寝る前の効果的な筋トレメニュー|夜の筋肥大トレーニング方法とは?

織田琢也 2024.02.05
日中は忙して体を鍛える時間がなく、寝る前に筋トレを行っても良いか気になる人へ。本記事では、寝る前に筋トレをするメリットや、おすすめの筋トレメニューを解説!まあ、適切な効果を発揮するための注意点や食事の仕方も解説します。寝る前にトレーニングをしたい人は、確認してみてくださいね。

寝る前の効果的な筋トレメニュー|ダイエットにおすすめのトレーニング8選

夜に行う筋トレメニュー

寝る前の筋トレで大事なのは、速やかな睡眠につなげるためにも、強い疲労を感じるものや長時間のものは向いていないということ。心地いい疲労感が残るぐらいの強度で行うことがポイントです。その日の体調によっても回数や時間は調整し、影響が出ないようにしましょう。

ここでは、腕から肩、胸、背中、お腹周り、そしてお尻、太ももまで、各部位に効く、ダイエットにも最適な筋トレメニューをご紹介します。


寝る前の筋トレメニュー1. プランク(お腹・お尻の筋肉)

フロントブリッジの動画スクリーンショット

体幹トレーニングのメニューとしても有名なプランクは、腹筋全体やお尻の筋肉の引き締めにも高い効果を発揮。短い時間で効果的にバランス感覚を鍛えられる上に、ぽっこりお腹の解消にも繋がります。

筋トレの中でも負荷は小さめのトレーニングなため、寝る前のトレーニングとしてはもってこい。トレーニング経験が少ない人でも続けやすい筋トレので、この機会にぜひ取り入れてみてください。


トレーニングのやり方

  1. トレーニングマットまたはヨガマットなどを敷き、床にうつ伏せになる
  2. 腕を肩幅分広げて、軽く上半身を起こす
  3. (2)の時、腕の角度は90度に保ちましょう
  4. つま先で立ち、体を支える
  5. 顔を前に向け、足から首筋まで一直にする
  6. この状態を30秒キープ
  7. インターバル(30秒)
  8. 再度一直線にし、45秒キープする
  9. インターバル(30秒)
  10. 最後に1分間同じ姿勢をキープ
  11. 終了

プランクでは、姿勢をキープする時間は30秒〜1分を目安に、余裕があれば一回のキープ時間を伸ばしてください。セットは3セットを基本に行いましょう。


トレーニングのコツ

  • お尻を上げない
  • 呼吸を安定させてトレーニングに取り組む
  • 手は握らず、前に伸ばす
  • 顔は前に向ける

プランクで最も大事なのは姿勢です。

特に筋トレ初心者は、疲れてくると、お尻が上下してしまう傾向にあるため、初めのうちは動画を撮影するなどして、自分のフォームを確認しておきましょう。

首筋から足先までを一直線に保つことを守れれば、高い筋トレ効果を期待できますよ。

【参考記事】プランクはたくさん種類がある。ここでチェックしてみて


寝る前の筋トレメニュー2. 膝つき腕立て伏せ(胸・腕の筋肉)

膝つき腕立て伏せ動画のスクリーンショット

「膝つき腕立て伏せ」は文字通り、膝をついた状態で行う腕立て伏せで、胸の大胸筋のほか、二の腕の上腕三頭筋も鍛えられます

一般的な腕立て伏せよりも負荷の小さいトレーニングになるため、夜の寝る前に行う筋トレには最適。

腕立て伏せが出来ない人でも手軽に取り組めるので、筋トレ初心者はまず膝つきから筋肉へ刺激を届けていきましょう。


トレーニングのやり方

  1. ストレッチマットの上に膝立ちになる
  2. 両手を前につき、四つん這いの形を作る
  3. (2)の時、手幅は肩幅よりも広めに取る
  4. 背筋にしっかりと力を入れる
  5. 体をゆっくりと下げる
  6. (5)の時、肘じ外に広がりすぎないように、胸を床に近づける
  7. 限界まで下げたら一度停止する
  8. スムーズに体を持ち上げる
  9. この動作を10回繰り返す
  10. インターバル(30秒)
  11. 終了

