筋トレ後のストレッチ効果。全身を簡単にほぐせるクールダウン方法とは?
筋トレ後のストレッチの効果|筋肉をほぐすメリットとは?
「筋トレで疲れているのに、ストレッチをするメリットはあるの?」と感じている人も多いはず。
まずは、筋トレ後にストレッチをするメリットをご紹介します。筋トレ後にストレッチをするといいことが多いので、ぜひチェックしてみてください。
1. 疲労の回復が早まる
筋トレをした後は筋肉が硬直状態にあるので、血流が悪くなり身体の隅々まで栄養素の補給ができなくなってしまうので疲労を感じる原因に。
ストレッチをして硬くなった筋肉をほぐすことで、血液の循環がスムーズに行われ、必要な栄養素を送り届けることができ疲労の回復を早めることができます。
疲れを残さないために、筋トレ後はいつも以上ストレッチすることを意識しましょう。
【参考記事】疲れが取れる簡単なストレッチメニューはこちら▽
2. 硬くなった筋肉をほぐして運動パフォーマンスを上げられる
筋トレ後の筋肉は緊張状態となり、硬くなっています。筋肉が硬い状態で筋トレをしてもうまく筋肉の収縮ができないため、トレーニングの効果が半減する原因に。
ストレッチによって筋肉を柔らかくすることで、可動域が広がり運動のパフォーマンスを上げることができます。またしっかりと関節も伸びるようになるので怪我のリスクも減らすことが可能です。
筋トレ後はストレッチを欠かさず行い、筋肉を柔らかくしましょう。
3. 副交感神経を優位にしてリラックスできる
筋トレをしているときには、自律神経の交感神経が優位になります。交感神経が優位だと、興奮状態のままになるので、睡眠の質が落ちてしまったり体調不良の原因に。
ストレッチをすることで副交感神経が優位に働き、心身ともに落ち着かせることができリラックス効果が高まります。
自律神経のバランスを整えることは日常生活でも重要なことなので、筋トレ後はゆっくりとストレッチを行い自律神経を整えましょう。
【部位別】筋トレ後に効果的なストレッチ|筋肉の疲労を回復する柔軟体操メニュー
ここからは、筋トレ後におすすめの部位別ストレッチを詳しくご紹介します。
肩や太もも、お腹など筋トレで使うことが多い筋肉のストレッチ方法が分かるようになっています。どれも簡単にチャレンジできるので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 首周りをほぐす簡単ストレッチ
首は重さが約5kgもある頭を支えているため、筋トレ後に疲れが溜まりやすい部分です。首を回すだけでなくしっかりとほぐせるストレッチを取り入れることで、首の筋肉が柔らかくなります。
首のストレッチのコツは、顔や背中を動かすのではなく首だけを動かすように意識することです。
とくに、首を前や左右に動かすときには背中も一緒に動きがちですが、首だけを動かすようにすることでしっかりと首の筋肉を柔らかくすることができます。
トレーニングの正しいやり方
- あぐらをかいてマットの上に座る
- 指を組んで頭の後ろにあて、首に少し負荷をかける
- 首をゆっくり前に倒す
- (3)のときに、同時に両脇もしめていき頭を腕で挟むように倒していく 5.首を前に倒しきったら、20~30秒そのままキープする
- 元の状態に戻す
- 片手で反対側の耳の上を触るように頭を覆う
- 無理のない範囲で首を腕と同じ方向に倒し、20~30秒そのままキープする
- 反対側も繰り返す
- 最後に首を大きく2回まわす
首のストレッチは、すべての動作を1セット行います。2分~2分30秒ほどかけてゆっくりストレッチしましょう。
2. 背中・肩甲骨のストレッチ
背中や肩甲骨は日常生活でもよく使い、筋トレ後に疲れが溜まりやすい部分なので、ストレッチをしてほぐすようにしましょう。
背中や肩甲骨のストレッチのポイントは、背中を後方に倒していくときに背中と腕で引っ張っり合うイメージを持つことです。 グッと腕を伸ばしていくと、背中全体が伸びていくのが実感できます。 このときにアゴが上がってしまうと背中が伸びにくくなるので、アゴを引いておへそを覗き込むようにします。
背中や肩甲骨を伸ばすことで背筋もピンとして姿勢も良くなるので、ぜひ取り組んでみてください。
トレーニングの正しいやり方
- 床の上に座る
- 両手を前を組む
- 腕を前に伸ばしていきながら、肩甲骨を離すイメージで伸ばす
- 背中全体が伸びていると感じたら、そのまま20秒キープする
- 元の姿勢に戻す
