"ご尽力"の意味/使い方。類語&上司に使える例文付き|ビジネス敬語ガイド
「ご尽力」と「お力添え」の違いとは?
「ご尽力」と似ている表現として、「お力添え」という表現があります。「ご尽力」には頑張る、努力するといった意味があるのに対し、「お力添え」には「サポートする」「力を添える」といった意味をもちます。
この2つは、意味がよく似ているため、よく比較される表現で、間違われやすい言葉です。一般的に、「ご尽力」という言葉を使って依頼することは失礼とされており、ここでは「お力添え」を使用するのが相応しいとされています。
特に、上司や目上の人に対して使用する際は、注意が必要ですので、正しい使い方と意味をしっかりと覚えておきましょう。
【参考記事】「お力添え」の正しい使い方を例文付きで解説▽
「ご尽力」と言い換えできる類語一覧
「ご尽力」は、これからお願いする際に使用してしまうと、失礼な印象を与えてしまう恐れもあります。そんな時は言い換え類語を覚えおけば問題ありません。ここでは、「ご尽力」の類語を5つ解説します。
- ご助力
- ご支援
- ご協力
- 努力
- お力になる
各敬語の使い方、ご尽力との違いをしっかりとチェックしましょう。
ご尽力の類語① ご助力
「ご尽力」の類語として、「ご助力」という表現があります。
「助ける」「力を貸す」という表現はビジネスには向いていないため、代わりに「助力」を使用します。
敬語表現にする場合は、尊敬の意味を持つ接頭語「ご」を付けて、「ご助力」にします。
「ご助力」には、「お力添え」と似たような意味があるため、誰かに依頼するときや人にお願いするときなど、同じようなシチュエーションで使用されます。また、相手からの手助けに対してお礼を言いたい時にも使えます。
「ご助力」の例文
- 〇〇様のご助力いただきたく、ご多忙は重々承知ながらお願い申し上げる次第でございます。
- 事業計画の達成につきましては、御社のご助力のおかげと存じます。
- 今後ともご助力のほど、よろしくお願い申し上げます。
【参考記事】「ご助力」の正しい使い方を詳しく解説します▽
ご尽力の類語② ご支援
「ご支援」は、「ご尽力」の類語でビジネスにも多く使用されている言葉で、意味は、「援助すること」や「ささえ助けること」を指します。
「尽力」だと少し大げさで、「力添え」だと軽い印象になってしまう場合は、「ご支援」を使用するのが適切です。
「ご支援」の使い方は、「ご尽力」と似ていて、「誰かに援助してもらった」「助けてもらった」ことに対してお礼の気持ちを伝えたいときに使います。
口頭でもメールでも使用できるので、例文を参考にして使い方をマスターしましょう。
「ご支援」の例文
- 皆様のご期待に添えられるよう、精一杯努めてまいりますので、ご支援賜りますようお願い申し上げます。
- これもひとえに、○○様のご支援の賜物と、心より感謝しております
- 先日は、○○の件でご支援いただき、ありがとうございました。
【参考記事】「ご支援」の意味から使い方まで簡単に解説▽
ご尽力の類語③ ご協力
「ご尽力」の類語「ご協力」は、ビジネス文書やメールなどでよく目にする敬語です。
この言葉は、取引先の企業に協力をお願いするときや協力してもらったことに対してお礼を伝えたいときなど幅広い使い方ができます。
例文にもある「ご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。」は、ビジネスメールでの結びの言葉としても良く使われています。
ただし、相手やシチュエーションによっては「お力添え」や「ご尽力」という類語のほうが相応しい場合もあるため、例文を参考に、使い方をしっかりと覚えておきましょう。
「ご協力」の例文
- ご理解とご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
- ご協力を賜りありがとうございます。
- ご協力のほど何卒よろしくお願いいたします。
【参考記事】「ご協力」の使い方を例文付きで分かりやすく説明します▽
ご尽力の類語④ お力になる
「力になる」は、「誰かの力になりたい」「誰かのサポートをしたい」ということを伝えるときに使用される言葉です。
美化語である「お」をつけて「お力になる」、「なる」の部分を「なります」に替えて「お力になります」にすれば、「力になる」を敬語の丁寧語で表せます。
「ご尽力いただいたのにかかわらず、お力になることができず申し訳ございません。」という例文の通り、誰かの力になることができなかった際の謝罪の言葉としても使用できます。
「お力になる」の例文
- 何かお力になれることがあればご相談ください。
- ご尽力いただいたのにかかわらず、今回はお力になることができず申し訳ございません。
- 多少なりともお力になることができ、光栄です。
【「例文」で使われている敬語】
・「申し訳ございません」の意味とは?正しい使い方から言い換えできる類語まで解説
・「光栄です」の正しい使い方|目上に使える例文から英語表現までご紹介します
ご尽力の類語⑤ 努力
「努力」は「ご尽力」と同様に、「頑張る」「力を尽くす」といった意味がありますが、ビジネスシーンでは「ご尽力」を主に使用します。
取引先の人や上司との会話で「努力」を使用する場合、丁寧語の「努力します」よりも、謙譲語の「努力いたします」のほうが相応しいでしょう。
より敬意を示したい場合は「努力させていただきます」というj表現方法を使います。他の文章と組み合わせる場合は、「努力させていただきますので~」を使えば、より自然になります。