腸腰筋の効果的なストレッチ集。筋肉を伸ばす簡単な柔軟体操10選
腸腰筋とはどんな筋肉なの?|硬くなってしまうとどうなる?
腸腰筋とは、骨盤の内側にある筋肉で、背骨、骨盤、脚の骨を繋ぐ形で付いている筋肉のこと。
腸腰筋は、
と呼ばれる3つの筋肉から構成されており、それぞれ少しずつ違う役割があるものの、全て脚を動かす動作に関係します。
腸腰筋が硬くなると、歩く時に脚がだるく重いたい感覚になったり、階段が登るのが辛くなったりとデメリットだらけ。高齢者であれば歩行困難に陥り、最悪の場合介護が必要になることも。
また、大腰筋は股関節を安定させる働きも担っているため、硬くなると骨盤が前に傾き、腰痛の原因に。
特にデスクワークや運転など、長時間椅子に座った状態が続くと腸腰筋が硬くなりがち。日常生活に支障をきたさないよう予防するには、毎日のストレッチケアが欠かせません。
腸腰筋ストレッチの効果|股関節の筋肉をほぐすメリットとは?
「腸腰筋が硬いとダメ。」っていうのは分かったけど、実際のところ、具体的にどんなメリットがあるのか。
ここからは、ストレッチで腸腰筋を柔らかくすることで得られる効果を具体的にご紹介していきます。
「なぜ、腸腰筋をストレッチで柔らかくすべきなのか。」をしっかりと覚えて、ストレッチのモチベーションアップにつなげていきましょう!
腸腰筋ストレッチの効果1. 姿勢が楽になる
腸腰筋が硬く縮んだ状態だと、身体が前かがみになり、肩や腰に無理のかかる姿勢を作ってしまいます。
ストレッチを取り入れる事でしっかりと伸ばせば、骨盤が元に位置に戻り、自然と正しい姿勢を保てます。無駄な力が抜けて、他の部位に負担をかけてしまうこともありません。
さらに、姿勢が改善されることで体幹が安定し、運動能力が向上する効果も。脚腰に力を入れやすくなる為、重たい物を持ち上げたり、階段の上り下りする時などの動作が楽になりますよ。
腸腰筋ストレッチの効果2. 腰痛の予防
椅子に座った状態など同じ姿勢が長時間続くと、腸腰筋が硬くなり、腰痛の元となる「骨盤の歪み」につながります。骨盤の歪みは、たとえ腰回りの筋肉を揉みほぐしたとしても、根本からの解決にはならないことが多いため、すぐに再発してしまうことも。
腸腰筋をストレッチすれば、前傾した骨盤を正しい位置へ戻し、腰の筋肉のつっぱりを解消。背骨の詰まりをなくし、腰への負担を減らせるので、腰痛になりにくい身体作りに効果的。
デスクワークやドライバーなどの、座る時間が長い仕事をしている人は、腸腰筋ストレッチを習慣にするだけでも腰痛予防になりますよ。
腸腰筋ストレッチの効果3. 足取りが軽くなる
年齢と共に腰回りが硬くなると、足を前に出しにくくなり、歩くのが辛いと感じてしまいます。思うように歩けなくなってしまったら、スピードも落ち、徐々に外出を控えてしまうでしょう。
腸腰筋を伸ばす事で歩幅が広がり、足取りが軽くなります。さらに、股関節周りに柔軟性が増すため、疲労を感じにくい体に。
今は問題ないと感じる人でも、年齢を重ねるごとに腸腰筋は硬くなってしまいます。運動ができなくなる前に、早いうちからケアしておく事が予防へと繋がりますよ。
腸腰筋ストレッチの効果4. つまずきの防止
「平らな地面なのになぜかつまずいてしまう」
そのような場合は、腸腰筋に柔軟性が失われているのが原因である可能性があります。
腸腰筋が硬いと、膝を持ち上げにくくなり、自然と段差などにつまづきにくくなってしまいます。そんな硬い腸腰筋も、ストレッチを行い、柔らかくほぐす事で、本来の力を引き出せるように。
特に高齢者の方は、つまずきにより転倒し、大きな怪我へと繋がってしまう事もあるので、腸腰筋を柔らかくを保つことが重要です。
腸腰筋の効果的なストレッチ集|股関節の筋肉をほぐす柔軟体操8選
腸腰筋は、上半身と下半身を結びつける大切な筋肉。そんな腸腰筋は常に健康的に柔らかく柔軟な状態をキープしていないといけません。
今回は、そんな腸腰筋を柔らかくできる効果的なストレッチメニューを8つご紹介します。
自宅で出来る簡単な柔軟体操を集めましたので、この機会にぜひ積極的に取り組んでみてください!
