イチローズモルトの魅力とは?おすすめの人気種類/市販で買える店を紹介

高橋 優人 2019.09.24
世界から注目を集めるジャパニーズウイスキーの「イチローズモルト」。本記事では、イチローズモルトの歴史や魅力、受賞歴から、入手方法や販売店まで紹介!さらに、現在出回っているおすすめ銘柄&種類も合わせて公開しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

ウイスキーマニアを魅了!イチローズモルトとは?

イチローズモルトの魅力とおすすめの人気種類

イチローズモルトとは、日本の埼玉県秩父市の「ベンチャーウイスキー」が製造・販売しているジャパニーズウイスキーです。

「ベンチャーウイスキー」の蒸留所は秩父の寒暖差の激しい小高い丘の上にあり、仕込みの水には秩父大血川渓谷水系の天然のミネラルを適度に含んだ軟水が使われています。

厳しい自然環境がウイスキーの熟成に大きな影響を与えるため、イチローズモルトは短い熟成期間でもフルーティな味わいになっているジャパニーズウイスキーなのです。


【過去から現在まで】イチローズモルトの歴史とは

イチローズモルトは代々酒造りを営んできた一族に生まれた肥土伊知郎氏によって生み出されました。

伊知郎氏は東京農業大学を卒業してサントリーに勤めていましたが、実家の業績悪化を受けて家業の再建に取り組みます。その際に蔵で保管されていたウイスキーの原酒を発見したことが、後のイチローズモルト誕生のきっかけとなりました。

2004年9月、ウイスキー販売会社として埼玉県秩父市に「ベンチャーウイスキー」を立ち上げ、ワイン樽で熟成させたボトル「イチローズモルト ヴィンテージシングルモルト」を販売し、現在に至ります。


世界から注目が集まるイチローズモルトの魅力

イチローズモルトの原酒は、ジャパニーズオークと呼ばれるミズナラ樽をはじめ、バーボン樽やシェリー樽、ワイン樽など数種類の樽で寝かせられて熟成されます。

新しいメーカーであるだけに酒齢の新しいウイスキーばかりであるにも関わらず、『イチローズモルト』は驚くほどまろやかなで、すっきりした味とミズナラ樽などに由来するフルーティな香りが特徴です。

アルコール度数がやや高めの銘柄が多いため、水割りなどにしてもどっしりしたボディの力強い味わいを楽しめます。


世界から高評価!イチローズモルトの受賞歴を一挙公開

※WWAは、「World Whiskies Awards(=ワールド・ウイスキー・アワード)」の略

  • WWA2007:Two of clubs 6y(Best Japanese single malt under 12y)
  • WWA2008:The final vintage of Hanyu(Best Japanese single malt 12 under)
  • WWA2008:Ichiro’s Malt 23y(Best Japanese single malt 21y and over)
  • WWA2009:Double Distilleries(Best Japanese blended malt)
  • WWA2010:Six of clubs(Best Japanese single malt 12y and under)
  • WWA2010:King of hearts(Best Japanese single malt 21 and over)
  • WWA2010:Mizunara wood reserve(Best Japanese blended malt no age)
  • WWA2011:Wine wood reserve(Best Japanese blended malt)
  • Whisky Advocate Award:Chichibu the first(Japanese whisky of the year)
  • WWA2012:Wine wood reserve(Best Japanese blended malt no age statement)
  • WWA2012:Nine of clubs(Best Japanese single malt 12 to 20y)
  • WWA2013:Wine wood reserve(Best Japanese blended malt no age statement)
  • WWA2017:Ichiro’s Malt Chichibu Whisky Matsuri 2017(World’s Best Single Cask Single Malt of the year 2017)

定価販売はある?イチローズモルトが買える店を紹介

サントリーなどの大手メーカーと比べると、「ベンチャーウイスキー」は秩父の小規模な蒸留所であり、近年のジャパニーズウイスキーの人気の高まりと比較すると生産量があまり多くなく、需要に供給が追いついていない感があります。

そのため、イチローズモルトは品薄傾向であり、完売必須のブランドなので、特に限定モデルや終売モデルは値段が高騰傾向です。

街中の酒屋さんや量販店の中からでも定価販売店を見つけることは不可能ではありませんが、一番確実な入手方法はAmazonや楽天などの通販サイトといえるでしょう。


イチローズモルトの口コミ|ウイスキー好きからの評判を紹介

イチローズモルトは国内外のジャパニーズウイスキーファンから高い評価を得ているため、インターネット上に多くの口コミが掲載されています。ここではTwitterやインスタグラムなどに投稿されている口コミを紹介します。

