筋トレに炭水化物が必要な理由|糖質制限中に筋肥大しにくいのはなぜ?
そもそも炭水化物とは?
炭水化物とは、ぶどう糖や果糖などの糖類で構成される栄養素の総称で、タンパク質・脂質と並ぶ三大栄養素の一つです。
体を動かす際はもちろん、筋肉合成時や脂肪代謝時にも必須となる栄養素で、不足すると筋肉の衰え・体の機能低下・体調不良を起こす原因になります。
種類としてはぶどう糖・果糖などの単糖類とショ糖・乳糖・麦芽糖などの二糖類(多糖類)。これらは体内でエネルギーとなる『糖質』と呼ばれています。
筋トレに炭水化物(糖質)が欠かせない理由|糖質制限すると筋肥大しにくいのはなぜ?
「糖質は太るから摂らない方が良い!」と考えていませんか?でも実は、炭水化物抜きの食事は太らないと言えますが、決して不要な栄養素ではありません。
むしろ炭水化物を抜き(糖質制限)にすると、筋肉が成長しにくくなってしまうこともあります。
ここでは筋トレに炭水化物(糖質)が欠かせない理由を解説します。
筋トレに炭水化物が必要な理由1. タンパク質の分解を抑制してくれる
トレーニングで体を動かすためにはエネルギーが必要。
ただし、エネルギー源としてタンパク質を消費すると筋肉が減少してしまうため、この状態で筋トレに取り組んでも大きな成果は得られません。
また、過度な糖質制限などで糖質量が不足している場合でもタンパク質が分解され、体力が落ちたり疲れを感じやすくなったり。
糖質量が十分であれば、筋トレに必要なタンパク質の分解を抑制しつつエネルギー(糖質)を供給できるので、トレーニングで最大フェンパフォーマンスを発揮することはもちろん筋肥大の効果も高められますよ。
筋トレに炭水化物が必要な理由2. パワーを発揮できるので、筋トレの効率を上げる
トレーニングでパワーを発揮するためには、体に貯蔵されているエネルギーが十分であることが必須。
糖質は体内に入ると筋肉や肝臓でグリコーゲンというエネルギー源となって貯蔵されるのです。そして分解される際にエネルギーが生まれ、脳や体を動かす原動力になります。
糖質は摂取してから最も早くエネルギー源に変わる即効性を備えた栄養素。すばやいエネルギー供給が可能になるため、筋トレの効率アップに役立ちます。
筋トレに炭水化物が必要な理由3. 集中力を高め、効果的にトレーニングできる
脳や神経系のエネルギー源は糖質のみです。
例えば、炭水化物抜きの食事を摂った場合、エネルギー不足に陥って集中力や思考力が低下。この状態でトレーニングしても、怪我しやすく継続も難しくなるので注意が必要です。また、極端な糖質カットは体調不良につながる危険すらあります。
筋トレで体を動かすなら糖質は必須。摂取量が十分に満たされて初めて集中力が保たれ、効率的で質の高いトレーニングができます。
炭水化物を摂取する際のポイント|筋トレの効果を上げるための摂取量やタイミングは?
