山田詠美『ぼくは勉強ができない』名言11選

あんぬ姐 2015.04.23
山田詠美『ぼくは勉強ができない』の主人公秀美くん。17歳の秀美くんは勉強はできないけれど女の子にモテるかっこいい男の子。女の子はみんな誰でも惚れる秀美くんの名言をまとめてみました。本を読んだこともある人もない人も秀美くんの魅力盗んじゃいましょう。
ぼくは勉強ができない (新潮文庫)

出典:http://www.amazon.co.jp

どこかクールでカッコいい。そんな男子高生が、退屈な学校にくらわすパンチ力のある作品。

山田詠美『僕は勉強ができない』

ぼくは確かに成績が悪いよ。でも、勉強よりも素敵で大切なことがいっぱいあると思うんだ――。17歳の時田秀美くんは、サッカー好きの高校生。勉強はできないが、女性にはよくもてる。ショット・バーで働く年上の桃子さんと熱愛中だ。母親と祖父は秀美に理解があるけれど、学校はどこか居心地が悪い。この窮屈さはいったい何なんだ! 凛々しくてクールな秀美くんが時には悩みつつ活躍する高校生小説。

出典:http://www.shinchosha.co.jp


主人公、秀美くんのセリフがかっこいいんです。

女の子は誰でも好きになってしまう魅力的な男の子なんです。

彼の魅力がたっぷりつまった名言をどうぞお楽しみください!

 

 ある日クラスの美少女から告白される秀美くん

 

告白された秀美くんは、自分は好きな人がいると断ります。

美少女が彼女の桃子さんを「年上の水商売の人で不潔」と答えたので、秀美くんは腹を立てます。

自分のこと、可愛いって思ってるでしょ。本当はきみ、色々なことを知ってる。人が自分をどう見てるかってことに関してね。

 
 ぼくは、人に好かれようと姑息に努力をする人を見ると困っちゃうたちなんだ。香水よりも石鹸の香りが好きな男の方が多いから、そういう香りを漂わせようと目論む女より、自分の好みの強い香水を付けている女の人の方が好きなんだ。

女の子のことをよくわかってるな秀美くん。。

そして美少女相手にもここまで言えてしまう男の子っているんでしょうか。

 

ある日学校の廊下でコンドームを落とし、それを学年主任に拾われてしまう秀美くん

 

「不純異性交遊をしているから勉強もダメなんだ」と説教する先生に対して秀美くんが反論します。

先生は、ぼくの何に対して注意しようとなさってるんですか。コンドームを落としたことですか?それに関しては、うっかりしてたと思います。ぼくは、まだ若くて、彼女に子供が出来ても育てていける筈がない。だから、こういうものを使うんだ。何故かって、真剣だからです。真剣だから、彼女の体を気づかうんです。

 
「セックスすると、成績が下がるって証拠でもあるんですか?」

なんだか聞いててスッキリしちゃいます。痛快に真理を大人相手に言える高校生。

コンドームを落とした恥ずかしさなど後回しにして「彼女の体を気づかう」って言えちゃう秀美くん。

かっこよすぎる。

 

 幸福とは?

 

秀美くんは母子家庭で育ったため、「大変だね」といつも周りの人から言われて腑に落ちないところがあったそうです。

母親がひとりで、親と子どもの面倒を見ているというだけで、ぼくは、不幸な人種として見詰められていたのだ。父親がいない子どもは不幸になるに決まっている、というのは、人々が何かを考える時の基盤のひとつにしかすぎない。そこに、丸印、ばつ印を付けるのは間違っていると、ぼくは思うのだ。父親がいないという事実に、白黒は付けられないし、そぐわない。何故なら、それは、ただの絶対でしかないからだ。

 
幸福に育って来た者は、何故、不幸を気取りたがるのだろうか。不幸と比較しなくては、自分の幸福が確認出来ないなんて、本当は、見る目がないんじゃないのか。

確かに。不幸の人といちいち比較して自分の幸福を確かめられないのは考えてみるとなんだかおかしなことですね。

ハッとさせられますね。

▷ next 秀美くんの家族も素敵だった

 

すべてに丸をつけよ

 

すべてに、丸をつけよ。とりあえずは、そこから始めるのだ。そこからやがて生まれて行く沢山のばつを、ぼくは、ゆっくりと選び取って行くのだ。

すべてのあらゆることを受け入れる。

受験で失敗したら、就活で内定が0だったら人生終わるなんて今考えたら誰が決めた価値観なんだろうか。

世間の価値観が正しいと何の疑いもなく思ってしまっていることって怖いですねなんだか。

 

待つ女はタイプじゃない

 

待っててもいい。その言いまわしが、ぼくの好みではないのだ。ぼくは、待つ女など嫌いなのだ。

待つ女など嫌い。サバサバしてて聞いてて気持ちがいいですね。

女から見ても待つ女は重いというか。次にいけよと言いたくなりますもん。

 

好きな女と寝ること

 

好きな女と寝るのは本当に楽しい。けれど、世の中には、この喜びに目を向けない人々が沢山いるのだ。なんと不幸なことだろう。

世の中すべての童貞を敵に回してしまう一言だけど、秀美くんが言うと清々しい。

 

番外編:秀美くんのお母さんもおじいちゃんもイカしてる

 

私は、秀美を、素敵な男性に育てたい。大人の女性の立場から言わせてもらうと、社会から外れないように外れないように怯えて、自分自身の価値観をそこにゆだねる男って、ちっとも魅力ないわ。、、、自分は、自分であるってことを解ってる人間にしたいの。

 
私は、貧乏という試練は甘んじて受け入れるが、貧乏くさいのはお断りなのだ

キャリアウーマンで女手一つで秀美くんを育てつつも男遊びに手を抜かないお母さんと

散歩の途中でおばあさんをナンパするおじいさんの元で育った秀美くん。

ファンキーな家族ですが、自分の考えをきちんと持ってそれを貫いている。

こんな家族で育った秀美くん。そりゃあ心が広くかっこよくもなります。
ちなみに秀美くんはこんな家族のことを

素晴らしき淫売とくそじじいぶりの僕の家族であると表現しています。

お母さんを淫売って言っちゃう男の子なんて小説でも中々出てこないですね。

 

まとめ

秀美くんの名言まとめいかがでしたか?

痛快にガツンと言えてしまう媚びないかっこよさに惚れてしまいます。

秀美くんほどガツガツ言うと敵も増えてしまいますが、すべてのことを◯をつける。

そんなスマートな男性が増えることを祈っています。

『ぼくは勉強ができない』ぜひ一読下さいませ。

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