腸腰筋の効果的なストレッチ1. スローレッグレイズ
レッグレイズは、主に腹筋を鍛える時に行われる筋トレですが、ゆっくりと行うことで、腸腰筋のストレッチに。
寝ながらできる簡単な体操なので、運動初心者の人は、まずはこちらのエクササイズから始めてみるのがおすすめ。
ストレッチの正しいやり方
- 仰向けに寝転がり、手のひらを下に向けた状態で、両腕を体の横側に揃えて置く
- 息を吐きつつ、膝を伸ばしたままゆっくりと両足を上げる
- 脚を上げるのが辛いと感じたら、手で床を押しながら行う
- 呼吸を続けながら、ゆっくりと下ろす
- (2)〜(4)までの動きを、10〜20回繰り返す
スローレッグレイズの目安は、10回。寝ながらできるので、就寝前の軽い運動として取り入れるのがおすすめです。
ストレッチのコツ
- 腰が反り返らないように注意する
- 45°前後の角度を目安として、脚を持ち上げすぎない
- 勢いをつけず、ゆっくりとした動きを意識する
- 脚を持ち上げる時、息を吐き出しながらお腹を凹ませるように意識する
- 膝を伸ばしたまま上下させる
レッグレイズを行う時、特に注意して欲しいのがゆっくりと取り組むこと。勢いをつけて脚を持ち上げてしまうと、腸腰筋ではなく腹筋に刺激が伝わり、股関節の筋肉を上手にストレッチできません。
しっかりと腸腰筋に効かせるためには、2〜3秒ずつかけて脚を上げ下ろしするのがおすすめです。
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腸腰筋の効果的なストレッチ2. 前後足開脚ストレッチ
足を前後に開くこちらの柔軟運動は、腸腰筋のストレッチとして代表的で、一度目にしたことがある人も多いでしょう。
腸腰筋を伸ばすことで、骨盤の傾きを改善すると同時に、太ももの前側の緊張をほぐす効果も期待できるので、正しい姿勢を取るのが楽になるのが魅力です。
体が硬い状態で行うと、筋肉の繊維を傷める恐れがあるので、お風呂上がりなどの体が温まった状態で取り組むのがおすすめですよ。
ストレッチの正しいやり方
- 正座した状態から片脚の膝を体より前側に立てて、もう片方を後ろに伸ばす
- 指を立てた状態で、両手を前の足の横に、肩幅の広さで置く
- 股関節の前側が気持ちよく伸びていくのを感じながら、8秒間キープ
- 足の位置はそのままで、両手を揃えて体の正前に置く
- 両手を前の膝の上に乗せ、ゆっくりと上体を起こす
- 痛みを感じない程度の角度へと調節しながら、背中を徐々に反らせる
- (6)の状態で、8秒間キープ
- ゆっくりと体を戻し、反対側も同様に行う
股関節のストレッチの目安は、8秒キープ×左右1セットずつ。
腸腰筋が硬く痛みを感じる場合は、背中を反らせず、始めの8秒間キープするまでを1セットとして行いましょう。
ストレッチのコツ
- 無理してストレッチせず、痛気持ちいい所までにとどめる
- キープする間は特に、呼吸が止まらないように注意する
- 後ろに上体を倒す時は、背中を反らせるのではなく、股関節を前に突き出すイメージで取り組む
- 首を後ろに折らずに行う
前後足開脚ストレッチをする時は、無理にストレッチしないように注意。
過剰に伸ばす事で痛みが出ると、体に力が入り、筋肉が収縮してしまいます。腸腰筋を伸ばすのに逆効果であるどころか、筋肉の繊維を傷つけ兼ねないので、心地良いところまでにとどめておきましょう。
股関節が伸びているのを感じながら、自然な呼吸が続けられる場所がベストポジションです。
腸腰筋の効果的なストレッチ3. Zのポーズ
反り腰の人は、腸腰筋が硬くなっているのと同時に、腿裏の筋力が弱まっている可能性があります。
そんな方にぜひ試して頂きたいのが、上半身を後ろに倒してZの形を作るこちらの柔軟運動。腸腰筋が伸ばされるのと同時に、太ももの後ろ側も鍛えられ、正しい姿勢を保つ為の柔軟性と筋力の両方を一度にゲットできます。
ストレッチの正しいやり方
- マットの上やカーペットの上で膝立ちになり、足の甲を床につける
- 両腕を前に出し、前ならえの姿勢を取る
