転職のリミットは何歳まで?年齢が高くなると求人数が減る理由とは

長谷川大輔 2018.02.10
転職する場合、気になるのが年齢です。年齢によって色々な転職限界説がありますが、本当なのでしょうか。もし本当だとしたら、なぜ年齢が高くなると転職が不利になるのでしょうか。転職希望者の多くが気になる転職年齢のリミットについて、求人側の事情と共に解説します。

年齢で転職のしやすさや求人数は変化するのでしょうか

転職に年齢のリミットはある

年齢が高くなれば転職が難しくなることはあります。これはあくまでも一般的な意見で、職種や業種によっては年齢に関係なく転職できるのも事実です。年齢が高くなると求人数が減るのは、若い人よりも給与面や待遇面での企業負担が大きくなるから。しかしスキルを重視する企業では、若い人よりも実績を積み重ねた中高年の求人数が多くなります。年齢で求人数は変わりますが、若い方が有利ということはありません。


そもそも年齢による転職の限界(リミット)はあるのか

何事にも限界はありますが、それを決めるのは自分自身です。もう限界だと思えば限界ですし、まだまだ行けると思えば可能性が開けます。転職でも同じ事で、世間で言われている年齢による転職限界説を鵜呑みにするかどうかが問題です。転職して成功する人というのは可能性と将来性を信じる人です。そのような人には転職のリミットは存在しないといえるでしょう。年齢が高くなれば求人数は減りますが、だからといって可能性がなくなるわけではありません。


でも、採用年齢は毎年上昇傾向に

入社すれば定年まで安泰という時代は遙か昔のことです。今、多くの企業が求めているのは即戦力になる人材。例え高給を支払うことになっても、使えない人材を何人も採用するより即戦力になる経験者を1人採用する方が、生産性が上がるのです。このような考え方が企業側に広く浸透しつつあり、求人募集の採用年齢が毎年上昇傾向にあります。もう年齢でリミットを設ける時代から、即戦力になるかどうかで採用する企業が増えているのです。


35歳を境に一気に難しくなる

一般にいわれているのが35歳転職限界説です。どこからこの限界説が生まれたかというと、全体の求人数を見た場合に35歳以上の採用年数がガクッと減るからです。求人数が減るので35歳以上の人が転職するのは難しくなります。だからといって転職できないというわけではなく、やる気次第で可能性はあります。実際には中高年の求人数は増加傾向にありますし、転職エージェントでも35歳以上のサポートを充実させているところが増えています。


35歳以降を対象にした求人件数がそもそも少ない

転職サイトの求人数を見れば、35歳以上の求人件数が少ないとわかります。それが不利だと決めつけるのは早計です。20代と違って30代にはそれまでに積み上げた実績とスキルがあります。求人件数は少なくても採用年齢を35歳以上に広げている企業は、スキルと実績を持った人材を求めているのです。プラス志向で考えれば、求人件数が少ない方が転職先を絞り込みやすいともいえます。求人件数を見て壁を感じるのではなく、できる人材を求めている企業ばかりであると考えてみたらいかがでしょう。


35歳を超えると、転職ではスキルで有利・不利に影響する

35歳を越えた年齢で転職する時の強みは何でしょうか。それはスキルと経歴です。若い人には若さとパワーがありますが、35歳を越えた人間には仕事で鍛え上げたスキルと実績に裏打ちされた自信があります。これを持っている35歳以上の人は転職に有利なのは間違いありません。なぜなら即戦力になるからです。採用する企業にとって、即戦力になる中途採用者ほどありがたいものはないのです。反対に35歳になっても自信の裏付けとなるスキルや実績がない人は、転職でも不利になる可能性があります。


転職市場では若いほうが有利、中高年は転職が難しい。その理由とは

転職市場では採用年齢の若い求人数が多く、年齢が上がるにつれて少なくなります。特に35歳を越えた中高年向けの求人数は目立って減少します。なぜ若い方が中高年よりも求人数が多くて有利なのか。そこには企業側の実情があります。これから転職する中高年のために少しでも役立つように、企業側の考え方や若い方が有利な理由について説明しましょう。


① 若いほうが固定概念がなく、覚えが早い

年齢的な問題として、若い方が中高年よりも覚えが早いということがあります。中途採用した場合に若い人はすぐに仕事を覚えますが、中高年は時間がかかる傾向にあります。仕事の効率から考えたら、企業は若いほうを優先して採用するでしょう。また若いほうは考え方に柔軟性があり、新しい職場にもすぐ馴染めます。中高年はそれまでの経験と実績があるだけに固定概念に縛られている傾向が強く、新しい職場に馴染むまで時間がかかります。そのため効率を優先する企業は若いほうを採用するのです。


