「ピラミッドセット法」とは?効率的に追い込む”筋トレメソッド”を解説!
効果的に追い込む筋トレテク「ピラミッドセット法」とは?
ピラミッドセット法(ダブルピラミッド法)とは、筋肥大に効果的な筋トレの一つ。
各セット毎に重量やレップ数などを変化させていくのが大きな特徴です。
各セットの使用重量が
- 「低中負荷→中負荷→高負荷→中負荷」
の順に変化しており、三角形のグラフになることからこの呼び名が付いています。
プログラムの組み方は、中負荷から初めて徐々に使用重量を上げていき、最大筋力の80~90%やMAXまで達したら次は重量を下げてレップ数を増やしていくという流れです。
また、ピラミッドセット法には
- アセンディングセット法
- ディセンディングセット法
と呼ばれるバリエーションもあり、ピラミッドセット法の組み方はこの2種類を合わせたトレーニング内容になっています。
「セット法」とは?
「セット法」は、筋トレの際に筋肉にかかる負荷を大きくするためのテクニックで、バリエーション豊富なセット法が存在します。
セットごとに負荷や種目を変えるやり方のため、筋肉に多様な刺激が与えられて、効率よく発達させられるのが共通の特徴です。
また、プログラムに変化がつくことによって、マンネリ化しにくく、筋トレに対するモチベーションが向上しやすい点もメリットとして挙げられます。
自分のレベルや目的に合ったセット法のトレーニングを実践することで、筋トレの効果アップを狙いましょう。
ピラミッドセット法の効果|筋肉にどんなメリットが得られる?
ピラミッドセット法(ダブル・ピラミッド法)は、1つの種目を幅広い負荷・回数で行うため、セットごとに違った刺激を筋肉に与えられます。
結果として、筋肥大の効果をメインにしながら、同時に筋力アップも目指せるのが一番のメリット。そのため効率よく筋トレを行いたい人には最適のトレーニング方法といえるでしょう。
また、筋肉は筋トレの刺激に慣れることで成長が停滞してしまいますが、そんな時にピラミッドセット法を実践すれば、いつもと違った刺激を与えられるためさらなる成長が促せるのも魅力ポイントです。
負荷の設定方法|筋繊維の種類別に解説!
筋肉(骨格筋)は繊維状の筋繊維が束になったものです。
筋繊維は、
- 遅筋(タイプ1)
- 速筋(タイプ2)
に大きく分けられ、さらに速筋はFO筋(2a)とFG筋(2b)に分類できます。
筋繊維の種類によって役割や適切な鍛え方が異なるため、自分の目的に合わせながらふさわしい負荷を設定することが大切です。
次に筋繊維タイプ別の負荷の設定方法について解説していくので、ぜひ筋トレを効果的に行うために役立ててください。
遅筋(タイプ1)
遅筋とは、持久的運動で継続的でゆっくりとした収縮を繰り返す筋繊維のこと。酸素を消費するため、「SO筋」と呼ばれることもあります。
陸上競技であれば長距離走で必要とされる筋肉となり、筋力トレーニングを行っても筋肥大効果は期待しにくいので注意しましょう。
遅筋をターゲットにして筋トレをする場合は、20レップス以上の反復で挙上限界に達する程度の低い負荷で設定するのが適切です。
速筋(タイプ2a)
瞬発的かつ持久要素もある動作時に素早い収縮をするのが、速筋のタイプ2a(FO筋)です。遅筋と同様に酸素を消費します。
陸上競技においては400~800m走において利用される筋繊維で、筋肉に抵抗をかけて行うタイプのトレーニングをすると肥大するのが特徴です。
12~15レップスの反復回数で限界になるような、中負荷のレベルで設定しましょう。
速筋(タイプ2b)
グリコーゲンを消費するタイプ2b(FG筋)は、瞬発的な運動で爆発力のある早い収縮をするのが特徴です。
陸上の100~200m走において使われる部分で、筋力トレーニングで鍛えると優れた筋肥大効果が期待できます。
筋トレの際には、反復回数6~10レップスで限界が来るように、高負荷で設定するといいでしょう。
ピラミッドセット法の組み方|具体的なやり方をレクチャー!