- 手のひらを下に向ける
- (3)の状態から、骨盤が後ろに引けないように注意しながら、ゆっくりと後ろに倒れる
- 呼吸を続けながら5秒間キープ
- ゆっくりと腰を前に戻す
- これを複数回繰り返す
Zのポーズを繰り返す目安としては、5秒間キープ×3〜5セット。
筋トレではなく腸腰筋を伸ばすことが目的なので、股関節の前側がじんわりと伸びるのを感じながら、ゆっくりと取り組みましょう。
ストレッチのコツ
- 腰を曲げず、膝、骨盤、肩が斜めに一直線になるように意識して取り組む
- 股関節が伸びていないように感じた時は、ごくわずかに腰を前に突き出す
- 安定した呼吸を意識する
- キープする時にプルプルするようであれば、倒す角度を緩めて調整する
Zのポーズでは、膝から肩にかけて体が一直線になるよう、特に意識して取り組みましょう。
腰が引けて「くの字」になってしまうと、腸腰筋が伸ばせられず効果がありません。反対に、腰が肩と膝よりも前に出る体制は、背中が反り返り、腰痛を招く可能性があるので要注意です。
慣れないうちは鏡を利用して、身体が横側から見て「Z」の形になっているかチェックしながら行ってみてくださいね。
腸腰筋の効果的なストレッチ4. コブラのポーズ
コブラのポーズは、ヨガのポーズの中でも難易度が低く、誰でも気軽に挑戦できるのが魅力。
腸腰筋を大きくストレッチし、腰回りの筋肉を柔らかくほぐすことで、腰痛の緩和や、予防に繋がります。また、肩こりの解消にも効果的ですよ。
デスクワークが多い人は、朝起きた時や夜寝る前など、一日一回取り入れて、股関節周りの柔軟性を保ちましょう。
ストレッチの正しいやり方
1.うつ伏せの状態からスタートする 2. 両足を肩幅くらいの広き、足の甲を床につける 3. 両手のひらを胸の横につき、肘を立て、脇を締める 4. 息を大きく吸って、手と足の裏、恥骨で床を押しながら、上体を起こす 5. 手で体を支えながら、天井に胸を突き出すように背中を湾曲させる 6. 目線を斜め上に向け、呼吸を整える 7. 左右の肩甲骨を寄せて、30秒間キープ 8. 息を吐きながら、ゆっくりと(3)の状態に戻る 9. (4)〜(8)を繰り返す
上体を起こして戻すストレッチの目安は、30秒キープ×2〜3セット。
一日一回、5分ほどでできますよ。また、腰、背中が硬くて痛みがある場合は、手のひらではなく床に肘をつけて上体を起こすと、背中の反りが緩やかになるのでおすすめです。
ストレッチのコツ
- 深呼吸を意識し、ゆったりとした呼吸で取り組む
- 背中を後ろに反らせるのではなく、胸を天井に向けるように意識する
- 肩が上がらないように注意する
- 顎が上がらないように、首を長く保つ
- 肩甲骨を寄せる時は、胸を大きく開くイメージで行う
コブラのポーズに取り組む上で最も重要なのが、呼吸。筋肉を柔らかくほぐすためには、ゆったりとした呼吸が欠かせません。
上体を起こす時に息を大きく吸い、戻る時にゆっくりと吐くのがコツ。30秒キープする間は自然な呼吸を意識し、腰回りの筋肉が徐々にほぐれていくのを感じましょう。
呼吸を意識して取り組むことで、日常での呼吸機能の改善にも期待できるので、ぜひ正しい呼吸法をマスターしましょう。
腸腰筋の効果的なストレッチ5. ガス抜きのポーズ
ガス抜きのポーズは、ヨガにある動きの一つ。
背中を丸める事により、硬くなった腸腰筋が緩むため、股関節が動かしやすくなる効果が得られます。さらに、背中や腰の筋肉の緊張を緩和してくれるので、腰痛の緩和にも有効ですよ。
痛みが少なく、寝ながらの簡単な動作でできるので、初めてストレッチをする際にぜひ取り入れてみてくださいね。
ストレッチの正しいやり方
- 仰向けの状態からスタート
- 両膝を、両腕で抱え込む
- 息を吐きながら、膝を腕で抱え込むように、お尻と上体を持ち上げる
- そのまま、さらに太ももをお腹に押し付ける
- (4)の状態をキープし、呼吸を5回行う
- 呼吸を続けながら、ゆっくりと(2)の体制に戻す
- これを2〜3回繰り返す
ガス抜きのポーズを行う目安は、呼吸5回分×2〜3セット。
