2017年7月21日

「嫁との死別。勝手に出された離婚届。奪われた保険金。」バツ2男性に聞く、離婚のリアル(第1話)

離婚した人は何を感じ、何を学ぶのか。2度の離婚歴がある兵頭さんに、ノンフィクションで伺いました。集中連載「27歳、バツ2。」全5回の離婚ドキュメンタリー大作です!

若干27歳で「バツ2」になった男に聞く、離婚のリアル

27歳、バツ2。

「結婚」は、その後の人生を大きく左右する一大イベント。だから目の前の女性に決めきれない、なんて男性も多いでしょう。その選択を間違えたら、離婚する人生を歩むことになる。では男にとって「離婚」の人生とは?
27歳で二度の離婚を経験した兵頭さん。若くして「バツ2」となった男性は、今何を思うのか。その離婚から、彼は何を学び、何を感じたのか。そして、なぜ人は離婚してしまうのか。すべてノンフィクションで伺いました。


──兵頭さん、本日はインタビューよろしくお願いします。そして、繊細な話題を深掘る今企画を受けていただいてありがとうございます。しかも実名で。本当に大丈夫ですか?(笑)

離婚インタビュー

こちらこそ、よろしくお願いします。はい、実名で大丈夫です。もうひと通り終わったことなので、失敗を糧に生きています(笑)参考になるかはわかりませんが、よりリアルな内容でお話しますね。


1人目の奥さんとの出会いと結婚まで

──第一話では最初の結婚についてお聞かせください。1人目の奥様との出会いは?

出会いは僕が19歳のとき、広島の尾道市で宅配寿司のバイト店長をしていたときですね。バイトリーダーだったのが、1人目の奥さんでした。
店長とバイトリーダーという立ち位置だったので、ある日の仕事終わりに深夜のファミレスでミーティングをしていたんです。そのときに「そういえば家どこなんですか?」って聞いたら、なんと僕の住んでるマンションの真裏で、そこから一気に仲良くなりました。自然とお互いの家を行き来するようになって、一ヶ月くらい経ったあとにお付き合いしました。結婚は、付き合ってから約半年後くらいですね。


──出会いから、だいぶスピード婚ですね。初対面で響く部分があったんですか?

僕、最初は奥さんが20歳くらいやと思ってたんです。でも実際の年齢を聞くと39歳やったんですよね。「は・・・めちゃめちゃ若いやん。世の中にこんなにも若々しくて綺麗な女性がいるのか!?!?」と驚きを隠せなかったです(笑)
性格は底抜け明るくて、冗談も言えて。職場ではカッコいい、真面目、人気者、リーダーシップもある。そして美人。パーフェクトな女性でした。だから最初は、結婚しているかと思いましたよ。でも話を聞くと、複雑な家庭で育った片親で、どこの会社に正社員で入っても美人がゆえにセクハラやパワハラに遭ってしまい、結局バイトで生計を立てているすごい苦労人でした。宅配寿司以外にもカフェと新聞配達のバイトも両立していて、寝る間も惜しんで働いているようでした。すごい美人なのに、報われずに39歳まできてしまった真面目な方でしたね。


──20歳年上女性との結婚。年の差婚が増えているとはいえ、なかなかの決断力だと思います。しかも兵頭さんは19歳。何が結婚を決意させましたか?

家事も料理もできるし、仕事も真面目。言うことなかったんですよ。僕は彼女と出会うまで本当にクズな19歳でした。それが、彼女と出会って人生観から仕事に対する価値観まで全部変わったんですよね。彼女を尊敬していたし、相手の年齢もあったので決断するまでは早かったです。
20歳なったくらいのタイミングでプロポーズしました。やり方とか全然わからなくて、あとは同棲していたんですが、変に飾ったらダサいと思ってて、キザなプロポーズはやめました。あのゼクシィって雑誌あるじゃないですか。あれを家の中で隠してて、いつも通りご飯を食べてお皿を洗い終わって、ソファでだらーんとに座るときにゼクシィをぽんっと机の上に叩きつけて、「結婚しよう!」と言いました。そしたら「え?どうゆうこと!?」と奥さんが驚いていたので、「これ見て一緒に読んで勉強しよう」と伝えると「わかった」と承諾してくれました。飛び上がるくらい嬉しかったのを覚えてます。ゼクシィを持つ手はブルブル震えていたし、手汗すごかったですね。プロポーズは緊張しますよ(笑)


しかし彼女の母親が地雷だった。6人の彼氏を持つ「バツ5」のお母様

──プロポーズが成功してから実際に籍を入れるまで、コトは順風満帆に進みましたか?

そうですね、プロポーズ後の彼女との毎日は一層輝きに満ちていました。ただ、向こうのお母様がなかなかの曲者で、結婚は2人だけの問題ではないなと何度も実感しました。結婚すると、嫁姑など様々な人間関係が複雑に絡み合ってくるんですよね。


──曲者と言いますと、どのようなお母様だったんですか?