② 若いほうが上司と部下の年齢が逆転しない

転職で問題となるのが上司との人間関係です。若い人が転職した場合はたいてい上司の方が年齢も上なので問題は起こりません。しかし中高年が転職すると、職場の上司の方の年齢が下の場合があります。このような年齢の逆転現象があると、転職した人にとっても、迎える上司にとってもやりにくく感じます。よほど年齢を気にしない上司や転職者でないと、馴染むまでに時間がかかるでしょう。特に事務職では色々な齟齬が起きやすくなります。しかし、技術職の場合はスキルが勝負になるので、上司との年齢の逆転はそれほど影響しません。


③ 若いほうが長期的な視点で育成できる

企業にとって重要な使命の1つが社員の育成です。若い社員はまだ色に染まっていないので企業方針に沿った教育ができますし、長期的な視点に立って1人前の社員に育てることが可能です。しかし中高年の転職者はすでに前職での経験が身についており、新たに育成するのは難しくなります。やり方1つとっても、前職と比較することがあります。郷には入れば郷に従うことができればいいのですが、過去を引きずる中高年は多いといえるでしょう。


④ 若いほうが体力がある

職種や業種にもよりますが、体力を重視する企業にとっては若いほうを採用する傾向が強いです。中高年には肉体的なハンディがありますから、体力やパワー重視の企業の求人には向いていません。ただし中高年には体力やパワーをカバーするだけのノウハウがあります。これは一朝一夕では身につかない強みなので、この点を強調すれば体力重視の企業にも食い込めるでしょう。そこで苦労するよりも、初めから体力重視ではない企業の求人を探す方が近道です。


転職は始めないとわからないため、諦める前にチャレンジしてみる

転職は採用されたからといって即転職成功とはなりません。転職後の給与アップや待遇アップが実現して初めて成功といえるのです。このように転職には常に不安要素が含まれているわけです。ですから、転職しようとする人はすべてチャレンジャーということになります。実際に転職してみないとわからないわけですが、諦めて現状に甘んじるよりは積極的にチャレンジする価値はあります。また企業側もこのようなチャレンジ精神のある人材を求めているのです。


年齢に応じた企業選びをしっかり行うことが重要です

転職にトライするなら、やはり成功する確率が高い方法を選ぶのが本筋でしょう。そのためには年齢に応じた企業選びをしっかり行うことが大切で、転職エージェントを利用することも成功する転職方法の1つです。自分1人で判断するよりも、転職のプロのサポートがあった方が遙かにスムーズに転職活動を行えます。例えば30代なら30代にふさわしい企業選びをサポートしてもらえますし、年齢に応じた転職ノウハウをアドバイスしてくれます。


エージェントを利用して転職時期を適切に判断してもらいましょう

転職は人生における大きなチャレンジです。できるだけ希望する転職を実現したいものです。安易に転職活動を始めて後悔するような結果になることだけは避けるべきでしょう。そのためには充分な準備と計画性が必要で、それをサポートしてくれるのが転職エージェントです。特に中高年の転職はリスクが大きいので、転職時期やタイミングが非常に重要。転職エージェントを活用することでリスクのない転職が可能になります。


リクルートエージェント

色々な転職エージェントがありますが、その中でも転職支援実績ナンバーワンを誇っているのがリクルートエージェントです。それを支えているのが実績豊富なキャリアアドバイザーの存在です。転職希望者の要望やスキルに沿った求人を選び抜いて紹介してくれます。また一般の求人サイトには掲載されていない非公開求人数が10万件以上もあるので、有名企業や人気企業への転職チャンスが広がります。とにかくサポートが徹底しており、転職内定後も円満退社の手続きまでサポートしてくれますよ。


リクルートエージェントのおすすめポイント

オールマイティな転職サポートをしてくれるのがリクルートエージェントのおすすめポイントです。初めての人から転職経験者まで、20代から中高年者まで、あらゆる転職希望者に充実したサポートを行います。特にキャリアアドバイザーの質が高く、転職希望者の強みや適性を正確に把握してキャリアプランを作成します。また応募先企業との面談調整を行ったり、条件交渉まで代行。仕事が忙しくて積極的に転職活動ができない人にはおすすめの転職エージェントです。登録が無料なので、転職しようか迷っている人にもおすすめできます。

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マイナビエージェント

年代別に転職サポートをしてくれるのがマイナビエージェントです。30代の転職は求人数の面でもメンタルの面でも色々と難しい壁がありますが、マイナビエージェントには30代の転職マニュアルが用意してあり、求人市場動向を分析して適切なアドバイスをしてくれます。また実際に30代で転職した体験者の抱えている問題点などを取り上げてサポートしてくれるので、30代をはじめとする中高年世代の転職者には心強い転職エージェントといえます。


マイナビエージェントのおすすめポイント

転職エージェントの存在意義は、いかに転職希望者の不安や悩みを解消してより良い転職結果に結びつけるかという点です。マイナビエージェントでは定期的に転職相談会を開催しています。業界別に東京や大阪で開催するので、自分の興味ある相談会に参加することができますよ。例えばIT業界をターゲットにしている場合、インフラエンジニアのための相談会やWebエンジニアのための相談会など細かく職種がわかれています。その他にも営業職、メディカル関係、ものづくり・メーカー、管理部門の相談会などがあり、さらに女性の転職についての相談会もあるため、誰もが満足できる内容になっています。