ピラミッドセット法のトレーニングには、
コンパウンド種目
多関節運動のこと。複数の筋肉・関節を1度に動かすトレーニングメニュー。アイソレーション種目
1つの筋肉・関節だけを動かす運動のこと。
があります。
コンパウンド種目をした後にアイソレーション種目で仕上げるのが一般的です。
ここからはそれぞれのトレーニングあった組み方の例を紹介するので、ぜひ最適なピラミッドセット法の組み方を設定するための参考にしてください。
コンパウンド種目の組み方
コンパウンド種目にはベンチプレスなどのメニューが含まれています。
挙上可能な最大重量(最大筋力)をもとにしながら、以下を目安に組み方を設定してみましょう。
- 1セット目:最大筋力の60%を8レップ
- 2セット目:最大筋力の70%を6レップ
- 3セット目:最大筋力の80%を4レップ
- 4セット目:最大筋力の90%を2レップ
- 5セット目:最大筋力の70%を限界がくるまで
- 6セット目:最大筋力の60%を限界がくるまで
コンパウンド種目では複数の筋肉を使った高重量種目のため、セット数は多めにするのが一般的です。
アイソレーション種目の組み方
アイソレーション種目には、バーベルカールなどのバリエーションがあります。
一般的な筋トレの組み方は以下の通りです。
- 1セット目:最大筋力の60%を8レップ
- 2セット目:最大筋力の70%を6レップ
- 3セット目:最大筋力の80%を4レップ
- 4セット目:最大筋力の70%を限界がくるまで
- 5セット目:最大筋力の60%を限界がくるまで
アイソレーション種目では単一の筋肉を刺激するので、セット数は少し減らして実施する場合が多いです。
ピラミッドセット法以外の筋トレプログラム一覧|様々なメソッドを紹介!
筋トレには、ピラミッドセット法以外にも多彩なセット法があります。
そこで次に、その他の様々なセット法をまとめてご紹介!
具体的なやり方やどんな人におすすめなのかを詳しく解説しているので、ぜひトレーニングを考える際の参考にしてくださいね。
アセンディングセット法|ピラミッドの前半部分を集約したトレーニング
アセンディングセット法は、ピラミッドセット法の前半部分にあたるトレーニング方法です。
最大重量をアップさせるための神経系が向上するのが特徴で、最大筋力を増大させるのが主な効果とされています。
また、少しずつ重量を上げていくため体制が崩れにくくて、筋トレの正しいフォームが身につくのも嬉しいポイント。
そのため、特に1度に発揮できる力を集中的にアップさせたい人には、最適なトレーニング方法といえるでしょう。
アセンディングセット法のやり方
アセンディングセット法では、セットを追うごとに使用重量を上げていき、逆に反復回数は減らしていくのが特徴です。
トレーニング経験や最大筋力によって負荷設定は変化します。
初心者・中級者の場合は最大筋力の50%・12レップスから開始して、最終の5セット目には85%・4レップスで終えるようにすると良いでしょう。
ディセンディングセット法|ピラミッドの後半部分に着目したトレーニング
ディセンディングセット法は、先述したアセンディングセット法とは対照的に、ピラミッドセット法の後半部分を切り取ったバリエーションです。
この方法では、力を絞り切るオールアウトと筋肉を大きくさせるパンプアップを並行して行えます。筋肉をとことん追い込むことで成長ホルモンの分泌が促せるため、筋肥大を狙いたい時にしっかり効果を発揮するのが大きな特徴。
ピラミッドセット法よりも大きな筋肥大効果を求めたい人に、おすすめのトレーニング方法です。
ディセンディングセット法のやり方
ディセンディングセット法では、セット数が進むごとに使用重量を軽くしていくのが特徴です。
具体的には最大筋力の
- 90%→80%→70%→60%→50%
と順に落としていき、全てのセットにおいてオールアウト(筋肉を極限まで使うこと)します。
ドロップセット法|インターバルを極力少なくしたトレーニング
ドロップセット法は、ディセンディングセット法のバリエーションの一つ。
使用重量・回数を減らしていきながら全てのセットでオールアウトするため、筋肉をしっかり追い込んで筋肉の成長を導きます。
そのため、優れた筋肥大効果が期待できるでしょう。
さらにセット間にインターバルをできるだけ挟まないため、より短時間で鍛えられて時間的にも効率が良く、トレーニングのために長い時間を割けない人にとっては利用しやすいやり方です。
ドロップセット法のやり方
ドロップセットでは使用重量とレップ数を減らしながら、かつインターバルも極力少なくして、短時間で筋肉に大きな負荷を与えていきます。
例えばベンチプレスの80kgで10レップが限界の場合は、
- 80kg・10レップ⇨80kg・7~8レップ⇨80kg・5~6レップ⇨インターバルなしですぐ50kg・4~5レップ
といった具合です。
レップ数は限界まで行えばいいので、回数は目安にしてください。
【参考記事】ドロップセット法について詳しく解説!▽
ピラミッドセット法を活用し、筋肥大と筋力アップを狙おう!
筋トレの効果を高めるために多彩なトレーニング方法が確立されていますが、中でもピラミッドセット法は筋肥大と筋力アップを同時に行えるのが大きな魅力です。
セットごとに変化をつけることで筋トレの効果が向上する他、マンネリ化しにくい点も嬉しいポイント。
今回ご紹介したその他のセット法も参考にしながら、ぜひあなたの目的に適した筋トレメニューに取り組んでみてください。
【参考記事】ガッツリ筋肥大させるなら、バルクアップ方法も参考に!▽
【参考記事】筋トレにおける「正しい追い込み方」とは?▽
【参考記事】筋肉を付けるには食事の仕方がかなり大事!▽
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