【転職】複数内定したときの辞退方法。電話やメールで伝える時の注意点とは

長谷川大輔 2018.02.10
転職活動の際には、複数の企業の選考を受けることになります。そのため、場合によっては内定を辞退したい旨を先方に伝えることになるのです。このような場合、電話やメールでマナーを守って伝える必要があります。ここでは、転職活動における内定辞退のマナーについてご紹介します。

内定を複数からもらったときの辞退の連絡方法は?

転職の内定を辞退する方法

複数の企業から内定が出た際には、自分が転職したい企業を残し、全て辞退することになります。相手に連絡をとる方法には電話やメール、FAXなどがあります。まずは、内定を辞退したい旨をどのように伝えるのがよいのか確認していきましょう。


基本は内定辞退の連絡は電話で行う

内定を辞退したい場合は、基本的に電話で連絡しましょう。メールやFAXでも相手に要件は伝わりますが、自分の声で相手に伝えることが最低限のマナーです。企業としては面接の機会を設け、人材獲得後の教育係の選定や直属の上司への連絡など様々な業務を行った後であるため、あなたが辞退したことでそれらの業務が無駄になってしまいます。内定の辞退が仕方のないことだとはいえ、企業に負担をかけたことに違いはないので、メールやFAXではなく電話で伝えるようにしましょう。


エージェント利用の場合はエージェントを通じて行う

転職エージェントが紹介した企業からの内定を辞退する場合は、転職エージェントを通じて内定の辞退の意思を伝えましょう。転職エージェントは、面接の練習や応募書類の添削だけではなく、選考の日程調整や人材の推薦など転職活動全般をサポートしています。そのため、転職エージェントとしても内定を辞退するのかどうか把握しておくことが望ましいのです。また、転職希望者としても、転職エージェントに代わりに伝えてもらえれば、時間や手間の削減になります。


本命以外からの内定なら受諾せずに保留をする

本命ではない企業から内定が出た場合、ひとまず保留にしましょう。内定の連絡が来て、そのまま採用して欲しい旨を伝えてしまうと、その後に本命の企業に内定が出たときに辞退できなくなります。また、本命の企業の選考の感触が良くなかった場合でも、本命ではない企業からの内定は保留にした方が良いでしょう。もし、本命の企業の選考に落ちてしまった場合、本命ではない企業からの内定を断ってしまっていると、転職先がなくなってしまいます。


内定辞退を伝えるときに大切なこと

内定の辞退を伝えるときにはマナーを守ることが大切です。また、余計な情報を伝えてしまうと、相手に不快な思いをさせてしまう恐れがあります。内定を辞退したい旨を明確に伝えることが大切です。内定を辞退したい旨が伝わりさえすれば内定を取り消してもらうことができますが、相手のことを考えて伝えるようにしましょう。


1. 「内定を辞退する」ことをはっきりと伝える

内定を辞退する旨をはっきりと伝えましょう。相手に申し訳ないという気持ちが先行して、はっきりと伝えられないケースがあります。そうなると、相手としても不快な気持ちになってしまいます。また、内定を辞退することになり申し訳ない気持ちを持っていることを伝えましょう。転職活動において内定辞退は不思議なことではありませんが、相手に迷惑をかけてしまったことには違いないため、こちらの立場の方が弱いことを覚えておくことが大切です。


2. 辞退の理由はあまり具体的に伝えず、他の内定先の社名も出さない

内定の辞退の理由については、あまり具体的に伝えないようにしましょう。具体的に伝えると、より深く尋ねられ、そのまま引き留めに入る可能性があります。そうなると、心が揺れてしまい、今度は本命の企業からの内定を辞退することになりかねません。また、どの企業から内定が出ているのかを尋ねられることがありますが、これも伝えない方が良いでしょう。もし取引関係のある企業同士だとすると、関係の悪化に繋がる可能性があります。


内定辞退を申し入れる時の注意点

内定を辞退したい旨を伝える際には、相手に失礼のないよう様々なことに注意が必要です。例えば、電話をかける時間や担当者が不在だったときの対応などが挙げられます。内定を辞退する企業は、今後関わることがない可能性が高いですが、それでも最後まで礼儀を持って対応することが大切。具体的に、どのようなことに注意すべきかご紹介します。


1. 電話の時間は「10:00~12:00、14:00~17:00」にする

まずは、電話をかける時間に注意しましょう。電話は、10:00~12:00、14:00~17:00の間にかけましょう。多くの企業は9:00か10:00就業開始です。朝のうちに電話をかけることで、内定の辞退についてその日のうちに処理できるため、後の業務に差し支えません。12:00~13:00までは昼休憩の場合が多く、人によっては休憩開始が遅くなって14:00頃まで休憩することもあります。そして、17:00以降は退社の準備があるため、電話はかけない方がよいでしょう。


