"釈明"の意味/使い方とは?例文&言い換え類義語付き|ビジネス敬語ガイド

立場や状況への理解を求める言葉、釈明。よく使われる言葉ですが、意味や使い方について理解している人は少ないはず。今回は、釈明の意味から正しい使い方、丁寧な例文、言い換えできる類義語まで詳しくご紹介。知らないで済ませないようしっかりと勉強していきましょう。

「釈明」の意味とは?

立場や状況を理解を求めることを目的として、ビジネスや訴訟などでも用いられる敬語のひとつ「釈明(しゃくめい)」。これは、自分の事情をわかりやすく説明することで、誤解をとき、理解してもらいたいときに使用する言葉となります。

釈明の「釈」は、わかりにくい文章や物事を解きほぐしていうことを意味する言葉です。「明」は、物事をおおやけにし、理解されていることと不明なことを見分けるときにも使います。

この「釈」と「明」を合わせると、ある事情に対して解かりやすく説明しながら、相手の方に理解してもらうことを目指して話したり、文章をまとめたりすることとも言い換えることができます


「釈明」の正しい使い方とは?

社内で「釈明」することが必要な場合は、まずお詫びの言葉を伝え、次に釈明するように事態の経緯の説明をします。そして、その釈明のあとで、以降の対応や防止策について説明することが必要です。

上司など目上の人に対しても、敬語を使ってお詫びを伝えたり理解を求めたりすることは必要です。「釈明の余地がありません」や「〜ついて釈明いたしました」などと会話で使用することもできます。

しかし、ビジネスシーンでは、お客さまに対して「釈明する」のはふさわしくありません。社外の方に対しては、言い訳とならないように謝罪し、必要な場合にはわかりやすく説明することが必要になります

有名人や政治家が、不祥事や誤解が生じた際に「会見で釈明する」ときや、事件や罪や過失について裁判などで「釈明する」、または裁判所の権利として「釈明権」を使う場合などに使います。


「釈明」を使った丁寧な例文一覧

参るを使った丁寧なメール例文

  • 処分されそうになり会見を行ったが、釈明の余地がない。
  • 先日のことについて、釈明しに行ったものの断られた。
  • 釈明の機会が与えられ、本当のことを話しました。
  • 裁判において事件の全容や証拠が列挙されることにより、犯人は素直に釈明していた。
  • 不倫をスクープされたことにより浮気がバレて、釈明の余地がない。
  • 事故原因は「点検不足」と説明されましたが、より理解を深めるために釈明した。
  • 顧客へのお詫びを伝え、再発防止のために釈明しました。

社内やグループ内でのビジネスシーンでは、自分の責任や問題が起きた場合の原因の追究や、周囲の理解を求めるためにも釈明することが必要な場合があります。

この場合、物事をはっきりとさせて、自分の非を認めることや処分を回避するために責任の所在を筋道をたてて釈明することが求められるでしょう

物事をおおやけにして自分の立場を理解してもらうために、「釈明会見」を開く芸能人や政治家もいます。言い換えれば、処分や受けた非難ゆえに自分の立場や状況を理解してもらうための説明という意味があります。

会見での話し方によっては、「言い訳」しているように聞こえることもありますが、釈明の類義語に「言い訳」が含まれるのも納得できますね


「釈明」と「弁明」の違いとは?

「釈明(しゃくめい)する」ことは、自分のもしくは、ビジネス上のミスや問題に関する誤解を解き、避難を取り除く上で大切なことです。また、釈明と同様に理解を求める行為には、「弁明(べんめい)」という言葉を使用することがあります

しかし、弁明の場合は、相手のしたことに「説明を加えたりことの起こりを明確にしたりして理解を求めること」が含まれます。また、言い逃れを目的とするものではなく、ただ本当のことを説明するときに使われることが多い言葉でしょう。

釈明の類義語にあたる弁明は、「辨明(べんめい)」や「辯明(べんめい)」と書かれることもあります。


「弁明」の丁寧な例文

  • はっきりと言われてしまったので、弁明の余地がありません。
  • 処分に関して上司に弁明を求めましたが、無駄なようです。
  • 事態の収拾を目指して、次のように弁明しました。
  • 遅延の原因について弁明し、相手に納得してもらえるように努めた。
  • 休日出勤の理由について、妻に弁明する必要がありそうだ。

「釈明」と「弁解」の違いとは?

