妊婦におすすめの筋トレ法。無理なくできるマタニティトレーニングを解説!

織田琢也 2022.06.05
妊婦におすすめの筋トレ法を知りたい方へ。本記事では、妊娠中に運動をしたほうが良い理由から、妊婦さんにおすすめの筋トレや運動法まで大公開!マタニティトレーニングのやり方や方法を中心に紹介していますので、気になった方はぜひ取り入れてみてくださいね。

妊婦さんが筋トレをすると良い理由|マタニティトレーニングのメリットとは?

妊婦さんが筋トレするといい理由

妊婦は安静にするというイメージにより、妊娠中の運動は厳禁だと思っている人は多いと思います。

妊娠中の運動は度合いにもよりますが、実は母体や産まれてくる赤ちゃんにとってメリットになる場合があるってご存知でしょうか。

そこでまずは、妊娠中のマタニティトレーニングが妊婦に与えるメリットについて説明します。


メリット1. ストレスを発散することができる

メリット_ストレスを発散することができる

妊娠中は思ったように身体を動かせず、外出などの行動も制限されるので、ストレスが溜まりやすい状況です。

身体を動かすことにより、神経伝達物質のセロトニンが分泌。セロトニンは心を落ち着かせる作用があるので、ストレス解消になりますよ。

つまり、マタニティトレーニングで身体を動かすことにより、妊娠中に起こるストレスを上手に回避できるというわけです。


メリット2. 低出生体重児や巨大児を出産するリスクを抑える

妊娠中にはどうしても身体を動かす機会が少なくなります。そうなると、筋力や体力が低下し、低出生体重児や巨大児を出産するリスクに

適度に筋トレをして体を動かせば、低出生体重児や巨大児を出産するリスクを減らすことができます。

産まれてくる赤ちゃんのことを考えるのであれば、マタニティトレーニングで筋力や体力を付けておくと良いでしょう。


メリット3. 妊娠後期の不定愁訴(だるさや頭痛)が軽減される

メリット_妊娠後期の不定愁訴(だるさや頭痛)が軽減される

妊娠中は不安な気持ちになりやすく、妊娠後期には不定愁訴になることも。

不定愁訴は原因がわかっておらず、明確な治療法はないものの、マタニティトレーニングにおけるストレッチやエクササイズにより症状を軽減することが可能です。

無理のない範囲で身体を動かして、心を落ち着かせ、不定愁訴を少しでも和らげてくださいね。


メリット4. 骨密度が下がりにくくなる

妊娠中は母体から胎児にカルシウム分が流れるので、必然的に骨密度が下がってしまいます。骨折や転倒などのリスクが増えるので、妊婦にとっては改善が必要。

マタニティトレーニングは、骨密度を上昇させるので、骨密度が下がりにくくなるメリットがあります。

安心して出産することにもつながるので、ぜひ軽めの筋トレを取り組んでみてくださいね。


妊婦さんは筋トレ&運動してはいけないケースもあるので注意

妊婦さんは筋トレ&運動をしてはいけないケースがある

母体や胎児の健康の為に、マタニティトレーニングによる運動を行なう人もいますが、筋トレや運動を制限されることもあります。

妊婦は身体に負担がかかりやすいだけでなく、筋トレや運動により、胎児に影響がある可能性を考慮しておかなければなりません。

体を動かす際は、必ず主治医に相談してから行なうようにしましょう


妊娠時期による運動法の違い|適切なトレーニングを解説!

妊娠時期による運動法の違い_適切なトレーニングを解説

マタニティトレーニングの内容は、妊娠時期によって違うので、妊娠時期に合った運動をすることが重要です。

妊娠時期に合った適切な運動をすることにより、ケガのリスクを減らして、運動不足を解消することができるでしょう。

妊娠時期は4種類あり、それぞれの時期に合った運動法を解説していきます。


妊娠初期(〜16週)に合ったトレーニング

妊娠初期(〜16週)に合ったトレーニング

妊娠初期はつわりや食欲不振により、体力が低下しているので、運動が逆効果になることも。妊娠初期は母体や胎児が不安定な時期なので、あまり激しい運動をしてはいけません。

妊娠初期でできる運動は母体に負担をかけない程度の運動が中心となり、散歩程度のウォーキングやストレッチ、マタニティヨガがおすすめです。

妊娠初期の運動は、運動不足解消を目的とするのではなく、リラックス効果やストレス解消を目的としましょう。


妊娠中期(16週〜28週)に合ったトレーニング

妊娠中期(16週〜28週)に合ったトレーニング

妊娠初期は、つわりや食欲不振が治まるので、太りやすくなってくる時期。妊娠中に太ってしまうことは、胎児に悪影響を及ぼす可能性が高いです。

初期よりもできる運動は増えるので、軽めのスイミングやエクササイズなど母体への負担が少ない運動を心掛けましょう。

妊娠中期の運動は、運動不足を解消しつつ、太らないように注意することが重要です。


妊娠後期(28週〜)に合ったトレーニング

妊娠後期(28週〜)に合ったトレーニング

妊娠後期は臨月直前であり、いつでも赤ちゃんを出産できる状態になりつつあります。

もちろん、母体に負担がかかるような激しい運動はNG。転倒による破水のリスクもあるので、注意するようにしましょう。

妊娠後期の運動は激しい運動を行わず、軽めの有酸素運動や筋トレを積極的に行なうことを心掛けましょう。


産後に合ったトレーニング

産後に合ったトレーニング

出産は子宮だけでなく、様々な内臓系に負担をかけているため、産後は子宮や内臓系が回復途中。すぐに運動してはいけません。

産後8週間までは、産褥期とよばれる回復期間であり、十分な睡眠と栄養を取ることが重要です。

寝たままの腹式呼吸や屈伸などの軽い運動であれば、産後2週間ほどで始めても問題ありませんが、心身ともに負担をかけないようにしましょう


妊婦でもできる筋トレ&運動メニュー|おすすめの簡単トレーニングを大公開!