体が硬い人、特に男性は、背中を丸めにくいと感じる事があります。もしも両足を抱え込むのが難しければ、片脚のみを抱え、もう片方の脚はまっすぐ伸ばした状態で行いましょう。
左右交互に同じ回数行えば、徐々に改善されていくので、自分のペースで取り組んでくださいね。
ストレッチのコツ
- 両膝を引き寄せる時は、お腹を凹ませるように意識する
- 上体を起こす時、足をお腹に押し付ける時は、息を吐きながら取り組む
- 首を起こすのが辛い場合は、床につけたままで行う
- 上体を起こす時は、首だけを起こさず、肩甲骨が床から離れるようにする
「ガス抜きのポーズ」は、お腹をできるだけ凹ませるのがカギ。息をしっかりと吐きながら取り組むと、お腹が凹みやすくなるので意識しましょう。
太ももとお腹をぴったりとくっつけて取り組めば、腰痛緩和への効果が期待できます。慢性的な腰の痛みに悩む人は、ぜひ試してみてくださいね。
腸腰筋の効果的なストレッチ6. 足振りストレッチ
足振りストレッチは、1畳ほどのスペースがあれば、どこでも立ったまますぐにできる手軽さが魅力の柔軟運動です。
足を振る動作を左右15秒ずつ行う事で、硬く縮まった腸腰筋をほぐし、股関節の可動域を広げます。
歩幅が広がり足取りが軽くなるので、脚にだるさを感じる人や、つまずきによる転倒が心配な高齢者の方は、ぜひ積極的に取り入れてみましょう。
ストレッチの正しいやり方
- 壁や椅子の背もたれなどに摑まりながら、まっすぐな姿勢で立つ
- 掴まっていない方の手を腰に当てる
- 膝を伸ばしたまま、内側の足をゆっくりと前に振る
- 1秒ほどかけて、体の後ろ側に振る
- 再び前側に、1秒ほどかけて足を振る
- 前後に足を動かす動きを、15回繰り返す
- 片側が終了したら、反対側も同じように取り組む
前後で1セットとすると、左右それぞれ15セットずつ行うのが目安。
あくまでストレッチなので、15回以上行う必要はありません。毎日続ければ十分な筋トレ効果が得られるので、焦らず徐々にケアしていきましょう。
ストレッチのコツ
- 足を振る時は、1秒以上かけてゆっくりとした動作を意識する
- 軸がブレないように、軽くお腹に力を入れながら取り組む
- 足を前に出す時は、強く蹴り出さないように注意する
- ストレッチ運動なので、やりすぎない
- ギックリ腰など痛みがある場合は控える
足振りストレッチをする時は、ゆっくりと足を動かすのがポイント。
勢いよく足を振ってしまうと、体の軸がブレて効果が薄れるだけでなく、腰の筋肉に負担がかかり、腰痛を引き起こす可能性があります。特に、前に降り出す時はスピードが上がりやすいので、要注意です。
前後に動かす際は、最低でも1秒以上かけて行うように意識しましょう。
腸腰筋の効果的なストレッチ7. パールシュヴァストレッチ
ここまでご紹介した柔軟運動だと物足りないと感じる、少し上級者の方におすすめなのがウッティタ・パールシュヴァコーナーサと呼ばれるヨガのポーズ。
伸縮させて行う一般的な筋トレと違い、股関節を伸ばした状態で腸腰筋が鍛えられるので、ストレッチと筋トレを同時に取り入れられるのが魅力です。
また、バランス力も必要とする為、お尻や脚の筋肉も鍛えられ、運動能力の向上が期待できます。
正しいフォームさえ身につけておけば、効率よく腸腰筋のケアができるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
ストレッチの正しいやり方
- 足を肩幅に開いてまっすぐに立つ
- 左右両脚を大きく一歩ずつ開く
- 右足のつま先は体の正面を向いたまま、左足のつま先を90°横に開く
- 手を肩の高さまで真横に広げ、手のひらを下に向ける
- この状態で、数呼吸する
- 左脚の膝を曲げ、左手の方に顔を向ける
- 体の軸を感じながら、10回ゆっくりと呼吸する
- 左足の方に体を大きく傾け、左肘を左膝の上に乗せる
- 右手を天井に向かって上げ、体を動かさずに顔を上へ向ける
- ここで数呼吸繰り返す
- ゆっくりと上体を起こし、(1)の姿勢に戻る
