大胸筋上部の効果的なダンベルメニュー。厚い胸板を作る筋トレ方法とは?
胸筋の上部を鍛える時のコツ|筋トレの効果を上げるポイントとは?
実際に胸筋上部のトレーニングに取り組む前に、常に意識しておきたい胸筋上部への効果を高める重要なポイント3つについて解説します。
これらのポイントを押さえているのといないのとでは、トレーニングの効果が大きく異なるので、しっかり見ておきましょう。
1. 大胸筋上部を意識して動作を行う
大胸筋上部のトレーニングを始めて間もない人が陥りやすいのは、腕の付け根から鎖骨にかけて広がる肩の筋肉、三角筋に間違って力を入れてしまうこと。
特に脇周辺にある三角筋前部は、物を持ち上げるなど日常の動きによく使われる筋肉なので、ダンベルを使ったトレーニング中、無意識のうちに負荷を逃がしてしまいやすいのです。
慣れないうちは、きちんと胸の上部に負荷がかかっているか、1回1回意識しながらトレーニングに取り組みましょう。空いている方の手で触ったり、鏡を見ながら行うのもおすすめですよ。
2. 肩甲骨を寄せて下にさげた状態で行う
大胸筋にかけるはずの負荷が三角筋に逃げる原因は、使う筋肉が意識できていない以外にもう1つあります。それは、ダンベルトレーニング中の姿勢です。
肩がやや前に出た猫背の状態でトレーニングを行うと、どうしても動かしやすい肩に力が入りがち。猫背にならないよう、肩甲骨しっかりと寄せ、そのまま下げるイメージで肩を落とすよう意識しましょう。
胸を張り、肩を落とした状態でダンベルトレーニングに取り組めば、大胸筋上部へと効率よく刺激が入りますよ。
3. 脇を45度くらい開いた状態で行う
大胸筋の上部は、鎖骨から腕の付け根に沿って、筋線維が斜めに付いています。効率良く胸を鍛えるためには、この筋線維に沿ってトレーニングを行うことがとても大切。
脇を開きすぎたり固く閉じていると、筋線維の流れを無視して刺激を与えることになってしまうので、筋肉の伸び縮みが上手く機能せず効果が半減してしまう可能性も。
トレーニング効果を最大限発揮させるために、脇はベストな角度である45度をキープしましょう。
胸筋上部の効果的なダンベルトレーニング|盛り上がった胸板を作る筋トレ方法
重要なポイントを押さえたところで、いよいよ胸筋上部を鍛えるダンベルトレーニングメニューの紹介です。
今回ご紹介する5つのメニューは全て、ベンチを使用してのトレーニングとなり、角度をつけて行うものもあります。
自宅で色々な種類のトレーニングをしたい場合は、ベンチの購入を検討してみてくださいね。
効果:★★☆|インクラインダンベルプレス
「インクラインベンチ」と呼ばれる、傾斜の付いたベンチを使って行うトレーニングです。
角度を付けたベンチの上でダンベルを上げ下げすることで肩が上がりにくく、三角筋に負荷を逃がさずに大胸筋上部を鍛えられます。傾斜角度が大きいほどトレーニングの難易度が上がるため、初心者の方は30度くらいから始めるのがおすすめ。
ダンベルを持ち上げるときは一気に息を吐く、下ろすときはゆっくり吸う、といった呼吸を意識して行いましょう。
トレーニングの正しいやり方
- ベンチの角度を30~45度にセットして座る
- ダンベルを両手に持つ
- 手の平を顔と同じ方向に向け、拳が鎖骨のやや下あたりに来るよう構える
- 肩甲骨を寄せ、肩を落として胸を張る
- 背中を少し反らし、ベンチとの間にアーチ状の隙間を作る
- ダンベルを天井に向かって持ち上げる
- 肩甲骨を寄せながらゆっくり下ろす
- (6)~(7)の動きを10回繰り返す
- インターバル(3分間)
- 残り2セットも行う
- 終了
インクラインダンベルプレスを行う際に特に注意しておきたいのが、腕を持ち上げる際、ダンベル同士の距離が近づかないようにすること。
ダンベルをカチンと合わせるように腕の幅を狭めると、大胸筋上部にかかる負荷が逃げてしまうので、一定の距離をキープすることが重要です。
【参考記事】ダンベルプレスのコツを詳しく知りたい人はこちら▽
効果:★★★|インクラインダンベルフライ
腕を持ち上げる動きで大胸筋上部を刺激するインクラインダンベルプレスに対して、こちらは伸ばした腕を閉じたり広げたりすることで大胸筋を鍛えられるメニュー。
プッシュ系のトレーニングよりも上腕部分が疲れにくいため、腕の筋力に自信がない人でも比較的取り組みやすいのがポイントです。
大胸筋上部のみを集中して鍛えられる種目なので、今すぐにでも厚みのある胸板を手に入れたいという方は、ぜひチャレンジしてくださいね。
トレーニングの正しいやり方
- ベンチの角度を30~45度にセットし、座る
- 縦向きにダンベルを持ち、両手の平が向い合わせになるよう胸の前で構える
- 肩甲骨を寄せて肩を落とし、腰を反らしてベンチとの間に隙間を作る
- ゆっくりと息を吸いながら、両腕を真横に開く
- 肩と腕が水平になるくらいまで開いたら、息を吐きながら(3)の体勢に戻る
- (4)~(5)の動きを10回繰り返す
- インターバル(3分間)
- 残り2セットも行う
- 終了
