肺活量を鍛える方法。歌上手になる効果的な簡単トレーニングメニューとは
肺活量を鍛える方法|長く息を安定させるトレーニングを徹底解説
「歌を歌っているとすぐに呼吸が乱れる...。」
「長く安定して楽器を吹きたい!」
毎日の階段の上り下りや歌をうたう時など、息切れが気になる...。歳を重ねていくに連れて、衰えていく肺活量を何とかしたいと思う人も多いでしょう。しかし、一般的な筋トレなどと違い、肺活量はどうやって鍛えたらいいか分からない人も多いはず。
そこで今回は、肺活量を鍛えられるトレーニングメニューを詳しく解説。
まずは、肺活量について知識を深め、その後より今後の生活を楽に豊かに過ごせるようにしっかりと鍛えていきましょう。
"肺活量"とは何?一般成人の平均と共に簡単に解説
肺活量とは、できる限り深く空気を吸い込んだ後、吐き出せるだけ吐き出した空気の量の事を言います。呼出量や呼気量と言うこともあり、簡単に言うと息を大きく吸えるかどうかに近いという認識を持つと良いでしょう。
肺活量の平均値は、
- 成人男性:3000ml〜4000ml
- 成人女性:2000ml~3000ml
肺活量は、22歳は年齢を重ねるごとに右肩上がりで伸びていきますが、23歳から少しずつ下り坂になっていく傾向があります。つまり、22歳の頃から全く運動をしていない人は、確実に肺活量が衰えてきているということ。
スポーツ選手や水泳選手、オーケストラの演奏者などは、5000ml〜7000mlと一般成人の約2倍以上の数値を出します。肺活量を鍛えていくためには、心肺機能をしっかりと使ったトレーニング、生活が必要と言えるでしょう。
肺活量を鍛えるメリット|どんなポジティブな未来が待ってるの?
肺活量を鍛える前に、肺活量を鍛える事にはどういったメリットがあるのかをご紹介していきます。肺活量を鍛えるのは決して簡単ではありませんし、日々の積み重ねが大切になってきます。
メリットをしっかりと把握しておく事で、鍛えるためのモチベーションに繋がり、やる気が出てきますよ。普段の生活ではあまり意識しない肺活量を知るためにも、メリットを理解しておきましょうね。
肺活量を鍛えるメリット1. 歌が上手く歌えるようになる
肺活量を鍛えると、息継ぎをしなくても長いフレーズを歌えるようになるので、息継ぎを頻繁にする必要がなくなります。テンポの速い曲などは、息継ぎのタイミングが難しくて歌いきれないことがありますが、肺活量を鍛えておくと一息で歌えるようになり、歌いやすくなりますよ。
また、息が長く続くようになると声量のコントロールもしやすくなるため、歌声が安定してくるでしょう。高音なども出しやすくなってくるので、自分でも「歌が上手になった」と実感できる点も大きなメリットと言えるでしょう。
肺活量を鍛えるメリット2. 吹奏楽の演奏が楽になる
息を吐きながら演奏をする、サックスやトランペットなどの吹奏楽の場合、肺活量を鍛えておくと、息が長く続くため、音を安定しやすくなります。
例えば、難易度が高い曲になってくると、息継ぎのタイミングが難しくなってきますが、肺活量を鍛えておけば、肺に息をたくさん溜め込む事ができるため、息を吐き続けられるようになります。
また、肺活量のない人は大きな音を出すとすぐに息切れしてしまいますが、肺活量がある人は安定して綺麗な音が出せるでしょう。
肺活量を鍛えるメリット3. 体力がアップする
体の持久力をアップさせるためには「最大酸素摂取量をアップさせる必要がある」とされています。
最大酸素摂取量とは、「運動中などに体内に取り込むことのできる1分間あたりの酸素量」の事を言いますが、肺活量を上げると、最大酸素摂取量も上げる事ができるのです。
人間は体内に酸素を取り入れ、それを様々なエネルギーに変え運動しています。酸素をより多く体内に取り入れられるのは、運動エネルギーもより多く作り出せるということになるので、肺活量をアップさせると体力もアップすると言えるでしょう。
