東京の扇子専門店5選。老舗の人気ブランドがおすすめするメンズ扇子とは
艶のある“いい男”は、うちわよりも「扇子」を好む。
学生時代の頃、暑い夏の日は下敷きやうちわで必死に扇いだりしませんでしたか?誰もが一度は経験なさったと思いますが、ハタチを過ぎた大人の男になった今ではもう話は別。日本を代表する伝統的なアイテムである「扇子」を使って、艶のある“いい男”に変身してみませんか?
そこで今回は、オリジナルの扇子ブランドを展開している東京の扇子専門店から、京扇子を取り扱う老舗の名店を5店舗ピックアップ。デザイン、素材などの無限の組み合わせの中からおすすめの扇子13種類をご紹介します。花火大会・納涼船など夏の風情を感じるイベントで着る浴衣や甚平のお供に、また涼し気な夏デートを楽しむメンズの夏ファッションを彩るおしゃれアイテムとして、お気に入りの一品を選んでみてください。
まず、主な扇子8種類を把握しましょう。
扇子は主に8種類あり、デザインや形、素材によってその用途が変わってきます。せっかく扇子専門店でカッコいいブランド扇子を購入しても、種類を間違えると恥ずかしいので、まずは扇子の種類を把握しておきましょう。
扇子の種類① 舞扇子(まいせんす)
日本舞踊や能で使われる扇子です。雲や霞のデザインが多く、その使われ方から扇に鉛を入れるなど、扇の作りに一定の“こだわり”が込められています。
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扇子の種類② 祝儀扇(しゅうぎせん)
冠婚葬祭用の扇子で、縁起物の側面が強い、昔からの約束事がある扇子です。男女によって地紙や扇骨に特徴があったり、結婚式などのシチュエーションや服装などのTPOに合わせて選ぶ必要があります。
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扇子の種類③ 茶扇子(ちゃせんす)
茶道の発展とともに生まれた、茶席に用いられる扇子。茶扇子は「心の結界」を表し、”親しき仲にも礼儀あり”というお客から亭主への敬意を表現しています。紳士用は6寸(約18cm)の長さが用いられます。
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扇子の種類④ 檜扇(ひおうぎ)
檜の薄片を末広がりに重ね合わせ、絹糸で編み綴った板扇。元は宮中で用いられた扇子を意味し、檜扇が普段使いに派生したモノを紙扇子と呼びます。
扇子の種類⑤ 飾り扇子(かざりせんす)
扇子立てにのせ、玄関や床の間などに飾る扇子。長寿や繁栄などの意味を持つ縁起の良い絵柄が描かれています。
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扇子の種類⑥ 白檀(びゃくだん)
香木・白檀の木片を重ねた板扇で、透かし彫りや、描き絵の装飾を施します。涼を感じるというより、上品な香りを楽しむことを目的としています。
扇子の種類⑦ 生地扇子(きじせんす)
扇面が生地でできた扇子。自然の風合いを活かして染め上げた物もあり、使えば使うほど深みの増す生地扇子。扇子に宿る技術と伝統を感じることができます。
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扇子の種類⑧ 紙扇子
扇面が紙でできた扇子。3枚に貼り合わされた地紙に、扇骨を差し込んで作る扇子ならではの製造方法が用いられます。手書きや刷毛引き(色を幾重にも塗る手法。美しい艶と強度が出る)など、伝統的な技法が使われています。
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代表的な扇子を8種類ご紹介しました。また、扇子の呼び方は『京扇子』と『江戸扇子』の大きく二つに分かれます。主流は京扇子ですが、江戸扇子も人気あり。現代において明確な違いはありませんが、敢えて分けると「江戸扇子は“粋”」「京扇子は“雅”」と言われます。
扇子の種類は見た目で判断しづらいモノもあるので、夏扇子や普段使いの扇子などシチュエーションとともに店員さんに尋ねると良いでしょう。では、東京の扇子専門店(ブランド)から、おすすめの扇子を13種類お教えします。
扇子ブランド1. 宮脇賣扇庵【銀座】
創業1823年、180年以上の歴史を持つ京都の老舗『宮脇賣扇庵』。その支店が東京・銀座にあります。全面ガラス張りの外観で、店内に飾られた色鮮やかな京扇子が、通行人を魅了しているお店。銀座駅・新橋駅・汐留駅から歩いていけるため、買い物デートや観光ついでにふらっと立ち寄れます。
おすすめの扇子① 男京趣扇 薄蛍