背中・肩甲骨のストレッチは、背中全体が伸びていると感じたら約20秒間キープをして元の姿勢に戻します。
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3. 肩と胸を伸ばせるお手軽ストレッチ
前かがみの姿勢になる筋トレをしていると胸の筋肉が萎縮して姿勢が悪くなったり、女性はバストラインが崩れてしまうのでしっかりとストレッチをしましょう。
胸のストレッチのコツは、背筋を伸ばしたままの状態で行うことです。 前傾姿勢になっていたり背筋が曲がっていたりすると背中が伸びず、思ったように胸が張れません。
椅子に座った状態で手軽にできるストレッチなので、安定した状態で行うことができますよ。
トレーニングの正しいやり方
- 椅子に座る
- 背筋を伸ばして、後ろで両手を組む
- 組んだ腕を斜め下に引っ張る
- (3)のときに、同時に胸を斜め上に突き上げる
- 背中をゆするようなイメージで、20秒間キープする
- 前かがみになると背中や胸が伸びないため、背中をまっすぐに伸ばすことを意識する
- 元の姿勢に戻す
胸のストレッチは、背中をゆするようなイメージで約20秒間キープをして元の姿勢に戻します。
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4. 腕と肩甲骨周りをほぐせるストレッチ
腕のストレッチは両腕を使い、片方の手でもう片方の肘を持って引き寄せることで背中や二の腕の裏側をほぐすことができます。
腕のストレッチのコツは、上体を傾けないよう背筋を伸ばした状態をキープすること。
片方の手で肘を掴み引き寄せるときに猫背になりがちですが、視線を下に向けてアゴを引いた状態にするとまっすぐな状態を維持しやすくなります。 日常生活でも動かすことの多い腕は、筋トレ後に硬くなってしまう前にストレッチでほぐすことが大切です。
トレーニングの正しいやり方
- 床、または椅子に座る
- 右手で左手の肘を持つ
- 左腕を上にあげて、肩に置いた腕の肘を掴み引き寄せる
- 背中と二の腕の裏側の筋肉が伸びるのを感じるようにする
- 腕を変えて同じように行う
腕のストレッチは両腕を1セットとして、両腕とも同じようにほぐすようにしましょう。
5. お腹のストレッチ
お腹のストレッチとしておすすめなのが、ヨガにも取り入れられているコブラのポーズを使ったストレッチ。
うつ伏せで寝転がり上半身を反らせるだけで、腹直筋をほぐせます。お腹のストレッチのポイントは、背中の反動で反らせようとしないことです。
無理に背中を伸ばそうとすると痛めてしまう可能性があるので、背骨を伸ばすイメージでゆっくりと上半身を反らせていきます。
お腹の筋肉をほぐすだけではなくぽっこりお腹の解消にも効果的なので、ぜひチャレンジしてみてください。
トレーニングの正しいやり方
- マットの上でうつ伏せに寝転ぶ
- 肩幅程度に両足を開き、かかとはまっすぐに向ける
- 腕は脇を締めて両肘を曲げ、顔の横に置く
- 両手で床を軽く押して、上半身を反らせる
- 両腕がまっすぐ伸びるところまで上半身を反らせる
- (5)のときに斜め上を見ると体を反らせやすい
- そのまま30秒キープする
- 元の姿勢に戻す
お腹のストレッチは、両腕が伸びきったところで約30秒キープします。背中を痛めないように、無理のない範囲で行いましょう。
6. おしりのストレッチ
お尻のストレッチは、両膝を抱えた状態で仰向け寝転がり両膝を胸に引き寄せることでお尻の筋肉を伸ばします。
お尻のストレッチのポイントは、両手でしっかりと膝を抱えることです。手が離れてしまうと、思ったようにお尻の筋肉が伸びてくれません。
お尻の筋肉である大殿筋が硬くなると股関節の動きが悪くなったり、腰痛や股関節痛につながる可能性があるので、しっかりとストレッチをしてお尻の筋肉を柔らかくしましょう。
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トレーニングの正しいやり方
- マットの上で体育座りをする
- 脚を組むようにして、片方の足の上に反対側の足の太ももをのせる
- 両手で膝を抱え込む
- そのままの姿勢で、ゆっくりと後ろに倒れる
- 抱えこんでいる膝を胸に引き寄せる
- そのまま約20秒キープする
- 両手を離して、足を組み替えて同じようにストレッチをする
お尻のストレッチは、片足約20秒を足を組み替えて行います。お尻の筋肉が伸びているのを意識しながら行いましょう。
