チェストプレスの効果的なやり方|正しいマシンの使い方や平均重量とは
チェストプレスの重量設定|どのくらいの重さがベスト?
チェストプレスを行うにあたって、一番迷うのが重量設定ですよね。
「チェストプレスをしてみたいけど、どの程度の重さが良いのか分からないからトライできずにいる…。」なんて人もいるはず。
実際にトレーニングを行っている方は、何を基準に重量を設定すれば良いのか。ここでは、チェストプレスの重量設定について詳しくご紹介します。
初心者の重量設定
チェストプレスをした事がない筋トレ初心者さんは、まず、「自分の体重×8〜9割程度」を目安に重量を設定してみましょう。
ただ、今まで全く筋トレをした事がない場合、自分の体重の8割でも厳しすぎる場合があります。無理矢理重過ぎる重量でトレーニングしても、必要な回数がこなせないだけでなく、フォームが乱れて思わぬ怪我などに繋がる可能性が高くなるだけ。
最初に自分の体重の8割程度に設定し、何度か動かしてみて難しそうであれば重りを一つずつ外して、今の自分にベストな重量を探していきましょう。
筋肉はじっくりと丁寧に時間をかけてトレーニングしていかなければ、綺麗に育ってくれません。今の自分にベストな重量でも、チェストプレスを繰り返していくうちに、筋肉が慣れて次第に物足りなくなっていきます。
筋肉が成長してきて軽く感じてきたら、少しずつ重量をプラスしてより効果的なトレーニングにしていきましょう。
男性のチェストプレスの重量平均
大胸筋をトレーニングできるチェストプレスは、どれぐらい筋肉がついているのかで重量も大きく変わってきます。
例えば、体重60kgの男性の場合、チェストプレスの重量は平均57kg程度といわれています。
同じように大胸筋が鍛えられるベンチプレスでの平均重量が、同じく体重60kgの男性でおよそ52kgとされており、チェストプレスはそれよりも10%程度重い重量が可能といわれています。
しかし、この重量平均は、ほとんど無意味。どの程度の重量が可能かは、大胸筋がどれくらい鍛えられているかによって大きく違ってきます。
体重が60kgと同じでも、週に2、3回など定期的に筋トレを続けており、既にある程度筋肉がついている男性と、全く筋トレをしていない男性とでは、重量は当然変わってきますよね。
平均重量や、隣のマシンでトレーニングしている人の重量に惑わされず、今の自分がトレーニングできる重量を設定する事がとても大切です。
チェストプレスの正しいやり方|効果的なフォームを徹底解説
チェストプレスに限らず、どの筋トレでも同じですが、正しいフォームで行わないと鍛えたい筋肉を鍛える事ができないばかりか、思わぬ怪我に繋がってしまう可能性があります。
ここでは、チェストプレスの種類別に正しいやり方とフォームについて、詳しく解説していきます。チェストプレスを行う前に必ずチェックしておきましょう。
チェストプレスメニュー1. チェストプレス
一番基本的なトレーニングであるマシンを使ったチェストプレスは、おそらくほとんどの人が一番最初に始めるトレーニングでしょう。
負荷をかけたバーを押し出すだけの簡単な動作なので気軽にトライしてしまいがちですが、重量の設定から座り方、バーの押し方まで、気をつけてほしいポイントがたくさんあるのです。
チェストプレスの正しいやり方/フォーム
- マシンを適切な負荷に設定する
- ベンチに座り、体を安定させる
- 胸を張って、左右のバーを軽く握っていく
- 胸の張りを維持したまま、ゆっくりとバーを前に押し出す
- 限界まで押し出したら、少しの間キープ
- その後、ゆっくりと元に戻す
- この動作を15回繰り返す
- インターバル(2分間)
- 残り2セット行う
- 終了
チェストプレスを行う時は、15回がギリギリ出来るぐらいの負荷をしっかりかけてやる事。
5回や10回など決めた回数をこなせないほどの負荷は、今の自分には重量オーバーということ。また、反対に20回ぐらい軽くこなせそうな場合、それはその負荷が軽すぎるため、調整が必要です。
15回ギリギリ出来る回数の重量に設定し、続けていくうちに15回が余裕でこなせるようになったら、少しだけ重量を増やすようにしましょう。
チェストプレスのコツ
- バーの位置は、基本的に大胸筋下部あたりにセットする
- 肘を90度、膝の角度は80度になるよう意識しておく
- 肩甲骨を寄せて、しっかりと胸を張る
- 腹筋に力を入れる
- 腕の力だけでトレーニングを行わない
チェストプレスを行う時、最初の数回は正しいフォームを保てても、回数が重なる毎にキツくなり自然と肩が上がってきてしまう場合があります。
しかし、肩が上がった状態、いわゆる肩をすくめた状態になると、大胸筋に充分な負荷がかからなくなり、腕もしっかりと動かせなくなってしまいます。
チェストプレスでのトレーニング中は、常に肩が上がっていないかチェックしつつ、意識的に肩を下げるようにするのがおすすめです。