妊婦でもできる筋トレ&運動メニュー

妊婦の運動において、母体や胎児が負担にならないような妊婦ができる筋トレや運動メニューって気になりますよね。

ここでは母体や胎児に負担がかかりにくい運動メニューについて解説します。


トレーニングメニュー1. スクワット

正しいノーマルスクワットのやり方を教える動画

妊娠中は胎児の成長に伴い、お腹が重たくなるので前傾姿勢になってしまい、転倒のリスクが高まります。

スクワットは正しいやり方であれば、太ももやおしりだけでなく、お腹周辺や腰周辺を鍛えることも可能。お腹を支える筋肉が身につき、転倒のリスクを減らすことにつながります。

体を大きく落とすと負荷が大きくかかってしまうので、無理せずに体を少し落とす程度にして取り組みましょう。


トレーニングメニュー2. ウォーキング

ウォーキング

妊娠中は動く機会が減ってしまい、体力や筋力が低下するので、太りやすくなってしまいます。

ウォーキングは脂肪燃焼効果がある有酸素運動であり、妊娠中の体重コントロールをしやすいのでおすす。

また、血行促進やストレス解消効果があるので、妊婦にとってリフレッシュしやすい運動だといえるでしょう。

一点注意したいのが転倒リスク。両腕は空いた状態にして、滑りにくい靴でウォーキングを行ないましょう。


トレーニングメニュー3. 階段昇降

階段昇降

階段昇降は、段差さえあれば自宅でも気軽にできる妊婦さんにおすすめの運動です。

脂肪燃焼効果が高く、太ももやおしりの筋肉がつきやすいので、筋力が低下しやすい妊婦にはメリットが多いと言えるでしょう。

自分のペースで無理なく続けてみてくださいね。


トレーニングメニュー4. ヨガ

マタニティヨガ

ヨガは安定した動きが多いので、妊婦さんでも取り組みやすい運動です。

リラックス効果も高く、妊娠中の不安やストレスを解消することにも繋がります。

ヨガを行なう際は、転倒時のリスク軽減のために、腕は空いた状態で行なうことが重要。無理なくバランスが取れるポーズを取り組んでみましょう。


トレーニングメニュー5. ピラティス

ピラティス

妊娠初期の妊婦は、つわりや食欲不振などにより、精神的に不安定な状態になります。

ピラティスはリラックス効果やストレス解消効果があるので、精神的に不安定な妊婦におすすめです。

妊娠中に不安な気持ちになっている妊婦さんは、気分転換のためにもピラティスを取り入れるのも良いかもしれませんね。


マタニティトレーニングの注意点は?

マタニティトレーニングの注意点は

妊婦さんでもできる運動を紹介しましたが、当然注意してほしい点があります。

そこでここでは、マタニティトレーニングを行う際に絶対守ってほしいポイントを解説します。

ご自身の体、赤ちゃんへの危険を避けたりするためにも、必ずチェックしてくださいね。


注意点1. 医師に相談をしながらトレーニングメニューを決める

注意点_医師に相談をしながらトレーニングメニューを決める

マタニティトレーニングの運動の方法によっては、母体や胎児に負担がかかってしまい、安全に出産できなくなることもあります。

トレーニングメニューは妊娠時期によって設定することが重要。妊娠時期を見極めずに、勝手にトレーニングすることで、母体や胎児への負担になることもあるので注意が必要です。

体を動かしたいと思ったら、主治医に相談しながらトレーニングメニューを決めるようにしましょう。


注意点2. ホットヨガやサウナはNG

高温状態による外部刺激は、母体や胎児への負担になるので、流産リスクに繋がります

さらに外部との温度差は、急激な血圧低下の要因にもなるので、妊婦には注意が必要。

ホットヨガやサウナは、妊婦にとって負担が大きいので、安全な出産のために控えるようにしましょう。


注意点3. 母体の心拍数は150以下にする

注意点_母体の心拍数は150以下にする

激しい運動は動悸や息切れを引き起こし、子宮に流れる血流量を少なくしてしまいます。それにより、胎児が低酸素状態に陥りやすくなってしまうので、注意が必要です。

胎児に負担がかからないようにするために、心拍数150以下に抑えられるような運動にすること。

心拍数を計測できる機器もあるので、お医者さんと相談してみてくださいね。


注意点4. お腹が張る夕方帯は運動を控える

日中の活動の疲れなどにより、夕方から夜にかけての時間帯は子宮収縮が起きやすくなります。

子宮収縮は胎児に圧力がかかりやすく、お腹が張った状態。お腹が張った状態で運動をしてしまうと、子宮内の胎児により強い圧力がかかるので、胎児への負担に。

運動をする際は、お腹が張りやすい夕方帯を避けて、お昼までなどにしましょう。


無理のない運動で、健康な赤ちゃんを産める体にしておきましょう!

無理のない運動で健康な赤ちゃんを産める体にしましょう

マタニティトレーニングは、妊婦の運動不足解消やストレス解消効果がありますが、正しいやり方でなければ母体や胎児の負担になることもあります。

少し体を動かしたいなと思った時は、主治医に相談してからにしましょう。

筋トレで無理なく体を健康な状態に整えて、健康な赤ちゃんを産めるようにしてみてくださいね。


【参考記事】妊娠中に安全にダイエットする方法も解説!

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