スクワットで背筋は鍛えられる?脊柱起立筋に効くトレーニング法を徹底解説
スクワットで背筋は鍛えられる?
「スクワットは下半身を鍛える筋トレだから、背筋は鍛えられないのでは?」と思う方も多いのではないでしょうか。
結論から言えば、スクワットで背筋を鍛えることは可能です。ただし、広背筋や僧帽筋などではなく、脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)と呼ばれる背骨に沿って腰から首にかけてついている筋肉が鍛えられます。
理由は、スクワット中に負荷がかかって曲がろうとする背中を、真っ直ぐキープしようと脊柱起立筋に刺激が加わるから。さらに、前後左右に倒れてしまわないよう、脊柱起立筋を使ってバランスをとることも理由に挙げられます。
正しいフォームでスクワットを行っていれば、下半身だけでなく脊柱起立筋も鍛えられるのです。
「脊柱起立筋」ってどんな筋肉?
脊柱起立筋とは、背骨に沿ってついている筋肉のこと。脊柱から近い順に棘筋、最長筋、腸肋筋という3つの筋肉で構成され、背中で最も大きくて長い筋肉です。
主な役割として、上半身を起こした状態を維持したり、上半身を上に伸ばして後ろに反らせたりすることが挙げられます。
脊柱起立筋を鍛えることで期待できるメリットや効果は以下の通りです。
- 姿勢改善
- 肩こりや腰痛の予防
- 基礎代謝の向上
効果に個人差はありますが、「背中のシックスパック」とも呼ばれる脊柱起立筋を鍛えることで、見た目も良くなることに期待できるでしょう。
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背筋を鍛えられるスクワットとは|脊柱起立筋に効くメニューを紹介
スクワットは下半身だけでなく脊柱起立筋も鍛えられることが分かったら、次はどんなトレーニングメニューがおすすめなのか知りたいですよね。
そこでここから、背筋を鍛えられるスクワットを紹介。
トレーニング効率を上げるため、正しいフォームや方法を会得して行ってください。
背筋を鍛えられるスクワット1. グッドモーニング
トレーニング中の動きがお辞儀をしているように見えることから、グッドモーニングと名付けられたメニュー。
器具を用いないので、自宅で気軽に脊柱起立筋を刺激できます。筋トレ初心者や腰痛に悩んでいる方はぜひトライしてみてくださいね。
トレーニングの正しいやり方
- 足を肩幅ほどに広げる
- 両手を頭の後ろで組む
- 背中を丸めず、お辞儀をするようにからだを倒す
- 上半身と床が平行になるまで倒し、一旦止める
- ゆっくりとからだを戻す
- 10~15回行う
- インターバル(1分)
- 残り2セット行う
- 終了
背中を一直線に保ちながら10~15回を3セット行いましょう。負荷が足りない方はバーベルを用いる方法もOK。10回で限界が来るような負荷設定でやるといいですよ。
効果的に行うコツ
- 背中を丸めず一直線にして行う
- 反動をつけずにゆっくり行う
- からだを床と平行にしたら、少し静止時間を作る
- 膝を伸ばしたまま行う
背中が丸まった状態でトレーニングを続けてしまうと、腰に大きな負担がかかってしまいます。
腰の付け根から首筋まで真っ直ぐキープして、膝を曲げずに行いましょう。また、腕に力を入れずに背中の動きを意識して取り組むといいですよ。
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背筋を鍛えられるスクワット2. バーベルスクワット
バーベルスクワットは、数多く存在するスクワットメニューの中でも特に刺激の強いトレーニング。
しっかり脊柱起立筋に刺激を与えたい方におすすめです。その分、正しいフォームを取得して怪我予防に努める必要があるので、しっかりマスターしておきましょう。
トレーニングの正しいやり方
- バーベルを肩に担ぐ
- 手幅は肩幅より少し広めにして、肩甲骨を寄せる
- 肩幅または少し広い立ち幅で、つま先を外に向ける
- 膝を外に開くよう、つま先と同じ方向に曲げながら下ろしていく
- (4)の時背中が丸まらないようにする
- 太ももとふくらはぎが90度になるまで下げる
- 下げたときに、一旦止まる
- 元に戻す
- 10回行う
- インターバル(3分)
- 残り2セット行う
- 終了
10回で限界を感じるほどの負荷を3セットが目安です。体幹を意識しながら真っ直ぐ上下させて行いましょう。
効果的に行うコツは?
- バーベルは首にではなく肩に乗せる
- 背中や腰を一直線にして行う
- 膝は内側に曲げず、つま先と同じ方向に曲げる
- 足の裏の中心で、垂直に上下させる
- 目線は常に前に向ける
最も重要なポイントは、背中や腰を伸ばしてトレーニングすることです。背筋が曲がったまま行うと、体幹がブレて脊柱起立筋へ効かないだけでなく、怪我につながる恐れも出てきます。
はじめは負荷が軽くてもいいので、正しいフォームの取得を優先させましょう。
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背筋を鍛えられるスクワット3. ダンベルスクワット
ダンベルスクワットは、自重のみのスクワットより脊柱起立筋に負荷をかけやすく、バーベルではなくダンベルなので自宅でも行いやすいメニューです。
男性なら5~10kg、女性なら2~5kg程度のダンベルで行ってみてください。
トレーニングの正しいやり方
- 両手にダンベルを持ち、肩幅くらいに足を広げる
- 胸を張って、背中を伸ばす
- 両腕を下ろしたまま、つま先より前に出ないように膝を曲げる
- 膝をお尻が同じくらいの高さになったら止める
- 元に戻す
- 5回行う
- インターバル(10秒)
- 残り2セット行う
- 終了
5回1セットを3セット行うのが目安。インターバルは短めの10秒なので、しっかり息を整えるように意識しましょう。
効果的に行うコツは?