まず彼氏が現在進行形で6人いました(笑)そして「バツ5」でした(笑)家では犬を8匹飼っていて、とにかく寂しがり屋。価値観や金銭感覚もだいぶ偏った方でした。性に対しても道理をわきまえていない方で、正直なところ対処に困りましたね。


──性に対して、道理をわきまえていない?(笑)

分別を持たれていない方でした。婚約をして結婚のご挨拶をしに彼女の実家にお伺いした日のこと、お母様がご飯を作ってくれて、一緒にお酒を飲んで、話も盛り上がって、その日はお母様の家に泊まることになったんです。
夜中の0時くらいに彼女は眠たいと言って、机から顔が見えるような位置で先に寝始めました。そこから2時間くらい、お母様と様々お話しながら飲んでいたら、何を思ったのか「ちょっと立ってみて」と急に言われたので、言われるがままに立つと、パンツごとズボンをばーーっと脱がしてきて、僕のムスコをぱくっと咥えてきたんですよ(笑)不覚にも僕のモノは元気だったので、これは嫁に見られたら結婚どころの騒ぎじゃない!と焦りまして、「何しとんねん!!!」とお母様をパーン!っと弾き返しました。
そしたら何事もなかったかような顔で席に座り「それでさ~、」とさっきの話の続きを再会するわけです。これは正気の沙汰ではない、狂ってるなとつくづく思いました(笑)


結婚して1ヶ月後、奥さんの肝臓ガンが発覚。余命6ヶ月という残酷な境遇に

──想像以上にハードなお母様で正直驚きました(笑)奥さんとの新婚生活はいかがでしたか?

幸せでしたね。同棲自体は結婚前と変わらないのですが、気持ちの部分が全然違います。最愛の彼女が自分の奥さんとして家にいる毎日は、幸福に包まれていました。
でも籍を入れて結婚式をしてから1ヶ月ほど経ったとき、やっと新婚生活が落ちついてきたころですね。奥さんの入っているお手洗いから「ガラガラ!バタン!ゴン!」ととてつもなく大きな音が聞こえて、何事かと思い「大丈夫か?」とお手洗いのドア越しに声をかけても反応がなかったので、ただならぬ不安を感じて急いで10円玉でお手洗いの鍵をこじ開けたら、奥さんがぶっ倒れていて。全く意識がなかったので、テンパりながら慌てて救急車を呼びました。
病院に着いてから、診察後の先生に「なんで今まで病院に連れて来なかったの!?」とめっちゃ怒られました。「なんで怒ってるんですか?」と聞くと、「もう半年もたないよ。もっと早く連れてきてくれていたら対処も可能だったのに。なんで気が付いてあげられなかったんだよ!」と怒られました。僕がボロボロに泣きながら、「まだ結婚して1ヶ月なんです。」と伝えると、先生も「それは気が付かんかもしれんな・・・」と。
病名は肝臓ガンでした。詳しいことはわからないですが、39歳で肝臓ガンは早いみたいなんです。年齢が若いと免疫力が高いため症状が出にくく、それでいて彼女自身が頑張り屋さんな性格だったので、ちょっとした痛みを我慢してしまい、いつの間にか病状が悪化して倒れるまでに至ってしまったようです。もっと早い段階で検診を受けていれば何とかなったかもしれないとは言われ、ものすごく後悔しました。


──余命宣告ですか・・・。奥さんにはどう伝えましたか?

嫁が自分の現状を知っている可能性もありました。僕を気遣って隠していた可能性です。なので目覚めたタイミングでカマをかけて「お前、あと半年もたんらしいぞ」と伝えてみました。したら「どうゆうこと?どうゆうこと!?なんでよ!!」と状況を理解できていない様子で、本人も現状を把握していないのがわかりました。
冷静になったタイミングで、隠し事なく真実を伝えましたが、最初の1ヶ月くらいはやっぱり現実を受け入れることができなくて、病室で奇声をあげながら暴れることも多々あり、集中治療室の個室に移りました。


奥さんとの死別。余命6ヶ月の過ごし方

──お医者さんに告げられた残された時間、奥さんとはどのような毎日を過ごしましたか?

