尺側手根伸筋の鍛え方。効果的なトレーニングで漢の強さを感じさせる前腕に
尺側手根伸筋(しゃくそくしゅこんしんきん)とは?
柔道や空手などの武道種目で力を発揮する筋肉、尺側手根伸筋(しゃくそくしゅこんしんきん)。どこの筋肉部位で、鍛えることでどのようなメリットが期待できるのか。今回は尺側手根伸筋の位置や役割、効果的なトレーニング方法まで詳しく解説していきます。
トレーニングの質を高めるためにも、まずは尺側手根伸筋の基礎知識から確認していってくださいね。
尺側手根伸筋はどこにあるの?
尺側手根伸筋は、橈側手根屈筋や回外筋などと同様に、前腕部位を形成する筋肉です。前腕筋は、30近くの筋肉からなっており、ほとんどが知られていません。尺側手根伸筋は、比較的知っている男性が多い筋肉で、手の甲を上に向けた時の前腕上部にあります。手を上にあげた時に、肘近くで盛り上がるのが確認できる筋肉なため、トレーニング中に使えているかどうか確認しやすい筋肉です。
尺側手根伸筋の役割とは?
尺側手根伸筋は、主に手を背屈させる動作(手を上に屈曲させる動き)をサポートします。手を尺屈させる動作(手の甲を上にして外側に移動させる動き)も担当することがありますが、この動きは尺側手根屈筋と協力して行っています。手の背屈は尺側手根伸筋が大きな役割を担っているため、尺側手根伸筋に異常が見られた時は背屈させることが困難になる可能性も。知られていない筋肉と言えど、日常生活では欠かせない部位です。
尺側手根伸筋を鍛えるメリットとは?
【尺側手根伸筋の役割】でも説明した通り、尺側手根伸筋は主に手を背屈させる動作で使用されます。柔道などの武道では、強靭な手首関節が勝負の結末を左右することもあり、尺側手根伸筋は重要な筋肉部位と言われます。また、ベンチプレスなどのバーベルを使った筋トレ種目でも尺側手根伸筋は使われるため、鍛えることで効率の良いトレーニングを期待できるでしょう。
尺側手根伸筋を鍛えられるトレーニングメニュー
尺側手根伸筋の基礎知識を解説した後は、実際に鍛えられるトレーニングメニューをご紹介いたします。自宅で出来る筋トレ種目から、ダンベル・バーベルを使ったトレーニングまで幅広くお教えしますので、気になった方はぜひ挑戦してみてください。
尺側手根伸筋の鍛え方1. チューブリストプーリング
チューブを使って行うトレーニング、チューブプーリング。インターナルローテーションと似た動作になりますが、今回は手首を主に動作させます。正しいやり方を把握して尺側手根伸筋を鍛えましょう。
チューブリストプーリングのやり方
- チューブの片方を安定する場所に肘の高さで結びつける
- チューブを結んだ方とは逆の手でチューブを掴む
- (2)の時、上腕は体に沿わせ、前腕は地面と平行になるようにしましょう
- チューブを持った手を背屈させ、チューブを引っ張る
- 限界まで引っ張ったら3秒間キープ
- ゆっくりと元に戻す
- この動作を10回繰り返す
- インターバル(30秒)
- 残り2セット行う
- 逆の手も同様に取り組む
- 終了
チューブリストプーリングの目安は、10回 × 3セット。手首以外は、動かさないよう上腕を体に密着させてトレーニングに取り組みましょう。
トレーニングのコツ
- 背中を伸ばして直立する
- チューブの高さは肘の高さと同じに
- 呼吸を安定させて行う
- 手首は真横に動かす
- 全ての動作ゆっくりと
チューブリストプーリングで効果を高めるコツは、全ての動作ゆっくりと行うこと。動かす部位は少ないトレーニングですが、間違ったフォームで取り組んでしまうと手首を故障してしまう恐れがあります。チューブの高さなど常に注意して取り組みましょう。
尺側手根伸筋の鍛え方2. リバースダンベルリストカール
ダンベルを使ったトレーニングメニュー、リバースダンベルリストカール。ダンベルリストカールでも鍛えられますが、より効果的に尺側手根伸筋を鍛えたい場合は逆に掌屈させるリバースダンベルリストカールに取り組みましょう。
リバースダンベルリストカールのやり方
- ダンベルを両手に持つ
- 直立し、両手を太ももの前に下げる
- 手を掌屈させて、ダンベルを素早く持ち上げる
- その後、ゆっくりと元に戻す
- この動作を10回繰り返す
- インターバル(1分間)
- 残り2セット行う
- 終了
リバースダンベルリストカールの目安は、10回 × 3セット。ウエイトのかかったトレーニングになるため、インターバルは1分間に設定しておきましょう。
トレーニングのコツ
- 背中を伸ばして直立する
- 持ち上げる時は素早く上げ、戻す時はゆっくりと行う
- 常に前を向いて取り組む
- 親指と人差し指をメインに持ち上げる
リバースダンベルリストカールで効果を高めるコツは、上げる時は素早く、下ろす時はゆっくりとを意識して取り組むこと。たったこれだけを意識するだけで、高いトレーニング効果を期待できますよ。また、慣れてきたら少しだけ手首をカールさせて、尺側手根伸筋をストレッチさせる動きをプラスしましょう。
尺側手根伸筋の鍛え方3. アルナーフレクション
リバースダンベルリストカールと同様に、ダンベルを使った行うトレーニングメニュー。ダンベル片側のプレートを外して取り組む筋トレ種目ですので、可変式ダンベルを持っていない男性はリバースダンベルリストカールをメインに行ってください。
アルナーフレクションのやり方
- ダンベル片側のプレートを外し、小指側にもう片方が来るように持つ
- 直立し、体に沿わせる形で腕をぶら下げる
- 手首を小指側に曲げ、ダンベルを持ち上げる
- (3)の時、肩が上がらないよう注意しましょう
- 限界まで持ち上げたら、ゆっくりと下ろしていく
- この動作を10回繰り返す
- インターバル(1分間)
- 残り2セット行う
- 逆手も同様に取り組む
- 終了
アルナーフレクションの目安は、10回 × 3セット。手首だけを動かすことに意識を集中して取り組みましょう。
トレーニングのコツ
- 背中を伸ばして直立する
- 全ての動作をゆっくりと行う
- 肩が上がらないように注意する
- 手首は左右に振らない
アルナーフレクションで最も重要なポイントは、手首を左右に振られないよう常に注意すること。手首が外側に開いてしまったりすると、関節に余計な負担がかかり、炎症を起こすリスクが出てきます。鏡などで確認しながら正しいフォームで取り組んでいきましょう。
尺側手根伸筋を鍛えて男らしい腕に
尺側手根伸筋の基礎知識と鍛えられるトレーニングメニューを解説しました。人によっては死ぬまで聞くことのない筋肉ですが、鍛えれば鍛えるほど様々なメリットを期待できます。この機会にトレーニングに励み、理想的な前腕を手に入れましょう。
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