「昔に戻りたい」「昔は楽しかった」と過去ばかり振り返る人の心理やきっかけとは?
「昔は楽しかったなー。昔の自分に戻りたい。」と過去を振り返ることってありますよね。
今の生活に何らかの問題がある、特に問題はないけれどつまらないなどの理由で、昔に戻りたいと思う人は少なくありません。
純粋に毎日を楽しめていた過去に戻れないからこそ、余計に昔が輝かしく感じるものです。
この記事では、昔に戻りたいと思う原因や心理を解説した上で、昔に戻りたいと思う人の特徴や昔に戻りたいと思った時の対処法をご紹介します。
昔に戻りたいと思う人の5つの心理や原因
何かの拍子にふと、昔に戻りたいと思うことは珍しくありません。
現在の生活よりも昔につい意識がフォーカスしてしまうのはなぜなのか、知りたいという人も多いでしょう。
昔に戻りたいと思う人はどんな心理を持っているのか、主なものを5つご紹介します。
心理や原因1. 辛い現実を受け入れられない
仕事で責任ある立場に立っていたり、いろんな異性と恋愛したり、毎日過ごしていると様々な経験を重ねます。
ひどく傷つくことや、悔しい思いをすることもあるでしょう。
辛く苦しい時期にいると、その現実を受け入れられずに「もう嫌だ」「逃げたい」という気持ちが生まれます。
そしてそんな辛さを知らなかった昔に戻りたいと考えるのです。
心理や原因2. 現代に対して不満を持っている
現代は、非常に早いペースでいろんなことが変わっていきます。
自分の子供時代や学生時代と比べると、物やシステムが変化しているだけでなく、人の考え方や価値観についても異なる部分が多いものです。
「昔はもっと人が優しかったのに」「こんなひどい事件は昔なら起きなかった」など、つい昔と比べて現代のマイナスな部分にばかり注目してしまうのは、自分の中に現代の在り方への不満があるからと言えるでしょう。
心理や原因3. 上手くいっていた過去の自分を羨ましく思う
過去に何かに没頭したり、大きな成果を出した経験がある人ほど、過去に固執する傾向が強いです。
勉強を頑張って難関大学に合格したり、会社で表彰されるほどの成績を残したなど、輝かしい過去を持っていると、つい「あの時の自分はすごかったな」などと回想にふけりがち。
そして今の自分が不甲斐ないという心理が生まれて、昔に戻りたいと感じるのです。
心理や原因4. 過去を後悔しており、やり直したいと思っている
子供時代や学生時代に、後悔してもしきれないような経験をした場合は、昔に戻りたいという気持ちが強くなります。
「あの頃は良かった」という心理ではなく、「もう一度やり直したい」という心理が働いているのです。
当時に戻って人生をやり直せば、今自分がいる状況が少しはましになったのではないかという考えが、昔に戻りたいという願望につながっていると言えるでしょう。
心理や原因5. 元気な体の尊さに気づいた
人生を重ねてくると、体力的な衰えを感じる機会が少しずつ増えてきます。
朝すっきりと起きられなかったり、ちょっとした作業ですぐ肩や腰が痛くなるなど、若い頃には感じなかった老化を嫌でも経験するようになるのです。
昔は多少夜更かしをしても平気だったのが、今は無理をするとしばらく体調が悪くなるといった変化を感じると、体力があることを大切に思う心理が働き、元気だった昔に戻りたいと考える機会が増えると言えるでしょう。
昔に戻りたいと思う7つの瞬間やきっかけ
昔に戻ってやり直したい、勉強や恋愛をもう一度新鮮な気持ちで経験したい、そんなことを一度は思うものです。
そんな思いに至る瞬間やきっかけは、人それぞれ異なります。
昔に戻りたいと思うのはどんな瞬間やきっかけによるのか、主なものを7つご紹介します。
瞬間1. 昔の写真を見ていた時
幼い頃に家族で撮った写真や卒業アルバム、学生時代の友人との写真など、昔撮った写真を観ると一瞬で当時の自分に戻ることがあります。
「ここにはよく遊びに行ったよね」「皆でこういう遊びをしていたな」などと当時の様子を思い出すと、気分まで当時の自分に戻ったような感覚になって、この頃に戻りたいと考えるのです。
