転職エージェントの推薦状とは。ある・なしで選考に関わるって本当?

長谷川大輔 2020.02.15
転職エージェントを経由して企業の選考に応募した場合、転職エージェントからの推薦状を利用できます。この推薦状があるかないかで、選考に通るか通らないかが決まるといっても過言ではありません。今回は、転職エージェントの推薦状の内容や効果についてご紹介します。

転職における推薦状(推薦文)とは。

転職エージェントの推薦状の意味

転職エージェントを利用した際には、選考を受けるにあたり、履歴書や職務経歴書などの他に推薦状(推薦文)を企業へと提出します。この推薦状は、転職エージェントが書くものです。その目的や内容、どこの転職エージェントでも書いてもらえるのかなど、疑問にお答えします。


目的は、あくまで紹介するに至った理由を企業に伝えること

推薦状には、「なぜ、この人物を企業に紹介するのか」という紹介する理由が書かれています。転職エージェントは、企業に優良な人材を紹介し、その紹介料で利益を得ています。つまり、優良な人材を紹介できなければ、利益に繋がらないのです。その企業に適さない人材を紹介しても選考には通過しないため、人材の選定は慎重に行われます。そして、なぜその人物を紹介したのかということを企業に伝えるためのツールとして、推薦状を書くのです。


基本はどこのエージェントでも推薦状は書いてもらえる

推薦状は、基本的にどの転職エージェントでも書いてもらえます。これは、転職エージェントとしても紹介して人材を企業に採用してほしいためです。ただし、採用してもらいたいからといって、その人のことを無理に褒めるようなことはありません。推薦状と実際の人物像にギャップがあると、転職エージェントと企業の信頼関係に支障をきたす恐れがあるためです。転職希望者としては、推薦状の内容を充実させてもらえるように行動することが大切です。


推薦状の内容を充実させてもらうためには面談の時間を大切に

推薦状の内容は、スキルや能力、経歴だけで決まる訳ではありません。言動や立ち振る舞い、身だしなみなど様々なところをチェックされます。転職エージェントとの面談を軽く考えており、時間を無駄に過ごすようなことになれば、良い内容の推薦状は書いてもらえないでしょう。なぜ、その業界や職種を志望しているのか、将来どのようなキャリアを積んでいきたいのか、その他働くことに対する自分の考えなど、しっかり話し込むことが大切です。


推薦状の内容 (1) 人物像や転職理由

推薦状には、人物像や転職理由が書かれています。人物像は、転職エージェントが客観的にその人を見た人物像であるため、面談中の立ち振る舞いには注意が必要です。また、転職理由については、表向きは前向きな理由であっても、実際には「上司が嫌い」、「休みが少ない」など後ろ向きな理由の場合があります。面談の際には、本当の転職理由を転職エージェントから聞かれるので、正直に答えましょう。その転職理由を元に、あなたに合った企業を紹介してもらえます。推薦状に書く人物像や転職理由については、転職エージェントと内容を話し合って決めた方がよいでしょう。


推薦状の内容 (2) 経験やスキル、推薦する理由

推薦状には、なぜその人物を推薦するのかについて記載されています。これに関係することは、経験やスキル、人物像などです。転職エージェントでは、経験豊富で高いスキルを持つことが条件の求人も多数扱っています。そのような企業に紹介する場合、条件を満たしていることを証明する必要があるため、より一層推薦状の重要性が増すのです。推薦する理由が明確になっていれば、企業としても転職希望者の選考をスムーズに進めやすくなります。


推薦文の確認も大切。一言声掛けして中身を確認しよう

推薦状がどのような内容になっているのか気になる方もいるでしょう。推薦状は転職エージェントから企業に宛てたものであるため、勝手に読むことはルール違反です。また、推薦状は封をしてあるため、勝手に開けたことが企業に知られてしまい、それが転職エージェントに伝わることも考えられます。そのため、推薦状を読みたい場合は、必ず担当者に一声かけましょう。もし、見てはいけないといわれたら引き下がりましょう。そこで無理に推薦状の内容を確認しようとすると、次回以降の求人の紹介に影響を及ぼす可能性があります。


