運動後に効果的なストレッチメニュー|クールダウンの正しいやり方を徹底解説!

織田琢也 2024.02.27
運動後におすすめのストレッチメニューを知りたい方へ。本記事では、ストレッチを運動後にやる効果やメリットから、トレーニング後におすすめのストレッチメニューまで大公開!ランニングや筋トレなどをよくする方には必見の内容になっていますので、気になった方はぜひ活用してみてください!

運動後にストレッチをすべき理由|どんな効果があるの?

運動後にストレッチをすべき理由|どんな効果があるの?

ストレッチと聞くと運動前のウォーミングアップを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。逆に運動後のクールダウンのストレッチはあまり重要視されていないことが多いですね。

ここでは、運動後のストレッチをすることで得られる効果をご紹介。

ストレッチの重要性をお伝えします。


運動後にストレッチをする理由1. 運動の疲労軽減に繋がる

運動の疲労軽減に繋がる

運動後は、筋肉が緊張し疲労物質が溜まりやすい状態。それを放置しておくと体のだるさや不調、パフォーマンスの低下に繋がりいい状態を保つことができなくなります。

クールダウンのストレッチは、血流をよくして疲労物質を流しやすくするために行うのです。そして、それと同時に筋肉の凝りをほぐして筋肉痛などを和らげるというメリットもあります。

運動により酷使した体をより早く元の状態に戻せ、疲労の蓄積を防ぐことができれば、次の運動もベストコンディションで行うことができるでしょう。


運動後にストレッチをする理由2. 副交感神経が優位になり、リラックス効果が得られる

人の体には、体内環境を管理する自律神経があります。

この神経は、交感神経と副交感神経の二つの神経から成り立ち、バランスをとっているのですが、運動をしている時は交感神経が優位の状態です。

交感神経が優位になると体を活発に動かせる反面、興奮したり緊張状態になり心身ともに疲れてしまいます。

反対に、ストレッチをすることで交感神経を静め、副交感神経優位の状態になり、体だけでなく心もリラックスする事ができますよ。


運動後にストレッチをする理由3. 筋肉の柔軟性を高め、怪我の予防する

筋肉の柔軟性を高め、怪我の予防する

運動後は、筋肉に疲労物質が溜まり硬くなった状態です。筋肉が収縮し可動域が狭いままで放置しておくと、柔軟性がなくなり、無理に伸ばそうとすると筋肉が負傷しやすく大きな怪我に繋がりかねません。

十分なストレッチを行う事で、硬くなった筋肉を緩め柔軟性を高められるので、長期的に怪我をしにくい体作りができます。

また、運動で傷ついた筋組織への修復も早めることができるので万全のコンディションで次の運動に望め怪我の予防にもなるでしょう。


運動後におすすめのストレッチメニュー|クールダウンの正しいやり方を解説!

運動後におすすめのストレッチメニュー|クールダウンの正しいやり方を解説!

運動後のストレッチが重要なのはわかりましたが、実際にどのようなメニューが良いかわかりませんよね。

今回は部位によって運動後に行うと効果的なストレッチメニューをご紹介。

「どんな方法で行えばいいかわからない」という方でも正しいやり方を丁寧にご説明しますので、少し長くなりますが気になる箇所だけでもチェックしてみてください。


運動後のストレッチメニュー1. 太もも裏をほぐすストレッチ

運動後に太もも裏をほぐすストレッチ

ふとももの後ろ(ハムストリング)の大きな筋肉を伸ばすストレッチです。

ジャンプするスポーツや踏ん張るような筋トレ、ランニング後に行うとよく伸び、筋肉痛の予防になるでしょう。


ストレッチの正しいやり方

  1. マットに座って両足を伸ばす
  2. 片足を反対の太ももの下に入れる
  3. 足首に手を当て、上半身を前に倒す
  4. 反対側も行う

片足20秒ずつ行いましょう。


ストレッチのコツ

  • 膝は多少曲がっていても構わない
  • ふとももの後ろをしっかり伸ばす

無理をしない程度に上半身を倒し、ふとももの後ろを意識しながら入念にストレッチしましょう。

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運動後のストレッチメニュー2. ふくらはぎを伸ばすストレッチ