膝つき腕立て伏せの目安は10回1セットですが、きつくないようであれば10~20回程度から最適な回数を決めてください。セットはインターバルをはさんで3セット行いましょう。


トレーニングのコツ

  • 少し体を前に倒すイメージで取り組む
  • 下げる時はゆっくり、上げる時は素早くを意識する
  • 肘をあばらにつけるように行う
  • 腹筋に力を入れて綺麗なフォームに保つ
  • 胸を床に近づける

体を下げる時は、胸を床につけるイメージで、ゆっくりと体を倒しましょう。

反対に、上げる時は素早く上げることを意識してください。また呼吸は止めないで、体を下ろしながら吸い、上げながら吐くと、より筋肉に効果的です。

【参考記事】膝つき腕立て伏せの正しいやり方を解説


寝る前の筋トレメニュー3. バックエクステンション(背中・太もも・お尻の筋肉)

自重トレーニング:バックエクステンション動画

すっきりと美しい後ろ姿を目指すのにぴったりな筋トレが「バックエクステンション」。

腰回りにある筋肉「脊柱起立筋」をよく鍛えられるトレーニングで、背中のインナーマッスルと呼ばれ、体幹全体の強度や姿勢などに強く影響しています。

上半身を上げる高さによって負荷が変わるため、夜寝る前は少し高さを抑えておくのがベスト


トレーニングのやり方

  1. マットなどを敷いた上にうつ伏せで寝っ転がる
  2. 両手の指先を耳に添え、肘は横に伸ばした状態を作る
  3. 両足と胸をゆっくりと上に上げていく
  4. (3)の時、上半身ばかり上げすぎないよう注意
  5. 背筋が刺激されているのを感じたら1秒停止する
  6. その後ゆっくりと元に戻していく
  7. この動作を10回繰り返す
  8. インターバル(30秒)
  9. 終了

バックエクステンションの目安は、10回×3セット。余裕があるようなら、1セットの回数を5回ほど増やしていきましょう。


トレーニングのコツ

  • 反動を使わない
  • 両手は定位置で安定させる
  • 痛みが出るまで反らない
  • 頭を後ろに曲げない
  • 慣れるまでは上半身だけで行う

バックエクステンションで注意してほしいポイントは、両足と胸を起こすときに、反動を使わないようにすること。

反動をつけて思い切り反り返ると、腰などを痛めてしまう原因になります。無理をせず、ゆっくりと上げるようにしましょう。

【参考記事】夜におすすめのバックエクステンションのやり方&コツとは▽


寝る前の筋トレメニュー4. スクワット(ふくらはぎ・太もも・股関節・背中の筋肉)

正しいノーマルスクワットのやり方を教える動画

筋トレの代表的なメニューでもあるスクワット。太ももからお尻、ふくらはぎなど、体積の大きい下半身の大きな筋肉を中心に鍛えられます。

体積の大きな筋肉を鍛えることは代謝を上げることに繋がり、結果的に痩せやすい体に。スクワットは負荷が大きな自重トレーニングですので、少し回数を落として取り組んでいきましょう。


トレーニングのやり方

  1. 足を肩幅か少し広めに広げる
  2. 足先を少しだけ外側に向ける
  3. 背中を曲げずに、ゆっくりと腰を落とす
  4. (3)の時、体重はかかとにかけておきましょう
  5. 太ももと床が平行になるまで下げ、素早く元に戻す
  6. この動作を10回繰り返す
  7. インターバル(30秒)
  8. 終了

ノーマルスクワットの目安は10回×1〜3セット。インターバルは30秒に設定するのが効果的です。


トレーニングのコツ

  • 膝はつま先と同じ方向に向ける
  • 背中を丸めない
  • 目線は前に向ける
  • 呼吸を安定させて取り組む
  • 1回に時間をかける

寝る前のスクワットでは、正しいフォームで取り組むのはもちろんですが、負荷を高めすぎないよう、ゆっくりと時間をかけて取り組むのがベスト。

そして、回数が少ない分、筋肉をより効率よく働かせるためには、理想的な呼吸法をマスターが重要です。呼吸の基本は、上体を落とすとともにゆっくりと息を吸い、上体を上げる時に吐きます。「下げる=吸う。上げる=吐く」と覚えて取り組みましょう。

