【男性&女性】基礎代謝量の平均とは?筋肉量との関係や計算方法を解説

織田琢也 2022.05.22
基礎代謝量について詳しく知りたい方へ。今回は、基礎代謝量の定義や筋肉量との関係性、年齢別に男性・女性の基礎代謝の平均値を大公開!また、短期間で基礎代謝を上げるコツについてもレクチャーします。消費カロリーに結びつく基礎代謝量の知識を身につけてみてくださいね。

そもそも、基礎代謝量とは?

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基礎代謝とは、安静にしている状態で生命維持のために消費される、最低限のエネルギー代謝のこと。

私たち人間の体は、じっとしていてもカロリーを消費します。

呼吸・体温調整・心臓の動きなど、意識して体を動かさなくても、体の中では様々な器官が働いているためです。この基礎代謝量に歩いたりスポーツをしたりといった運動で消費したカロリーを合わせたものが、1日の総消費カロリーということになります

基礎代謝量は人によって異なりますが、年齢・性別・体重が大きく影響するもの。

年齢が高いほど基礎代謝量は低くなり、男性の方が女性よりも基礎代謝量は高いです。また、体重は重ければ重いほど基礎代謝量は高くなります。同い年の同性で、体重が同じ人であれば、基礎代謝量はほとんど同じと考えていいでしょう。


基礎代謝量と筋肉量の関係性|筋肉が増えると基礎代謝にどんな影響があるの?

基礎代謝量と筋肉量の関係性

基礎代謝量に大きく影響を及ぼすのが、筋肉量です

筋肉量とは、全身の筋肉組織の総重量のこと。筋肉は脳や肝臓と並んで基礎代謝の大部分を占める器官であるため、この筋肉量が多ければ多いほど基礎代謝は高くなります

また、筋肉量は、性別だけではなく年齢によっても変動するもの。女性はホルモンの働きによって下腹部に皮下脂肪が付きやすく、体脂肪率の標準が男性よりも高い。つまり男性に比べて体の構造的に筋肉量を増やしにくいのです。

さらに、一般的に20代前半頃まで増え続け、その後維持期があり、加齢とともに少しずつ減少していくと言われています。しかし、性別や年齢で筋肉量が決まってしまうわけではありません。

日頃の運動や食事といった生活習慣によって筋肉量を増やし、基礎代謝を高めることもできます

【参考記事】筋肉量の平均値はこちらを参考に


【男性&女性】基礎代謝の平均値|年代別に分かりやすく説明します!

男性・女性の基礎代謝の平均

年齢や性別によって変わる基礎代謝量ですが、具体的にはどのくらいなのでしょうか。ここでは、年代別に基礎代謝量の平均値を計算したものを男女共にご紹介するので、自分と近いものをチェックしてみてくださいね。

  • 【20代】男性:1,520kcal、女性:1,110kcal
  • 【30代~40代】男性:1,530kcal、女性:1,150kcal
  • 【50代~60代】男性:1,400kcal、女性:1,100kcal
  • 【70代以上】男性:1,290kcal、女性:1,020kcal

同年代の男女の場合、男性が女性より基礎代謝が高く、同性でも30代~40代をピークにその後は年齢が上がるごとに少しずつ低くなっているのがわかります。

なお、基礎代謝の平均値は、各年代の平均体重を基準に計算されています。年代別の平均体重は、以下の通りです。

  • 【20代】男性:63.2kg、女性:50.0kg
  • 【30代~40代】男性:68.5kg、女性:53.1kg
  • 【50代~60代】男性:65.3kg、女性:53.0kg
  • 【70代以上】男性:60.0kg、女性:49.5kg

体重が平均に比べて重い場合は基礎代謝が平均値よりやや高めに、逆に軽い場合はやや低めになると考えれば、自分のおおよその基礎代謝量を把握することができます。


基礎代謝量が低いデメリット|自然な消費カロリーが少ないと何が起こるの?

