筋トレを毎日するのはNG?目的別の効果的なトレーニングメニュー例とは?
そもそも、筋肉が大きくなっていくメカニズムとは?
せっかくトレーニングをするのなら、できるだけ効率良く筋肉を大きくしていきたいですよね。そのためには、まず筋肉が大きくなっていくメカニズムを知っておきましょう。
一般的に、筋肉は以下のようなサイクルで大きくなっていくと言われています。
- 筋トレで筋肉が傷つけられる
- 栄養補給と休息により、筋肉が修復される
- 従来の筋肉よりも強くなる
このサイクルをいかに効率良く、高いパフォーマンスで行えるかが、筋肥大における重要なポイント。具体的にどんなことが起こっているのか、それぞれの要素について詳しく解説していきます。
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筋肉が成長するメカニズム1. 筋トレで筋肉が傷つけられる
腕・足・腹筋・背筋など、自由に自分の意志で動かせる筋肉のことを「骨格筋」と呼びます。骨格筋は、急速に動かすことができる一方で、疲れるのも早いのが特徴。
骨格筋は筋線維という細い繊維の集まりでできており、横じま模様に見えることから横紋筋とも呼ばれることも。
筋線維はとても細くもろいので、トレーニングなどによって刺激を受けると、刺激によるダメージで一部が切れたり傷つけられます。運動をした後に体が痛くなる筋肉痛は、傷つけられた筋線維が炎症を起こしていることが原因です。
傷つけられたと言っても、筋肉痛は筋線維の一部に起こるごく小さなダメージ。大きなダメージを急激に受けてしまうと、筋線維が断裂して肉離れなどのケガに繋がりますが、通常の筋トレではそこまで傷つけられることはありません。
筋肉が成長するメカニズム2. 栄養補給と休息で、筋肉が修復される
トレーニングによってダメージを受けた筋肉は、ストレスがかかって弱っている状態で、筋力や体力が一時的に低下します。ダメージを受けた筋肉は時間の経過とともに回復していきますが、この時休息や栄養をしっかり取ることで、回復のスピードは変わってくるのです。
正しい休息の目安は、48時間~72時間。
この期間はトレーニングは行わず、なるべく安静にして睡眠もたっぷりとることが良いとされています。これより早いタイミングでトレーニングを再開してしまうと、回復するより先に新たなダメージを与えてしまうことになるので、効率良く筋肉を鍛えることができません。
また、損傷した筋線維の修復には、タンパク質・ビタミン・ミネラルといった栄養素が重要。タンパク質で筋線維を修復し、ビタミンはタンパク質を分解して筋肉のエネルギー代謝を改善するのに役立ち、ミネラルは摂取した栄養の吸収率を高めてくれます。
こうした休息と栄養補給により、傷ついた筋肉は徐々に回復していくのです。
筋肉が成長するメカニズム3. 従来の筋肉よりも強くなる
ダメージを受けた後、時間の経過とともに徐々に回復していく筋肉。この回復のタイミングで、適切な休息と栄養を与えると、壊れる前よりも強い筋肉が再生されるのです。
この現象を、「超回復」と呼び、効率良く筋肉を育てる方法として多くの人が取り入れています。
トレーニングのレベルや元の筋肉量によって、回復にかかる時間や肥大する筋肉の量は変わってきますが、サイクルは同じであるため、全ての人が超回復によって筋肥大できるといえるでしょう。
この「ダメージを受ける・修復する・超回復する」というサイクルを繰り返せば繰り返すほど、どんどん筋肉は大きくなります。体積が増加した分、当然筋力はアップし、より強い負荷のトレーニングをこなすことが可能に。これこそが、筋肉が大きくなっていく仕組みです。
【参考記事】超回復のメカニズムをより詳しく知りたい人はこちらを参考に▽
筋トレは毎日したら逆効果になってしまうのか?
トレーニングで傷ついた筋線維を休息と栄養で修復することによって、トレーニング前よりも大きくなっていく筋肉。それでは、休息を取らずに毎日筋トレをした場合、一体どうなってしまうのでしょうか。
回復に必要とされている時間は、48時間~72時間。つまり、1日1回筋トレをしてしまうと、完全に回復する前にさらなるダメージを筋肉に与えてしまうことになります。
その結果、大きくなろうとする筋肉の働きを阻害してしまい、たくさんトレーニングをしても思うように筋肉がつかないといった事態を引き起こすのです。
つまり、筋トレを毎日行うことは逆効果とまではいかなくとも、休息をはさんだ場合と比べると効率が悪いと言えるでしょう。毎日筋トレをしなければやる気が保てないなど、特別な事情がないかぎりは、休息をしっかりと取ることをおすすめします。
軽い自重トレーニングなら、毎日行っても良い!
