"拝見いたしました"は上司に失礼?二重敬語ってNGなの?|ビジネス敬語ガイド
「拝見いたしました」と言い換えできる類語一覧
拝見いたしましたの類語① 確認いたしました
「拝見いたしました」の類語に「確認いたしました」がありますが、同じ敬語なので目上や上司に使う点は同じです。
ただし意味合いには違いがあり、「拝見しました」は全般的に見るという意味ですが、「確認いたしました」には「確認」や「チェック」という行為が伴います。言い換えることも可能ですが、見るのか確認するのかで微妙に使い方は異なります。
ビジネスの現場では作業をスムーズに進行させるために「確認」や「チェック」が必要なので、そのようなシチュエーションでは「拝見いたしました」ではなく「確認いたしました」が適切です。
「確認いたしました」の使い方
- 昨日受け取った文書ですが、スタッフと手分けしてしっかりと確認いたしました。
- 私が確認いたしました観光案内のパンフレットはこちらになります。
- さきほど作業に必要な機材をすべて確認いたしましたが、問題はございません。
拝見いたしましたの類語② 見せていただく
「見せていただく」には見せてもらうという意味があり、見るのは自分です。「いただく」という敬語表現を使っているので目上の人に使う言葉で、ビジネスシーンでは上司や取引先などに利用します。
例えば仕事に必要な資料を見たい場合に上司から借りるシチュエーションなどで、「見せていただけませんか」のような使い方になりますね。
「見せていただく」は「する」と「いただく」が敬語表現になっているので、「拝見させていただく」と同じく二重敬語です。文法的には間違っていますが、一般的によく使われている点も似ています。
違いは「拝見いたしました」よりも「見せていただく」の方がラフな感じがある点でしょう。
「見せていただく」の使い方
- プロジェクトを進めるにあたって必要な資料なので、見せていただくわけにはいきませんか。
- なかなか目にすることができない機材なので、今後の参考のために見せていただくと助かります。
- ミスをした箇所を見せていただくと、何が原因だったのかがわかると思います。
拝見いたしましたの類語③ 頂戴しました
「頂戴しました」は「拝見いたしました」の類語ですが意味が違います。「頂戴」というのは相手から何かをもらうことで、見るだけの「拝見」とは違った使い方になるので言い換えできません。
ビジネスシーンでは上司から励ましのメールをもらったシチュエーションなどでは、「頂戴しましたメールで元気がでました」のような例文になります。
また、上司から何らかの文書などをもらったときのシチュエーションでは、「確かに頂戴しました」のように確認報告の意味合いも。
「頂戴しました」は「拝見いたしました」と同じく目上の人に対して使う敬語ですが、相手から何かをもらうというニュアンスが違いますね。
「頂戴しました」の使い方
- 部長から頂戴しましたサポートのおかげで、事業を無事に進めることができ感謝申し上げます。
- 部品が不足して困っておりましたが、昨日不足分を確かに頂戴しました。
- 部員一同、教頭先生からの差し入れをありがたく頂戴しました。
拝見いたしましたの類語④ 受領いたしました
「受領いたしました」は金品や大事な物を受け取ったという意味で、目上の人や先輩に対して使う敬語表現です。ビジネスでは頻繁に使われるので、使い方を覚えておくと便利な表現です。
請求書が届いたことを先輩に知らせるシチュエーションでは、「さきほど確かに受領いたしました」のような例文になります。
相手の気持ちやサポートなど抽象的なものが対象ではなく、具体的なものを受け取ったときに使う言葉が「受領いたしました」です。
「拝見いたしました」とは意味が違っており、相手から送られたものに対して受け取ったと伝えるのが「受領いたしました」という言い方ですね。
「受領いたしました」の使い方
- 先日お送りしました請求書の金額ですが、さきほど確かに受領いたしました。
- 先輩から受領いたしました入会金ですが、金額が多かったのでその分をお返ししなければなりません。
- かねてよりお願いしておりました文書ですが、先輩からさきほど受領いたしました。