"ご笑納"の意味/使い方。類語&丁寧な返事の例文付き|ビジネス敬語ガイド

「笑って受け取ってください」を伝えられる敬語、ご笑納。「ご査収」との違いなど、実際に使い方を調べる人も多いでしょう。今回は、ご笑納の意味から使い方、目上の人に使える丁寧な例文、言い換えできる類語まで徹底解説。ビジネスパーソンとして敬語のレベルを上げましょう!

「ご笑納」の意味とは?

ご笑納の意味

「ご笑納」とは、「つまらないものではありますが、どうぞ笑って受け取ってください」という意味を持つ敬語表現です

「笑」には笑うという意味の他に、相手に対する謙遜を表す漢字です。また、「納」には「納める」や「受け入れる」という意味があり、どちらもへりくだって使う言葉になります。

手紙や贈り物など相手にプレゼントをするシーンで使われることが多い言葉で、敬語表現ではありますが使用できるシーンや相手が限られているため、間違えて使わないように注意しましょう。


「ご笑納」を使う上での注意点

注意点① 目上の人には使わないほうが良い

ご厚志は香典の代わり・代用としても使える

「ご笑納」は丁寧な印象を与える謙遜表現ではありますが「つまらないものですが笑ってやってください」という意味となるため、とてもフランクな言い回しです。

上司や目上の人に使うと失礼に当たることがあり、使い方には注意が必要です。特にかしこまったビジネスシーンでは軽薄で失礼なニュアンスに受け取られてしまう可能性があります。相手に不快な印象を与えては逆効果ですよね。

そのため、仲のいい間柄や親しい間柄でしか使わないようにしましょう。


注意点② 初対面の人にはNG。

平素を使う上での注意点②

「ご笑納」を使つことが相応しくない相手として、初対面の人やあまり面識のない人が挙げられます。

その理由は上司や目上の人に使えないことと同じで、初対面の人とは「どうか笑って受け取ってください」と言えるような間柄ではないためです。あまり面識のない人や初対面の人に使ってしまうと距離感を間違えているようにも受け取られてしまいます。

そのため、「ご笑納」はあくまでも、普段からコミュニケーションを取り合っている親しい間柄の人に対して使い、そうでない場合は類語で言い換えましょう。


注意点③ 相手が写っている写真などを送る時に使わない。

平素を使う上での注意点③

「ご笑納」は相手との関係性だけでなく、相手に贈るものによっては使うことが好ましくない場合があります。

例えば、相手が写っている写真を郵送などで送るときに「ご笑納」を使うと、送った写真が面白い写真である、つまらないものである、と受け取られてしまう場合があります。

記念写真や思い出に残っている写真を送ったつもりでも、このような印象を与えてしまっては失礼ですよね。そのため、相手が写っている写真などを送るときには「ご笑納」を使用せず、他の言葉に言い換えましょう。


「ご笑納」を使った敬語表現とは?

ご厚志と言い換えできる類語

「ご笑納」の使い方は、尊敬語「ご〜ください」と謙譲語「ご〜いただく」の2つに分けられます

どちらも敬語表現になるため、文法上は目上の人に使用しても問題ございません

  • ご笑納ください
  • ご笑納いただく

ここから、「ご笑納ください」と「ご笑納いただく」の使い方・例文まで詳しく解説していきます。


「ご笑納ください」の正しい使い方とは?

ご査収くださいの類語のご笑納ください

「ください」は、相手に何かをお願いするときや相手に対する敬意を示したいときに使う尊敬語

「ご笑納ください」で、「つまらないものですが笑って受け取ってやってください」や「気にいるか分かりませんが、どうぞもらってください」という意味になります。

相手に贈り物をするときに使用することが多く、受け取ってもらいたい、相手にものを納めるという意思を伝えることが可能です。お礼の品やプレゼントを贈るときだけでなく、お詫びの品を贈るときにも使えます。


「ご笑納ください」の例文

  • お誕生日おめでとうございます。つまらないものでありますがご笑納ください。
  • こちらは実家で採れた野菜です。よろしければご笑納くださいませ。
  • 心ばかりの品物をお送り致しましたので、ご笑納ください。
  • 初夏の挨拶としてお中元を贈りました。どうかご笑納ください。
  • ささやかながらプレゼントをご用意しました。よろしければご笑納ください。

「ご笑納ください」は、例文のように相手に贈り物をする場合に使うことがほとんどです。

つまらないものだけれど受け取って欲しいという気持ちや、心ばかりの品を受け取って欲しいという気持ちを伝えることができます。普段から親しい間柄にある人や人間関係ができている間柄であれば、ビジネスシーンでも使えますよ。

また、お中元やお歳暮などの季節の贈り物を贈ったときにも使えます。自分と相手との関係性に注意しながら使ってみるといいでしょう。


「ご笑納いただく」の正しい使い方とは?