炭水化物抜きは筋肉に悪影響だと分かっても、「必要量はどれくらい?」「効率的な摂り方は?」といった疑問が浮かんできますよね。
そこでここでは、筋トレしている人におすすめの炭水化物の摂取方法について解説します。
炭水化物を摂取する際のポイント1. 摂取量は1日の総カロリーの50〜60%が目安
1日に必要な炭水化物は年齢・性別・体重・筋肉量などで違いがあります。
例えばデスクワークがメインで運動量が少ない場合、1日の糖質摂取量は成人女性で270g前後、成人男性で330g前後です。
一方、運動している場合は運動量や内容によって使われる筋肉が違うので糖質の必要量も変わります。必要な糖質量は筋トレなどの無酸素運動は6g×体重(kg)、マラソンなどの有酸素運動は7~10g×体重(kg)として計算可能。
割合でいうとカロリーの50~60%が目安となります。
筋トレやダイエット中はPFCバランスを意識する
PFCバランスとは、摂取カロリー内で
- タンパク質(P)
- 脂質(F)
- 炭水化物(C)
が占める割合です。各エネルギー量は、タンパク質1g当たり4kcal、脂質1g当たり9kcal、炭水化物1g当たり4kcalで、食品の総エネルギー量の計算に使われます。
筋トレやダイエットにはPFCバランスの調整が必須。例えば過度な糖質制限で糖質が不足すると、PFCバランスが崩れて健康的な体作りが難しくなるのです。
炭水化物の数値だけを意識するのではなく、タンパク質や脂質のバランスも心掛けましょう。
【参考記事】PFCバランスについて詳しく解説!▽
炭水化物を摂取する際のポイント2. 炭水化物を摂取するタイミング
筋トレの効果を最大限に発揮するには摂取するタイミングが大事です。以下に注意点をまとめます。
筋トレ前
摂取タイミングは開始約3時間前。糖質を含んだ十分な量の食事を摂ることでエネルギー源となる筋グリコーゲンの増加が期待できます。空腹状態だと適切な強度を保てず筋肉が強化されないので注意してください。筋トレ中
マラソンなど運動時間が長ければ栄養ドリンクで補給。一方、筋トレみたいに運動時間が短ければ無理に補給する必要はありません。筋トレ後
摂取タイミングは終了1時間後付近。すみやかな糖質摂取は筋グリコーゲンを回復させ、筋タンパクの分解を抑制に繋がります。食事できない場合は終了直後におにぎりやバナナを食べ、その2時間以内にしっかりとした食事を摂ると良いでしょう。終了が夜になる場合、夕食は就寝3時間前までに終わらせるのがベストです。
筋トレ前後に炭水化物を手軽に摂取できるおすすめ食材3選
筋トレ前後の炭水化物は摂り方に注意しましょう。間違った食材を選ぶとせっかくの筋トレも無駄になりかねません。
では何を食べれば良いのでしょうか。ここでは、筋トレ前後に手軽に炭水化物を摂取できるおすすめ食材を紹介します。
炭水化物を摂取できるおすすめ食材1. バナナ
バナナはビタミン・ミネラル・炭水化物・ポリフェノールなどが豊富な食材です。吸収速度も早くてエネルギー補給に役立つので、筋トレやダイエット時の栄養補給に最適です。
スタミナ持続の効果もあるので、筋トレ前に食べると運動強度が大きめのトレーニングもこなすしやすくなります。
筋トレ後はなるべく早めの摂取が効率的。筋肉修復の促進や痙攣抑制などを防ぎ、吸収も早いので、筋肉アップに向いている食材です。
炭水化物を摂取できるおすすめ食材2. おにぎり
トレーニング時にエネルギーとして使われる炭水化物。おにぎりは炭水化物が豊富なので筋肉合成の活発化に効果的。肝臓ではグリコーゲンとなって貯蔵されるため、運動が長時間になってもエネルギー維持が可能です。
十分に摂取することで集中力を保つ効果も高まり、強度が高いトレーニングでも効果的に行えます。
炭水化物を摂取できるおすすめ食材3. カステラ
カステラの原料は卵・小麦粉・砂糖。糖質・タンパク質が豊富で、脂質も含まれているので効率よくエネルギーを生産できます。
腹持ちが良いためスタミナ持続にも効果的。
筋トレ後はなるべく早めに食べるのがおすすめ。運動で失われたエネルギーを効率よく補うことができ、豊富なタンパク質は筋肉をしっかり修復してくれます。
筋トレに炭水化物は欠かせない。筋肥大のために正しく摂取しよう!
炭水化物は筋肉合成に欠かせない栄養素で、脳の集中力や体の原動力を高めて筋トレの効率をアップさせる役割を担っています。
「炭水化物を摂ると痩せないのでは?」と不安になるかもしれませんが、正しい摂取量やタイミングを知っていれば心配無用。
正しい摂取方法やタイミングを知り、無理のない方法で筋トレに挑戦してみましょう!
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