- 反対側も同様に行う
ウッティタ・パールシュヴァ・コーナーサを行う目安は、左右1回ずつ×1セット。
ゆったりとストレッチするのが目的なので、回数は少なくても問題ありません。週に2〜3回行えば、3週間ほどで体のラインに変化が出てくるので、ぜひ続けてみましょう。
ストレッチのコツ
- (3)の時、片方の足のかかとと、もう片方の足の土踏まずが一直線になっていることを確認する
- (7)の時、腰骨、肩そして耳が、一本のラインになるように意識しながらキープする
- 肩が上がらないよう、リラックスして取り組む
- 深く長い呼吸を意識する
- 腰が引けて、お尻が外側に出ないように注意する
- (11)のポーズの時、上の方の肩が前に倒れないように意識して取り組む
こちらのストレッチを行う上で最も重要なのが、正しいフォームで取り組むこと。間違ったフォームで行うとバランスが崩れるため、無駄な場所に力が入ってしまいます。
やりにくさを感じるならまだしも、腰や肩など他の部位を痛めてしまう可能性があるので、十分に注意。
反対に、正しいフォームで行えば自然と軸が安定し、リラックスできるはず。ストレッチのコツを参考にしながら、正しいやり方を身につけておきましょう。
腸腰筋の効果的なストレッチ8. シャンティ・ヴィラバドラーサナ
シャンティ・ヴィラバドラーサナは、下半身で支えながら、上半身を大きくストレッチさせるヨガのポーズ。
腸腰筋を意識しながらポーズする事で、ウエスト、お尻周り、太ももの筋肉が鍛えられ、下半身のシェイプアップにおすすめ。
下半身痩せを叶えたい女性には、ぜひ試して欲しいトレーニングです。
ストレッチの正しいやり方
- 足を肩幅に開いてまっすぐに立つ
- 左右両脚を大きく一歩ずつ開く
- 右足のつま先は体の正面を向いたまま、左足のつま先を90°横に開く
- 手を肩の高さまで真横に広げ、手のひらを下に向ける
- この状態で、数呼吸する
- 左脚の膝を曲げ、左手の方に顔を向ける
- 体の軸を感じながら、10回ゆっくりと呼吸する
- 次に、右脚のももの上に右手を置き、上半身を後ろに反らす
- 左腕を天井に向け、顔も同じように上に向けて数呼吸繰り返す
- 上の腕をさらに、斜め後ろの方向へと伸ばし、体の左側がストレッチされているのを感じながらキープ
- (10)の状態で数呼吸した後、ゆっくりと始めの位置に戻る
- ここまでを、反対側も同様に行う
シャンティ・ヴィラバドラーサナを行う目安は、左右1回ずつ×1セット。
寝る前のリラックスタイムにおすすめですが、朝起きた時に取り入れれば、爽快な気分で1日のスタートを切れるでしょう。
ストレッチのコツ
- (3)の時、片方の足のかかとと、もう片方の足の土踏まずが一直線になっていることを確認する
- (7)の時、腰骨、肩そして耳が、一本のラインになるように意識しながらキープする
- 肩が上がらないよう、リラックスして取り組む
- 深く長い呼吸を意識する
- 腰が引けて、お尻が外側に出ないように注意する
- 後ろに反った時に、下半身のフォームが崩れないように意識する
脚を開いてから終わりまで、正しいフォームを常に保つことが重要。
特に体を後ろに反らせる時に崩れやすいので要注意です。もしも体制が崩れそうになったら、かかととつま先が床から離れないように、踏ん張る力を強めましょう。
上半身に力が入っていない事が確認出来たら、バランスが取れている証拠。正しく行う事で足腰が鍛えられ、下半身が力強くなるので、普段の生活でも安定した姿勢を取りやすくなりますよ。
効果的な腸腰筋ストレッチで腰痛などを予防しよう!
生活に必要な動きのほとんどが、腸腰筋に関わっています。ですが、年齢と共に筋力は低下し、疲れはどんどん蓄積されていくので、日々のケアが必要不可欠です。
ご紹介した柔軟運動を一つでも取り入れるだけで、日常動作がぐっと楽になるはず。毎日をアクティブに過ごしたい人は、ぜひ出来る事から挑戦してみてくださいね。
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