【参考記事】正しいスクワットの効果的な方法とは▽

【参考動画】スクワットサーキット3分で、必ず効果を出そう

必ずダイエットできるスクワットサーキット3分メニュー


寝る前の筋トレメニュー5. ツイストクランチ(お腹の筋肉)

ツイストクランチのやり方

くびれのあるお腹って、憧れますよね。このくびれに欠かせない筋肉がお腹のサイドに位置する「腹斜筋」です。

ツイストクランチは、体をひねる動作を加えることで、腹筋前面の腹直筋だけでなく、側面の腹斜筋も鍛えることができます。正しいフォームを身につけて、メリハリのある体になっていきましょう!


トレーニングのやり方

  1. ストレッチマットなどを敷いて仰向けに寝っ転がる
  2. 右足の膝を90度曲げ、立てる
  3. 左手を頭の後ろで安定させる
  4. 右足を浮かせて、太ももを床と垂直にする
  5. (4)の時、膝の角度は90度のまま固定しましょう
  6. 体を内側にひねりながら起こし、左手と右足の膝をくっつける
  7. くっついたら一度停止する
  8. ゆっくりと元に戻す
  9. この動作を5回繰り返す
  10. インターバル(30秒)
  11. 逆ペアも取り組む
  12. 終了

ツイストクランチの回数は、基本的に左右合わせて10回の1〜3セット程度がおすすめです。基本的には1〜2セットでOKですが、余裕がある場合はもう1セット取り組むのも良いでしょう。


トレーニングのコツ

  • 勢いをつけない
  • 戻す時はゆっくりと意識する
  • 回数ではなく、正しいフォームを意識する
  • 肘はできるだけ動かさない

ツイストクランチは、回数ではなく、正しいフォームで行うことが重要です。特に上記のやり方「6」の、 左手と右足の膝をくっつける時の動作と、くっつけた後、一度停止する動きは繰り返して体で覚えましょう。

また、この時に手と足を動かすだけでなく、サイドの腹筋の力を使うように意識すると、より効果的ですよ。

【参考記事】ツイストクランチの正しいやり方&コツはこちら▽

【参考動画】1週間でくびれを作る簡単な筋トレメニュー

1週間でくびれを作る簡単な筋トレメニュー


寝る前の筋トレメニュー6. サイドランジ(太もも・お尻の筋肉)

サイドランジのやり方

太ももやヒップをバランスよく鍛えたい人にぴったりトレーニングが、サイドランジ。

太ももの裏側のハムストリングやお尻全体を覆う大臀筋、内ももの内転筋などを効率よく鍛えることで、ヒップアップや美脚効果が期待できます。

寝る前は少しだけ回数を落として取り組んでいきましょう。


トレーニングのやり方

  1. 足を肩幅と同じくらい広げて立つ
  2. 背筋をしっかりと伸ばす
  3. 片足を大きく横に踏み出す
  4. 踏み出した足へ負荷がかかるように、身体をゆっくりと落としていく
  5. 身体と足を元に戻す
  6. 逆足も同様に行う
  7. この動作を左右5回ずつ繰り返す
  8. インターバル(30秒)
  9. 終了

ツイストランジの目安は、左右計10回を1セットとして、2〜3セット行なってください

サイドランジは負荷が比較的軽めの筋トレなので、余裕があるという方は、1セットの回数を増やしたり、セット数を1~2セット増やすなどして調整してください。


トレーニングのコツ

  • しっかりと膝を曲げ、腰を落とす
  • 背筋は常に伸ばした状態で取り組む
  • 戻す時はお尻に力を入れてバランスをとる
  • かかとに重心を移動する
  • つま先は前に倒さない