推薦状の書き方や内容に不満があれば担当変更も視野に

転職エージェントは、担当者によってアドバイスやコンサルティングの質が異なります。同じように、推薦状の質にも差があります。内容以前に、意味の通らない文章や誤字脱字が目立つような場合には、書き直しを求めましょう。また、スキルや能力についてしっかり書かれていなかったり、予め伝えていたことと違う内容になっていたりする場合は、担当者の変更も視野に入れましょう。次回も同じ担当者に推薦状を書いてもらうと、同じことを繰り返していつまで経っても転職できなくなる可能性があります。


推薦文の確認は面接の質問想定にもなる

企業の選考では、推薦文の内容を参考に質問することがあります。そのため、推薦状の内容を確認することで、面接で何を質問されるか想定するのに役立ちます。推薦状を見ることで転職エージェントからの評価が下がらないか心配になる方もいるかもしれませんが、そのような心配はいりません。転職エージェントとしても企業の選考に通過してもらいたいので、できる限り協力してもらえます。転職を成功させるためにも、推薦状の内容を確認できるか担当者に尋ねましょう。


大手の転職エージェントなら推薦状の質の安定も期待できるのでとりあえず登録してみましょう

推薦状の質は担当者によって異なりますが、大手の転職エージェントであれば、推薦状の質の安定が期待できます。これは、担当者の質が安定しているためです。大手の基準はあいまいなのですが、オフィスの数が多く実績も豊富な転職エージェントが大手といえるでしょう。大手の転職エージェントには、リクルートエージェントやDODAなどがあります。それぞれの特徴とおすすめポイントをご紹介します。


業界最大手の「リクルートエージェント」

リクルートエージェントは、就職や転職のサポートで有名なリクルーホールディングスが運営している転職エージェントです。ネームバリューがあるため、安心して利用できるでしょう。各業界に精通したキャリアアドバイザーに転職のアドバイスや書類の添削、面接の練習などをしてもらえます。また、選考の申し込みや辞退など、転職活動をトータル的にサポートしてもらえるため、安心して転職活動ができます。推薦状の質も安定しやすいため、それだけ選考に通過できる確率も高まるでしょう。


リクルートエージェントのおすすめポイント

リクルートエージェントは、非公開求人の数が100,000件以上と非常に多いため、面談後に良い求人を紹介してもらえる可能性が高いです。また、実績が非常に多いため、転職希望者のデータに基づいた適切なアドバイスを受けられます。各業界の情報にも精通しており、選考を有利に進めるための情報を得ることもできるでしょう。もちろん、模擬面接も行っています。面接での基本的な立ち振る舞いやマナーはもちろんのこと、好印象を与えるための話し方や目線など、細かいテクニックについても学べます。このように、網羅性の高いアドバイスを受けられることがリクルートエージェントの魅力です。

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業界2位で若手転職者に強い「DODA」

DODAは業界2位の若手転職者に強い転職エージェントです。20~30代では、今よりも好待遇の企業への転職を目指す傾向があります。そのような転職に強く、好待遇な企業の求人を数多く扱っています。また、誰もが一度は耳にしたことがあるような大企業から有名な観光地のガイドまで、様々な求人があります。取り扱いのある業種は、営業や企画、販売、金融、土木、化学、医療など幅広く、異業種への転職を目指している方も利用できます。


DODAのおすすめポイント

DODAでは、書類選考がない面接確約の企業の求人も扱っています。書類選考があると、3日~1週間は選考にかかる期間が長くなるため、スムーズに転職活動を進めたい方は面接確約の求人に応募しましょう。また、転職活動を進めるうえでの自己分析のサポートツールが充実しています。例えば、経歴を元に今後30年間で年収がどのように推移するのか、おすすめの仕事スタイルや企業風土などを分析してもらえます。このように、非常に細かく、他の転職エージェントとは少し違ったサポートを受けられるのがDODAの魅力といえるでしょう。

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推薦状を味方につけつつ、転職を成功させましょう。

推薦状があるからといって、必ずしも選考が有利になるとは限りません。良い内容の推薦状を書いてもらえるように、面談での振る舞いや言動などには十分に注意しましょう。また、推薦状の内容から面接で質問されることを想定するのも大切です。うまく使うことで選考を有利に進められます。推薦状を味方につけて、転職を成功させましょう。

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