ご笑納いただくの意味や使い方

「ご〜いただく」は、相手に何かをしてもらうという謙譲表現です。

そのため、「ご笑納いただく」には、つまらないものですが笑って受け取ってもらえると嬉しいです、という意味があります。贈り物やプレゼントをしたときにです「納めてもらえると嬉しいです」という気持ちを伝える使い方が可能です。

一方で、相手との関係性を見極めて使うことが大切。「つまらないものですが笑って受け取ってもらいたい」と言える間柄の人にしか使うことができません。


「ご笑納いただく」の例文

  • つまらないものですが、ご笑納いただければ幸いです。
  • 先日は、ありがとうございました。感謝の気持ちを込めてお品物をお贈りいたします。ご笑納いただければ嬉しいです。
  • こちらは新作の茶碗です。ご笑納いただければ幸いです。
  • ご出産おめでとうございます。ささやかなプレゼントを贈りました。ご笑納いただければ幸いです。
  • 本年もお世話になりました。1年の感謝を込めてお歳暮を贈りました。ご笑納いただけますと嬉しいです。

「ご笑納いただく」の例文をみてみると、既に贈った贈り物やプレゼントを受け取ってもらえると嬉しい、という気持ちを伝える文が目立ちます。

親しい間柄の人への誕生日祝いや出産祝い、お歳暮などを贈るときに使うことが可能です。丁寧な印象を与えるため、相手を尊敬して使うことができますよ。

一方で、「笑って受け取ってもらえると嬉しい」という表現は相手に対して砕けた言い回しとなるため、上司や目上の人には類語で言い換えて使いましょう。


「ご笑納」への返事の仕方とは?

ご了承を使った例文

  • お心遣いありがとうございます。大切に使わせていただきます。
  • 本日、受け取りました。早速使わせていただきます。ありがとうございました。
  • わざわざありがとうございます。頂戴いたします。
  • おいしいワインをありがとうございました。早速、家族全員でいただきました。
  • 素敵なプレゼントを本日にありがとうございます。早速、使わせていただきます。

「ご笑納」には「つまらないものですが笑って受け取ってください」という意味はあるものの、本当に笑って受け取るという返事だけでは失礼にあたります。例文のように相手への感謝の気持ちを伝える言い換えをすることが大切です。

「ありがとうございます」だけでもいいのですが「お心遣いありがとうございます」や「大切に使わせていただきます」など、一文を添えることで、より相手への感謝の気持ちを表現できる返事に。

「ご笑納」の返事の仕方として、どれか一つ抑えておくといいでしょう


「ご笑納」と「ご査収」との違い

拝受の類語④ご査収の意味とは

「ご笑納」の類語として「ご査収」が挙げられます。「ご査収」とは、「査収」にごを付けた敬語表現で「よく中身を見てから受け取ってください」「確認をしてから受け取ってください」という意味を持ちます

使い方としては相手に何かを渡すときに使う言葉という点では同じですが、「ご査収」は相手に確認をしてから受け取ってもらいたいときに使えますよ

そのため、「ご査収」は「ご笑納」のようにつまらないものですが受け取ってくださいといった自分をへりくだる表現ではないため、使い方が若干異なります。取引先や目上の人などビジネスシーンで確認してほしい書類やものがあるときにも「ご査収」は使える言葉です。


「ご笑納」と言い換えできる「ご査収」の例文

  • 見積書を添付致しましたので、ご査収くださいますようよろしくお願いいたします。
  • 明日の会議の資料が完成しました。ご査収のほどよろしくお願いいたします。
  • 修正した見積書を郵送させていただきました。何卒ご査収ください。

「ご笑納」のようにへりくだった言い換え類語

「ご笑納」は、使えないタイミングも多いため、言い換えできる類語を覚えておくことで様々なシチュエーションに対応できますよ。

ここから、「ご笑納」の言い換え表現を徹底解説

  • お納め下さい
  • お受け取りください
  • つまらない物ですが、
  • ささやかですが、

各類語の使い方から例文まで、この機会に確認していきましょう


ご笑納の言い換え① お納めください

ご査収くださいの類語のお納めください

「ご笑納」の類語として、定番なのが「お納めください」

「お納めください」は「納める」を丁寧にした表現で「どうぞ受け取ってください」という意味を持ち、「ご笑納」と同じように相手にものを渡すときに使います

「ご笑納」と異なる点は「受けとってほしい」という気持ちを丁寧にした言い方なので、取引先へのメールや文書などビジネスシーンでも使えるところです。また、他の使い方としては通夜や葬式などの冠婚葬祭でも用いられます。