7. 太もも前のストレッチ
太もも前のストレッチは、座った状態で片足を曲げて上半身を後方に倒していくことで太もも前の筋肉を伸ばしていきます。
肘や手で上半身を支えることになるため、体の後ろ側にしっかりと両手をついてストレッチをするのがポイント。 慣れてきたら、背中を床につけた状態で太もも前を伸ばすことも可能です。
太もも前の筋肉は歩いたり走ったりするときに欠かせない筋肉となるので、筋トレ後はしっかりとケアをしていきましょう。
トレーニングの正しいやり方
- マットの上に座る
- 片足はまっすぐ伸ばし、もう片方の足は膝を曲げて折りたたむ
- 体の後ろに両手をついて、バランスを取る
- そのまま上半身をゆっくりと後ろに倒していく
- 肘や手で上半身を支え、適度なところで20秒キープする
- 元の姿勢に戻す
- 足を変えて同じようにストレッチをする
太もも前のストレッチは、太もも前が伸びていることを感じた場所で約20秒キープします。足を替えて、両足とも行いましょう。
8. 太もも裏のストレッチ
太もも裏のストレッチは、片膝を曲げた状態で上半身を前倒すことでしっかりと伸ばしていきます。
太もも裏のストレッチのコツは、上体を倒すときに猫背にならないことです。胸を張って背筋を伸ばしたまま前に倒すことで、太もも裏をしっかりと伸ばせます。
上半身の角度を変えることで、太もも裏の伸び具合を調整できるのでイタ気持ち良いと感じるくらいで行いましょう。
太もも裏の筋肉は股関節の動きや膝の屈曲に影響を与えるため、筋トレ後にはぜひストレッチに挑戦してみてください。
トレーニングの正しいやり方
- 両足を適度に開いて、マットの上に座る
- 片膝を曲げて、足の裏をもう片方の足の付け根につける
- 伸ばしている方の太ももの上に両手を置く
- その上にゆっくりと上半身を倒していく
- 上体を倒すときは猫背にならないよう、背筋を伸ばしたまま行う
- 太もも裏が伸びているのを感じたら20秒キープする
- 元の姿勢に戻して、足を替えて同じようにストレッチをする
太もも裏のストレッチは、太もも裏が伸びていることを感じた場所で約20秒キープします。足を替えて、両足とも行いましょう。
9. 腰回りと太もも外側のストレッチ
太もも外側のストレッチは、片方の膝を立てた状態で上半身をひねることで太ももの外側を伸ばせるようになっています。
太もも外側のストレッチのポイントは、体をひねるときに胸を張って猫背にならないようにすること。上半身が曲がったまま体をひねっても、太ももの外側がしっかりと伸びません。
太もも外側の筋肉は股関節の安定に欠かせない筋肉なので、多くの筋トレで使います。ぜひ、ストレッチ方法を覚えてチャレンジしてみてください。
トレーニングの正しいやり方
- マットの上に、両足をまっすぐに伸ばした状態で座る
- 片方の膝を立てて足を組む
- 伸ばしているほうの肘で、立てた膝をおさえる
- この状態で上半身をゆっくりひねる
- (4)のときに背筋を伸ばしたまま行う
- 太ももの外側が伸びているのを感じたら20秒キープする
- 元の姿勢に戻し、足を替えて同じようにストレッチをする
太もも外側のストレッチは、太ももの外側が伸びていることを感じた場所で約20秒キープします。足を替えて、両足とも行いましょう。
【参考記事】はこちら▽
10. 太もも内側のストレッチ
太もも内側のストレッチは、両足の裏を合わせて座り上半身を前に倒すことで太ももの内側を伸ばせます。
太もも内側のストレッチのコツは、背筋を伸ばしたまま行うこと。とくに上半身を前に倒すときに背筋が曲がっていると、太もも内側の筋肉をしっかりと伸ばせません。
太もも内側の筋肉は骨盤を安定させる大切な役割を担っているため、筋トレ後にはストレッチを実践してみてください。
トレーニングの正しいやり方
- マットの上に背筋を伸ばした状態で座る
- 両足を開いて足の裏同士を合わせてる
- つま先を両手で掴む
- 背筋を伸ばしたまま上半身を前に倒していく
- 太ももの内側の筋肉が伸びていることを感じたら20秒キープする
- 元の姿勢に戻す
太もも内側のストレッチは、太ももの内側が伸びているのを感じている状態で20秒キープするようにしましょう。
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筋トレ後のストレッチで注意すること|体操の効果を高めるコツとは?