「どうしても毎日トレーニングがしたい!」
「休息の日を取りたくない。」
という場合は、軽い自重トレーニングを行うようにしましょう。自重トレーニングとは、ダンベルやバーベルといった重りで負荷をかけず、自分の体重のみの軽い負荷で行うトレーニングのこと。
筋肉痛にならない程度の軽い自重トレーニングなら、筋肉へのダメージもそこまで大きくないため、超回復のサイクルを気にすることなく好きな頻度で行えます。
終わった後ヘトヘトになってしまうようなハードなものは避け、スクワット・腹筋・背筋・プランクといった軽い筋トレを中心に行い、筋肉に疲労がたまる前に終了しましょう。
負荷が少ない分、効果が出るのもゆっくりですが、毎日無理なく筋トレを行うことができますよ。軽いトレーニングでは物足りないという場合は、やはり休息を取りながらの筋トレをおすすめします。
毎日筋トレする方法|部位別に鍛えることで毎日トレーニングできる!
日々のトレーニングの負荷を軽くする以外にも、毎日トレーニングをする方法はあります。それは、日ごとに鍛える部位を変えて筋トレメニューを組むことです。
1日目は胸・2日目は腕・3日目は背中というように、部位ごとのスケジュールを立てれば、超回復のサイクルを守りながらも毎日筋トレを行えます。
ここからは、目的に応じた筋トレメニューを3パターン紹介します。曜日ごとにトレーニング内容が変わる1週間のメニューなので、ぜひ参考にしてくださいね。
細マッチョトレーニングメニュー例|体を引き締める方法とは?
体は絞りたいけれど、ゴリゴリのマッチョにはなりたくないという「細マッチョ」を希望の方には、こちらのメニューがおすすめですよ。1週間のスケジュールは、以下の通りです。
- 月:リバースプッシュアップ(二の腕)
- 火:ロシアンツイスト・シーテッドニータック(腹部)
- 水:ワイドスタンススクワット(下半身)
- 木:リバースプッシュアップ(二の腕)
- 金:ロシアンツイスト・シーテッドニータック(腹部)
- 土:ワイドスタンススクワット(下半身)
- 日:ベントオーバーエクステンション(背中)
細マッチョな体を作るために必要なのは、体の内側のたるみやすい部分を引き締めてくれるトレーニング。
二の腕の後ろや太ももの裏・お尻の下側など、日常生活では使わずに緩んでしまっている筋肉をしっかり鍛えることで、ムキムキになりすぎない引き締まった体を手に入れましょう。
食事制限も合わせて行えば、うっすらと割れた腹筋や縦ラインの入ったしなやかな背中に仕上げることができますよ。
脂肪を燃焼するダイエットメニュー例|体脂肪率を下げる方法を解説
出っ張ってしまったメタボ気味のお腹を引っ込めたいのなら、脂肪燃焼メニューが最適。1週間のスケジュールはこちら。
- 月:サーキット(有酸素運動+全身)
- 火:スクワットジャンプ・ヒップエクステンション(下半身)
- 水:サーキット(有酸素運動+全身)
- 木:ロシアンツイスト・シーテッドニータック(腹部)
- 金:サーキット(有酸素運動+全身)
- 土:スクワットジャンプ・ヒップエクステンション(下半身)
- 日:ロシアンツイスト・シーテッドニータック(腹部)
有酸素運動と筋トレを交互に行うことによって、効率良く脂肪を燃やしてくれるダイエットメニューです。自重トレーニングが主なので、負荷が物足りない場合は、ロシアンツイストにダンベルをプラスするなどのアレンジをしてもOK。
太ももやお尻の大きな筋肉を中心に動かすことにより、基礎代謝が上がって痩せやすい体を作ります。腹筋も、下腹と横腹をバランスよく鍛えることができるので、たるみのないシャープな腹筋を鍛えることができますよ。
バルクアップトレーニングメニュー例|筋肉を大きくする方法とは?
筋肥大重視のハードなトレーニングで、力強く盛り上がった筋肉を手に入れたい場合は、バルクアップトレーニングメニューで自分を追い込んでいきましょう。
以下のメニューで、1週間チャレンジしてみてくださいね。
- 月:ベンチプレス(胸)
- 火:ショルダープレス(肩)
- 水:プレスダウン・ダンベルキックバック(腕)
- 木:バーベルスクワット(下半身)
- 金:デッドリフト・懸垂(背筋)
- 土:バーベルカール・ダンベルハンマーカール(腕)
- 日:カーフレイズ(ふくらはぎ)
大胸筋や三角筋・上腕三頭筋といった目立つ筋肉を見栄え良く大きくしてくれる、バーベルやマシンを使用した本格的なトレーニングです。日替わりで違う部位をとことん追い込むことで、全身の筋肥大が期待できます。慣れないうちはウェイトを軽めにし、徐々に負荷を増やしていってください。
また、トレーニング後にはタンパク質が分解されて筋肉が萎縮しやすくなるので、しっかりとプロテインで補うようにしましょう。
筋肉が肥大する正しい知識をつけて、毎日筋トレを取り組んでいきましょう!
トレーニングによってダメージを受けた筋肉を栄養と休息で修復することによって、どんどん大きくなっていく筋肉。筋トレの頻度は数日起きが良いとされていますが、軽い自重トレーニングに置き換えたり日ごとに部位を変えるといった少しの工夫によって、毎日行うことも可能です。
せっかくハードなトレーニングを毎日続けても、回復のサイクルと合っていないために無駄になってしまうのは悲しいですよね。
効率良く筋肥大を引き起こし、たくましい体を手に入れるために、しっかりとスケジュールを組んでトレーニングを行いましょう。
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