運動後にふくらはぎを伸ばすストレッチ

アキレス腱を伸ばす一般的なストレッチにプラスして、手を壁やベッドなどについて行うやり方です。前傾姿勢になることで、よりふくらはぎから足首にかけての伸びを実感する事ができます。

また、足首まで伸びることで、足首が硬くなりやすいとされる男性の方におすすめのストレッチです。


ストレッチの正しいやり方

  1. 立った状態で左足を前に右足は後ろに置く
  2. そのまま前に倒れ、壁に両手を置く
  3. 左膝を曲げ、右足の裏が伸びるのを意識しながら静止
  4. 反対側も行う

伸びを感じやすいストレッチですが、強くやりすぎてしまうと逆に痛めてしまうので、痛気持ち良い力加減で行いましょう。


ストレッチのコツ

  • 後ろ側の足先をまっすぐにする
  • 反動はつけない
  • かかとが浮かないようにする

かかとが浮きそうな場合は、かかとが浮かないところまで歩幅を狭くする事がポイント。

腓腹筋を意識した膝を伸ばす方法と、ヒラメ筋を意識した膝を曲げる方法があるので、目的に合わせて2通りのやり方を試してみてください。


運動後のストレッチメニュー3. 股関節や太ももを柔らかくするストレッチ

ニーアップストレッチのスクリーンショット

腰回りの筋肉(腸腰筋、恥骨筋)からふとももの筋肉(大腿四頭筋、ハムストリング)までを伸ばせるストレッチ。

足を前に出す時によく使う筋肉なので、ジャンプ運動やランニング後のストレッチに最適です。しっかり行うことで筋肉痛の予防に効果があります。


ストレッチの正しいやり方

  1. マットの上に仰向けになる
  2. 右足の膝を両手で持ち抱え込む形を作る
  3. 両手で膝を引っ張り、胸に近づけていく
  4. 痛みの出ない範囲で止めて、5秒間キープ
  5. 膝から手を離しゆっくり元に戻す
  6. 反対側も行う

ゆっくりと伸ばすことが大切なので、反動はつけないように行いましょう。


ストレッチのコツ

  • ゆっくり呼吸をしながら、ゆっくりした動作で行う
  • 片側が終わると一回仰向けの最初の状態に戻る

呼吸を安定させてほど良く伸ばし、痛みを感じた時は動作を止めてフォームを見直しましょう。

すぐに次の動作に移らず一度元の体勢に戻ってから、逆側のストレッチを行うように心がけましょう。


運動後のストレッチメニュー4. 股関節を開くストレッチ

運動後に股関節を開くストレッチ

股関節周辺の筋肉をほぐすストレッチです。運動後硬くなった股関節を柔らかくする事で、歩いたり走ったりの動作がスムーズに行えるようになります。

股関節が硬くなりやすい高齢者の方、ジャンプ運動やランニングをしている方におすすめのストレッチメニューです。


ストレッチの正しいやり方

  1. 足は肩幅の1.5から2倍程度に広げて立ちます
  2. お尻を真下に落としながら手を膝の上に置きます
  3. 上体を前に倒し股関節を伸ばします
  4. 上体を起こし体を左にひねり右足の後関節を飛ばします
  5. 反対側も行う