濃い緑色の和紙に手書きであしらわれた蛍の光が、この夏ピッタリの雰囲気を醸し出す「薄蛍」。本金箔で表現された、職人のこだわりを感じる趣向の逸品です。サイズ違いの女性用も用意されているため、彼女とのお揃いも楽しめます。今年の花火大会は、ペア扇子で親密な時間を過ごしてみて。
おすすめの扇子② 男京趣扇 月に笹
薄いクリーム色の地紙に月と笹が描かれた扇子です。夏から秋にかけて夜空に輝く月は、四季を持つ日本の象徴の一つ。ひと夏の儚い恋を思わせる淡い絵柄は、とても情緒あふれる一品です。控えめながら夏も秋も使えるデザイン。真夏の暑さも秋の残暑も乗り切ってしまいましょう。
おすすめの扇子③ 男京趣扇 カブトムシ
カブトムシを描いたユニークな扇子。骨の数が多く地紙の部分が短いので、上品な印象を与えています。夏になるとカブトムシを探して野山を駆け回った少年時代。そんな貴方の夏の思い出が、伝統と気品をまとって蘇るような魅力的なデザイン。思い出をいつまでも大切にする男って、趣きがあってカッコいいですね。
この他にも、四季折々色鮮やかな扇子がたくさん揃っています。季節感がある、縁起の良いデザインの絵柄の扇子がきっと見つかります。初めて持つ扇子に目一杯こだわりたい男性におすすめです。
- アクセス:東京都中央区銀座8-12-13 豊川ビル1階
- 営業時間:10:00〜18:00
- 定休日:日曜日(10月~4月の期間のみ)
- 公式サイト:http://www.baisenan.co.jp/
扇子ブランド2. 新京清堂【神田】
扇子で個性をアピールしたいメンズは、伝統×先進性の融合で常に時代をリードしている『新京清堂』で決まり。様々なジャンルのクリエーターとのコラボレーションにより、ファッション性の高いブランド扇子を生み出し続けています。今や流行の発信地になりつつある秋葉原駅から徒歩7分という好立地も魅力的なポイント。
おすすめの扇子④ 紳士紙扇子セット 百鹿/澤村 陶哉(陶芸家)
多くのクリエーター扇子の中でも、陶芸家・澤村陶哉氏の手がけた扇子「百鹿」はぜひ実物で見ていただきたい。特別に用意された扇面画は、清水焼の繊細な作風で気品に満ちあふれています。芸術家渾身の作品を存分に味わえる扇子とはまさに「百鹿」のこと。独特の世界観が表現されたデザインは、街行く人々の目を釘付けにすること間違いなし。
おすすめの扇子⑤ 東京染小紋 笹露 薄緑/岩下江美佳(東京染小紋、伝統工芸士)
江戸時代に武士の礼装を染めるのに用いられた技術“東京染小紋”を取り入れた至高の扇子。モノトーンで統一感のある奥ゆかしさはまさに江戸の“粋”と言えます。一つひとつ手染めされた絹地の生み出す色気が、現代的な風合いを表現している点もポイント。伝統技法に彩られた男性用扇子を持てるチャンスは滅多にありません。これを機会に是非ともGetしたい扇子です。
おすすめの扇子⑥ しろくまセット ブルー/中村 藍美(キャラクター作家、イラストレーター)
特別な感性を持ったクリエーターによる扇子です。キャラクター作家の中村藍美氏が手がけた、どこかポップでカジュアルな扇子は、若々しく、20代におすすめしたい爽やかなデザインに仕上がっています。
中でも「白くまセット ブルー」はシロクマ親子を全面に描いた、見た目も涼し気な夏にピッタリの扇子です。可愛らしいデザインなのに、幼稚にならないような絶妙なバランスをプラス。水族館デートに持っていけば、センスの光るファッションアイテムや話題になり、使い勝手バツグン。
伝統に和モダンの先進性を取り入れたコラボレーションブランドで年齢や世代を気にせず扇子で個性を演出しましょう。
- アクセス:東京都千代田区神田須田町1-16-5 ヒューリック神田ビル1階
- 営業時間:10:00〜17:00
- 定休日:土日祝祭日
- 公式サイト:http://kyoseido.co.jp/
扇子ブランド3. 京扇堂【日本橋人形町】
京扇子を作り続けて180年、“伝統の形に風流を込めて”をミッションに掲げる名店が日本橋人形町に支店を構えています。美味しい和食のお店が多い街だからこそ、手元に扇子があるとより艶のある男になれますね。とりあえず扇子の使い心地を知りたい、安い扇子から始めてみたい、という扇子初心者の男性は『京扇堂』から試してみてください。
おすすめの扇子⑦ 京扇子 紅葉三鮎
紅葉と水面(みなも)のコントラストが美しい「紅葉三鮎」。なんと驚きの1,944円で手に入る、おすすめの扇子です。緑鮮やかな紅葉と鮎は、小さなアクアリウムのよう。ディテールまで世界観の届き渡った扇子は、決して派手さはないけれど、持つ者を引き立てる奥ゆかしさを秘めています。
おすすめの扇子⑧ 京扇子 はね鯉
