ベンチプレス100kgを上げるコツ。最大重量をUPさせる効果的なやり方とは?

織田琢也 2022.08.01
分厚い胸筋に鍛えられるベンチプレス。本格的に取り組んでいる方であれば100kgを目指してみるのもおすすめです。今回は、ベンチプレスで100kg上げる方法を徹底解説!

ベンチプレス100kgを上げられる人ってどのくらいいるの?

ベンチプレス100kgを上げられる人ってどのくらいいるの?

数ある筋トレメニューの中でも、最も有名なメニューの一つと言っても過言ではないベンチプレス。特に、ダイエットや基礎体力向上などの目的ではなく、ムキムキに筋肉を鍛えたい人たちに圧倒的な人気を誇っています。

「いつかは、ベンチプレス100kg上げられるようになりたい!」と、日々筋トレに励む人も少なくありません。

実際にベンチプレス100kgを上げられる人は日本人の1%程度だと言われています

ここ数年で筋トレにハマる人たちが急増していますが、ベンチプレス100kgをあげられるようになるまでには、ストイックで地道なトレーニングが欠かせないのです。


ベンチプレスで100kg上げるまでにかかる期間とは?

ベンチプレスで100kg上げるまでにかかる期間とは?

筋トレの楽しさに目覚め、前回よりも0.5kgでも重い重量を上げられるようになると、ますますやる気が湧いて出てくる筋トレ。

「ベンチプレス100kg上げられるようになるまで、絶対諦めない!」

と、熱い目標を掲げるトレーニーも数多くいます。

とはいえ、ベンチプレス100kg上げられるようになるまでの期間は人それぞれ。トレーニングの頻度や時間、体質など、それぞれの状況によって大きく異なるため、平均的な期間を算出できません。

ベンチプレスを始めてたった半年で100kgあげられるようになった猛者も入れば、10年続けてようやく達成できたという人もいるのがベンチプレス100kgへの道のりなのです。


ベンチプレス100kgを上げるコツ|最大重量を順調に上げていく方法とは?

ベンチプレス100kgを上げるコツ_最大重量を順調に上げていく方法とは?

ともすれば、自分自身の体重よりもはるかに重いベンチプレス100kg。

一歩間違えれば、大事故や大怪我などにも繋がりかねないベンチプレス100kgを確実に上げられるようになるためには、一体どうしたら良いのでしょうか?

ここからは、ベンチプレス100kgを上げるコツを一つずつチェックしていきましょう。


1. 正しいフォームで上げること

ベンチプレスのやり方

ベンチプレスの重さに関係なく必ず欠かせないのが、「正しいフォームで上げる」というポイント。

フォームが正しくないと力が適切に入らないため、どんなにトレーニングを重ねても100kgまで到達することができません。

また、間違ったフォームだと、身体の思わぬ部分に余計な負荷がかかり、怪我をしたり大切な筋肉を痛めたり、うっかりバーを落としてしまったりと、不測の事態を招きやすくなってしまいます。

最短で100kg上げられるようになるためにも、以下のように正しいフォームでトレーニングを行いましょう。

ーベンチプレスの正しいフォームー

  1. 平なベンチの上に、仰向けになって寝転ぶ。
  2. バーの位置が目線の真上になるように、ベンチの上で身体の位置を調整する。
  3. 両方の肩甲骨をグッと寄せるイメージで、背中に自然なアーチを作る。
  4. 両足はしっかりと床に足裏をつけ、下半身をリラックスさせる。
  5. 両手を肩幅の1.5倍程度に開き、自然な角度でバーをしっかりと握る。
  6. 息を吸いながら、ゆっくりとバーを下ろす。
  7. 息を吐きながら、反動をつけずに一気にバーを上げる。

【参考記事】ベンチプレスの正しいフォームを詳しく解説!▽


2. 100kg用のプログラムに取り組む

ベンチプレス100kgを上げられるようになろうと、自己流の方法で闇雲に行ってもなかなか到達できません。

効率よく100kgへ到達できるよう筋肉量や筋肥大にしっかりと着目したプログラムに取り組んでいきましょう。

おすすめは、

  • 筋肉量を増やす期間
  • 増やした筋肉を強化する期間
  • 神経を強化する期間

の3つのステージに分けてトレーニングするという流れです。

  1. 筋肉量を増やす期間:10週間

筋肥大を目的としたベンチプレスは8〜10レップで限界になる重量設定とされています。このレップ数と重量で6セット程度を、週に1、2回繰り返しましょう。

  1. 増やした筋肉を強化する期間:8週間

最初の10週間で増やした筋肉を強化するために、6レップ程度で限界になる重量設定をして、筋力向上を目指す期間です。

かかる重量が大きくなるため、4セット前後を目安にし、週に1回のみトレーニングしていきましょう。

  1. 神経を強化する期間:6週間

ベンチプレスの大会に出場するトレーニー達が必ず行うのが、筋肉と神経を調節するピーキング。このピーキングは、鍛え上げた筋肉と神経経路を瞬時に稼働させるために欠かせないトレーニング。