電話の時間まで相手への配慮を大切に

電話の時間まで配慮する必要があるのか疑問に感じている方もいるでしょう。企業によって業務内容は異なりますが、時間帯によっては忙しいため、電話を受けたくても受けられないことがあります。また、内定の辞退の話だとわかっていれば後からかけ直すという選択もできますが、電話を受けるまでは内容がわからないため、企業の担当者としてはできるだけ電話をとろうとするのです。このように企業側は転職者希望者に配慮しているため、転職希望者としても企業の担当者のことを配慮する必要があります。


来社を求められた場合は、依頼通りに受ける

内定の辞退は電話だけで済むことがほとんどですが、場合によっては来社を求められます。内定証を返却するよう求められたり、対面して詳しい話を聞きたいなどと要求されたりすることがあります。これは受ける義務はありませんが、迷惑をかけたのは転職希望者の方であるため、要求は飲むことが礼儀といえます。ただし、呼び出された場合は辞退しないよう説得される可能性が高いです。そのため、事前に様々な準備が必要となるので、確認しておきましょう。


より具体的な辞退理由を用意しておく

来社した場合、より具体的な辞退の理由を尋ねられることがほとんどです。他の企業との縁を感じ、内定を辞退したなど抽象的な表現では納得してもらえないこともあるでしょう。そのため、自分のそもそもの転職活動の理由や志望動機、背景などから話して理解を得るしかありません。ただし、納得してもらえるかどうかは別です。最後まで何度も引き留められることも考えられます。あまりにも引き留められ、話しが全く進まない場合には、謝罪したうえで退室してもよいでしょう。


担当者が不在だった場合はメールで伝えましょう

企業の担当者が不在だった場合は、内定を辞退したい旨をメールで伝えましょう。件名に「内定辞退のご連絡」と入れ、会社名と部署名、名前を入れてから内定辞退の旨を説明します。内定を辞退した旨、貴重な時間を割いて選考してもらったのに辞退となり申し訳なく思っている旨を含めることが大切です。このようなメールを送った場合、メールの返信がくることもあれば電話がかかってくることもあります。いずれの場合も、引き続き対応するのがマナーです。


事前に連絡を入れていた旨を伝えることが重要

電話が繋がらなかったためにメールで連絡をして、そのまま本命の企業からの内定を受諾した場合、トラブルになるケースがあります。メールでの連絡では内定を辞退することを承諾できないということで、企業の担当者から指摘されることがあるのです。しかし、これは法的には問題はありません。事前に電話で連絡して繋がらなかったために仕方なくメールで連絡したことを伝えましょう。それ以上指摘を受けても、内定辞退を辞める必要はありません。


転職エージェントなら、内定辞退の申し入れも行ってくれるため便利です

複数の企業から内定をもらった場合、面倒なのが内定の辞退です。転職エージェントに紹介された求人であれば、キャリアアドバイザーもしくは採用プロジェクト担当者が代わりに企業へ連絡してくれます。そのため、内定を辞退したことを人事担当者に叱られたり、しつこく引き留められたりする心配がありません。転職活動をスムーズに進めることにも繋がるので、転職エージェントの利用を検討してみてください。


リクルートエージェント

転職エージェントを利用するのであれば、リクルートエージェントは候補に入れた方がよいでしょう。リクルートが運営している転職エージェントで、非常に多くの求人を紹介しています。実績が豊富なので、転職希望者としても安心して利用できるでしょう。取り扱っている求人の業種の種類も豊富なので、異業種への転職にも利用できます。応募書類の転職や面接対策、企業との選考日程の調整などを行っており、その質の高さには定評があります。


リクルートエージェントのおすすめポイント

リクルートエージェントでは、面接力を高めることを目的としたセミナーを行っています。面接は、選考の中でメインとなる部分であるため、どれだけ書類の添削ができていても、面接のサポートが十分でなければ転職を有利に進めることはできないでしょう。リクルートエージェントは、その最も重要なところに注目してアドバイスを行っています。だからこそ、転職に成功した方が多いのだと考えられます。また、キャリアの棚卸という基本的な部分も突き詰めているため、自分だけでは気づくことができなかった真の強みを発見でき、転職活動を有利に進められるでしょう。