生まれたばかりの頃から幼稚園、小学生、中学生、高校生…と順番に写真を見て自身の成長の跡をたどっていくことで、特に充実していた時期に戻りたくなるのは自然な感情と言えるでしょう。
瞬間2. 元気で楽しそうな後輩を見た時
職場に入社してきた新卒社員や若い後輩社員の姿に、かつての自分の姿を重ねて見る人は少なくありません。
先輩社員の話を聞いている様子や、同じ部署の社員たちと楽しそうに話している様子は、年を重ねて責任ある立場になり、孤独を感じることもある状況だとまぶしく映るものです。
若さゆえのチャレンジ精神や仕事に対する意欲の強さを見るたびに、自分もそういった頃があったと懐かしく感じて、つい「昔は良かったな」と感じるのでしょう。
瞬間3. 病気になったり、大きく体調を崩した時
年齢を重ねると、体力に自信がなくなるような状態になりやすいです。
風邪をひきやすくなったり、少し無理をするとなかなか体調が戻らなかったり、中には深刻な病気を患う人もいます。
どんなに精神的には若いつもりでいても、身体的な衰えはだんだん顕著になってくる現状を認めざるを得ません。
「昔は寝不足でも無理ができたのに」などと、元気だった頃の自分に戻りたいと感じるのです。
瞬間4. 思い出の場所に行った時
母校やよくデートしたお店、友人と過ごした公園など、誰にでも思い出の場所というのがあります。
ドライブのついでや、かつての友人と再会した際に「行ってみよう」と盛り上がった場合に、こうした思い出の場所に思いがけず行くことになったという人は少なくありません。
当時と同じ場所に立つことで、一緒に行った友人や恋人との会話や仕草が鮮明に思い出されるもの。
「あの頃は無邪気で楽しかった」という懐かしさから、その当時に戻りたい気持ちが高まると言えます。
瞬間5. 仕事などで大きな失敗をした時
人生には、いいこともあれば悪いことも当然あります。
頭では分かっていても、仕事で大きな失敗をしたり大好きな人に振られたりして激しく落ち込んでいる最中だと、つい弱気になって「昔に戻って全てやり直したい」という気持ちになりやすいです。
こういう時は自信を失っていることが多く、ダメな自分を認めたくないという心理が働いています。
将来を考える余裕がなく、行き詰まっている現状から楽しかった過去に逃げたいと考えているのです。
瞬間6. 昔の恋人や友人に再会した時
とても仲の良い恋人や友人がいて、毎日楽しい日々を過ごした経験があると、そういった日々が懐かしく感じるものです。
情熱的な恋愛や信頼の厚い付き合いは、損得勘定のない純粋な気持ちで人と接していた若い頃だからこそ得られた、宝物のような経験と言えます。
そんな経験を共にした昔の恋人や友人と会う機会があると、一気に当時の自分に戻って、大きな変化のない現状とつい比較して懐かしい思いにかられるのです。
瞬間7. 地元に帰省して懐かしい気持ちになった時
普段は仕事に没頭していている人も、お盆や年末年始に帰省すると昔の自分に戻るというケースは珍しくありません。
家族で食事をしたり、地元の友人と再開して昔話に花を咲かせたりする機会が多いため、どうしても地元に住んでいた当時のことをいろいろと思い出すことが増えます。
たとえ短期間でも過去を思い出すきっかけがたくさんある帰省は、昔に戻りたいと考える原因になりやすいもの。
懐かしさと同時に「少しゆっくりしたい」という思いが強くなるのです。
過去ばかり振り返る人の8つの特徴とは
何かのきっかけで昔に戻りたいと考えることは誰にでもあるものです。
ただし、単に懐かしむだけならともかく、常に後悔していてやり直したいという意識が強いなら、現状への不満が高まっているのかもしれません。
昔に戻りたいと考える人の特徴についてご紹介します。
特徴1. 何かと自分と他人と比較してしまう
他人と自分とは違いがあるということを頭で理解していても、本音では受け入れられないという人がいます。
ささいなことでも他人と比較しては、他人の方が優れているのではないかという思いを抱えているのです。
他人との比較によって劣等感を感じやすい分、「昔は私だってモテていたから」などと、過去の栄光にすがって自分のプライドを守りたがる傾向があります。