主に週1回3セットのトレーニングを6週間かけて行っていきますが、一週ごとにレップ数を少なくして重量を重くしていくのがポイントです。


3. 他のトレーニングで弱い筋肉を鍛える

他のトレーニングで弱い筋肉を鍛える

ベンチプレスで負荷がかかるのは主に大胸筋。しかし、大胸筋だけではなく、三角筋や上腕三頭筋などにも強い負荷がかかるのがベンチプレスです。

重量を増やしていくと、大胸筋よりも小さな三角筋や上腕三頭筋はより疲労を感じやすくなっていきます。そのため、ベンチプレスと並行して、他のトレーニングを行うことでそれらの筋肉も鍛えられ疲労を感じにくくなっていくのです。

疲労を感じにくくなるだけで、さらに重い重量も持ち上げやすくなるので、ベンチプレス100kgを目指すなら必ず他のトレーニングで弱い筋肉を鍛えていきましょう。


4. 筋トレ効果を高める食事にこだわる

ベンチプレス100kgを上げるためには、筋トレだけでなく日々の食生活も筋トレ効果を高めてくれる食事内容を意識する事が非常に大切です。

栄養バランスの良い食事はもちろんの事、特に意識したいのがPFCバランス

PFCバランスとは、

  • Protein:タンパク質
  • Fat:脂質
  • Carbohydrate:炭水化物

という筋トレだけでなく身体の健康そのものを維持していくうえで欠かせないエネルギー源となる3大栄養素です。

タンパク質は筋肉を作る上で欠かせない栄養素、脂質はトレーニングを継続するために必要なエネルギーを蓄える役割、そして、炭水化物は筋肉や脳のエネルギーとなります。

その中でも特に、筋トレ効果を高めるためのタンパク質摂取は欠かせません

バランスの良い日々の食生活の中で、これらの栄養素を意識して取り入れるようにしつつ、足りない分は粉末タイプやバータイプなどのプロテインでこまめに補っていきましょう。

【参考記事】筋肉を付ける食事法を詳しく解説!

【参考記事】はこちら▽


5. 正しい休息日を意識する

 正しい休息日を意識する

筋トレによって傷ついた筋肉は、修復する時により大きく強くなるとされ、この期間を「超回復」と呼びます。

しかし、筋肉の修復にしっかりと時間をかけられなかった場合、傷ついた状態の筋肉に高い負荷がかけられるので、筋肉はより傷ついてしまい、ただ痛めるだけになってしまいます。

少しでも早くベンチプレス100kgに到達しようと、無闇にトレーニングを行うのは絶対にNG。

ベンチプレス100kgを上げるためのプログラムに取り組む時は、必ずプログラム内容に沿った休息期間を守るようにしましょう。

【参考記事】筋肉の回復期間「超回復」について詳しく知っておきましょう!▽


ベンチプレスの注意点|筋肉へしっかりと効かせるコツとは?

ベンチプレスの注意点_筋肉へしっかりと効かせるコツとは?

一見、シンプルで簡単そうに見えるベンチプレス。

しかし、ベンチプレスの効果を最大限引き出すコツには、いくつかのポイントがあります。

ここからは、ベンチプレスを行ううえで欠かせない注意点や、筋肉へしっかりと効かせるためのコツややり方などを、一つずつチェックしていきましょう。


1. バーは手首で押すイメージで挙げられているか

両足、お尻、肩甲骨、頭がしっかりと着いているか

ベンチプレスのバーを持ち上げているのは、手のひらではなく手首。バーを握る時は、手首の延長線上にある手のひら部分にしっかりと乗せるようにしましょう

この状態だと、バーを持ち上げた時に、しっかりと手首で押すイメージが作りやすく、手首も痛めにくくなります

バーを手首から遠い指の付け根あたりなどで握ってしまうと、手首にかかる負担がより、大きくなって思わぬ怪我に繋がりやすくなってしまうのです。

また、重量が重くなっていくと、自分では手首でバーを押しているつもりでも汗で滑って、知らないうちに位置がずれてしまう場合もあるので、専用のリストラップを使用するのもおすすめですよ。


2. 肩甲骨を寄せられているか

ベンチの上に仰向けになっただけでは、100kgものベンチプレスを持ち上げられるだけの安定した体勢とはいえません。

意外とグラつきやすい上半身をしっかりと固定するために欠かせないのが、肩甲骨をしっかりと寄せる事。

ベンチの上に仰向けになり、バーの位置が目線の真上に来るように調整したら、両方の肩甲骨をグッと引き寄せ、ほんの少しだけ下げましょう。肩甲骨を寄せることで、肩甲骨と肩甲骨の間にくぼみができ、自然と背中のブリッジも作れるようになります。