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マイナビエージェント

マイナビエージェントは、就活サイトでも有名なマイナビが運営する業界最大手の転職エージェントです。金融やコンサルタント、医療、不動産など高収入を求めることができる業界から、土木や販売、クリエイティブなど求人のニーズが高い業界まで取り扱っています。また、それぞれの業界の求人数が多いため、年収を大きくアップさせたい方、年収はそれほど上がらなくていいから休日が多い企業に転職したい方など、様々なニーズに応えられるようになっています。


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マイナビエージェントのおすすめポイントは、初めての転職か2回目以降の転職なのかによって、それぞれ最適なアドバイスをしてもらえることです。また、2回目以降の転職の場合、1回目の転職での失敗のポイントなどネガティブな面を掘り下げ、二度と同じ失敗を繰り返さないよう準備を整えることが大切です。このようなこともアドバイスを受けられるため、1回目の転職よりも良い結果となる可能性が高くなります。他にも、転職活動に関する悩みを伝えれば、キャリアアドバイザーの実際の経験を元にしたアドバイスを受けることも可能です。

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パソナキャリア

パソナキャリアは、マイナビエージェントやリクルートエージェントよりも知名度は低いですが、これまで250,000人以上もの転職支援の実績があります。この実績から得たデータを元に、転職活動においてアドバイスを受けられます。また、転職によって年収が上がったケースも多く、より好待遇の求人を紹介してもらえます。


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DODAでは、一般に公開できない非公開求人を多数抱えています。中には、極秘のポジションや応募者が殺到することが予想される好条件の求人などもあります。より好待遇の企業を探している方におすすめです。また、このような求人を多数紹介しているということは、その面接対策についてもアドバイスを得られるということです。このような経験は、DODAで紹介された求人に限らず、他の転職エージェントで紹介された求人の選考にも応用できます。また、DODAでは各種セミナーや合同転職面談会、転職フェアなども行っており、しっかり準備したうえで転職活動を進められます。

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JAC Recruitment

JAC Recruitmentは、主に管理職や専門職などスキルが重視される求人を紹介している転職エージェントです。より高いポジションに就きたい方は利用してみるとよいでしょう。また、給与が高く競争率が高い外資系企業の求人も多数紹介しています。同時に、これらの求人の面接対策も行っています。このように、スキルや経験が身につくのは30代であるため、JAC Recruitmentで転職に成功した方の多くは30歳以上となっています。


JAC Recruitmentのおすすめポイント

JAC Recruitmentのおすすめポイントは、土曜日でも面談を受けられるところです。転職活動では、選考の日程が平日の場合、有給休暇をとるなどスケジュール調整が必要となります。それに加えて平日に面談することになれば、転職の選考の日程調整に影響を及ぼしかねません。JAC Recruitmentは、土曜日の面談や電話での面談も行っているため、選考の日程調整に影響が出る心配がないのです。また、何度も有給休暇を取得することによる後ろめたさを感じることもありません。快適に転職活動を進めることができるでしょう。

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万能な転職サイト型の「リクナビNEXT」も併用してみて

転職エージェントは、転職活動を進めるための一つのツールとして利用しましょう。依存ではなく上手く利用することを心がけることが大切です。また、転職活動のツールとしてリクナビNEXTを利用するのもよいでしょう。数多くの求人が掲載されているため、条件にマッチした求人が見つかる可能性が高いです。転職エージェントのサポートで得た知識を持ってリクナビNEXTの求人に応募すれば、スムーズに選考を通過できる可能性もあります。


リクナビNEXTのおすすめポイント

リクナビNEXTは、年収1,000万円以上、TOEIC800点以上、即戦力求人、海外駐在求人など、特殊な求人の特集を組んでいます。これらの条件での転職を求めている方は積極的に活用することをおすすめします。また、地域別に転職情報がまとめられており、中国やタイ、シンガポール、イギリスなど世界各国の求人まで掲載されています。国や地域を問わず太いパイプを持っているリクナビNEXTだからこそ、このように多種多様な求人を掲載できるのです。また、転職の個別相談会やセミナーなども行っています。リクナビNEXTの転職サポートを受けつつ、転職エージェントも利用するのが良いでしょう。

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内定の辞退は曖昧にせず、きちんと伝えましょう

転職活動は複数の企業に同時に応募することが基本なため、どうしても内定の辞退が必要になるケースがあります。後ろめたい気持ちがあっても曖昧にせずしっかり伝えることが最低限の礼儀といえます。そのまま曖昧にしてしまうと、相手も自分も気分が悪くなるだけ。自分としても気持ちよく転職先の企業で働けるよう、社会人として恥ずかしくない対応をしましょう。

【参考記事】転職エージェントのサービス内容とは。基本情報から費用まで解説▽

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