一連の流れを30秒程度行いましょう。


ストレッチのコツ

  • 爪先と膝を同じ向きに合わせる
  • 腰を下げた時膝が前に出ないようにする

股関節関節の伸びを感じにくい人は、足幅をさらに広くとって腰を深くを落とすようにしてみましょう。


運動後のストレッチメニュー5. お尻の筋肉を伸ばすストレッチ

お尻ストレッチ動画のスクリーンショット

固まったお尻の筋肉を伸ばすストレッチです。運動後お尻の筋肉を硬くなったままにすると血行不良を引き起こし浮腫の原因に。

お尻の筋肉を柔らかくする事で、下半身全体の血流も良くなり老廃物が排除されるので浮腫を防ぐことができます。

特に体を前に動かすときに使う箇所になるので、ウォーキングやランニング後のストレッチに最適です。


ストレッチの正しいやり方

  1. マットの上に足を伸ばして座る
  2. その状態から膝を曲げて立てる
  3. 右足の足首を左太ももに乗せる
  4. 足を固定し両手を後ろに回す
  5. 手で体を押しながら体を前傾させていく
  6. 反対側も行う

左右20秒を2回、痛みが出ない程度に行いましょう。


ストレッチのコツ

  • 手で体をしっかり支える
  • 足の位置はくるぶしと膝が重なるようにする

お尻の伸びを感じながらしっかり伸ばしましょう。


運動後のストレッチメニュー6. 背中下部を伸ばすストレッチ

広背筋ストレッチの動画のスクリーンショット

腰回りの筋肉(広背筋・前鋸筋)を伸ばせるストレッチ。

広背筋が固くなると前屈みになり猫背になったり、いい姿勢を保てなくなるので、運動後はきちんと伸ばしてストレッチしておきましょう。


ストレッチの正しいやり方

  1. あぐらをかいた姿勢で座る
  2. 左手で右手の手首を掴み、左斜め前に体を倒す
  3. 反対側も行う

左右20秒キープを1セット行います。


ストレッチのコツ

  • 背筋を伸ばしいい姿勢で行う
  • 左ではなく斜め前に体を倒す

腰が曲がった状態では筋肉を伸ばす事ができないので、背筋をしっかり伸ばしいい姿勢でストレッチを行いましょう。


運動後のストレッチメニュー7. 背中の筋肉を伸ばすストレッチ

運動後に背中の筋肉を伸ばすストレッチ

脇の下の広背筋を伸ばすストレッチ。

同じ姿勢でのスポーツでは、背中の筋肉が凝り固まりやすいのでこのストレッチを行うことで背中全体の筋肉を伸ばし柔軟にしてくれます。大きな筋肉なので、疲労回復の効果も期待できますよ。


ストレッチの正しいやり方

  1. 四つん這いになる
  2. 両肘をついて右手を左手のの延長戦に伸ばす
  3. 反対側も同じように行う

片側10秒ずつ、3セット行う


ストレッチのコツ

  • できるだけ遠くに手をおく
  • お尻の位置を変えないように行う

伸びにくい人は反対側クロスするようにおいて行うといいでしょう。
遠くにおくと脇から背中がしっかり伸びます。


運動後のストレッチメニュー8. お腹周りを伸ばすストレッチ

運動後にお腹周りを伸ばすストレッチ

腹筋を伸ばすストレッチです。

お腹周りの筋肉が硬くなると背骨の動きも固くなり、体全体にかかる負担が増えてしまいます。

ストレッチを行い柔軟にすることで強い力を発揮できるので、高重量の筋トレを行っている方やダイエットで腹筋を鍛えている方はトレーニングと一緒にストレッチも試してみてください。


ストレッチの正しいやり方

  1. マットの上にうつ伏せになる
  2. うつ伏せ状態から肘をついてから手をつき肘を伸ばす
  3. 肩を弾きながら、肘の皺を下に向ける
  4. この状態で顎を下に引く
  5. 体を左右に傾ける