背中にブリッジができると、上半身がベンチの上で安定するので、100kgという重さに身体がぐらついてしまう心配もなくなりますよ。

【参考記事】はこちら▽


3. 両足、お尻、肩甲骨、頭がしっかりと着いているか

両足、お尻、肩甲骨、頭がしっかりと着いているか

ベンチプレス100kgをぐらつく事なく持ち上げるためには、ベンチの上の身体が安定していなくてはなりません。

まず、ベンチの上に仰向けになった時、両足は自然とベンチを跨いだ状態になります。

この時に、両足がつま先しか床についていなかったり、お尻や肩甲骨、頭がベンチについていなかったりすると、バーの動きが安定しにくいので、思わぬ怪我に繋がりやすくなってしまうのです。

100kgのベンチプレスをしっかりと持ち上げるために、足の裏全体を床につけられるよう両足の位置を調整しましょう。

また、お尻と引き寄せた肩甲骨、頭が一直線上となり、ベンチについている事を確認する事も大切です。


4. 胸でバウンドさせていないか

ベンチプレスを持ち上げる時に、胸をバウンドさせた反動、いわゆるチーティングで持ち上げてしまうと、せっかくの負荷を十分にかけられなくなってしまいます

特に、100kg達成ばかり気にして重量を早く増やそうと胸でバウンドさせてばかりいると、正しいフォームでスタートしても、そのフォームがすぐに崩れてしまい、100kg到達までの道のりが長くなるばかり。

ベンチプレスの効果を最大限引き出すためにも、胸でバウンドさせて回数をこなすのではなく、「バーを上げる」「バーを下げる」それぞれの動作を一度静止してじっくりと筋肉に負荷をかけていきましょう


5. 息を止めていないか

息を止めていないか

ベンチプレスだけでなく、全ての筋トレに欠かせないのが正しい呼吸法です。

筋肉が収縮する動きの時に息を吐き、筋肉が弛緩する動きの時に息を吸うのが筋トレにおける呼吸法。

とはいえ、フォームや回数ばかり気になってしまい、「気がつくとずっと息を止めた状態でトレーニングしていた!」なんて事もよくあります。しかし、息を止めた状態でトレーニングをしても、その効果は十分に得られません。

ベンチプレスの効果をきちんと引き出すためにも、

  • 息をゆっくりと吸いながらバーを下ろす
  • 息をゆっくりと吐きながらバーを上げる

という呼吸を終始守るようにしましょう。


6. ラックは肘が曲がりすぎない高さか

ベンチの上で身体の位置が決まったら、バーを上げる前に一度軽くバーに両手をかけ、ラックの高さを必ず確認しましょう。

肘が曲がりすぎる高さだと、身体までの距離が近すぎるため、十分な稼働が行えません。そのうえ、トレーニング終了後、バーをラックに戻す時に限界まで筋肉を追い込んだ状態で、さらに微妙な高さまで肘を曲げなくてはならないので、バランスを崩しやすくなってしまいます。

また、肘が真っ直ぐに伸びてしまうほどの高さだと、肘に過度な負荷がかかってしまい、思わぬ怪我を引き起こす可能性大。

ラックの高さは、バーを握った時に肘が軽く曲がる程度にするのがポイント。必ず調整してから、トレーニングをスタートしましょう。


7. 下ろす時に肘がベンチと垂直になっているか

下ろす時に肘がベンチと垂直になっているか

ベンチプレスは大胸筋に大きな刺激を与えてくれるだけでなく、肩への負担が大きいトレーニングです。

バーを下ろす時には、必ず肘がベンチと垂直になっているかどうかを確認しましょう。

肘が頭の方に寄っていたり、下半身の方に寄っていたりすると、肩への負担が大きくなり、肩の故障に繋がりやすくなってしまいます。特に、ベンチプレス初心者さんや、重量を増やしてその重さに慣れないうちは、どうしてもフォームが崩れがち。

正しいやり方でできているか不安な時は、補助の人に肘の位置を毎回確認して貰うのがおすすめですよ。


ベンチプレス100Kg達成に向けて、トレーニングを頑張っていきましょう!

筋トレの楽しさに目覚め、ベンチプレスにも取り組むようになると、誰もが夢見るベンチプレス100kg達成。

40kgや50kg程度であれば、ただ重量を増やしていくやり方でもいつかは到達できるでしょう。しかし、100kgともなると専用のプログラムで今まで以上に真摯にトレーニングと向き合う必要があります

また、ひたすらベンチプレスをするのではなく、ベンチプレスだけでは補えない他の筋肉のトレーニングなども欠かせません。

「ベンチプレス100kgを必ず上げたい!」と熱く願うのであれば、ぜひ、トライしてみましょう。


【参考記事】ベンチプレス100kg達成には大胸筋を鍛えることも大切!▽

【参考記事】ベンチプレスで使う腕の鍛え方とは?▽

【参考記事】ナローベンチプレスにも挑戦してみましょう!▽

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