ボルダリングが上達する筋トレ方法。クライミングで上手くなる自宅トレーニングを解説
ボルダリングを上達させるために必要な筋肉|どこの部位を鍛えたら良いのか?
全身運動のスポーツであるボルダリング。
効率的に力を発揮するためには、それぞれの筋肉がどのような役割を持っているのか知ることが大切です。
ここでは、ボルダリングを上達させるために鍛えるべき筋肉部位を解説していきます。
ぜひ、参考にしてみてください。
ボルダリングに必要な筋肉1. 体幹
体幹はその名の通り体のコアになる部位で、ボルダリング中の姿勢の維持や、安定した動作を生み出す上で欠かせない筋肉です。
スラブなどの緩傾斜では、小さいホールドに乗り込んだり、バランス感覚が要求される課題が多くあるので、特に体幹の強さが求められてきます。
体幹が優れていれば力を効率的に使うことができ、長時間登っていても疲れにくい体になりますよ。
クライミングスキルを上げるために基礎となるため、優先的に鍛えたい筋肉と言えるでしょう。
ボルダリングに必要な筋肉2. 肩と背中の筋肉
肩と背中は、主にガストンやロックといったムーブや、体を上に引き上げる際に使われる筋肉で、ボルダリングを上達させる上でとても重要な役割を担っています。
初心者は腕だけに頼ってしまいがちなので、肩と背中といった大きな筋肉を使って登ることが上達のポイント。効果的に使うことができれば、力をセーブして壁を登っていけるでしょう。
ボルダリングするなら、重点的に鍛えていきたい筋肉と言っても過言ではありません。
ボルダリングに必要な筋肉3. 腕の筋肉
ボルダリングは岩の代わりに取り付けられたホールドを使って壁を登るスポーツです。肝心のホールドを握る力は腕の筋肉の収縮によって発揮されています。
ボルダリング経験者であれば、「腕がパンパンで力が入らない」といった経験をしたことがあるでしょう。これはムーブスキルによる差もありますが、腕の筋肉の発達具合も大きな要因となっています。
腕の筋肉を鍛えることで、ぶら下がっていられる時間も長くなります。また、見た目でも筋肉の成長が確認しやすいため、モチベーションをアップする上での一つの指標となる筋肉と言えるでしょう。
ボルダリングに必要な筋肉4. 手と指の筋肉
保持力の向上には欠かせない手と指の筋肉。小さな筋肉でありながら、ボルダリングでは良く使われるため、怪我のリスクが高い部位でもあります。
鍛えることで、薄いカチホールドや持ちにくいピンチホールドなど、難易度が上がるにつれて出てくる、特殊な形状のホールドの保持感も良くなり、クライミングスキルを底上げすることができるでしょう。
慣れないうちに大きな負荷をかけると怪我をしやすいので、焦らず長期的に鍛えていくことが大切です。
ボルダリングに必要な筋肉5. お尻の筋肉
上半身の筋肉に注目されがちなボルダリングですが、上達するために重要なのは下半身の筋肉。
お尻の筋肉は、ホールドに乗り込み体を持ち上げる際に主に使う部位で、この筋肉が発達していれば、立ち上がりの動作がスムーズになり、消耗しやすい腕や指の疲労を抑えることができます。
お尻が鍛えられていると長時間登れる体になるため、上達への近道となるはずですよ。
ボルダリングに必要な筋肉6. 太ももの筋肉
太ももの筋肉は、立ち上がり動作の他、ホールドに乗り込んだ際のバランスを取るために使われる筋肉です。
ボルダリングでは片足で姿勢を維持したり、体を持ち上げなければいけない場面が多くあります。この時に太ももの筋肉を上手く使い、姿勢を維持することで、距離出しが出来るようになって効率的なムーブが繰り出せるでしょう。
強傾斜でもトゥフックなどの足技を多用するためには欠かせない太もも。上級クライマーになるために大切な筋肉と言えるでしょう。
ボルダリングを上達させるために知っておくこと|筋トレで注意したいポイントとは?