釈明の類義語に、「弁解(べんかい)があります。この「弁解」は、理屈を立てながら話すことを意味する「弁」と、物事を解き明かすときなどに使う「解」で構成されています。

弁解の主な意味は、自分自身の犯したミスや過ちを正当化するために言い開きをすることです。

さらに、「正当化するために言い逃れをする」、また「自身のミスや過ちを正当化する」ために、謝罪の気持ちを含めて言い開きすることも含まれます。弁解する内容に不足があると、「釈明の余地がない」もしくは「弁解の余地はない」と言われるでしょう。

言い換えると、「言い逃れすることができないためすべての非難を受け入れる」という場合に使います。「釈明」も「弁解」も、理解を求める場合に使われる敬語ですが、理解してもらうための説明と正当化するための言い開きでは、意味が異なるようにも感じるかもしれませんね。


「弁解」の丁寧な例文

  • 慌てて弁解しましたが、すでに時を逸しており遅かったと思います。
  • 弁解するよりも、自分の失敗を認めることが必要です。
  • 彼女の弁解はとても聞き苦しいものがあり、途中で聞くのをやめました。
  • 原因はさまざまですが、弁解の余地がありません。
  • 「秘書のやったことなので私は何も知らない」と会見で言ってしまう議員がいるが、弁解しているに過ぎない。

「釈明」と「言い訳」の違いとは?

「言い訳」も理解を求めるときに使う「釈明」の類義語です。「言い訳」の場合は、話し言葉として使用することが多く、自分の言動を正当化するために説明することを指しています

例えば、「食器を割ってしまったのは私が悪いけど、ここに食器が置いてあったのがいけない」などという言い方が、言い訳に含まれますね。起きてしまったことに対して、非があるのは認めるけど状況も理解してほしい、というような気持ちを伝えるものとなるでしょう。

理解を求めるという意味の「釈明」とは異なりますが、謝罪やお詫びの言葉が含まれるという意味で「言い訳」は使われることが多いとされています。そのため、「ミスや過ちを謝るため、事情をわかりやすく説明する」という意味に変わってきました。


「言い訳」の例文

  • 彼女は事件を起こしてしまった件に関して、言い訳をしていました
  • すぐに言い訳することが得意となっている人は、ビジネスシーンでは注意するようが良いでしょう。
  • また今回も飲み会を参加しないというのであれば、言い訳を考えておかなければなりませんね。
  • 言い訳するつもりはありませんが、この作業は初めての経験なのでかなり緊張しています。
  • 彼は言い訳ばかりする習慣があるようです。そのため、周囲を困らせることがあります。

「釈明」と言い換えできる類語一覧

釈明の類語① 申し訳

「申し訳」は「釈明」に言い換えることのできる類義語のひとつです。「申し訳」には、自分の行動について振り返り、その理由を相手や先方に説明することを意味します

「言い訳」や「弁解」と同じように使われる言葉ですが、「申し訳」は、「申し訳ない」などの敬語の使い方は、ビジネスシーンでも頻繁に見かけます。これは「相手にすまないという気持ちを伝えたり、弁解や言い訳をする余地がなかったりする」ときにも言い換えて使える言い回しです。

「ごめんなさい」とか「大変すまない」というお詫びの気持ちを伝えるときに「申し訳」に言い換えることで、敬語として使用できる言葉としてマスターしておくのはおすすめですよ。

「申し訳」の使い方

  • 誠に申し訳ありませんでした。
  • 私のミスによりこの度は多大なるご迷惑をおかけし、大変申し訳なく存じます。
  • 申し訳ありませんが、そこまで運んでいただけないでしょうか。

釈明の類語② 疎明

法律用語にも含まれる「疎明」は、言い訳をするときなどに使用する言葉で、「釈明」とも言い換えることができます。しかし、相手に理解を求めるときに使う「釈明」よりも、自分の言い分を伝えたいというときに使うことが一般的です。

訴訟法上においては、「疎明」もしくは「証明」として使われます。どちらも釈明権を持つ裁判官へ事情を説明するものになりますが、「疎明」は一応確からしいという心証を伝えるるものです。そのため、「疎明書」や「疎明資料」などとして聞くことが多いかもしれません。