- 背中を伸ばしたまま行う
- 骨盤が後傾して下がらないように意識する
- 両足を地面から浮かせないようにする
- ダンベルを強く握りすぎない
- 曲げた膝がつま先より前に出ないように意識する
ダンベルスクワットで大切なのは、つま先よりも前に膝を出さないこと。
つま先より前に出てしまうと重心がズレてフォームが乱れ、脊柱起立筋にしっかり刺激が伝わりません。お尻を後ろに突き出すイメージで行うとやりやすいですよ。
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スクワット以外で背筋・脊柱起立筋を鍛える筋トレメニュー
脊柱起立筋に効くスクワットメニューが分かったら、ここからはスクワット以外で背筋や脊柱起立筋を鍛える筋トレメニューを紹介します。
体幹や背筋をピンポイントで鍛えたい方は、正しい方法を知って取り組んでみてください。
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背筋・脊柱起立筋を鍛える筋トレメニュー1. バッククロスクランチホールド
バッククロスクランチホールドは、四つん這いになった状態で片手と片脚を上げた体勢を保持する、脊柱起立筋やお尻に効く種目です。
男性も女性も行いやすい体幹トレーニングは、器具も使わないので手軽に取り組めますよ。
トレーニング正しいやり方
- 床に四つん這いになる
- 右手と左脚を上げ、一直線になるようにする
- 20秒キープする
- インターバル(10秒)
- 左手と右脚を上げ、一直線になるようにする
- 20秒キープする
- 終了
まずは、20秒キープを左右それぞれ1回ずつが目安。慣れないうちは、インターバルを少し長めにとってもOKです。慣れてきたらセット数も増やしましょう。自分の筋力レベルに合わせて、無理のないよう行ってください。
トレーニングのコツ
- 腕と膝をしっかり伸ばし、一直線になるようにする
- 頭が下がらないように意識する
- からだが左右に傾かないように取り組む
- 床につけている手と脚には力を入れすぎず、支える程度にする
バッククロスクランチホールドのコツは、からだを一直線に保つこと。腕や膝を曲げず、頭も含めて真っ直ぐなるように取り組みましょう。
背筋・脊柱起立筋を鍛える筋トレメニュー2. バックエックステンション
バックエクステンションとは、背中を伸ばすことによって脊柱起立筋を集中的に鍛えるメニューです。バリエーションが豊富なバックエクステンションですが、ここでは最もスタンダードな方法を紹介。腰痛持ちの方や女性でも比較的行いやすいので、正しいフォームをチェックしておきましょう。
トレーニングの正しいやり方
- 床の上にうつ伏せになる
- 手は頭の後ろに添える
- 足は肩幅よりも狭く開く
- そのまま腕と脚を浮かせる
- 息を吐きながら、ゆっくりからだを反らす
- 背中の筋肉が緊張したら、2秒間止まる
- 息を吸いながら、ゆっくりからだを下ろす
- 20回行う
- インターバル(30秒)
- 残り2セット行う
- 終了
バックエクステンションの目安は20回を3セット。無理に反らせる必要はないので、筋力に合わせて行いましょう。
トレーニングのコツ
- 反動を使わず、背中の筋肉を意識しながら行う
- 反らしたからだを戻すときも、背筋の緊張を保つ
- 呼吸法を意識する
- 顔の角度は一定を保つように取り組む
勢いに任せて行うと正しく刺激が伝わらないため、常に背中の筋肉を張っているイメージで行うといいですよ。
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背筋・脊柱起立筋を鍛える筋トレメニュー3. フロアーエルボプル
フロアーエルボプルは、タオルを使って行う自重トレーニングです。脊柱起立筋を中心とした背筋を鍛えることが可能。
いろんなメニューで脊柱起立筋を刺激したい方は、ぜひ取り組んで見てください。
トレーニングの正しいやり方
- タオルを1枚用意する
- 肩幅より少し広くタオルの上に肘を置き、うつ伏せになる
- 肘に体重をかける
- 肘を前方に伸ばす
- 腕が伸びたら、上を向きながら元に戻す
- (5)の時、肘で床を押すように引く
- 20秒行う
- インターバル(10秒)
- 残り2セット行う
- 終了
20秒を目安に行いましょう。回数を増やそうとして急ぐとしっかり効かないため、フォームを意識しながら行いましょう。
時間が気になるようだったら、20回1セットを目安にするのもおすすめです。
トレーニングのコツ
- 背中は反らしすぎず、猫背にならないよう気をつける
- 肘を伸ばすときは、状態を少し倒す
- 肘を戻すときは、頭を上げて胸を張る
- 背筋にきちんと効いているか、1回1回確認する
珍しいフォームなので、まずはしっかりフォーム固めから行いましょう。肘の可動域を広げることで背筋にしっかり刺激を与えられるので、肘で床を押すように意識してください。
スクワットで、下半身だけでなく背筋もしっかり鍛えていこう。
下半身を鍛えるイメージが強いスクワットですが、正しいフォームで行うことで脊柱起立筋も一緒に鍛えることができます。
「脊柱起立筋は意識しづらい…。」と思う方もいるかもしれませんが、今回紹介したメニューを正しいフォームで行えばきちんと刺激を与えられるでしょう。
スクワットを行う時は下半身だけでなく脊柱起立筋も鍛えられることを頭に入れておけば、これまで以上に効率の良いボディメイクができますよ。
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