ボルダリング上達に必要な筋肉について説明してきましたが、ただやみくもに鍛えるだけでは上達を遅らせるばかりか、登りの邪魔になってしまうことも。
ここからは、筋トレでボルダリングを上達させるために知っておきたいポイントを解説しいます。
無駄のない強靭なクライマーの肉体を作っていきましょう!
ポイント1. 必要以上の筋肉は重くなるだけなので注意
筋肉が発達しているはずの大人や男性よりも、体が軽い子供や女性がスルスルと壁を登っていく光景を目にした方も少なくないでしょう。
自らの体を支えなければいけないボルダリングは、体重の軽さが上達する上で重要な要素となってきます。
必要以上な筋肉は体を重くするため、長時間登ることが困難になり、上達を阻害する原因となります。体重が増えすぎないよう負荷をかけすぎずには注意してくださいね。
ポイント2. 全身の筋肉をバランスよく鍛えることが大事
ボルダリングは壁に散りばめられたホールドに対して、体をあてがっていきながら登っていくスポーツです。
バランスの悪い鍛え方をしてしまうと、思うように体を動かすことができなくなったり、疲労しやすくなってしまうデメリットも。
例えば、腕の筋肉だけを重点的に鍛えても、体幹や足の筋肉のバランスが伴わなければすぐに限界がきて、壁から剥がされてしまいます。
筋肉のバランスを整えることは、上級クライマーへの第一歩と言えるでしょう。
ポイント3. 筋トレだけでなく、柔軟性を高めるトレーニングも並行して行う
高い柔軟性は怪我の予防や、疲れにくい登りをする上でとても大切なポイントとなります。
柔軟性を高めておくことで、手の代わりに足が使えたりと、疲れにくく効率的なムーブを繰り出すことができるでしょう。不意に落下してしまった際にも、体の可動範囲が広ければ怪我のリスクも少なくて済みます。
筋力アップに注目しがちですが、ストレッチやヨガなどの柔軟性を高めるトレーニングを取り入れることで、より登りやすい体に仕上がっていきますよ。
ボルダリングを上達させる筋トレメニュー7選|自宅でできる自重トレーニングを中心に紹介!
仕事や勉強など、忙しい毎日の中でジムに行けない日も出てくるでしょう。そんな時、自宅でできるトレーニングを知っておくけば、他のクライマーに差をつけることができますよ。
ここでは、ボルダリングを上達させるおすすめの自重筋トレメニューをご紹介します。
必要以上の筋肉が付きにくく、クライマーには特におすすめなトレーニング方法ですので、ぜひ取り入れてみましょう。
ボルダリングが上達する筋トレメニュー1. 懸垂
引つけ力や保持力、体幹などボルダリングに必要な要素を、まとめて鍛えられる懸垂は、ジムに行けない代わりのトレーニング方法としておすすめです。
手のひらを前方に向けて行うプルアップが代表的で、広背筋を刺激し、ガストンなどのムーブをスムーズに行えるようになるでしょう。
コツはゆっくりした動作で背中を丸めずに行うこと。10回を1セットを目安とし、徐々に回数を増やすなどして負荷を高めていきましょう。
【参考記事】懸垂の効果的なやり方を解説!▽
ボルダリングが上達する筋トレメニュー2. プランク
ボルダリング中の姿勢維持やスムーズな重心移動、手足だけに頼らない登りを実現する上で欠かせない体幹を鍛えられる筋トレメニューです。
バリエーションも豊富で、腹斜筋を鍛えたい場合はサイドプランク、バランス感覚を向上させたい場合は片手フロントブリッジといったように、体の状態に合わせてフォームを選択できるため、毎日取り入れても飽きなく実践することができるでしょう。
自宅の中でも、滑らず肘も痛めないマットやカーペットの上で行うことで、効率的に筋肉へ負荷をかけられますよ。
【参考記事】プランクの正しいやり方を解説!▽