「疎明」の使い方

  • 申立てを行うために、用意しなければならない疎明資料があります。
  • 疎明は一応の確からしいという情報で良いとのことです。
  • 裁判官が証拠を調べ裁判の進行をスムーズに行うために、疎明資料を提示する。

釈明の類語③ 釈義

「釈義」は、文章や語句などの意味をわかりやすく解き明かすことと言い換えることもできる「釈明」の類義語です

この「釈義」は、理解を求めたり言い訳をするようなものではなく、相手がどの程度理解してくれるかどうかにかかわりなく、文章や語句、複雑な教え、文脈の意義を噛み砕いた形で説明することになるでしょう。

この「釈義」は、類義語の中でも「釈明」に似ていますが、宗教で使用されることが多い言葉なので、ビジネスや一般の文章で使うことは少なめかもしれません。「聖書釈義」や「聖典の釈義」などとして使われています。

「釈義」の使い方

  • 旧約聖書を読みたい人や正しい釈義に必要な作業には欠かせない情報です。
  • 聖書釈義とは、聖書筆者が何を伝えたいと思ったのか、その目的を説明するものです。
  • 聖典の釈義となりますが、日本には存在していないようです。

釈明の類語④ 説示

「釈明」の類義語であり、「釈義」同様に宗教で用いられることが多い「説示」は、わかりやすく説き示した文章や説明などを意味します。

一般的には、何かを教えられた立場にいる人が、通常は教えられた側が敬語のひとつとして「説示いただきありがとうございます」と使用することが多いでしょう

敬語であっても教える立場の人が使用してしまうと、教えた側の人を見下げている言い方にもなるので注意が必要です。

「説示」の使い方

  • 新しい規定に関し、説示することに集中します。
  • 先日は説示いただきありがとうございました。
  • ○○部長は、社訓をわかりやすく説示してくださいました。

釈明の類語⑤ 陳弁

理解を求めるとき使われる「釈明」の類義語になる「陳弁(ちんべん)」、「陳辯(ちんべん)」。

法律や裁判でも使用される言葉ですが、起きたことに対して事情や理由を述べて、弁解することが目的です。「訴訟に至るまでの経緯を陳弁する」などと使用することがあります。

しかし、敬語として知られていてもビジネスシーンでは、あまり登場しない言葉の「陳弁」。理解を求める際の「釈明」とは異なり、一方的な意見と取られることもあるので、目上の人への使用は控えることがベターでしょう。

「陳弁」の使い方

  • 事情を明らかに陳弁することで証明しました。
  • 旋回の内容を取り次いで陳弁しました。
  • 陳弁するために資料を整え、裁判所へ向かいました。

「釈明」の英語表現

ご査収の程よろしくお願いいたしますの英語表現

  • There is no room for explanation.(釈明の余地がありません)
  • His explanation is not clear.(彼の説明はあいまいです)
  • I understood your explanation.(あなたの説明で理解しました)
  • I'm not accountable to you for my conduct.(私の行為についてあなたに釈明する必要はありません)
  • His explanation that he was late because of a traffic jam was plausible. (交通渋滞で遅刻したという彼の説明がありました)
  • We wanted to explain the recent service failure.(先頃のサービス上の不具合について釈明したかったのです。)
  • I apologize for the delivery delay.(配達の遅れがありましたこと、改めて釈明申し上げます)

英語で「釈明」を表現する一般的な単語は"an explain"や"explanation"です。さまざまなビジネスシーンや会話で使用できます。

言い訳をせずお詫びを伝えるときや、お客さまへの謝罪を伝える場合など、申し訳ないという気持ちを伝える場合には、"apologize"や"accountable"、"account"などの英語を使うことがおすすめです。

英語の場合は、日本語ほど類義語が多いわけではありませんが、シチュエーションごとにぴったりと合う言葉を選んでみましょう。


「釈明」の正しい使い方をこの機会にマスターしましょう。

敬語としてかしこまった場合の言い方や文章、法律上の裁判などにも関係する「釈明」。正しい意味や使い方を知っておくと、ビジネスシーンでのスマートな使い方ができるようになります。また、類義語や言い換えた時の使い方、英語表現についても是非参考にしてください。敬語の正しい使い方は、ビジネスマンやビジネスウーマンとして高く評価されるポイントにもなります。

【参考記事】「不躾」の正しい使い方を例文付きで解説

【参考記事】「お力添え」の使い方から言い換えできる類語までご紹介します

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