが得られるからです。
ただし、自分と異なる意見が客観的なものだとは限りません。
数人よりも、数十人とより多くの人の意見を聞くことで、客観的な意見なのか主観的な意見なのかが判断できますよ。
客観的に見る上での3つの注意点|勘違いしてはいけないポイントとは?
常に客観視することはいいことですが、実は注意しなければいけないこともあります。
ここからは、客観視する時に注意すべき3つのポイントを紹介します。
客観視することだけに注力しすぎると、自分の意見がない空っぽな人になってしまうかもしれないので、勘違いしてはいけないことを見極めましょう。
注意点1. 自分の感情を押し込める訳ではない
自分の感情に嘘をついて客観的な意見を出してしまうと、気持ちが消化できずに精神的に疲れるだけでなく、納得のいかない結果に繋がることもあります。
例えば恋人との映画デートで、
「俺はアクション映画が見たいけど、彼女の好きなものにした方が喜んでもらえるから恋愛映画にしよう」
と決めてしまう人がいます。でもそれは不正解。
こんな時は、
「2人とも楽しめるコメデイ映画にしよう」
と、お互いが納得できる答えを導き出すことが大切なのです。
あくまでも自分と相手の感情を客観視して、どんな判断をするべきか考えましょう。
注意点2. 非情すぎる意見にならないようにする
客観的に見ようと意識しすぎると、感情が全く見えないロボット的な考えになってしまいます。
少数派の意見は聞き入れない、感情論は否定するなど、非情すぎる判断や言動には気をつけましょう。
これらが癖づいてしまうと、人からの信頼を集めることが難しくなり、客観視する意味がなくなってしまいます。
あくまでも人間関係の場合などは、それぞれの立場の感情を考慮しつつ、客観視して折り合いをつけることが大切です。
客観的な答えが必ず正しいわけではない、と留意しておきましょう。
注意点3. 主観的な視点も常に持っておく
客観的視点にこだわり過ぎると、いつしか自分の意見を見失ってしまうことがあります。
例えば、会議では、
「みんなの意見をまとめると、A案が最適だろうな」
「でも私の意見としてはB案を推したい」
など、客観的・主観的な考えの両方を持っておくことが大事。
こうすることで何か聞かれた時にも自分の意見をしっかり述べることができます。両方の視点を臨機応変に使い分けるのがベストです。
客観的に見る癖をつけて、仕事やコミュニケーションに活かそう!
物事を客観的に見ることで、冷静な判断ができたり、多くの人を納得させる意見が出せたりするなど、たくさんのメリットが得られます。
しかし、「今更自分の考え方を変えられるの?」と不安に感じている方もいるでしょう。
客観視する習慣を身に付けるには、自己分析をすることや、周囲の人の意見を参考にすることが大切です。
今すぐにでもできることがたくさんあるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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