筋トレ中に汗をかくと効果が上がる?発汗とトレーニングの関係を解説!

織田琢也 2022.06.05
汗をかいた量で筋トレの効果に影響があるのかどうか知りたい人へ。本記事では、筋トレ中に汗をかくほど効果が上がるということが、科学的に正しいのかどうかを解説します。トレーニング中の発汗量と成果にどういった関係があるのか見ていくので、ぜひ参考にしてください。

そもそも、トレーニング中に「汗をかく」のは何故?

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「筋トレをすると、どうして汗をかくのか?」

運動をするとエネルギー代謝が活発になり、体温が上がります。しかし、体温が上がったままだと、熱中症や甲状腺機能低下症など、体に悪影響になる恐れがあります。

そこで、適切な体温に戻すのが汗です。

汗は蒸発する時に気化熱の原理で、体の表面の熱を奪い体温を下げる役割を果たします

私たちは汗をかくことで体温が一定に保たれ、身体が正常な機能を果たすように出来ているわけですね。


汗をかくことで筋トレ効果は上がる?

筋トレ中に汗をかくことで効果は変わる?.jpg

結論を言うと、汗をかこうと筋トレ効果は変わりません

汗をかいたらといって、筋肉量が増えたり脂肪が燃焼しやすくなったりはしないのです。

ですが、汗をかくことでいい影響があったり、逆に汗のかきすぎが悪い影響を与えたりという場合もあります

それらを理解することで、より効果的なトレーニングができるようになることはあります。


筋トレ中に汗をかくメリット&デメリットは?

筋トレ中に汗をかくメリット&デメリットは?.jpg

トレーニングでかく汗にはメリットだけではなく、デメリットも存在します。

どちらも汗の量が関係していることが多いです。

筋トレで汗をかくメリット&デメリットを踏まえて、効率の良いトレーニングを行えるように心がけましょう。

汗をかくメリット・デメリット
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筋トレ中に汗をかくメリット|意外とトレーニングに良い点はある!

【効率UP】筋トレ中に汗をかくメリット|どんな効果があるの?.jpg

まずは、筋トレで汗をかくメリットを解説!

決して何も意味がないわけではなく、間接的に筋トレの効率が上がったりすることはあります。

筋トレ中に汗をかくメリット
  1. ウォームアップ効果
  2. 最大パワーを発揮しやすくなる
  3. 達成感を感じる
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メリット1. ウォームアップ効果

汗をかくくらい動くと、体が温まり動かしやすくなるという、ウォームアップ効果が期待できます。

筋肉が温まることで筋や腱を柔軟にできるため、関節可動域が広がり、肉離れや腱を痛める事故を防げます

また、体を動かすことで中枢神経の興奮を引き起こし、必要な動きにすぐ反応できるように。軽い運動から始めることで、少しずつ心拍数や呼吸数を増加させるので、心臓や肺への負担も減らせます。

これから始まる主運動への心の準備にもなるでしょう。


メリット2. 最大パワーを発揮しやすくなる

科学的に解説すると、運動による発汗は、生体のエネルギー通貨と呼ばれる「ATP」に深く関与しています。

ATP(アデノシン三リン酸)は、人が生命を維持するために必要なエネルギー源のこと。ATPが分解されることにより生産されるエネルギーを利用して、筋肉の収縮を行い、運動が可能に。

このATPは、筋トレで汗をかくことによって活発になり、最大パワーを常に発揮しやすくなります

しっかりと力を発揮できればトレーニング効率は高まるため、間接的に筋トレ効果を高めることに繋がるでしょう。


メリット3. 達成感を感じる

たとえ1回の筋トレでも、汗をかくと「今日はよくやった…!」と達成感を感じませんか?

短期間ではすぐに結果が出ないとわかっていても、ムキムキに筋力が増したり、ダイエットが成功したかのような満足感を得ることも。

汗をかいていると、トレーニングしているというやりがいを感じて、より筋トレの継続しようと思えたりしますよ。


筋トレ中に汗をかくデメリット|どんな弊害があるの?

筋トレ中に汗をかくデメリット

汗そのものは悪いものではありませんが、何も対策をせずに汗をかきすぎるのは危険です。

間違った汗のかき方を続けると筋トレの効果が出にくくなり、さらには健康状態が悪化することもあります。

ここでは、筋トレ中に汗をかくデメリットを解説していくので、一つずつチェックしていきましょう。

筋トレ中に汗をかくデメリット
  1. 筋肉増強の効果が小さくなる
  2. 筋の修復が普段より遅くなる
  3. 集中力の低下に繋がる
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デメリット1. 筋肉増強の効果が小さくなる

人の体の血液はおよそ90%、筋肉は65%が水分と言われている、筋肉に与える水の影響はとても大きいです。

筋肉を大きくするためには、その分だけ水分を摂取する必要があります

汗をかいて水不足のままトレーニングを続けると、筋肥大の効果が小さくなるので注意。

効率よく筋肉をつけるためには、水分は多めに摂るようにしましょう。


デメリット2. 筋の修復が普段より遅くなる

激しいトレーニングの後には筋肉痛がつきもの。筋肉痛を緩和させるには、タンパク質の摂取が重要です。

しかし、汗をかいて体温が上がると、タンパク質の合成がされにくくなるので、筋の修復が普段より遅くなり、トレーニングの効率が落ちることもあります。

それを防ぐためにはトレーニング直後に糖質、タンパク質、ビタミンB群、さらに水分を同時に摂取すること。

筋肉のエネルギー源が回復し、筋肉痛の緩和効果が期待できます。


デメリット3. 集中力の低下に繋がる

汗のかきすぎで特に気をつけたいのが脱水症状です。

体は脱水状態になると、頭がぼーっとして集中力が落ちてしまい、トレーニングに打ち込めなくなります

そのまま続けてしまうと、頭痛や吐き気を引き起こす危険な状態になってしまい、意識を失ったり身体の痙攣に繋がったり…。

これでは、筋力アップやダイエットどころではないですね。

トレーニング中は脱水症状を防ぐために、こまめな水分補給を心がけ、集中力が落ちてきたと感じたら休憩をはさむようにしましょう。

【参考記事】筋トレ時における水分補給の重要性はしっかり把握しておきましょう!▽


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