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初めて飲んだけどうまいなイチローズモルト。柔らかくて甘味がある。 #イチローズモルト #宅飲み #家飲み #wine #winestagram #winelover #winenight #winetime #winetasting #instawine #lovewine #cheers #grape #vin #vino #sommelier #sommlife

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このように、瑞々しいフルーティさとスモーキーさが同居した風味が人気。

ストレートやオンザロックで飲むもよし、トワイスアップで香りを開かせて楽しむもよし、あるいはハイボールにして爽やかに飲んでもいいでしょう。


イチローズモルトの種類&銘柄|人気おすすめ商品9選

ここからはイチローズモルトの人気銘柄を紹介していきます。様々な価格帯の商品を紹介していきますから、予算に応じて、あるいは自分用かプレゼント用かなど、目的に応じてぴったりな1本を選んでください。


イチローズモルト1.イチローズ モルト&グレーンホワイトラベル

  • イチローズモルトの中では供給が安定しており、比較的安価に入手できる
  • 柑橘系の瑞々しい香りで飲み口がすっきりしている
  • アルコール度数が高く、水で割ってもしっかりした味を楽しめる

ジャパニーズウイスキーの中でも、イチローズモルトは品薄で値段が高くなりがちで購入しづらいというのは間違いではありませんが、例外もあります。

レモンピールやオレンジピールなどを思わせる、柑橘系の果実香がある瑞々しい『イチローズ モルト&グレーンホワイトラベル』は、比較的数量に余裕があり、販売店でも定価か、それに近い価格で入手が可能なジャパニーズウイスキーです。

イチローズモルトを一度試してみたいという方は、まず手頃な価格で手に入る『イチローズ モルト&グレーンホワイトラベル』から試してみて。

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商品ステータス

  • 種類:ブレンデッドウイスキー
  • 内容量:700ml
  • アルコール度数:46%
  • 販売価格や相場感:4000円〜5000円
  • 蒸留所:秩父蒸溜所

イチローズモルト2. イチローズモルト ダブル・ディスティラリーズ リーフラベル

  • ミズナラ樽に由来したフルーティな香り
  • 冷却濾過を行っていないため、ウイスキーの旨味がそのまま残っている
  • いずれ終売になると見込まれ、希少価値の高まりとともにさらに人気が出てくると予想される

贈り物にするから、ちょっと珍しいものを買いたい時におすすめなのが、『ダブルディスティラリーズ リーフラベル』。

その名前の通り、緑の葉っぱがラベルにあしらわれたデザイン。若い原酒が使われていることもあり、フレッシュさとフルーティさが特徴です。既に稼働を終えてしまった羽生蒸留所の複数種類の原酒を使っており、いずれ終売になってしまうと予想される希少価値の高いウイスキーです。

ジャパニーズウイスキー好きに喜んでもらえる贈り物にするなら、今のうちに購入しておきましょう。

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商品ステータス

  • 種類:ブレンデッドウイスキー
  • 内容量:700ml
  • アルコール度数:46%
  • 販売価格や相場感:17,500円〜20,000円
  • 蒸留所:秩父蒸留所・羽生蒸留所

イチローズモルト3. イチローズモルト ピュアモルト ワインウッドリザーブ WWR リーフラベル

  • 甘さが特徴的で、ウイスキー初心者にも飲みやすい
  • 赤ワインの熟成に使った樽で熟成させており、華やかでフルーティな香りがある
  • 品薄になっており、贈り物にすると喜んでもらえやすい

「ウイスキー初心者なので甘めのものが良い。」ということなら『ピュアモルト ワインウッドリザーブ WWR リーフラベル』がぴったりでしょう。ビターチョコレートを思わせる、少し苦味のある甘い味が特徴です。

定価は6480円なのですが、販売店が限定されて人気が高く品薄なため、定価で買える店を探すことは難しいでしょうが、それでもインターネット通販など入手方法はあります。赤ワイン樽で寝かせられていたため果実香りがさわやかなウイスキーですよ。

フレッシュで甘い口当たりのウイスキーが欲しい時にぴったりです。

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商品ステータス

  • 種類:ブレンデッドウイスキー
  • 内容量:700ml
  • アルコール度数:46%
  • 販売価格や相場感:13,000円〜16,000円
  • 蒸留所:秩父蒸溜所