特徴2. 最近大きな達成感を得ていない
何かをしたいという意欲を持っているものの、没頭できるものが見つからずにモヤモヤとしているという人は、昔に戻りたいと考えがちです。
大きな仕事をやり遂げたことがある、ずっと好きだった人にアプローチし続けてやっと恋人になれたなど、かつて大きな達成感を感じた経験をしている人ほど、平穏ながら変化のない日々がつまらないと感じます。
これから何か楽しめるものを見つけようと将来に目を向けるのではなく、満足度が高かった過去に意識が向いてしまうのです。
特徴3. 誇れるものがなく、自分に自信がない
昔に戻りたいと考える人は、劣等感を強く感じているタイプに多いです。
波乱万丈な人生ではなく、仕事や恋愛も人並みで、取り柄がない人間だと自分で思い込んでいます。自己愛が薄く、容姿や性格も含めて自分に自信がありません。
平凡な自分には誇れるところがないと思っていて、昔に戻って勉強や習い事などをやり直したいと思っているのです。
特徴4. 人生に目標や目的がない
過去に目標をもって努力した経験がある人は、その時の自分を内心誇りに思っています。
「あの頃は仕事が終わった後も勉強していたな」「休日返上で遠くまで練習に通っていたな」などと、自らの努力を高く評価する傾向が強いです。
それだけに、没頭できるほどの目標や目的がない現状が受け入れられず、頑張っていた昔に戻りたいという気持ちが強くなります。
もう一度当時のような情熱や希望を持って、人生を歩みたいと考えているのです。
特徴5. 過去を美化して思い出に浸る
現在の生活に大きな変化がなく、意欲の低い日々を送っていると、昔に戻りたいという気持ちが高まることがあります。
学生時代や若手時代には様々な出来事があったという思いがあり、その頃と比べて現状が楽しくないと感じるのです。
情熱的な恋愛をしたり、仕事で目標を達成したり、他人から見ればよくある経験だとしても、自分の中ではインパクトのある出来事として記憶されていて、「あの頃は…」と思い出に浸っている状態と言えます。
特徴6. 今の恋愛や仕事が上手く行っていない
昔に戻りたいという気持ちがある人は、現在の生活が満足できない状態であると感じている可能性が高いです。
恋人とすれ違いが多く恋愛がうまくいかない、仕事がマンネリ化していてやりがいを感じないなど、現状に不満があるためネガティブにとらえています。
過去にドラマチックなことがあったわけではなくても、大した変化がない現在よりは楽しかったという気持ちがぬぐえず、意識が過去に向いてしまっていると言えるでしょう。
特徴7. 周りに流されやすく、判断を人に委ねる
もともと自分の意見を主張することが苦手な人は、過去に対して後悔しがちです。
これまで何となく流されたり、「こうしたらどう?」と言われた方を選んできた結果、今のあまり楽しくない生活になってしまったと考えています。
将来に目を向けて変わっていこうと考えるのではなく、「あの時こうしていれば良かった」「こちらを選んでいれば変わっていたはず」などと後悔して、やり直したいという気持ちを強く持っているのです。
特徴8. 失敗すると人のせいにする癖がある
これまで自分は頑張ってきたけれど、報われないでいるという考えを持っている人は、昔に戻りたいと思いがちです。
自分なりに努力してきたという自負があるため、今理想的な状態でないのは自分を正当に評価してくれない周囲のせいだと思っています。
批判的で物事を前向きにとらえる意識がないため、いつまでも成長できず、成功体験が少ないのが特徴です。
しかし、成功体験がないのは周囲のせいだという不満があり、過去に逃げてしまう傾向にあります。
過去に戻りたいと思う時の7つの対処法
過ぎてしまった過去が美しく素晴らしいものに感じる経験は、誰しも一度は味わったことがあるはず。
ただ、過去にはどうやっても戻れませんから、現在、そして将来をどう生きるかを考える方が有益と言えます。
昔に戻りたいと思った時にはどうしたらいいのか、対処法を7つご紹介します。
