"ご足労いただきありがとうございました"の使い方とは|ビジネス敬語ガイド
相手に「ご足労」をお願いする場合は何て言えばいいの?
1. ご足労おかけしますが、
「ご足労いただきありがとうございました」から派生した言葉に「ご足労おかけします」があります。これは主に会話で使われる言葉で、意味合いはほぼ同じです。「ご足労おかけしますが」はこれからお願いするシチュエーションですね。
「時間も遅いのにご足労おかけします」という例文のように、これから来てくださいねというお願いする状況で使います。来てもらうことへお願いするシチュエーションだけでなく、来てもらった事実に対する挨拶語としても使いますよ。
「本日はご足労おかけします」の例文では、すでに来てもらった相手に挨拶をする使い方です。
「ご足労おかけしますが」の使い方
- ご足労おかけしますが、お昼までに来ていただけると大変に助かります。
- 父のことではご足労おかけしますが、先生だけが頼りなのでよろしくお願いいたします。
- 先輩にはいつもご足労おかけしますが、今回もまた来ていただけると嬉しいです。
2. ご足労願います
「ご足労いただきありがとうございました」を簡単に言い表すと「ご足労願います」となります。もう少し丁寧な敬語表現にすると「ご足労お願いいたします」のようになります。
「ご足労願います」も敬語表現なので目上の人やビジネス上の上司につかってもかまいません。「ご足労願います」は比較的近しい関係の上司や先輩に使い、特別な上司には使わない方が無難です。
ビジネスシーンでは社内で使う言葉なので、取引先や外部の人間に対して使うのは要注意。使うのに迷った場合は「ご足労おかけしますが」や「ご足労いただきまして」に言い換えた方が安心ですね。
「ご足労願います」の使い方
- チケット販売の締切時間が迫っておりますので、午後3時までにご足労願います。
- 明日の午前中にご足労願いますが、都合の方はよろしいでしょうか。
- ご提案の件につきましては本日の父母会へご足労願いますので、よろしくお願いいたします。
3. お越しくださいますよう
「お越しくださいますよう」には、こちらへ来ていただきたいとお願いする意味が含まれます。大切な催しにぜひ来てもらいたい場面では、電話やメールで「お越しくださいますようお願い申し上げます」といった例文のような使い方に。
「お越しくださいますよう」は「お」という丁寧語の接頭語と「ください」という敬語表現がつくので、目上の人や商売上の顧客などに使います。どうぞ来てくださいという気持ちを込めているので、好印象を与える使い方です。
「お越しくださいますよう」の使い方
- 今回の展覧会は10回目になりますので、ぜひお越しくださいますようお願いいたします。
- メールにてお越しくださいますようお願いしてありますが、当日のご予定は大丈夫でしょうか。
- 開店祝いにはぜひともお越しくださいますよう、伏してお願い申し上げます。
【参考記事】「お越しください」の意味や正しい使い方とは▽
4. お手数おかけしますが
「お手数おかけしますが」は「ご足労おかけしますが」と同じ意味があります。同じような使い方で「ご足労いただきありがとうございました」は、「お手数おかけしまして申し訳ありませんでした」のような言い回しになりますね。
「お手数」と「ご足労」は同じニュアンスですが、「お手数おかけしますが」の方が具体的に面倒なことをお願いするという感じが強まります。
実際にこちらへ来て作業を手伝ってくださいのように、やることを特定するケースでよく使う言葉です。
「お手数おかけしますが」の使い方
- お手数おかけしますが、今日中に書類の整理をしなくてはなりませんのでよろしくお願いいたします。
- お忙しいところお手数おかけしますが、壁のシールを剥がしたいのでお願いできますか。
- 雨が降る中お手数おかけしますが、注文の品物を持ってきてください。
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