階段を伸びるのがきつくなってきた30代・40代の方は、特に肺活量を鍛えることで体力の向上が身にしみて分かるでしょう。肺活量を鍛えることで、毎日の生活も疲れにくくなり、充実した日々を送る事ができるようになるでしょう。
【参考記事】基礎体力をつける運動メニューとは▽
肺活量を鍛えるメリット4. 痩せやすい体質になる
体内にの酸素を取り入れると、心臓や肺など体の中の臓器も活発に活動しようと動き出します。つまり、酸素を全身に行き渡らせるように大きく息をすることで、体の基礎代謝がアップし、自然とカロリーを消費しやすい体質に。
ウォーキングやランニングなど有酸素運動に取り組む時も、基礎代謝の高い人ほどスムーズに痩せられるようになるため、肺活量を鍛えることが自然とダイエットへの近道となることも少なくありません。
ダイエット目的ではないにしろ、痩せやすい体になれることは肺活量を鍛える大きなメリットですよ。
【参考記事】基礎代謝を上げる効果的な方法とは?▽
【器具あり】肺活量を鍛える方法|効率よく強化できるトレーニングメニュー
肺活量について、メリットなどを踏まえて解説してきました。ここからは、肺活量を鍛えるための具体的な方法をご紹介していきます。
身近にある道具を使って行う方法から、さらに鍛えたい人のための道具を使用した方法まで、4つの方法を見て行きましょう。トレーニングは何よりも続ける事が大切ですので、自分に合った方法を見つけてくださいね。
道具で肺活量を鍛える方法1. ペットボトルトレーニング
肺活量の鍛えはじめは、わざわざ道具を買いに行くのは手間ですので、まずは家にあるペットボトルですぐにできる方法をご紹介します。
やり方はとても簡単。
- 息を吐ききる
- ペットボトルを口に咥える
- ペットボトルの中の空気を吸い込み、へこませる
これを1日10セットほどを目標に行えば、これだけで肺活量を鍛える事ができます。
はじめのうちは苦しいので、500mlのペットボトルで行い、ミネラルウォーターが入っているボトルのように、柔らかめのもので行いましょう。
少しずつ難易度を上げて行き、いずれは2Lで行えるよう肺活量を鍛えていってください。
道具で肺活量を鍛える方法2. 風船トレーニング
肺活量が落ちたと感じるきっかけとして、よく挙げられる風船の膨らまし。昔は簡単に膨らませていた風船も、今では全く膨らまない...。そんな現実を突きつけてくれた風船は、実は肺活量を鍛えられる理想的な便利グッズ。
ここでは、風船を使った肺活量トレーニングについて分かりやすく解説していきます。
- お腹に空気をためて風船を咥える
- 頰を膨らませないようにしつつ、風船を膨らませる
以上を繰り返す事で、肺活量を鍛える事ができます。やりすぎると酸欠になってしまうので、気をつけて行いましょう。目標は5回ぐらいですが、案外難しいので、高齢者ややりはじめの場合は、1回でもOKです。
道具で肺活量を鍛える方法3. ティッシュトレーニング
トレーニングにおいて大切なポイントは、手軽に行えるのかどうか。ペットボトルや風船なども簡単に取り組める種目ではありますが、ふと瞬間に始めてみたい時に無い可能性もあります。
そんな人は、家であれば確実に存在する「ティッシュペーパー」を使った肺活量トレーニングがおすすめです。
- 2枚になっているティッシュを1枚にする
- ティッシュを壁に押し当てる
- 落ちないよう息を吹きかける
出来るだけ長時間ティッシュが落ちないよう心がけて、息を吹きかけるのがトレーニングになります。
はじめは5秒キープするのがやっとかもしれませんが、次第にタイムを長くできるよう頑張りましょう。回数は3回ぐらいから初めて、徐々に増やせるようにしていきましょう。