ボルダリングが上達する筋トレメニュー3. 腹筋ローラー
主に腹筋と背中の筋肉に対し高い負荷を加えられる筋トレグッズです。短い時間と少ない回数でもきちんとしたフォームで行えば効果は抜群で、筋肉の成長を促せます。
例えば、強傾斜のような高い負荷がかかる課題において、足がホールドから離れてしまいふられに耐え切れず落下してしまう経験をした方も少なくないでしょう。
腹筋ローラーを使い日頃から鍛えておけば、足が離れた際の復帰力を養えるので、より強度の高い課題に両戦することができるはずですよ。
【参考記事】腹筋ローラーで筋肉を鍛える方法を解説!▽
ボルダリングが上達する筋トレメニュー4. グーパー法
ボルダリングは握り込む動作を基本としており、関節に強い負荷がかかるスポーツです。関節を酷使したまま放置しておくと、指が曲がらなくなるなど、思わぬリスクを招いてしまう恐れもあります。
手の握り込みと開く動作を交互に行うグーパー法を行うことで、握力が向上してピンチホールドが持ちやすくなったり、手を開くことによるストレッチ効果も期待できるので、怪我の予防や指のケアに効果的です。
場所を選ばず実践できるので、毎日意識して取り入れていきたいトレーニングです。
【参考記事】グーパー筋トレの方法を解説!▽
ボルダリングが上達する筋トレメニュー5. ツイストクランチ
体をひねったり、足を上げる動作をスムーズに行うために必要なのが、腹斜筋や腹直筋といったお腹の筋肉。ツイストクランチでは、これらの筋肉を効果的に鍛えることができます。
膝と肘を合わせた際に、しっかりと腹斜筋と腹直筋へ意識を向けるのがポイントで、可能であれば停止時間を作ってから元に戻していくことで、より効果的なトレーニング効果を得ることができます。
怪我をしにくいメニューなので、自分の筋肉量を見極めつつ負荷を高めていきましょう。
【参考記事】ツイストクランチの効果的なやり方を解説!▽
ボルダリングが上達する筋トレメニュー6. 指立て伏せ
指立て伏せは前腕や大胸筋が鍛えられるので、ピンチ持ちやプッシュ動作といったクライミングスキルが底上げできる筋トレメニューになります。
特別なグッズを使わずに指関節が鍛えられる点が非常に魅力的ですが、指に高い負荷がかかるため、最初のうちは壁に体重をかけて行うなどしながら、徐々に慣らしていくことが大切です。
指全体にバランス良く体重をかけながら、素早く上げて、ゆっくり下げるを意識して取り組んでみましょう。
【参考記事】指立て布施の効果的なやり方を解説!▽
ボルダリングが上達する筋トレメニュー7. スクワット
上半身のトレーニングに目が行きがちですが、下半身の強化は強いクライマーになる上で欠かせません。ヒールフックやトゥフックなどの足技を繰り出すために必要な、お尻や太もも、ハムストリングの筋肉強化ができるので、ぜひ取り入れたい筋トレメニューです。
姿勢を維持するためのバランス感覚も養われ、ダンベルなどの筋トレグッズを取り入れれば様々なアレンジが可能です。
基本的に毎日行っても大丈夫なトレーニングなので、1セット20回を目安にして取り入れてみてください。
【参考記事】スクワットの正しい方法を解説!▽
ボルダリングには筋肉の成長が必須。効率よく鍛えて完登を目指そう!
筋肉のはたらきを知り、効率的なトレーニングを取り入れることが、ボルダリング上達の近道です。
「ボルダリングが上手くなりたい」「グレードが伸び悩んできた」といった時こそ自分の体に意識を向けることで、何が足りないのかを見つけるヒントになるでしょう。
ぜひ、本記事の内容を参考にして、ボルダリングを上達させてくださいね。
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