イチローズモルト4. イチローズモルト ミズナラウッドリザーブ MWR リーフラベル

イチローズモルト ミズナラウッドリザーブ MWR リーフラベル 46度 700ml
  • ミズナラの樽で熟成させたことによる白檀を思わせる特有の芳香がある
  • 熟した果実のような甘さがあり、ストレートやロックにして濃厚な味わいを楽しめる
  • イチローズモルトを代表する銘柄の一つであり、贈り物に最適

華やかな香りのするウイスキーを探しているなら、『ミズナラウッドリザーブ MWR リーフラベル』を検討してみてください。

商品名に入っている『MWR』とは、ミズナラ・ウッド・リザーブの頭文字です。ミズナラはジャパニーズオークとも呼ばれ、ウイスキーを熟成させる樽の材料に適した木材とされています。

ミズナラ由来のお香のような芳香が漂うウイスキーで、特に香りを楽しみながらウイスキーを味わいたい方におすすめです。

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商品ステータス

  • 種類:ブレンデッドウイスキー
  • 内容量:700ml
  • アルコール度数:46%
  • 販売価格や相場感:13,000円〜17,000円
  • 蒸留所:秩父蒸溜所

イチローズモルト5. イチローズモルト 秩父 ザ・ピーテッド 2018

  • 泥炭(ピート)を使って麦芽を乾燥させる工程があり、スモーキーな香りがある
  • 水割りなどにするとバナナを思わせる甘さがほのかに漂う
  • アルコール度数が55.5%と高く、原酒の味わいが濃厚に生きている

爽やかなピート香のあるウイスキーを探しているなら、『秩父 ザ・ピーテッド 2018』がおすすめ。

名前の通り、2018年にリリースされた銘柄です。工程の中に泥炭(ピート)を使って麦芽を乾燥させる手順があり、これがウイスキーにどっしりとした個性とスモーキーさを与えています。アルコール度数が高く、加水の割合によって様々な表情を見せてくれるのも特徴の一つ。

しっかりと腰のある味と香りのジャパニーズウイスキーをお求めの方は、ぜひ楽しんでみてくださいね。

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商品ステータス

  • 種類:シングルモルトウイスキー
  • 内容量:700ml
  • アルコール度数:55.5%
  • 販売価格や相場感:40,000円〜50,000円
  • 蒸留所:秩父蒸溜所

イチローズモルト6. イチローズモルト 秩父 オン・ザ・ウェイ 2015

  • ミントやレモンを思わせる爽やかな香気がある
  • アルコール度数が高めであるため、水割りにしてもしっかりとした重厚な味わいが楽しめる
  • イチローズモルトや秩父蒸留所らしいウイスキーが味わえる

「いかにもイチローズモルトらしい、というものを試してみたい!」という方には、『秩父 オン・ザ・ウェイ 2015』が良いでしょう。

「オン・ザ・ウェイ」とは「道半ば」という意味で、このウイスキーはイチローズモルトが理想とする味を追求するために研究されたものです。秩父蒸留所の2009年から2012年までの原酒を使用したウイスキーで、ミズナラ由来の日本のウイスキーらしいフルーティさが特徴。

イチローズモルトが理想とする味がどういうものかを知りたい、ウイスキー好きにぜひ飲んでもらいたい一品です。

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商品ステータス

  • 種類:シングルモルトウイスキー
  • 内容量:700ml
  • アルコール度数:55.5%
  • 販売価格や相場感:60,000円〜80,000円
  • 蒸留所:秩父蒸溜所

イチローズモルト7. イチローズモルト15年 ファイナル ヴィンテージ 羽生

  • イチローズモルトの中でも長期熟成されており、味がまろやか
  • 複数の樽の原酒が用いられているため、複雑な香りを体験できる
  • もう新しく作ることができず、希少価値が高いため資産的な価値がある

イチローズモルトの中でも、酒齢の古いものを試してみたいなら、こちらがおすすめです。

2000年に稼働を終了した羽生蒸溜所で作られた複数種類の原酒のうち、最終年である2000年に蒸溜したものを原酒として使用。長い熟成が育んだまろやかで深い味と、複数の樽に由来する複雑な香りを楽しむことができ、余韻を楽しめるジャパニーズウイスキーの逸品です。

イチローズモルトの中でも、円熟したものを楽しみたい時にどうぞ。

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商品ステータス

  • 種類:シングルモルトウイスキー
  • 内容量:700ml
  • アルコール度数:46.5%
  • 販売価格や相場感:200,000円〜300,000円
  • 蒸留所:羽生蒸溜所