道具で肺活量を鍛える方法4. パワーブリーズトレーニング
もっと本格的に肺活量を鍛えたいというのでしたら、アスリートやミュージシャンも愛用している「パワーブリーズ」をおすすめします。
肺活量を鍛えながら、呼吸の際に使われる筋肉や、インナーマッスルを効果的に鍛える事ができる道具です。
- マウスピース部分を咥える
- 息を強く吐き出す
- 強く吸い込む
- (2)〜(3)を繰り返す
慣れてきたらノーズクリップを使用し、鼻を挟んでトレーニングを行うとより効果的。1日2回、30呼吸を目標に行えば、肺活量トレーニングとして十分でしょう。
【器具なし】道具を使わずに肺活量を鍛えるトレーニング3選
家の中で行う、道具を使ったトレーニングや呼吸法を解説してきましたが、「道具があるとちょっとめんどくさいな...。」と思う人もいるはず。
ここからは、器具などを使わずに行う肺活量トレーニングとして、効果的な運動メニューをご紹介していきます。
運動は全般的に呼吸をしながら行うため、多くの運動は強く意識をしなくても、続ける事で肺活量を鍛える事ができますが、中でも特に肺活量のトレーニングに役立つものを厳選しました。
道具なしで肺活量を鍛える方法1. マラソン(ランニング)
有酸素運動は意識して行わなくても、自然に息が上がるため、肺活量を鍛えられるトレーニングです。中でもマラソンやジョギングなどのランニング種目は、誰でも取り組みやすい簡単なトレーニング種目。
まだまだトレーニング慣れしていない人にとってたった20分のジョギングでも息が上がって、きついと感じるでしょう。ただ、そんなきつさこそが体の心肺機能を向上させます。
ランニングのコツとしては、走る時にリズミカルに呼吸するのを意識すること。マラソンはスピードが早ければそれだけ息が上がるのも早くなりますが、続けるのが難しくなりますので、自分が息の上がるベストなスピードを保つよう調整していきましょう。
道具なしで肺活量を鍛える方法2. 水泳
肺活量を鍛える定番のトレーニングとして、水泳は欠かせません。マラソンなどと違い、水中で息を吐き続け、瞬間的に息を取り込む動きが必要になるため、心肺機能にかける負荷が非常に高く、より効率よく肺活量のアップに貢献します。
そんな水泳メニューの中でも、肺活量を鍛えるのにおすすめなのが「ハイポッチトレーニング」。
クロールの際の息継ぎ回数を制限するトレーニング方法で、効果的に肺活量を鍛えらレますよ。やり方は、クロールの息継ぎを「3回に1回」「5回に1回」と徐々に制限すること。最終的に「9回に1回」ぐらいを目安に取り組めるようになると、肺活量は大きく成長したと言えますよ。
道具なしで肺活量を鍛える方法3. ドローイング
呼吸法で行う肺活量のトレーニングなら、グッズなども必要ないので、覚えておけば自宅だけではなく、どこにいてもトレーニングが出来るようになりますよ。
- 大きく息を吸い込む
- その状態のまま息を止め数秒間キープする
- 次に息を吐ききる
- 吐ききった状態で数秒間キープする
- (1)〜(4)を繰り返す
それぞれ止める秒数は2秒程度から初めて、次第に5秒ぐらいキープ出来るようになるのを目標に続けましょう。
この呼吸法を好きなタイミングでやり続ければ、次第に肺活量を鍛えられますよ。コツとして覚えておきたいのは、空気を吸い込むのも吐き出すのも、どちらも自分ができる限界まで行うようにする事です。
【参考記事】ドローイングはダイエットにも効果的▽
肺活量を鍛える際の注意点|覚えておきたいポイント2選
肺活量を鍛えるための方法を、様々な角度から詳しく見てきました。ここからは家で行う方法や道具を使う方法で、特に注意したい事をご紹介していきます。
肺活量のトレーニングには、頭に置いておきたい事がありますので、トレーニングをはじめようと思っているのでしたら、その前に一度目を通しておく事をおすすめします。