2ヶ月した頃に嫁もやっと落ち着きはじめて、集中治療室から普通の病室に戻ったら、残り4ヶ月しかないことに2人揃って気が付きました。それから、明日死んでも後悔のないように、毎日毎日通って、時間があれば病室に顔を出して「大丈夫か?元気か?」と話しかけ続けました。面白い話をして、笑わせて。結局6ヶ月を超えて、宣告された余命より3ヶ月も多く生きてくれました。
今でも思います。人生で一番長い3ヶ月でした。僕は毎日病室で寝ていて、不思議なもんで、看病してる方が鬱になってしまいそうになるんですよね。病院に行くと2トンくらいの重荷が身体に乗っかかってくるような気分でした。余命という辛い現実と、自分の体力の限界で頭がゴッチャになってたんですね。キツいなりにも全力で、毎日看病していました。


──印象に残っている奥さんとのやりとりを教えてください。

これは今だから言える話ですが、嫁はすごいお酒が好きだったので、先生には止められていたんですが、一緒に隠れてお酒を飲んでいました(笑)倫理的に問題のある行為かもしれませんが、2人だけの幸せな時間でしたね。
他にも「(携帯を見せながら)私が死んだらこの言葉を入れてお墓を作って欲しい」と言われて、約束したこと。あとは「あんた若いんやから早く次の人を見つけなさい」と言われたのは印象的でした。これだけは全く受け入れられなかったです。


──息を引き取る瞬間、どのようにお見送られましたか?

最期は悲しみもピークで、僕自身立っているのもやっとでした。嫁のお母さんは来ないし、それも考えられなくて、僕しか病室にいない状況で、「こんなことのあるの?」と悲観しながら嫁の手を握っていました。
息を引き取る前の2週間は植物人間状態だったので、まともな会話はあまりできませんでしたが、意識のあるときに「死ぬのは怖くないよ」と言っていて、強い女性だなと、この女性と結婚してよかったなと、心から思いました。こうして、僕の1回目の結婚生活は10ヶ月で幕を閉じました。


勝手に提出された離婚届。受け取れなかった1億円の保険金

──奥さんが亡くなった後のライフスタイルをお教えください。

お母さんに最後の最後まで足元を救われましたね。
嫁が亡くなってから、一週間くらいした日にお母さんから電話がきて、「言うの忘れてたけど、娘に“あんたが次の人に行けるように離婚届を出しておいてくれ”と言われたから、離婚届は出しておいたで」と言われ、意味不明だなと思いながら「わかりました」と答えると、「お墓はあんたに任せるで」と言われ、娘の最期を見届ける気もなく、なんでそんなことを言えるんやろ?とさすがにカチンときて、3つの約束を提示しました。

  • 場所は教えません。
  • 名前は兵頭家にします。
  • 今後一切、僕と連絡を取らないでください。

そして「あなたと話すとストレスです」と伝えました。すると、向こうもカチンときたみたいで、「いい!構いませんよ。私は骨もいりませんから!」と言い捨てて、ガチャっと切られました。


──「お墓は任せる」「骨もいらない」とは、実の母親とは思えない発言です。

ありえないですよね。お墓は、奥さんと約束していた通りに作ろうと思い、いざ見積もりを出してもらったら350万円でした。高すぎて驚きましたね。信じられませんでした。僕は世間知らずで馬鹿やなーと思い知らされましたね。借金をして何とか350万円用意して、場所は縁結びで有名なお寺にしました。

ひと通り一件落着して、あとはお墓の借金を返済するだけという状態になり、それから2週間後くらいでしょうか、お世話になっている会社のお偉いさんたちが「嫁さん、大変やったな。」と気遣ってくれて、飲む機会をいただきました。
そのときに「お墓の借金、生命保険金はあてないんか?」と言われ、「いや、1円も入ってないですよ」と僕が言うと、「えっ、生命保険は入ってなかったんか?」と聞かれ、たしかに入っていたので「いや、入ってましたよ」と。
「じゃあ、なんでお前に1円も入ってないんや?」と聞かれ、「いや、受け取り人は僕だったんですけど・・・」と、そこで気が付きました。気が付いて、血の気が引きました。死ぬ前に血縁関係が切れていたんです。正確には、勝手に切られていたんです。


──まさか、お母さんが勝手に提出した離婚届。あれは保険金目当てだったんですね。

間違いないですね。娘の死に対して他人行儀で、離婚5回していて、彼氏が6人もいるような、悪知恵入ってるばばあならやりよるなと。離婚届を出す前に、僕に相談することもできたのに、嫁が亡くなった後にわざわざ報告してくるあたり、嫁に真実を聞かせないためでしょう。
保険金の有無を聞くべく、すぐに嫁の実家向かいましたが、家の庭にはなんと「売物件」の看板が立っていました。引っ越ししてたんです。完全にやられたと思いました。
嫁の性格もありしっかりとした保険に入っていたので、保険金は1億円程度。お母様は受取人が僕ってのが気に入らなかったんでしょうね。これが20歳のときに経験した1回目の結婚の話です。


──20歳でその経験、だいぶ壮絶な結婚エピソードです。2話目では、奥さんとの死別を乗り越えた2回目の結婚話を伺わせてください。

ここまで赤裸々に人様に話したのははじめてです(笑)次回もよろしくお願いします。


モデル

バツ2男性

兵頭哲典(Hyoudou Tetsunori)
公式Instagram【tetsunori.88】、公式Twitter【@tetsunori1988


【全5回】集中連載「27歳、バツ2。」次回もお楽しみに!

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