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DODA

DODAは総合人材サービスを展開しており、求人情報の検索サービス、エージェントサービス、スカウトサービスの3部門があります。実際に利用した人の満足度が高く、年間18,000人以上の転職成功実績を上げています。特に好評なのがキャリアアドバイザーとの相性の良さです。それだけ親密にコミュニケーションのあるサポートをしているという証でしょう。紹介される求人数の多さや、求人紹介の頻度でも評価が高くなっています。初めて転職する人には心強い転職エージェントといえます。


DODAのおすすめポイント

DODAでは2人の担当者が徹底的にサポートしてくれます。キャリアアドバイザーは転職希望者の経歴や実績を見て、適性と思われる企業へ紹介してくれます。もう1人の採用プロジェクト担当者は企業からの採用依頼を受けて、ふさわしいと思える転職希望者に求人紹介してくれますよ。このように2人のプロによる相互サポートによって、スピーディーに希望の転職先を見つけることが可能に。これ以外にも応募書類のアドバイスや、応募後に企業の採用担当者への働きかけなども率先して行います。きめ細かいフォローをしてくれる転職エージェントです。

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ビズリーチ

管理職やスペシャリストなどのエグゼクティブに特化した転職サポートがビズリーチの特色です。そのため若い人より30代から中高年の転職希望者に向いています。職務経歴やスキルに自信のある人なら、ビズリーチを利用することによって可能性が広がります。国内最大級のエグゼクティブ向け会員制転職サービスというだけあって、クオリティーの高い求人情報が集まっており、非公開求人数も豊富です。即戦力として働ける人にふさわしい転職エージェントと言えるでしょう。


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おすすめポイントは無料登録するだけで8,200社以上の厳選された企業情報を得られ、2,500名以上の優秀なヘッドハンターからスカウトされる可能性があることです。ビズリーチではスカウト制度が充実しており、転職希望者の職務経歴書を見た一流ヘッドハンターが直接スカウトします。一般に公開されている求人とは違い、秘匿性の高いポジションや非公開求人からのスカウトがあります。また無料のスタンダードと有料のプレミアムという2つのプランが用意されており、ハイクラスの転職希望者にも道が開けています。会費も30日間で4,980円(税抜)とリーズナブルになっています。

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パソナキャリア

パソナキャリアは総合人材サービスの先駆者的会社です。そのため採用企業数が非常に多く、求人に関する情報量も豊富です。転職希望者とのコミュニケーションを大切にし、提出書類の添削や職務経歴書の書き方などをマンツーマンでアドバイスしてくれます。キャリアアドバイザーによるカウンセリングも充実しており、自分では気づかなかった強みや経験スキルを引き出すことができます。パソナキャリアを利用すれば、もう求人検索をしなくても納得のいく転職活動が可能です。


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パソナキャリアではスカウトサービスというシステムを採用しています。職務経歴や希望条件を登録しておけば、キャリアアドバイザーがそれに基づいた案件の提案をしてくれるのです。その際に本人が気づいていない強みやスキルを見つけだしてくれるので、予想外の案件を紹介してくれることもあります。それだけ選択の幅が大きくなり、可能性が広がります。スカウトサービスは忙しくて仕事を探す時間がない人や、今すぐ転職を考えていない人にはおすすめの方法です。また一般には公開されていない非公開求人も積極的に紹介してくれるのもおすすめポイントです。

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万能な転職サイト型の【リクナビNEXT】も併用してみて

転職エージェントと一緒に利用すると便利なのが転職サイトのリクナビNEXTです。転職エージェントとは違って、自分で自由に求人先を探すことができます。たった5分で無料登録できるので、数多くの求人情報を得るためにも活用したいサイトです。特にまだ転職するかどうか決めかねている人には利用しやすいです。専属のキャリアアドバイザーがつかないので、気にすることなく自由に求人先を探せます。リクナビNEXTである程度のメドが立ってから転職エージェントを利用するという方法がとれます。


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おすすめポイントは空いた時間に自分で自由に求人を探せるという点です。しかも会員登録をすると、毎週1,000件以上の新着・更新情報を見ることができます。絶対数が多いので希望の企業と巡り会える確率が高くなりますよ。さらに職務経歴を登録すると、サイトに未掲載の特別求人をメールで知らせてくれるサービスも。希望の条件に合った求人だけを見ることができるので、仕事が忙しい人には嬉しいサービスです。これらのサービスを利用して実際に年収をアップできた転職者が多いのも、リクナビNEXTのおすすめポイントでしょう。

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何歳まで、ではなくまずは転職にチャレンジする姿勢が大切

転職する時に年齢を基準に判断することも大切ですが、それよりもチャレンジする気持ちを強く持つことの方がもっと大事です。実際に35歳以上でも転職に成功している人は大勢います。反対に転職を諦めて後悔している人も同じぐらいいるのです。1回きりの人生なら思い切ってチャレンジすることも必要ですよ。

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