サイドランジで大切なポイントは、腰をしっかり深く落とすこと。腰を深く落としていないと、大臀筋を十分に活用できないので、トレーニング効果が下がってしまいます。

踏み出した足と反対の足の内ももが綺麗に伸びるまで、できるだけ深く腰を落とすことを意識しましょう。


寝る前の筋トレメニュー7. パイクプレス(肩・腕の筋肉)

夜におすすめのトレーニングメニュー:パイクプレス

がっしりと男らしい肩を作りたいと思ったら、パイクプレスを試しましょう。パイクプレスは主に肩の「三角筋」に集中して働きかけるトレーニングで、他にも上腕三頭筋や前鋸筋などの腕の筋肉も鍛えられます。

道具も不要で、場所を選ばず手軽に行えるので、正やり方をマスターしてトレーニングに組み込みましょう。


トレーニングのやり方

  1. 四つん這いの形を作る
  2. 膝は床につけず、両足と両手で体を支える
  3. お尻を高く突き上げられるよう、足と手の幅を狭める
  4. その状態のまま、体を斜め前に倒す
  5. 限界まで下げたら、ゆっくりと元に戻す
  6. この動作を5回繰り返す
  7. インターバル(1分間)
  8. 残り2セット行う
  9. 終了

パイクプレスの目安は、1セット5回の3セット。三角筋に意識を集中して、ゆっくりとした動作で行っていきましょう。

またインターバルは1分が目度ですが無理に合わせることはありません。「呼吸が落ち着いて整ったら」など、自身のペースにあった間隔を取ることをおすすめします。


トレーニングのコツ

  • 背中は丸めない
  • 呼吸を安定させ、ゆっくりと行っていく
  • 肘を外に広げない
  • お尻から顔まで一直線にする

パイク(pike)とは英語で「槍:やり」という意味。肩への負荷を高めるためにも、背中を丸めず、お尻から顔までが槍のように一直線になるようにしましょう

また腰の角度は90度ぐらいで、身体が「く」の字になるフォームが理想的ですが、最初は無理をせず徐々に近づけていきましょう。

【参考記事】寝る前におすすめの筋トレ「パイクプレス」のやり方をより詳しく解説


寝る前の筋トレメニュー8. レッグレイズ(お腹・太もも・股関節の筋肉)

レッグレイズ動画のスクリーンショット

くっきりと割れたシックスパックに誰だってなりたいはず。夏に向けて、そんな体を手に入れたいなら、レッグレイズは効果的な筋トレメニューになります。

横になった状態からゆっくり足を上げる動きで、腹直筋や腹横筋に効果的に働きかけ、お腹を引き締める効果を期待できますよ。


トレーニングのやり方

  1. マットなどを敷き、仰向けに寝っ転がる
  2. 両手を自然に広げ、体を安定させる
  3. 両足を軽く浮かせる
  4. かかとをくっつけて、ゆっくり上に持ち上げる
  5. 太ももと床が90度になった位置で止める
  6. その後ゆっくりと浮かせた状態まで戻す
  7. この動作を10回繰り返す
  8. インターバル(30秒)行う
  9. 残り2セット行う
  10. 終了

1セット10〜15回の計3セットを目安に、正しいフォームで行いましょう。

また余裕を持って15回以上が行えるようなら、通常のスピードよりゆっくりとした動作(例:3秒で上げて3秒で戻る)で行うことを意識して負荷を上げていきましょう。


トレーニングのコツ

  • 上半身を固定し、下半身を動かす
  • 90度になった位置で止める
  • お尻の筋肉を使って持ち上げる
  • かかと同士をくっつける
  • 上げる時に息を吐き、吸いながら下げていく

レッグレイズを行う際は、上半身が動かないよう、しっかり固定した上で、足を上下させましょう。

上半身がブレてしまうと、腹筋にかかる負荷が軽くなり、トレーニング効果が落ちてしまいます。特にフローリングなどでは動きやすくなるので、下にマットなどを引いてブレないようにしましょう。

【参考記事】レッグレイズのやり方&コツとは▽


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