"精進します"の意味/使い方とは?類語&丁寧な例文集|ビジネス敬語ガイド

長谷川大輔 2019.11.12
頑張ります、努力しますという意味を持つ表現、精進します。幅広いシーンで使われますが、正しい例文を知っている人は少ないでしょう。そこで今回は、精進しますの意味から正しい使い方、目上に使える例文、言い換えできる類語まで解説。この機会に敬語の質を上げていきましょう!

「精進します」の意味とは?

「精進します」とは、努力します、頑張りますという意味を持つ敬語表現です。

「精進」は「しょうじん」と読み、もともと仏教用語のひとつでした。仏道に励むこと、努力することがもともとの意味です。仏道に励むときに肉食を避けるため、精進料理、精進揚げは野菜を中心にした料理のことを表します。このように日常的にもよく使われる言葉です

「精進します」は、ビジネスシーンではよく使われるフォーマルな言い方です。「頑張ります」や「努力します」では少し幼稚な感じがするので、「精進します」と言うようにしましょう。挨拶や抱負を語る時などにとても重宝する言い方です。


「精進します」の正しい使い方

「精進します」はフォーマルな言い方ですから、目上の人へのメール、書状、会話などに適しています

ビジネスメールでは、お詫びやお礼を言いたいときに使われます。アドバイスをいただいたあとでお礼状にお礼とともに抱負を「精進します」を使いながら付け加えましょう

また、お詫びのあとに2度とこのようなことが起きないように「精進します」と締めくくります。抱負を語るにはとても有意義な言葉ですから、年賀状や履歴書のエントリーシート等に使える表現です。具体的な使い方は次の項目で例文を紹介しますからそちらを参考にしてください。


「精進します」を使った丁寧な例文

【ビジネスメール】精進しますの例文と使い方

お知らせくださいましてを使った丁寧な例文
  • 本日付で経理課課長に着任いたしました。未熟ではありますが、ご期待に沿えるよう精進します。
  • これからも、弊社が発展するために日々精進しますのでよろしくお願いいたします。
  • これからもお客様の声を大事にし、日々改善できるよう精進しますのでこれからもよろしくお願いいたします。
  • 先日は、私の至らないミスにより大変ご迷惑をおかけしました。今後2度とこのようなことが起きないよう、自らを戒め、精進します。
  • これからも一社会人として皆様のご期待に沿うように精進します。

ビジネスメールではお詫びをいう場合にも「精進します」はよく使われます。

「精進します」の使い方は、ミスをしてしまったことを詫びた後で、これからこのようなことがないように「精進します」と締めくくるのが一般的です

また、新任・赴任・退任の挨拶でこれからの目標などを掲げてそれに向かって頑張りますということを精進という言葉を使って伝えます。「精進します」は「頑張ります」や「努力します」よりも一心にやり遂げようとする印象を与える言葉です。ビジネスメールでは例文のような文章が頻繁に使われます。


【年賀状】精進しますの例文と使い方

精進しますを使った年賀状の文章
  • 旧年中は大変おせわになりました。本年はより精進しますのでよろしくお願い申し上げます。
  • 今年もご期待に沿うよう精進しますので、ご指導ご鞭撻賜りますようお願い申し上げます。
  • 本年も精進しますので変わらぬご指導をお願いいたします。
  • 今後も精進し、仕事に邁進いたしますのでよろしくお願いいたします。
  • 今年はさらに飛躍の年になるよう精進しますのでよろしくお願い申し上げます。

上司や取引相手への年賀状でも「精進します」はよく使われる言葉です。

今年の抱負を語るためにふさわしいことだけが年賀状によく使われる理由ではありません。「精」という文字が混じり気のないもの、純粋なものを意味するため、新年の挨拶にぴったりです

そして「進」という進んでいく、前進していくという文字をプラスしていくのでおめでたい感じになります。余談ですが、例文は便宜上句読点をつけて書いていますが、年賀状では句読点はつけないということがマナーです。年初めで「区切りをつけない」ために縁起を担いでます。


【履歴書】精進しますの例文と使い方

お知らせくださいますようを使った丁寧な例文
  • 御社の一員として一日も早く戦力になれるよう精進します。
  • 御社のために全力で精進しますのでよろしくお願い申し上げます。
  • 組織全体を牽引できるように精進します。
  • 今までの自分の経験を活かし、御社の事業に貢献していけるように精進します。
  • 前職で培ったスキルを活かして御社のお役に立てるよう精進します。

履歴書では意気込みや志望動機を「精進します」を使って表現します。履歴書では自己PRが必須ですが、あまりにも自信過剰な表現はNGです

「精進します」を使って「頑張ります」と言いながらさりげなくスキルや長所をアピールしましょう。

もともと仏教用語である「精進します」は「頑張ります」や「努力します」よりも私欲のない真剣に努力する人をイメージさせる言葉です。例文を参考にしてご自分をどんどんアピールしてください。


【お礼状】精進しますの例文と使い方

ご連絡差し上げる次第です
  • これまでありがとうございました。〇〇様に教えていただいたことを忘れず、これからも精進します。
  • 先日の研修では大変お世話になりました。新しい知識をもとに今後も精進します。
  • 〇〇様のアドバイスを糧としこれからも精進します。
  • 過分なるお褒めの言葉を頂戴し痛み入ります。これからも精進しますのでよろしくお願いいたします。
  • (入院中)お見舞いをいただきありがとうございました。今後は体調管理をきちんとして精進します。

上司やクライアントに時間を割いてもらって話を聞いてもらったとき、や就職活動や研修などでお世話になったときなどお礼状を送ることは社会人としてのマナーです

その時に、感謝の言葉だけではなく、抱負や決意、目標などを「精進します」という言葉を使って書き添えることで、感謝が口先だけではないことが表現できます。

目上の方のアドバイスや研修などが実際に役立っていることが伝わるからです。また、異動や退職などでお別れのときに今までのお礼とともに抱負を「精進します」と添えるととてもきちんとした印象を残します。


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