イチローズモルト8. イチローズモルト 23年 カスクストレングス

  • 最長期熟成クラスの原酒を使っており、円熟がもたらす複雑でまろやかな味わい
  • 様々な樽の原酒をブレンドすることで、それぞれの長所が活かされている
  • 高級カートン入りで、贈り物としても最適

「最もすばらしいイチローズモルトを味わってみたい!」という方は、『23年 カスクストレングス』を試してみてください。

ワールドウイスキーアワード2008ではベストジャパニーズウイスキーに選ばれたもので、酒齢23年以上の複数種類の原酒を絶妙なバランスでブレンドし、複雑な味わいを作り出したジャパニーズウイスキーの中でも評価の高い逸品です。

イチローズモルトの日本のウイスキーの一つの到達点であり、ウイスキー好きなら一度は味わってみたい1本です。

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商品ステータス

  • 種類:シングルモルトウイスキー
  • 内容量:700ml
  • アルコール度数:58%
  • 販売価格や相場感:350,000円〜400,000円
  • 蒸留所:羽生蒸溜所

イチローズモルト9. イチローズ・モルト カードジョーカー

  • 限定品で希少価値が高く、コレクションとして棚に並べておくと見栄えがする
  • 枯れた風味のなかにプラムのような甘みがあり、水割りなどに最適
  • 無加水、無濾過、無冷却でウイスキー原酒の味をそのまま味わえる

大切な人へのとっておきの贈り物をお探しなら、『カードジョーカー』が良いかもしれません。

イチローズモルトの中でもとりわけ需要と比べて供給量が少ない「カードシリーズ」には高い希少価値がついており、街中の酒屋さんなどで買える店を探すことは難しいかもしれません。銘柄によっては定価の数十倍の価格がつくボトルもある中で、「カードジョーカー」は人気の高い銘柄。カスクストレングスらしく干し草のようなドライな風味が特徴です。

限定商品であり希少価値の高い1品。ずっと人生を一緒に過ごす1本として長く大切にしてもらえるはず。

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商品ステータス

  • 種類:シングルモルトウイスキー
  • 内容量:700ml
  • アルコール度数:57.7%
  • 販売価格や相場感:400,000円〜500,000円
  • 蒸留所:羽生蒸溜所

イチローズモルトウイスキーのおすすめの飲み方3選

美味しいウイスキーは、それ相ふさわしい楽しみ方を知っていれば味や香りをいっそう引き立てることができて、もっと楽しめるようになります。

ここからは、イチローズモルトのおすすめの飲み方を3種類解説します。


イチローズモルトの飲み方1. ストレート

ストレートは、ウイスキーをそのまま飲む飲み方です。何も足さずそのまま味わうため、ウイスキーの素の表情をストレートに楽しみたい時に適しています。

ウイスキーはアルコール度数が高いため、チェイサーと呼ばれる水を用意して、ときどき舌を洗いながら飲むとよりウイスキーを味わえるようになるでしょう。


イチローズモルトの飲み方2. ロック

「オン・ザ・ロック」とも呼ばれる飲み方です。ウイスキーの味わいはそのままに、氷で冷やされることによって刺激が取れて飲みやすくなるため、ウイスキーの濃厚な味わいをまろやかに楽しみたい時に良いでしょう。

氷が溶けるにしたがって味が変わっていくため、その変化を楽しみながら飲んでください。


イチローズモルトの飲み方3. ハイボール

ハイボールはウイスキーをソーダ水で割るというシンプルなレシピながら、人気のあるウイスキーの飲み方です。ソーダ水で割ったことにより爽快感があり、ウイスキーの芳醇な香りとコクを楽しみながらゴクゴク飲めます

喉が渇いている時や、食事のお供にも最適です。


必要な材料

  • ウイスキー
  • ソーダ水

作り方

①タンブラーグラスなど背の高いグラスに氷を入れる。

②ウイスキーを注ぎ、ソーダ水で満たす。

③炭酸が抜けすぎないように軽くステアする(混ぜる)。

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ウイスキー好きなら、イチローズモルトをぜひ試してみて。

近年人気が高まっているジャパニーズウイスキーのなかでも、イチローズモルトは特に人気の高い銘柄。

ただし、生産量があまり多くないため、欲しいと思っていてもなかなか手に入らなかったり、値段が高くて手が出なかったりという方もいるでしょう。

しかし、ネット通販など安定して手に入れられる入手方法はあります。在庫のある店舗を探してぜひ一度代表的なジャパニーズウイスキーを試してみてくださいね。


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