チェストプレスメニュー2. インクラインチェストプレス
インクラインチェストプレスは、大胸筋の上部に効果が期待できるトレーニング。女性よりも男性への人気が圧倒的に高いこのトレーニングです。
しかし、筋トレ初心者の場合、自重やフリーウェイトでのトレーニングで、大胸筋上部を上手に鍛えるのが難しいので、フィットネスにあるインクラインチェストプレス用のマシンを使うのがおすすめです。
インクラインチェストプレスの正しいやり方/フォーム
- マシンに適切な負荷を設定する
- ベンチに深く座り、体をしっかりと安定させる
- 肩甲骨を寄せて胸を張り、両肩を落とす
- 左右のバーを軽く握り、息を大きく吸い込む
- 胸の張りを維持したまま、ゆっくりと息を吐きながら、ハンドルを押し出す
- 限界まで押し出したら、少しの間キープ
- その後、ゆっくりと息を吸いながらゆっくりと元に戻す
- この動作を15回繰り返す
- インターバル(2分間)
- 残り2セット行う
- 終了
チェストプレスのマシンは、マシンの種類によっては、足元のバーを足先で押す事で手で握ったバーを押し出しやすい位置まで移動させる事ができます。
両手のバーの位置が後ろ過ぎると、きちんと押し出す力がかけられなくなります。足元のバーで、両手のバーを適切な位置まで移動させるのを忘れないようにしましょう。
インクラインチェストプレスのコツ
- バーの位置は、基本的に大胸筋上部あたりにセットする
- 肘が90度になるぐらいの幅でバーを握る
- ベンチはしっかりと深く腰掛ける
- 足の裏全体がしっかりと地面につくようにベンチの高さを調節する
- 両肩をしっかり落として、肩甲骨を後ろに寄せる
- 腕の力だけでトレーニングを行わない
- 勢いをつけてバーを押したり引いたりしない
じっくりと押し上げたバーは、同じぐらい時間をかけてじっくりと引き戻すようにしましょう。
特にチェストプレスを始めたばかりの初心者さんは、かけた負荷の重さに任せて勢いよく引き戻してしまいがち。両手をしっかりかけた状態で勢いよく戻してしまう事になるので、肘や腕などに思わぬ怪我を引き起こす可能性があります。
ゆっくりと押し上げたバーは、押し上げたときと同じぐらい時間をかけて丁寧に引き戻すようにしましょう。
チェストプレスメニュー3. デクラインチェストプレス
大胸筋の上部と中部を鍛えたら、もちろん下部も鍛えたくなるもの。両手で握ったバーを斜め下方向に押し下げるデクラインチェストプレスであれば、上手に大胸筋の下部を鍛えられます。
デクラインチェストプレスは、専用のマシンよりもいくつかの筋トレが可能なケーブルを使用したマシンを置いているフィットネスが多いので、自分でしっかりと押し下げる角度を保つ事が大切になります。
デクラインチェストプレスの正しいやり方/フォーム
- マシンに適切な負荷を設定する
- ベンチに座り体をしっかりと安定させる
- 両手でそれぞれハンドルを握り、お尻を浮かせて体を真っすぐにする
- 体を真っすぐにしたまま両肩を落とし、肩甲骨を寄せて胸を張る
- 体勢をキープしたまま、息をゆっくりと大きく吸い込む
- 息をゆっくりと吐きながら、脇を閉じるイメージで両腕を斜め前下方向に押し出す
- 少しの間腕を押し出した状態をキープする
- 息をゆっくりと吸いながら、両腕もゆっくりと引き戻す
- この動作を15回繰り返す
- インターバル(2分間)
- 残り2セット行う
- 終了
このトレーニングは、特に始めたばかりなどで動作に慣れないうちは、両手を押し下げる動作の時に、無意識に胸や腰を反りすぎてしまう場合があります。
反りすぎた状態でトレーニングを続けてしまうと、腰などを傷めてしまう可能性があります。胸や腰を大きく反らないと続けられないようであれば、それは負荷が大きすぎる証拠です。
正しい姿勢で15回ギリギリ出来るように負荷を調節するようにしましょう。
デクラインチェストプレスのコツ
- バーの位置は、お尻を浮かせ体を真っすぐにした状態で大胸筋下部あたりに来るようセットする
- バーを押し出すときは両脇を締めるイメージで押し出す
- トレーニング中は大胸筋の下部を使う意識を持つ
- ワイヤータイプのマシンを使用する時は、両手を押し出す角度やスピードが同じになるように注意する
- 腰や胸を反りすぎて弓なりにならないように気をつける
- 腕の力だけでトレーニングを行わない
- 勢いをつけてバーを押したり引いたりしない
負荷が重くなればなるほど、もちろんトレーニングもキツくなっていきます。
そのため、自分ではまっすぐに体をキープしているつもりでも、知らず知らずのうちに腰を突き出して体が弓なりになってしまう場合があります。
常に体が真っすぐになっているかどうか、確認しながらトレーニングを行いましょう。
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