対処法1. 思う存分過去の思い出に浸る
昔に戻りたいと思ったら、なかなかその思いから抜け出せないこともあります。
学生時代の思い出がまぶしく感じられて、つい感傷的になってしまうのは自然なこと。
それならいっそ、どっぷりと思い出に浸ってみるのもいいでしょう。
子供の頃から小学生、中学生…と成長し、卒業して就職してと自分が生きてきた軌跡をたどることで、自らの成長を感じることができれば、「よし、頑張ろう!」と現実的になれるかもしれません。
対処法2. なぜ”昔に戻りたい”と感じるのか自己分析する
昔に戻りたいと思う瞬間が割と頻繁にあるようなら、昔に戻りたくなる何らかの心理が原因になっているはずです。
過去にやり残したことが気になっている、現在よりも過去の方が楽しかったと思えるなど、その心理は人によりますが、「なぜ自分は昔に戻りたいのだろう」と冷静に自己分析してみましょう。
昔に戻りたいと思う理由が分かれば、現状のどこに不満があってどうしたいと思っているのかがはっきりするため、今後の目標が決まってやる気が出る可能性が高いです。
対処法3. 「過去は変えられない」ことに気づく
意識が過去に向きやすい状態だと、どうしても現在がつまらなく感じている原因が過去にあるような気持ちになるものです。
「あの時こうしていれば」「あの人の言うことを聞いていたら」など、心に引っかかっていることをやり直したいと考えます。
しかし、いくら後悔したとしても既に過ぎたことであり、変えられないことなのです。
変えられない過去に対して後悔するのはやめて、今この時から自分が変わっていく意識を持つこと大切。
対処法4. 現状の不満を紙に書き出し気持ちを整理する
現在仕事も恋愛もうまくいっていて、日々が充実している場合は、昔に戻りたいという気持ちは生まれません。
逆に考えると、昔に戻りたいと思っている時は、現状に何らかの不満を抱えていると自覚することが重要です。
まず、どんな不満を抱えているのかを把握するために、不満点を紙に書きだしてみましょう。
現状を変えるヒントが見つかりやすくなりますし、気持ちの整理にも繋がります。
対処法5. 過去の経験を今に活かせないか考える
社会経験を重ねてくると、失敗したことだけでなく成功したことや学んだことも増えてきているはずです。
「自分は大した取り柄がないから昔に戻ってやり直したい」と考えているなら、過去にやってきたことを思い出してみましょう。
大小様々な経験が糧となって、今の自分を築いているのは確かなこと。前向きに過去を見れば、現在に活かせそうな経験が見つかるはずです。
対処法6. 友人や家族に話してスッキリさせる
現在の生活は変化がなく、過去と比べると楽しくないと感じる場合はあります。
つい昔の楽しかった頃を思い出して、もう一度その頃に戻れたらいいのにと思ってしまうのです。
こうした感情は一人でいるほど強くなってしまいますから、周囲の信頼できる人に話を聞いてもらうのも一つの方法。
友人や家族などに話しているうちに、過去は過去だと割り切れて気持ちがすっきりするはずです。
対処法7. 明るい将来を具体的にイメージする
昔に戻りたいと考えている時は、現状に対する不満がたまっているものです。周囲ばかり楽しくしているように見えて、劣等感が強くなったりします。
そんな時は、「自分にもこんな長所があるんだ」「こういう経験をしてきたんだ」と自己評価を高めて、自分にできることを考えてみましょう。
そして少しずつでも前向きな自分をイメージすれば昔への執着が消えていくはずです。
昔のことばかり思い出す人は、自分に合った対処法を試してみて。
仕事での失敗や失恋など、何らかのきっかけで「昔に戻りたい」と考えることはあるもの。
ただし、たとえ楽しく輝かしい過去だったとしても、過ぎた時間は二度と戻らないと認識することが必要です。
辛い経験を糧にして現在を充実した日々にするために、この記事を参考にして、将来に向けて一歩を踏み出せるよう、できることから実践してみてください。
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