持ち物で運気を上げたい!と考える男性が、近年増加してきました。鯉は“出世魚”と呼ばれ、昔から男子のシンボルとされてきました。さらに、滝登りの鯉は金運アップと商売繁盛を叶えることで有名です。この縁起のいい鯉をシンプルに描いた「はね鯉」をそっと忍ばせておけば、貴方の金運上昇にプラスの影響を与えること間違いなし。身に付けるモノで金運を上げたい貴方に、プラスの流れが循環すること間違いなし。
180年積み上げてきた技術と伝統が息づく『京扇堂』は、貴方を扇子の世界へ導いてくれる最適なお店。扇子を持ったことがない!という男性は、まずは京扇堂の扇子を持って、艶のある世界に入り込んでみてください。
- アクセス:東京都中央区日本橋人形町2-4-3
- 営業時間:10:00〜19:00
- 定休日:日曜・祝祭日・年末年始・6月、7月を除く各月第二土曜日
- 公式サイト:http://www.kyosendo.co.jp/
扇子ブランド4. 万葉【雷門】
伝統と堅実を追求したブランド扇子を手に入れたいなら、浅草雷門から徒歩3分の『万葉』へ。舞扇子を中心に扱っている専門店で、下町らしい小粋なデザインが魅力的。芸術家からも愛される繊細な技術力を詰め込んだ夏扇子をどうぞ。
おすすめの扇子⑨ 夏扇 28ヤ6058赤
黒染めの竹に、絹地100%をあしらった風流な扇子です。全体を落ち着いた色合いでまとめつつ、鮮やかな赤を使用してアクセントを生み出したデザインです。花火大会や夏祭りで着ることの多い、浴衣や甚平のコーデにワンランク上の演出をプラスして。
おすすめの扇子⑩ 夏扇 28ヤ6057紺
シルクを100%使用した肌触りの良さが特徴の一品。シックな色合いで落ち着いた印象を与えつつ、中骨に藍色のアクセントを加えた遊びゴゴロのあるメンズ扇子です。おとなしく控えめな雰囲気を持つこの扇子なら、会社や通勤などのビジネスシーンで使用してもアジが出ます。
1,700円〜の手の届きやすい価格設定にも関わらず、手元で高級感を出せるのも嬉しいポイント。浅草寺や東京スカイツリーといった観光名所を巡る深みのあるデートの途中で寄ってみて。
- アクセス:東京都台東区雷門2-15-2
- 営業時間:【平日】9:00〜18:00 【土曜・日曜・祝祭日】9:00〜17:00
- 定休日:不定休(日・祝祭日・月間 1〜2日)
- 公式サイト:http://www.asakusa-manyo
扇子ブランド5. 松根屋【浅草橋】
「お気に入りの扇子がない」という男性のみなさん、既成品の扇子で妥協する必要はありません。世界に一つだけのオリジナル扇子を作ってしまいましょう。縁起物の側面を出しつつ華やかさも演出してくれる、大正時代から続く扇子専門店『松根屋』。ハンドメイド好きが集まる浅草橋の問屋街にお店を構えています。
扇面のデザインはもちろん、サイズも自由に選択できる
高そうなイメージの強いオリジナル扇子ですが、お手頃な1,820円〜オーダーできます。扇面に文字や絵を描いて、和紙などで飾り付けをした作品をプロの職人が最後まで仕立ててくれます。名入れもすれば、より特別感のある扇子の完成です。
おすすめ扇子⑫ 霞
金と銀のグラデーションによって生み出される雰囲気が、嫌らしくない高級感をもたらしてくれる扇子です。“夜空に花火が咲き乱れ、屋台の明かりが暗闇を照らしだす”という夏夜の光のコントラストを表したデザインが、ディティールにこだわりたいおしゃれメンズに人気です。夏祭りデートで持参して、気になる女性に好感度バツグンの大人男子のイメージを残しませんか。
おすすめ扇子⑬ 松扇堂扇子 翔龍
藍色ベースの色合いに、真っ白な龍を両面に描いた特徴的なデザインが、周りを魅了する扇子。綺麗に飾ったものや奥ゆかしさとはひと味違う、“主張する扇子”が欲しい男性におすすめです。美しいインディゴブルーで、ワンランク上の男を演出して。
日本文化の発信地として歴史ある土地に構えた歴史ある名店だからこそ、趣きのある扇子が手に入るはず。細かい作りや、伝統的なデザインでいい印象を残せるこだわりの扇子で、ひと味違う貴方を演出してみて。
- アクセス:東京都台東区浅草橋2-1-10
- 営業時間:【平日】9:00〜17:30 【土曜】9:00〜13:00
- 定休日:日曜・祝祭日
- 公式サイト:http://matsuneya.jp/
コーデに扇子をプラスして、ワンランク上の奥ゆかしさを。
メンズの扇子を扱う東京都内の扇子専門店(ブランド)から、おすすめのアイテムをセレクトしました。コンパクトに折り畳めて、持ち運びに優れているため、用途やシチュエーションによって簡単にコーデに変化をプラスできます。在り来りなコーディネートとは一線を画するおしゃれアイテムで、ワンランク上の奥ゆかしさや趣きを演出してみてくださいね。
【参考記事】艶のある扇子は花火大会の必需品。持ち物から“いい男”に成りきって▽