左右5回ずつを目安にトータル10回行いましょう。


ストレッチのコツ

  • 肩の位置がすくめない
  • 肩を常に下に引き下げておくことを意識
  • 肘のシワを正面を向けるようする

常に顎が下へむき、喉仏にくっつけるようなイメージで行いましょう。肘のシワを正面に向けることで肩も連動し、脇の下も力が入りやすくなります。


運動後のストレッチメニュー9. 肩甲骨を柔らかくするストレッチ

運動後に肩甲骨を柔らかくするストレッチ

背中(僧帽筋、大円筋、小円筋、肩甲骨)から大胸筋、上腕三頭筋までをしっかり伸ばすストレッチです。筋トレなどで凝り固まった肩甲骨を柔らかくしてくれるにも最適


ストレッチの正しいやり方

  1. マットの上であぐらをかき、両手をまっすぐ上にあげる
  2. 左手で右手の二の腕を掴み、右手で左手の肘を掴む
  3. 左手が右の肩甲骨に触れるまで左腕を右にゆっくり引っ張る
  4. 肩甲骨に触った状態で5秒キープ
  5. 反対側も行う

5秒を3セット行います。


ストレッチのコツ

  • 逆側を行う前に一度両手を上げた状態に戻す
  • 呼吸を安定させる

肩甲骨に触れるまで引くことをおすすめしますが、体が硬く届かない場合はゆっくり呼吸をしできる範囲で行いましょう。


運動後のストレッチメニュー10. 手首や腕の筋肉を伸ばすストレッチ

運動後に手首や腕の筋肉を伸ばすストレッチ

前腕、手首のストレッチ(手の背屈筋群)です。ラケットやクラブなど道具を手に握る運動をする方におすすめのストレッチ

手首の痛みは長期化しやすく日常生活に支障をきたす痛みに発展する場合もあるので必ず行いましょう。


ストレッチの正しいやり方

  1. 片手を前に伸ばし指先を下に向ける
  2. 反対側の手で伸ばしている手の甲を手前に向けひく
  3. 続いて小指側を手前に捻りながら引く
  4. 親指側を手前に捻りながら引く
  5. 2と同じ動作で捻りを加えず15~30秒伸ばす
  6. 反対側も行う

捻りを加えながら引く動作は5秒ずつ、最後の手前に引く動作は15秒〜30秒行います。


ストレッチのコツ

  • 肘を曲げずに腕をまっすぐ伸ばす
  • 捻りながら引く際に無理にしない

肘を曲げず腕を前にしっかり伸ばすことがポイントです。捻る際に痛みを感じた場合は無理をせずに省略しても大丈夫です。


運動後のストレッチメニュー11. 首の筋肉を伸ばすストレッチ

運動後に首の筋肉を伸ばすストレッチ

首筋(斜角筋)から肩(僧帽筋)までを伸ばせる柔軟体操。肩こりになりやすい場所なので、首や肩を使う運動や筋トレをする人には必ず行って欲しいストレッチです。


ストレッチの正しいやり方

  1. マットの上に座りあぐらをかく
  2. 背中をしっかりと伸ばし左手を腰に回す
  3. 右手で後頭部と耳の間を押さえ、ゆっくり斜め前に倒していく
  4. 反対側も行う

5秒3セット行います。


ストレッチのコツ

  • 背筋を伸ばす
  • 痛みが出るまで引かない

筋肉が伸びているイメージを持ちながら無理をしない程度に引きましょう。


運動後もしっかりとストレッチを行い、体のコンディションを最高の状態に保とう。

運動後もしっかりとストレッチを行い、体のコンディションを最高の状態に保とう。

この記事ではストレッチの重要性と様々な部位に有効的なストレッチメニューをご紹介しました。

運動前と違い疲れている運動後にストレッチを行うのは面倒ですが、メンテナンスをしない体は最高の状態とは言えません。よりいいパフォーマンスや効果を得るためにはスポーツ後のストレッチは欠かせないものです。

そして、全てのストレッチに共通して言えることは、無理せずゆっくり正しいフォームで行うこと。文章では正しいフォームがわからない方は、動画などを見て確認しましょう。

あなたにとって運動の時間がより良いものになるように、今回のストレッチメニューを参考に行ってみてください。


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