最後に、筋トレ後のストレッチで注意したいポイントをまとめてご紹介。
筋トレ後のストレッチで無理をしてしまうと、きちんとした効果を得られないだけではなく、思わぬケガにつながる可能性があります。 気持ちよくストレッチをするためにも、ストレッチ前にチェックしてみてください。
1. 反動をつけずにゆっくりと行う
筋トレ後は筋肉が傷ついている状態なので、勢いをつけたストレッチを行うと怪我をしてしまう恐れがあります。
そこで、筋トレ後のストレッチには静的ストレッチを選びましょう。静的ストレッチとは反動を使用せず、体を伸ばすことに重点を置いたストレッチです。
負荷が少なく筋肉を労れるのはもちろんのこと、ゆっくりとした動作なので硬くなった筋肉をほぐしクールダウンできます。また、自立神経を整えリラックスさせる効果もあるので、筋トレ後のストレッチには最適ですよ。
【参考記事】他にもある筋トレ後の静的ストレッチメニューはこちら!▽
2. トレーニングした部位を重点的にほぐす
筋トレをした後は筋肉が硬くなり血流が悪くなっているので、栄養素が身体にうまく循環しません。そもままにしておくと、疲労の回復が遅くなってしまいます。
トレーニングした部位は特に硬くなっているので、その時のトレーニングで鍛えた筋肉を重点的にストレッチすること。
ストレッチをすることで血行が促進され、身体に栄養素が行き渡るので疲労回復が早まります。また疲労物質が排出されることで、筋肉痛の軽減の効果も。筋トレ後はストレッチを忘れずに行いましょう。
3. イタ気持ち良いくらいの力加減で行う
痛いと感じるまでストレッチをしてしまうと、筋肉に負荷がかかりすぎてしまい肉離れや揉み返しなどのトラブルにつながりかねません。
ストレッチは筋トレとは異なり、筋肉をほぐすことが目的なのであまり負荷をかけないように力加減には気をつけましょう。
痛いと感じなくても「伸びているな」と感じれば筋肉に作用しているので、無理のない範囲で行いましょう。
4. 呼吸を止めずに行う
筋肉は息を吸うときに縮み、吐くときに伸びる性質があります。 ストレッチをして伸ばしたい箇所があるときにゆっくりと息を吐きながら行うことで筋肉をより伸ばすことができ、ストレッチの効果を高めることが可能です。
ゆっくりとした呼吸をするには腹式呼吸を意識するのがポイント。また、ゆっくりとした呼吸は自律神経のバランスも整えることができるので、リラックス効果がありますよ。
筋トレ後のストレッチでトレーニング効果を高めよう
筋トレ後にストレッチをすることで疲れて緊張している筋肉を柔らげ、疲労回復を早めてくれます。
また、毎回しっかりとストレッチをすれば、筋肉の質が向上し運動のパフォーマンスの向上も期待できるでしょう。
今回ご紹介したストレッチはどれも筋トレ後に簡単にできるものばかりなので、ぜひチャレンジしてみてください。
【参考記事】はこちら▽
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