注意点1. ハードなトレーニングを無理に続けない
「歌を上手に歌えるようになりたい」「楽器の演奏が上手くなりたい」といった目標がある人は、「トレーニングの結果を早く出したい」と考えてしまいますよね。
早く結果を出したいからと、無理をしてトレーニングを行ってしまうと、具合が悪くなる事があります。肺活量のトレーニングは、いずれも呼吸を制限したりするものが多いので、無理をすると酸欠になったり、苦しくなったりする可能性が。特に高齢者は、無理をしない程度に行いましょう。
トレーニングは無理をするよりも、正しく続けて行う事の方が重要なのです。
注意点2. 口に咥えるグッズは、使用後に必ず洗浄する
肺活量を鍛えるために使用するグッズは、毎日口に咥えることになりますよね。唾液などが付着したものを放置したまま使い続けるのは、衛生面で心配があります。
口に咥えるグッズ類は使用した後、必ず水洗いをする事を習慣にしましょう。さきほど肺活量を鍛える器具としてご紹介した「パワーブリーズ」には、専用の洗浄タブレットも販売されています。大切に長くトレーニングするためにも、こまめに清掃する事がおすすめです。
肺活量トレーニングでおすすめの器具|心肺機能の向上に役立つグッズ2選
お金をかけず、家にある物でトレーニングを行うもの良いですが、もっと本格的に肺活量を鍛えたいのでしたら、器具を使用したトレーニングなら簡単で続けやすいですよ。
ここでは特におすすめしたい、肺活量を鍛えるための器具を厳選して2種類ご紹介。
どちらも本格的に鍛える事ができる器具ですが、使い方は簡単なので、初心者でもすぐにトレーニングを開始できます。
おすすめ器具1. パワーブリーズ
肺活量を鍛えるために効率的なトレーニングができるのが「パワーブリーズ」です。
吸って吐くだけの簡単な方法で肺活量を鍛えられるパワーブリーズは、負荷によって3種類の器具が用意されています。
初めは負荷の軽いものを購入し、無理せず行うのがおすすめ。ある程度肺活量が鍛えられてきて、物足りなくなってきたら、さらに負荷の重いものに変えて行きましょう。次第に無理なく肺活量トレーニングができますよ。
肺活量を鍛えれば、運動時に息切れしなくなったり、パワフルに歌えるようになったりと、人生が変わってきます。
Amazonで詳細を見るおすすめ器具2. SOVSA 呼吸筋トレーニング
パワーブリーズはお値段が決してお安くはないので、「ちょっと手が出ない」という人におすすめしたいのが「SOVSA 呼吸筋トレーニング」です。
マウスピース部分を口に咥え息を吹き込むと、中にある3つのボールを浮かせる事ができます。ボールはそれぞれ「600cc、900cc、1200ccの吸息量」ごとに並んでいますので、目で確認しながらトレーニングができますよ。
1日2回、30呼吸ほどを目標にしてトレーニングを行えば、肺活量を鍛えられ、いつのまにか腹式呼吸のトレーニングにもなるでしょう。
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肺活量について、また肺活量を鍛えるためのトレーニングまで、具体的にご紹介してきました。
吹奏楽や歌を歌う事、大声を出す事などを仕事にしている人は、肺活量のトレーニングを日常的に行っている人が多いですよね。
そうでない人にとっても、肺活量を鍛えると基礎代謝が上がったり、運動をしていてもなかなか息が上がらなくなったりと、健康のためにもプラス効果が期待できるでしょう。
ぜひこの機会にご紹介したトレーニングを毎日の日課にして、肺活量を鍛えて健康な身体を手に入れてくださいね。
【参考記事】はこちら▽
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