インクラインダンベルフライで重要なポイントは、腕を開く際、肘を完全に伸ばし切らないこと。肘を伸ばしすぎるとダンベルの負荷がダイレクトに肘へとかかり、故障の原因となることも。肘はやや曲げた状態で、腕を開くようにしましょう。
【参考記事】インクラインダンベルフライのコツを詳しく知りたい人はこちら▽
効果:★★☆|インクラインナローダンベルプレス
両手に持ったダンベルをくっつけるイメージで上げ下げするメニュー。両手の幅を狭めることによって、胸だけでなく上腕や肩周りも同時に鍛えることができます。
上半身全体の筋肉をバランスよく付けて、逆三角形ボディを目指したいという方におすすめですよ。同じフォームを維持するのがやや難しい種目なので、慣れないうちは鏡を見ながら行ったり、動画を撮影してフォームチェックをこまめにすることが大切。
鎖骨と胸骨を常に意識しながら取り組みましょう。
トレーニングの正しいやり方
- ベンチを好きな角度に調節して座る(傾斜がきついほど負荷が強まります)
- ダンベルを縦に握り、握った手が向い合わせになるよう胸の前で構える
- (2)のとき、両手に持ったダンベル同士がくっ付くようにする
- そのまま肘を伸ばし、ななめ上に向かって持ち上げる
- 肘を伸ばし切る前に、ゆっくりと下ろす
- (4)~(5)の動きを10回繰り返す
- インターバル(3分間)
- 残り2セットも行う
- 終了
インクラインナローダンベルプレスに取り組む際、注意しておきたいのが、腕と一緒に頭も上がらないようにすること。
ダンベルを持ち上げる動きに集中していると、頭が持ち上がって負荷が逃げてしまいやすくなるので、頭は固定するよう意識しておきましょう。
効果:★★☆|リバースグリップダンベルプレス
フラットベンチを使ったトレーニングメニュー。ベッドなどでも代用できるので、インクラインベンチが自宅にない人やジム通いが難しい人でも、手軽に行えるのが嬉しいポイント。
フラットベンチに横たわって腕を上下する「フラットベンチダンベルプレス」では、胸よりも腕や肩に効いてしまいやすいのに対して、ダンベルを逆手に持つことで大胸筋上部へと強い刺激を送ります。
脇を締めつつも、ダンベル同士がぶつからないような距離を保って取り組みましょう。
トレーニングの正しいやり方
- フラットベンチの上で、仰向けに寝る
- 握り込んだ手の平が頭側を向く(逆手になる)ように、ダンベルを持つ
- 胸の一番高いところあたりで、ダンベルを構える
- 肩甲骨を寄せ、背中とベンチの間にアーチ状の隙間をつくる
- 肘を伸ばし、真上に腕を持ち上げる
- 肘を曲げ、元の体勢に戻る
- (5)(6)の動作を、10回繰り返す
- インターバル(3分間)
- 残り2セットも行う
- 終了
こちらのトレーニングで重要なポイントは、脇が開きすぎないようにすること。
回数を重ねるうちに疲労でフォームが崩れ、脇が開いてしまいやすいのですが、大胸筋上部にかかるはずの負荷が三角筋へと逃げてしまうので要注意。
効果:★★★|ダンベルプルオーバー
リバースグリップダンベルプレスと同様、こちらもフラットベンチを使用してのトレーニングメニュー。下半身は浮かせ、肩甲骨あたりの1点で体を支えながら行います。
1つのダンベルを両手に持ち、頭の上で上下させることで、肩や腕の負荷を減らして胸筋のみに刺激を集中させる種目。
負荷の強さはダンベルの重量で調節できるため、トレーニング初心者の方は軽めのダンベルから始めて、徐々に思いものにもチャレンジしていきましょう。
トレーニングの正しいやり方
- 膝を立て、フラットベンチの上に仰向けで寝る
- ダンベルを縦に持ち、両手で握り込む
- 胸を張ってお尻を持ち上げ、肩甲骨周辺の1点で体を支える
- ダンベルを持ち上げ、胸の上にセットする
- 肘を伸ばし、頭の後ろへとダンベルを下ろしていく
- 下ろし切ったら、(4)の体勢に戻る
- (5)~(6)の動きを10回繰り返す
- インターバル(3分間)
- 残り1セットも行う
- 終了
ダンベルプルオーバーを行う際は、反動を使わないよう注意することが重要です。
お尻が浮いた状態で動くため、ついお尻を上下させてその反動でダンベルを動かしてしまいがちですが、トレーニング効果を高めるためには上半身だけで動かすよう意識しましょう。
【参考記事】ダンベルプルオーバーのコツを詳しく知りたい人はこちら▽
ダンベルで大胸筋上部を鍛えてたくましい胸板に。
男らしくかっこいい胸のラインを作るのに重要な胸筋上部のトレーニング。大胸筋上部のダンベルトレーニングには、肩甲骨の位置や脇の角度など、セットポジションを意識して行うことがとても大切です。
ダンベルを使ったトレーニングに慣れていない場合、はじめはキツくて続けられるか不安になるかもしれませんが、回数やインターバルを調整して無理のない範囲で続けてくださいね。
今回ご紹介したトレーニングメニューを参考に、キレのあるムキムキボディを作りましょう!
【参考記事】はこちら▽
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