基礎代謝量が低いデメリットとは

これまで、年齢が若い・体重が重い・筋肉量が多いほど基礎代謝が高いということがわかりましたが、逆に基礎代謝が低いとどんなデメリットがあるのでしょうか。

基礎代謝が低いことによるデメリットとして代表的なものには、以下の4つがあります。

  1. 太りやすく痩せにくい体になる
  2. 冷え性に繋がる
  3. 肌荒れしやすくなる
  4. 疲れが溜まりやすく、取れにくい

どれか1つでも心当たりがある場合は、基礎代謝が低いことが原因かもしれません。

ここからは、基礎代謝が低いことによる4つのデメリットがなぜ引き起こされてしまうのか、その原因を一つ一つ詳しく解説していきます。原因をしっかりと把握して、自分の体についての理解を深めましょう。


基礎代謝量が低いデメリット1. 太りやすく痩せにくい体になる

基礎代謝量が低いデメリットとは:太りやすく痩せにくい体になる

同じ食事をしていても、太る人と太らない人がいますよね。これは、摂取カロリーが同じでも消費カロリーが異なることが原因です。

例えば、基礎代謝量が1.500kcalの人と1,000kcalの人が1日1,500kcalの食事を摂った場合について考えてみましょう。前者は全く運動をしていなくても太らないのに対し、後者は1日500kcal余分に摂取していることになります。これが、同じ食事をしていても太る人と太らない人がいるメカニズムです。

基礎代謝量が少ないということは、必然的に1日の消費するカロリーも少なくなります。そのため、運動によって消費カロリーを増やすか、食事制限によって摂取カロリーを減らさなければ痩せられない体になってしまっているのです。


基礎代謝量が低いデメリット2. 冷え性に繋がる

基礎代謝量が低いデメリット:冷え性になる

基礎代謝によってエネルギーが消費されている時、人間の体内では熱が発生します。この熱が作られることによって、体温を保つことができるのです。

基礎代謝が低いと、体で作られる熱の量が少なくなり、冷え性に繋がります。冷え性の人が厚着をしてもなかなか体が温まらないのは、体の内側から発生される熱が少ないためです。

一般的に冷え性は男性よりも女性が多く、約7割の女性が冷え性に悩んでいるのに対して、男性で冷え性に悩んでいるのは約1割以下。これは、男性の方が女性よりも筋肉量が多く、基礎代謝量が多い傾向にあることが原因であると考えられます。

また、代謝が落ちることで血管の機能が衰えて血流が悪くなり、手足の指先といった末端冷え性を引き起こしてしまうのです。


基礎代謝量が低いデメリット3. 肌荒れしやすくなる

基礎代謝量が低いデメリット:肌荒れしやすくなる

生命を維持するための基礎代謝と、ターンオーバーとも呼ばれる肌の新陳代謝は、同じ「代謝」と呼ばれていても別のものです。しかし、基礎代謝と新陳代謝には、密接な関係があります。

基礎代謝が落ちることで血液やリンパ液の流れが悪くなり、肌の新陳代謝がうまく機能しなくなるのです。その結果、肌が古い細胞から新しい細胞へと生まれ変わりにくくなり、くすみやクマ・肌のゴワつき・むくみ・シミ・ソバカスといった肌トラブルに繋がります。


基礎代謝量が低いデメリット4. 疲れが溜まりやすく、取れにくい

基礎代謝量が低いデメリット:疲れが溜まりやすく取れにくい

人間が「疲れた」と認識するのは、体の中に疲労物質が溜まった時です。運動などで体を動かすと、体に疲労物質が蓄積され、その後の肉体のパフォーマンスはグッと下がります。

疲労は誰しも感じるものですが、同じ活動をしても疲れが取れやすい人と取れにくい人がいるのはなぜでしょうか。

それは、疲労物質を体の外にうまく排出できるかどうかで回復のスピードが決まるから。

基礎代謝が高い人は、血液やリンパ液の流れが良いため、疲労物質もすぐに体の外に排出することができます。対して基礎代謝が低い人は、血液やリンパ液の流れが滞っている状態のため、疲労物質が体の外へとなかなか出ずに疲れが取れにくいのです。

疲労を感じても溜め込まずに、一晩寝たらスッキリ回復するような体を作るためには、基礎代謝を上げることが極めて重要だと言えるでしょう。


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