「お納めください」の使い方

  • 本日、記念品を発送させていただきました。どうぞお納めください。
  • 心ばかりの品ではありますがどうかお納めくださいますよう、よろしくお願いいたします。
  • お礼としてギフト券を同封いたしました。どうぞお納めください。

【参考記事】「お納めください」の使い方を例文付きで分かりやすく解説


ご笑納の言い換え② お受け取りください

ご査収くださいの類語のお受け取りください

「お受け取りください」も「ご笑納」の類語として定番のフレーズになります

「受け取る」を丁寧に言い換えた敬意表現で、「自分が送ったものを受け取ってください」と意味になります。「ご笑納」と同じように、相手にものを贈るときや納めるとき、渡したいときに使えます。

一方、「ご笑納」とは異なり、目上の人や上司など自分よりも立場が上の人に使うことが可能です。使う相手を限定しないため書き言葉や話し言葉としても使う機会が多く、ビジネスシーンで重宝する敬語です。

「お受け取りください」の使い方

  • こちらは引換券となります。後日、当店で品物をお受け取りください。
  • ほんの気持ち程度の品ですが、お受け取りください。
  • 先日のお礼として、品物を発送させていただきました。心ばかりの品ですが、どうぞお受け取りください。

ご笑納の言い換え③ つまらないものですが、

ご笑納の類語のつまらないものでですが

ビジネスシーンで耳にすることが多い「つまらないものですが」という表現には、「一生懸命選びましたが、お気に召すかわからないのですが」や「あなた様に釣り合うものなのか分かりませんが」などと言った、自分よりも目上の人に対して謙遜する気持ちが込められています

決して「本当につまらないものを納める」という使い方ではありません。謙遜を表現するという意味で「ご笑納」の類語ですが、「ご笑納」とは異なり目上の人や取引先の人などビジネスシーンでも広く使える表現です

「つまらないものですが、」の使い方

  • つまらないものですが、どうぞお納めください。
  • つまらないものですが、本日お礼の品を発送させていただきました。どうぞお受け取りください。
  • 先日は、お忙しいところありがとうございました。つまらないものですが、おいしいワインを贈ります。どうぞお受け取りくださいませ。

ご笑納の言い換え④ ささやかですが、

ご笑納の類語のささやかですが

「ささやかですが」という言い回しもビジネスシーンでよく使います

「ささやか」は、「控えめである」「大げさではない」という意味です。そのため、「ささやかですが」は「ひかえめなものではありますが」や「粗末なものではありますが」という気持ちを表現します。

相手を敬い自分をへりくだる表現なので、使い方としては目上の人や上司、取引先などビジネスシーンで使えます

「ご笑納」の類語でもあり、ものを贈るときや納めるときに使うという点では同じですが、使用できる相手が異なります。

「ささやかですが、」の使い方

  • 本日はお忙しいところご参加いただきありがとうございました。ささやかですが、お礼の品をお受け取りください。
  • 日頃の感謝を込めて、ささやかですがこのようなパーティーを開催させていただきます。
  • 先日、旅行へ行って参りました。ささやかですが、お土産をお受け取りください。

「ご笑納」の英語表現

賜るの英語表現

  • Please accept this little gift.(つまらないものですが、ご笑納ください)
  • I sent a thank-you gift. I hope you will like it.(お礼の品を送りましたので、ご笑納ください)
  • Please accept it.(お納めください)
  • This is just a little gift. I hope you'll like it.(粗品ではございますが。お納めください)
  • Please have a look.(ご査収ください)
  • I am sending you a proposal. Please read the details.(提案書を送りますので、ご査収ください)

「ご笑納」や類語の英語表現にはさまざまな例文があります

相手にものを送るときに手軽に使えるのは「lease accept this little gift.」という英文です。「つまらないものですが、ご笑納ください」という意味になります。

この1つだけでも使い方を覚えておくと、英語でも相手の気持ちに配慮しながら贈り物やプレゼントをすることができますよ。


「ご笑納」は正しく丁寧に使うのがデキるビジネスパーソン。

今回は、「ご相手にものを送るときに使える「ご笑納」には、「つまらないものですがどうぞ受け取ってください」という謙遜の気持ちが込められています。

しかし、上司や目上の人には使えないフランクな表現なので、ビジネスシーンでは「ご査収」や「お受け取りください」などの類語に置き換えるといいでしょう。

【参考記事】「存じ上げる」の正しい使い方を例文付きで解説

【参考記事】「光栄です」は目上にも使って良い?使い方から例文まで解説

【参考記事】「申し訳ございませんでした」は正しいのか、間違いなのか

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